稲葉のパズル談話室

小銭ウォッチャー稲葉直貴の、東京に行ってピクルスを抜くブログ

日常

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春の遠足

たまには唐突に昔話でもします。

私の通っていた小学校では、遠足が春と秋の二回ありました。
『秋の遠足』の方はバスに乗って行くんですけど、
『春の遠足』では文字通り足で歩いて目的地に行きます。

確か私が小学2年生のときだったと思います。そのときの
『春の遠足』の目的地が「五町公園」とかいう公園でした。

それで、その五町公園に到着して自由時間になったときのこと、
私は砂場に「ジューC」の筒が落ちているのを見つけました。
もちろん中身は空っぽです。

子供ですから、当然拾いますよね。
それを拾った私は、近くにあった切り株の上を這っていた
アリの上に、その透明なプラスチック容器をかぶせました。

突然周りを壁に塞がれたアリは、何とかその空間から脱出しようと
せせこましく出口を探しますが、そんなものはありません。
私は容器の外側からしばらくその様子を観察していました。

そこへ同じクラスの友達がやってきました。

「何してるの?」

私はその問いに答えました。ただ単にアリを苛めていた訳では
ありません。私はアリが『浮く』ところが見たかったんです。

当時、重力は大気の存在によって生じるものだと信じてました。
その頃から宇宙に行くと重力がないのは知ってましたが、
それは空気がないからだと勝手に納得してたんですね。

それで、閉じた空間内部にアリを入れておけばアリが空気を
『消費』し、そのうち中の空気がなくなるだろうと考えて、
このような行為に至ったと、こういうわけなのです。

友達にそのことを話したら、

「真空と無重力は関係ないよ。」

と言われました。衝撃でしたね。

機は熟した。

狙うは「もえるゴミ」のゴミ箱頭上に位置するゴミ袋入れ、
…あとはどれだけ己を信じられるかだけだ。
私は容積にして200mlの紙パックをその右手に握りしめた。

「俺たちはできる!俺たちはやれる!」

その言葉を幾度となく心の中で復唱する。
何も疑うな!ゴミ箱までは3.5メートルを裕に超える。
真っ当な神経じゃ踏み出せない…ここは酔わなきゃダメだ!

腕を大きく振り被って…

 脳内キャラ↓
(みんな!勇気を!)
(なせばなる 自分を信じろ!)
(精神を集中させろ!)

投げた!!

全ての運命を託され、私の指先から離脱した紙パックは
まるでそこだけが世界の時間の流れから乖離しているかの様に
粘度の高い空間座標系の中をゆっくりと進んでいく。

ゆっくりと、ゆっくりと、だが確実に。
「キン肉ドライバーをかけられたミキサー大帝」の如く
定められた運命の時間軸上を移動していく。

そして秒針が動いた。

カチッ

と同時に軽い摩擦音が室内に響き渡る。
それは紙パックが目的のゴミ箱へと着地した音だった。

「うおおおぉぉぉぉぉ!!!」

言葉にならない勝利の雄叫び!!成功だ!!

結果として、投げる力が弱すぎたために紙パックは
作戦にあったゴミ袋入れには届くことなく、
直接にゴミ箱へとすっぽり収まる形になった。

だが、もはやそんなことはどうでも良い。入れば良いのだ。
私は勝利の美酒に酔いしれていた。(了)

あと、どうでも良いんですけどeverpeace氏は外しました。
そんくらい最初から歩いて捨てに行けよ。

稲「もえるゴミは…奥の方だな。」

不運にも「もえるゴミ」は隣り合って並んでいるゴミ箱のうち
より遠い方であった。ここに来て条件はさらに厳しさを増す。

実質、その程度の差はどちらにしても影響はないだろう。
それ程までにここからゴミ箱までは離れ過ぎているのだ。
しかしながら、少しでも近いに越したことはないというのも
また事実である。これには心情的に辛いものがあった。

目標を得た喜びも束の間、再び悲観的なムードが漂う。

最後まであきらめるな!
少しでも確率を上げる方法を考えるんだ!

その気迫が天に届いたのかどうかは定かではないが、
私はあるものの存在に気づいた。ホワイトボードである。

「もえるゴミ」のゴミ箱はホワイトボードの脇に置かれている。
そして、ゴミ箱の頭上を見ると、そこにはホワイトボードに
掛けられたビニール袋入れがあった。

中にはビニール袋が無造作に詰め込まれて膨らんでいる。
あそこに命中させれば、クッションのように衝撃を吸収して
真下にあるゴミ箱に落とせるんじゃないか。旗包みの要領だ。

私は都合の良いイメージを頭の中に描いた。
だが両者の位置関係からしてそれほど荒唐無稽な案ではない。

その方向に向かって投げるのは比較的容易である。
ゴミ箱に向かってゴミを投げるにあたって最も難しいのは
対象物までの距離を調整するその力加減だ。

この前後方向の誤差を先の方法で補正することができれば
命中確率は格段に上がるに違いない。

稲「…というのはどうだろう。」
大「そう上手くいくかな。」

続く。

だいぶ気分が乗ってきたところで二人の意見は一致した。

このままじゃあ、どっちみち破滅だ。
だったら捨てに行く前に、投げてみるのも悪くないだろう。
我々は、このあまりにも低い確率に賭けてみることにした。

しかし、やるからには万全を期さねばならない。
「もし外した場合は、拾いに行って捨てれば良い」だなんて
甘い考えをしているようでは、確実に的を外すだろう。

もう一度状況の確認だ。
このタイミングでeverpeace氏が先に口を開いた。

大「もえるゴミってどっちのゴミ箱だ?」

迂闊だった。部屋にゴミ箱は全部で二つある。
「もえるゴミ」と「もえないゴミ」だ。
そしてこの二つのゴミ箱は並んで置かれている。

もし両者が判別できなければ、仮にどちらかのゴミ箱に
入ったとしても、その確認作業が必要となる。意味がない。

私は慌ててゴミ箱の方に目をやる。

しかし、ここからでは遠過ぎてぼやけてよくわからない。
そこで近距離作業のために外していた眼鏡を手にした。

それを装着すると同時に鮮明な映像が広がる。

視界が拓けたそのとき、私の視点の先にはその中身が
八分目辺りまで達している二つのゴミ箱の姿があった。
これならば両者の判別はこの位置からでも可能だ。

さらに都合の良いことに、私にはそれらが「もえるゴミ」か
「もえないゴミ」かを判断する必要すらもなかった。
ゴミ箱には両者を区別するラベルが貼られていたのだ。
運良くこちら側を向いている。読める!読めるぞ!

続く。

研究室の大掃除があった翌日のこと。
私とeverpeace氏は、ある共通の悩みを抱えていた。

私は牛乳パック、everpeace氏はチョコレートの空き箱を
別にどうとするでもなく、いたずらに手の中で玩んでいる。

これは何を意味するのか。

先日、研究室で机の配置替えが行われたのはご存じだろう。
それによって机とゴミ箱の位置が非常に遠くなってしまった。
あろうことか、ちょうど部屋の対角線上の反対側である。
この室内においてこれ以上の距離は存在しない。

賢明な読者は最初の5行で既にお気付きかと思われるが
我々の悩みとはゴミを捨てに行くのが億劫だということだ。

稲「一か八か投げてみる?」

私は彼に提案した。提案と言う程でもない。
冷静に見て、この手法が実現困難であることはわかっている。
ただ、歩いてゴミ箱まで行かねばならない過酷な現実から
一時的にでも目を背けたかったのだ。

大「ここから入れるのは厳しいだろう。」

案の定、彼からは悲観的な答えが返って来た。
それもそのはず、ここからゴミ箱までは少なく見積もって
3.5メートルはある。並のコントロールでは無理だ。

テンションを上げるべく、私は冗談を言った。

稲「ゴミ箱に向かってゴミを投げて外したときにさあ、
  わざわざ入るまで投げ直したりすることってない?」

大「あるある。でも二度までだな。」

続く。

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