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〔マユダマ〕(「白州の民俗」正月行事 昭和52年 東洋大学民俗研究会編)
一月一三日・一四日
菅原・鳳来地区のほとんどの家では、団子をマユ・野菜類・俵などの形に作り、それをヤナギやダンスバラ・コナシバラと呼ばれる木にさして神棚・歳神棚・大黒柱などに飾る。これをマユダマ・オメエタマ・オマユ団子と呼び、主に男の人が木を伐りに行き、女の人が団子を作る。また、団
子に紅白の色付けをしたりもする。これは一六日か二〇日に降ろし、団子は雑煮・アズキ粥などに入れて食べ、木は炉で燃す。
《台ケ原》
台ケ原では、一四日に作り、タソスワラといってワラで大黒柱に縛りつける。二〇年くらい前まで行われていたが、現在は簡単に団子を重箱に入れて神棚に供える。
《白須下》
白須下では、団子をナス・ウリの形にしたものと、ワラで小さな俵を作って、その中に団子を入れたものをカツノキにさして飾る。
《白須上》
白須上でも、小麦粉をこねて作った団子をダンスバラ、または竹の枝にさしてイエジン・床の間に飾ったりした。
《竹宇》
竹宇では、クルギ(クヌギ)の枝に団子をさし、イロリの鉤に吊す家もある。
《前沢・松原・鳥原》
前沢・松原・鳥原では、団子をソロバン玉・船などの形にも作る。それをバラの木にさし大黒柱・歳神棚に一対飾る。また、門松を取り去った場所にも飾る。一メートルほどのナラヤナギ・コナシバラなどの木を一〇〜二〇本ほど伐って来て団子をさす家もある。
《下教来石・上教来石》
下教来石・上教来石では、神棚・玄関・火の神さん・水神さん・道祖神にも飾り供える。
《下教来石》
下教来石では、マユダマとは別に枝が一二(閏年には一三)あるヤナギの木の各枝に一つずつ団子をさしたりもする。
《大武川》
大武川では、小正月の団子は四〜五ウスほど粉にひいて作る。ヤナギの木を伐って来て芽を切り、団子をさして鴨居・座敷・便所などに飾る。これをイネノホと言う。団子は動物(犬など)・ササギの彩などにしたり、紺色に色付けをしたりした。
《白須下・前沢・竹宇・松原・大武川》
白須下・前沢・竹宇・松原・大武川では、団子のゆで汁で家の回りにまくと夏にアリが出ないとか、カキ・ウメなどの木にかけると良く実が生ると言われる。
《山口》
山口では、団子のゆで汁を家の回りにまくとヘビが入らないと言われる。
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