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ボクは時間が許す限り、 |
講演・講習会
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本日、今年最後の園芸講習会を務めてきた。 講習の最後にある女性が、 『トミーさんが今まで一番美しいと感じた花はなんですか?』 と、非常に答えにくいご質問を頂いた。 これには戸惑った。 ボクにとって、『花という花はすべて美しく感じる』からだ。 花の善し悪しやましてや上下などないと思う。花にミスコンテストは似合わない。 子孫を残すために、必死で受粉の手助けをアピールしている姿は、とても愛しく感じる。 しかし、どうしても! って尋ねられたら・・・・・。 う〜ん。 そのとき、瞬時に脳裏に浮かんだのは、 やはり八重の花だった。花弁の多さがゴージャスに見えるからなのかな? 素直に八重の花が好きだっていえる自分がいる。だからバラはとても気になる存在。 雄しべを犠牲にしてでも、セックスアピールする姿。 ホントは、最近はクリスマスローズに凝っているから、 クリローのダブルが浮かんだ(笑)。 しかしそれにしても、 ボクの研究テーマであるラン科植物には、八重の花が少ない。 それは、『放射相称花』ではなく、『左右対称花』の形が影響しているのだろうか? このコチョウランは、2輪の花が融合したような感じである。 八重といえるのかどうかわからない。 でもこのような不完全だが、八重咲きになろうとしている姿に愛しさを感じるのだ。 この花は、ペタルがリップ化した姿で、どちらかといえば、『先祖返り』した姿である。 ラン科は、ユリ科、ヒガンバナ科、ショウガ科、カンナ科から進化してきたものであるから、 遺伝子のなかに、『放射相称花』の遺伝子を持っていても不思議ではない。 ランに魅力の一つには花の大きさや色彩の豊かさが挙げられるが、 心理学的には『上下のある左右対称』の花形をもっているからと考えられている。 それは、キクやナデシコなどの円形の花をもつ『放射相称花』より、 受粉という面で進化しているといわれており、『左右対称花』は人が安定感を抱く形に近い。 一般に左右対称花はエロティックで、人によってはグロテスクにさえ感じるものもある。 つまり、その花から醸し出す妖艶さは他の花を寄せ付けない。 さらに、ラン花の場合は花弁の一部が唇弁となり、 異なる花色をもつため『基本的に二色構成』で、非常に完成された美をもつ花である。 フラワーアレンジメントにランの切り花が使いづらいといわれるのも理解できるであろう。 ちなみに左右対称花はラン科だけではなく、マメ科、スミレ科にもみられるが、 自然界では比較的数は少ない。 とどのつまり、花の形の進化様相も意識したい。 進化途中における現在の彼らの位置づけも関与していると思うし、 花の構造上、『放射相称花』のほうが、『左右相称花』より八重咲きになりやすいんだろうなっ。 ボクの夢は、エロティックなかっこよさを持つ花形を創り上げることかな? それは左右相称花で、とんでもない八重であって、黄金比に近づいたもの。 バイオテクノロジストとしての最後の仕事かな? いつになることやら? あっ、これは、著書。本屋さんで見かけたら、ちゃんとこの本にご挨拶すること。 きっと本のなかに、トミー魂の一部が入っているから、・・・・・(爆)。 オマケ;トミー哲学 蘭語源考 ヒトとランとの出会いをランの語源からたどってみると、ランは、東洋では『蘭王者香』、西洋では『睾丸』、日本では『蘭有国有』といわれている。孔子が『詩経』で「ランは香りのあるものの王」と称えたのは約2500年前のことである。これが世界初のランの呼称の誕生であった。中国では、気品高いランの高潔な美を君子にたとえ、唐時代では四君子、すなわち蘭・梅・菊・竹の一つとして尊び、君子の花、権力の証として栽培・観賞の文化が確立していた。西洋では、約2300年前にアリストテレスの弟子が植物原因論のなかでORCHISの名でランを記録していた。このORCHISとは「睾丸」のことで、欧州産の地生ランが地下に立派な楕円形の塊根を具えている様に因んでいる。日本では、約1200年前、聖武天皇の代に唐からランが献上されたとの記録がある。鎌倉・室町時代には中国から僧が持ち帰って愛培されるようになった。そして「ランを有する者、国を有する」とまでいわれ、秀吉や家康も好んだと伝えられている。
200年前にプラントハンター(植物採集者)が熱帯圏に派遣されて以来、熱帯産ランは常に『経済の豊かな国』へと移動してきた。第二時世界大戦前は英国、戦中戦後は米国、そして現在は日本へと世界中のランが集まっている。世界中の左右対称の美が日本に集結しているのである。日本経済が衰退するまでの『花の命』であろう。 |
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クリエテで恒例の無料園芸講習会です。 |
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1枚目は、ハボタンを使った定番の寄せ植えです。 |
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12月17日(日) トミーの園芸講演 **参加無料** |





