【ファイルET19】2011.01.26 皇居東御苑(こうきょひがしぎょえん)=旧江戸城本丸を探索するよ(その15)英国大使館は立派な建物だねえ。皇居東御苑について最初から読まれる方はこちら。http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/51135519.html 半蔵濠脇の道を挟んで立派な英国大使館(駐日英国大使館)が見えます。 『イギリス』は日本での通称名で、ただ単に『イングリッシュ』が訛っただけの名前です。 グレートブリテンとは、イングランド、スコットランド、ウェールズの3カ国のことで、イギリスはこのグレートブリテンと北アイルランド立憲君主制国家で構成されているわけです。 英国の代表的なスポーツのラグビーで言いますと、伝統的な5カ国対抗ラグビー(ファイブ・ネイションズ)というのがありました。 この五カ国は、スコットランド、イングランド、アイルランド、ウェールズにフランスを加えたものです。 なんのことはない、イギリス4カ国とフランスの戦いです。 2000年からイタリアの参加を受け入れたため、シックス・ネイションズ(Six Nations、6か国対抗)に変更されました。 ラグビーだけではなく、サッカーにおいても、イギリス代表チームというのはなく、代表は、それぞれイングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランドと別々のチームです。 ミュージックシーンに革命を起こした、ザ・ビートルズは、アイルランド系移民が多いリバプール出身で、ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリソンはアイルランド系、リンゴ・スターの姓のスターキーという姓はスコットランド起源らしいのですが、先祖はよく分からないそうです。 ですから、『保守的なイギリスで革新的なロックバンドが生まれた』という言い方も、単純にはできないようです。イングランドとアイルランドは違うという発想があるからです。 アイルランド問題というのは、アイルランド島のうち、北東部の北アイルランド6州がイギリスの統治下にあるのですが、それ以外はアイルランド共和国で、アイルランド共和国は1998年のベルファスト合意以前は全島の領有権を主張していました。 オリバー・クロムウェルの侵略以降、民族や領域としての自治が剥奪され、イギリスにとっての最初の植民地支配を受け、プロテスタント(イングランド教会)によるカトリック教徒への迫害があったりして、それらの禍根から、伝統的にイギリスとは複雑な関係にあります。 国家元首はエリザベス2世(Elizabeth II:エリザベス・アレクサンドラ・メアリー・ウィンザー=: Elizabeth Alexandra Mary Windsor、1926年4月21日 - )女王陛下です。 エリザベス2世は、ウィンザー朝ですが、遡れば、ハノーヴァー朝のジョージ1世が源流なので、ドイツ系の王朝です。 さらに、イギリスは、英連邦王国の一国でもあり、国際関係について責任を負う地域として、王室属領及び海外領土があるのです。 女王陛下は、イギリス連邦王国16ヶ国の女王(在位:1952年2月6日 - )で、イギリス連邦の元首、イングランド国教会の首長でもあります。 イギリス連邦王国16ヶ国の女王というのは、グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国(イギリス)女王、カナダ女王、オーストラリア女王、ニュージーランド女王、ジャマイカ女王、バルバドス女王、バハマ女王、グレナダ女王、パプアニューギニア女王、ソロモン諸島女王、ツバル女王、セントルシア女王、セントビンセント・グレナディーン女王、ベリーズ女王、アンティグア・バーブーダ女王、セントクリストファー・ネイビス女王を兼ねているということです。 衰えたとはいえ、大英帝国の威光はいまだに輝いているのですね。 エリザベス2世が首長を務めるイングランド国教会(イングランドこっきょうかい、=英国国教会:Church of England)は、16世紀のイングランドで成立したキリスト教会の名称、かつ世界に広がる聖公会(アングリカン・コミュニオン)のうち最初に成立し、その母体となった教会のことを指すそうです。 もともと、イングランド国教会はカトリック教会の一部でしたが、16世紀のイングランド王ヘンリー8世が、キャサリン・オブ・アラゴンと離婚しようとした時に、教皇クレメンス7世に婚姻の無効を宣言するよう頼んだにもかかわらず、却下されたことが引き金となって、『教皇が離婚を認めないなら、カトリックの信仰をやめて、自分で宗教を作れば良いんだろ!』とカトリック教会を脱退したことにより新しく作られた教会なのです。 とはいえ、この結婚自体がキャサリンの甥にあたる神聖ローマ皇帝カール5世の思惑が絡んだ政略結婚で、単なる離婚と言うより、かなり政治的な問題のようですが・・・。 それにしても、わざわざ離婚するために作られた教会で、結婚式を挙げるというのは縁起が悪いと思うのですが、1981年にシティ・オブ・ロンドンにあるイングランド国教会のセント・ポール大聖堂で、チャールズ王太子とダイアナ元妃の結婚式が行われました。 大使館には、イギリスの国章が掲げられています。 イギリスの国章(イギリスのこくしょう、Royal coat of arms of the United Kingdom)というは、イギリス(連合王国)の正式な国章で、また、イギリス国王(現在:エリザベス女王)の紋章でもあります。 王族・政府には、この紋章と共通する要素をもつ別の紋章があり、イギリス国王は、スコットランド国王としての別の紋章も有しています。 大使館のイギリス国章のアップ。 盾の上には、冠をかぶったライオンがいます。ライオンのかぶっている冠は、イギリスの代表的な冠で、このライオンはイギリスを守っている、という意味があります。 その下の盾の左右を飾る動物はサポーターと呼ばれ、イングランドを象徴するレオパールと呼ばれる前向きのライオンが左で、スコットランドを象徴するユニコーンが右で盾を支えています。 イギリスの古くからの伝説では、ユニコーンはとても危険な生き物のため、この国章では金色の鎖でつながれているのです。 盾形の紋章の中央部は四分割されており、左上(ここが最上位とされています)から時計回りに 1 イングランド王をあらわす赤地に金色の3匹の歩き姿のライオン 2 スコットランド王をあらわす金地に赤色の立ち姿のライオン 3 1と同じ 4 アイルランド王をあらわす青地に金色のハープ と、なっています。 この国章は、ヴィクトリア女王の即位に際して改訂されたもので、1837年に成立しました。 ヴィクトリア女王より前の、ハノーヴァー朝の国王は代々ドイツのハノーファー王国(選帝侯国)の君主を兼ねていましたが、ハノーファーでは女性の統治が認められていないのでそれまでの紋章の中央に置かれていたハノーファー王家の紋章を外したものに改訂されたのだそうです。 盾の周囲は青いガーター勲章で、フランス語で "HONI SOIT QUI MAL Y PENSE"(英訳: Evil be to him who evil thinks、思い邪なる者災いあれ)の文字が記され、 下部の水色のリボンには、同じくフランス語で、イギリス(とイングランド)の "DIEU ET MON DROIT"(英訳: God and my right、神と我が権利)という標語が記されています。 どうしてイギリスの国章に、フランス語が書いてあるかというと、英語の沿革をみれば分かります。 1世紀からローマ人がブリテン島に駐留して、ケルト系の住民(ブリトン人)を支配していたころには、ケルト語とラテン語が優勢でした。 そのローマ人が 西暦410年に本国に引き上げると、 5世紀半ばから 6世紀にかけて、ゲルマン系の人々(ジュート人、アングル人、サクソン人)が大陸からブリテン島に渡り、先住のケルト人を支配するようになりました。 このころイングランド(アングル人の陸地という意味)でゲルマン系の言語が定着しました。 英語はキリスト教を通じてラテン語を借用し、8世紀から始まるバイキング時代には北欧語を借用しました。 そして、1066年のノルマン征服(The Norman Conquest of England)によって、ブリテン島はフランス貴族のノルマンディー公の統治するところになって、 以降約300年間、英国の公用語はフランス語とされ、多くのフランス語が英語に借用されました。 ところが、英国がフランスと戦った百年戦争が起きると、フランス語は敵性語とされ、英語に対する国語意識が強まって、14世紀にはフランス語を話していた英国の貴族が英語を話すようになったのです。 1362年に議会の開会宣言が初めて英語で行われ、そして1399年になってようやく、英語を母国語とするヘンリー4世が英国王に即位したのです。 ですから、英国はヨーロッパで伝統を重んじる国だと言うことですが、その文化の根幹の英語でさえ日本語に較べれば遙かに新しい言語なのです。 それにしても、イギリスとフランスはいまだに仲が悪いねえ。というか、国際社会では、隣国同士は仲が悪いのが普通ですね。 その他、英語は十字軍遠征や12世紀の大翻訳時代(アラビアの進んだ医学・数学・天文学、アラビア語に翻訳されていたギリシャの書物がラテン語に翻訳された。アリストテレス、ユークリッド、アルキメデス、プトレマイオスなどの著作が、主としてアラビア語からラテン語に翻訳されたのはこの時代)にアラビア語を借用し、 16世紀の英国ルネサンスで古典語を借用し、17世紀の東インド会社設立で、東洋への進出が盛んになり、東洋の諸言語からの借用が増え、さらに、19世紀に米国がペリー提督を日本に派遣してからは、日本語を借用しています。 最後に、英国大使館情報として、付け加えると、 流通ジャーナリストの金子哲雄さんが、明石家さんまさんが司会をやっているフジテレビの番組『ホンマでっか!?TV 』で、「皇居周辺でランニング中、女性がバテたら可愛く見えるスポットは英国大使館前」と力説していました。 女性がランニング中に、英国大使館前でバテていると、可愛く見えるので男の人に声をかけられやすいそうです。 私には、全くそうは思えないんだけどねえ。 次に続きます。 |
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ありがとうございます。この記事に書いてあること全般、興味あります。
「大翻訳時代」と言えばいいのですね。その言葉、今後使わせていただこうと思います。
イギリス人(アングロ・サクソン人の方)は、政治的な才能が凄いですね。「権威」を創り出し、「権威」を流通することと、「収集と分類」が得意ですね。
略奪品で大英博物館を創ったわけですものね・・。「ISO9000」とか「ISO9001」とか、あるじゃないですか?あれも、イギリスですものね。
ケルト人は、サクソン人に、政治的に負けたのだと思います。芸術家としてはケルト人が優れていると思いますが・・。
皇居周囲をジョギングしたくなりました^^
2011/1/27(木) 午前 2:11 [ カール(カヲル32) ]
カホルさん、ありがとうございます。だから、ラテン語は西洋人必須の教養だったわけで、ヨーロッパ人がギリシャ・ローマ文明の正当な継承者かどうかは少し疑問ですよね。
イギリスは今では衰えたとはいえ、ロンドンは今なお政治情報が集まる都市ですね。
大英博物館は、そういった意味でパリのルーブルと双璧ですよね。産業革命で工業が発達したときに、規格の統一が大きな意味を持ったのでしょうね。
イギリスと日本は、ユーラシア大陸を挟んだ東西の島国ということで、似ているところがあると思います。その中でも、ケルト文化は自然崇拝の多神教ですし、アイルランドのルーツを意識していたジョン・レノンは、だから日本が居心地が良かったのでしょうね。
皇居の周りを走っている人達は、健脚のアスリートばかりで、あんまりバテている人はいないと思うんですけどね。
2011/1/27(木) 午後 10:14
イギリス国章...結構大きいですね。カッコイイですポチ☆
なんか手塚治のユニコのイメージで可愛いものともってたんですが
ユニコーンって危険な動物だったんですねΣ(゜□゜;)
ライオンも危険そうなのにつながれてはないのですね。
何かの本でアングロサクソン風って書いてあったのを覚えていて
私はアングロサクソンってつながった言葉と思ってたんですが、
アングロ人とサクソン人って別々なんですね。
皇居を走ってる人も近々ある大阪マラソンに参加する人がいるのかな・・・。なんて思ったりして。
2011/1/28(金) 午後 11:07 [ みゆりん ]
ゲルマン人って、どこの国の人?
・・・といつも思っているくらい、世界に関しては、すごく視野の狭いkitunoなので、とても勉強になります。キッチンに世界地図を貼りました。
>それにしても、イギリスとフランスはいまだに仲が悪いねえ。というか、国際社会では、隣国同士は仲が悪いのが普通ですね。
確かに・・・。なぜでしょう。
2011/1/28(金) 午後 11:38
みゆりんさん、そうなんですよ。
イギリスの国章は大きくて複雑です。少し可愛いかも。でも日本の家紋のシンプルさも私は好きですよ。
赤穂藩の鷹の羽のぶっちがいの紋なんて、格好いいし・・・。
手塚さんの手にかかると、確かに凶暴な動物も丸っこくて可愛いですよね。
ジャングル大帝のレオみたいに。
でも、ユニコーンが危険だと言うことは、イングランドにとってスコットランドが危険と言うことで、このへんは意味深ですよね。
そうですよね。アングロサクソン=イギリスと思いがちですが、ゲルマンでもいろいろな種族に別れていて、複雑なんですよね。
皇居で走っている人達は、本当に走っているのが楽しくてしょうがない人達ばかりに見えます。
東京から大阪まで新幹線でたった二時間半なので、参加者は結構居ると思いますよ。
ポチありがとうございます。
2011/1/29(土) 午後 8:49
kitunoさん、ドイツの製品にはメイド・イン・ジャーマニィと印されているので、ゲルマン民族=ドイツというおおざっぱな感じしか私もありませんでした。
ゲルマン系にしろ、ラテン系にしろ、スラブ系にしろ、アイルド系にしろ、スラブ系、北欧系、ハンガリー系って、本当に複雑ですよね。それぞれの民族にまた、いろんな部族がありますから、
民族・宗教の問題は日本人には分からない難しい問題でもありますね。
日本の民事裁判も、相隣関係が多いようです。
近隣騒音とか、土地の境界をはみ出して建築したとか。
お隣って、利害が直接ぶつかるから揉め事が多いのでしょうね。
2011/1/29(土) 午後 8:57
以前、ドイツ語を習っていた時にドイツ語の流れが英語だということを聞いてはいましたが、なぜなのかよくわかりませんでした。そういうことだったのですね!今になって納得です!!バテるくらいだったら、最初っからランニングなんかしません、途中でへばったら恥ずかしいったら・・・凸
2011/2/6(日) 午後 5:58
むにゅさん、ドイツ語はローマ字読みに近いから、キングスイングリッシュはアメリカ英語より聞き取りやすいのですね。
王室はどことも親戚みたいなものですし。
ここで走っている人は、老いも若きも、凄く速くてもくもくと走っていますからね。
ここで走れるようになるまでに他所で練習しないといけないかも。
ポチありがとうございます。
2011/2/6(日) 午後 10:33