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金環日食(日蝕)は、月が太陽をかくした『太陽のリング』です。 金環日食もしくは皆既日食を同じ地点で見られるのは400年に1度といわれ、今回のように金環日食が、京都・大阪・東京を含む日本の広い範囲で見られるのは1080年12月14日以来なんだって。 白河天皇が天皇位を退いて上皇となり、院政を敷き始めたのが1086年ですから、日本では随分と久しぶりの広域日食なのですね。 今回の様な金環日食と皆既日食は、どちらも月が太陽を隠す現象です。 金環日食と皆既日食のどちらになるかは、月と太陽の見かけの大きさによります。 小さい月から太陽が“はみだす”場合は『金環日食』に,大きい月が太陽を完全に“かくす”場合は『皆既日食』になるのです。 月と太陽の見かけ上の大きさは,地球との距離によるものです。 月は地球のまわりを、だ円を描くようにまわっています。 そのため地球から月までの距離は日によってかわり、私たちが見る月の大きさも約27.6日周期で変化しています。 今回は地球から遠いので月の見かけの大きさが小さいため,金環日食となったのです。 それで、朝起きたらば、曇っていたので、金環日食が観られるか心配でした。 今回は日食撮影専用のフィルターも用意したし、日食の時の太陽の高度が低いので、ビルや電線が邪魔しない場所をロケハンしたりしたので、観られなかったら大損です。 撮影場所に着いて三脚とカメラをセットした時点では空を厚い雲が覆っていて、太陽が見えませんでした。不安が脳裏をよぎります。 やっと見えた時の写真がこちら。 あとはひたすら雲がかからないように念じ続けます。 うへえ、また雲が出てきたよ。 更に念力を強めるとともに、雲に向かって息をふうふうしました。 そのお陰で、あと少しで金環日食というところで、雲が切れてくれました。わーい! 念力が効いたのかな?息ふうふうが効いたのかな? もう一息!がんばれ! このように、写真右下の光のビーズがつらなったように見える状態を『ベイリー・ビーズ』と呼びます。 『ベイリー・ビーズ』の拡大写真。 この『ベイリー・ビーズ』は太陽と月の輪郭が重なる瞬間、月表面の凹凸のすき間から光がもれ、ビーズがつながったように見える現象なのです。 つまりお月様の山岳地帯の谷間から漏れてきた光なんだねえ。すごいねえ。 ベイリー・ビーズが現れる時間を厳密に計測することで、正確には分かっていない太陽の直径を知る手がかりになることから、21日は天文学者などが全国22か所で観測プロジェクトを行ったそうです。
わーい!やったね。
太陽が完全にかくれない金環日食では,皆既日食で見える『ダイヤモンドリング』(月から太陽が出る瞬間におきる)や『プロミネンス』(太陽から立ちのぼるガス)を見ることはできません。 それから、皆既日食のように暗くならず、日食メガネやファインダー越しにしか観察することができないので、今ひとつ、日食を体感したという実感には欠けます。 しかしながら、荘厳な天体ショーであることには変わりありません。 『ベイリー・ビーズ』も観られたことだし。 日本は日の本(ひのもと)ですから、お日様の国です。 天照大神(アマテラスオオミカミ)は太陽神ですし、天照大神は宇宙神である大日如来(だいにちにょらい)と習合していますからね。 大日如来は別名:毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)と呼ばれ、おなじみの奈良の大仏さんも毘盧遮那仏です。 卑弥呼(ひみこ)様の時代にも日食があったようですし。 だから日本の信仰の中心=太陽の珍しい現象である金環日食を拝めたのはとても有難いことなのです。 そういえば、前回大阪ツタンカーメン展で身近に感じたエジプトも、太陽神ラーの信仰があったんだねえ。 ツタンカーメン王のお父さんの古代エジプト第18王朝アメンホテプ4世(アクエンアテン)さんは、伝統的な太陽神アメンを中心とした多神崇拝を廃止し、古の太陽神アテンの一神崇拝を行ったくらいです。 お日様は地球上のすべての生命の源ですからね。 ツタンカーメン展と金環日食を観た以上、きっと御利益があるねえ。 人間の存在なんて、月と太陽のスケールから観たら本当に小っぽけなものです。 金環日食が終わって、光の輪っかが途切れます。 名残惜しいねえ。 カチューシャみたいな形です。 この時点で雲の状態はこんな感じでした。 雲があったのに、金環日食を観ることができてよかったよ! それから、 2012年の天文イベントはこれだけじゃないんだよ! 6月6日朝7時頃には、太陽の前を金星が通過し、太陽表面を黒い点(金星)が移動するように見える『金星の日面通過』がおきます。 『金星の日面通過』もとても珍しい現象で、日本どころか全地球上で次に見られるのは2117年。今回を見のがすと100年以上も見られないのです。 通過のようすを観測すると、地球から金星や太陽までの距離をおおまかに計算できるため、19世紀ごろまで『金星の日面通過』は天文学者の間でも注目の現象だっんだよ。 だから、日食メガネをお持ちの方は、6月6日まで大事にとっておいてね。 また、8月14日午前3時前後頃には,23年ぶりに金星が月にかくれる『金星食』を観ることができます。 月の縁にかがやく金星が美しい金星食のようすはトルコなどの国旗にもえがかれ(トルコの国旗は三日月と水星の説あり)、これまでも世界中の人々を魅了してきました。 ということで、今回は神秘的な金環日食でした。 |
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わぁーい! さすが、です。日食用のフィルターを使って、三脚まで用意して撮影に臨まれたとのこと。
素晴らしい写真が撮れましたね。
肝心のところで、雲が切れてくれたのは、やはりスジャータさんの念力と、自然がスジャータさんの普段を見ていて「ここは一つ協力しない
と」と思ってくれた証拠ですね。
ことにベイリービーズが良く撮れましたね。一瞬のシーンですのに。
私は手持ちのデジタルカメラに、ある工夫をして撮って見ましたが、こんなクリアーな映像にはなりませんでした。
2012/5/22(火) 午前 10:52 [ afuro_tomato ]
トマトさん、今回は滅多にない機会なので、気合いを入れました。
本当にお天気は運なので、はらはらしましたよ。
お天気が悪かった地域もあったようなので、申し訳ないのですが、やはり金環日食をみることができたのは嬉しいですね。
ベリー・ビーズは、事前に知識は仕入れていたのですが、実際にこの目で見るとやはり感動的ですね。
お月様もお日様もぐんぐん高度を上げていくので、その度に三脚を調整するのが面倒でした。
トマトさんのお写真、幻想的でとても綺麗ですね。
2012/5/22(火) 午後 7:22
眼とろんさんの記事、期待していました!結構雲があったけれど、期待通りの素晴らしい写真を拝見できて嬉しいです。ポチ☆リング状に見えたときはOH!感動でした。私は無難にテレビで見ていました。
2012/5/24(木) 午後 4:29 [ 美雨 ]
美雨さん、今回の金環日食は本当に盛り上がりましたね。
私もその後テレビの報道でも何回も映像を見ましたが、何回見ても美しいものですね。
薄い雲なら雲越しに見えるのですが、雲が厚ければ万事休すなのでひやひやしましたよ。
苦労しても写す価値はあったと思いました。
ポチありがとうございます。
2012/5/25(金) 午後 8:05
わあ〜ん、グラス、浅草で裸眼で見てたおばちゃんにあげてしまった・・・こうなったら、うちの上空だけでも曇りか雨にならないかな・・・そしたら諦めもつくんだけど。。。凸
2012/6/4(月) 午後 5:25
むにゅさん、そうですか。
裸眼で見ていたら、おばちゃん大変なことになっていたでしょうから、それは優しい配慮ですよね。それこそ下町の人情だと思いました。
でも、あきらめをつけるというのも難しいですよね。
ポチありがとうございます。
2012/6/4(月) 午後 10:18