|
ある動画サイトで,「動乱」という昔の東映映画を観ました.中学2年生の時に渋谷の東映へ観に行ったきりなので,ウン十ウン年ぶりです.細かい筋書きは申しませんが,主演の高倉健が2.26事件の青年将校役でして,その健さんを監視する憲兵役の米倉斉加年が上の写真の人物です.(2.26事件とか憲兵とか,ご存じ無い方はどうぞご自分でお調べになって下さい.話が面倒ですので.)
汽車で移動する健さんを監視しながら,昼食の握り飯を食べようとしたところ,隣に居合わせた子供3人が握り飯を物欲しそうに見つめているのをあわれんで,米倉さんが子供たちに握り飯を差し出すと,それをもぎ取るようにしてかぶりつきます.飢えと貧しさが日本人と隣り合わせに存在していた時代ですからね.
同じ映画で,東京の「健さん」の「自宅」を,米倉さんが向かいの家の2階から監視している場面です.左の人物は森下哲夫,米倉さんの部下の憲兵役で,折詰弁当を一緒に食べながら米倉さんがボソッと,「俺もお前も貧乏人のせがれだ.こんな真っ白いおまんま,軍隊に入るまで食った事無いな」と言います.何とも重みのあるセリフですよ.
この後,森下さんが,(映画の中での)妹は大阪の女郎屋に売られ,こき使われた挙句に肺病を患い,18才で死んだことを米倉さんに知らせ,「馬鹿な話です!」と,無念さと一緒に飯をかき込むんですが,その前の米倉さんのセリフと相まって,久し振りに胸を締め付けられ,不覚にも落涙です.
こういう細かい場面はフィクションですが,同じような状況は昭和初期の日本でいくらでもあったことは容易に想像できます.日本にはこういう悲しい歴史があることを,アメリカの
今の世,食べ物が有り余って,グルメ番組でダイエットのCMをやる皮肉さを考えずにはいられません.映画の中の森下さんのセリフじゃありませんが,全く馬鹿な話です.
|

- >
- エンターテインメント
- >
- 映画
- >
- 邦画





