アトモス部屋

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【ファイルC254】2012.11.13 池袋サンシャインの水族館はサンシャインラグーンのシノノメサカタザメさん

姿も名前もカッコいいねえ。

 前回池袋サンシャインの水族館のサンシャインラグーンでやっていた水中パフォーマンスの記事を書きました。
http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/53714951.html

 それでもって、そのサンシャインラグーンにカッコいいシノノメサカタザメさんがお住まいなのでした。

 随分と以前、おたる族館にいたシノノメサカタザメさんの記事を書きました。
 記事はこちら。
http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/45919804.html

 小樽にいた子はまだ子供だったけれど、サンシャインにいるシノノメサカタザメさんは大きな大人です。わくわく。

 岩陰から悠然と身をくねらせながらの登場です。

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 わ〜い、こんにちは。

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 いつ観てもカッコいいねえ。スマートで美しいフォルムがまるでスペースシップのようだねえ。

 この人は、自分のカッコよさをひけらかすかのように、近くまで泳いできます。

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 ギュィーンと機首を上げて離陸します。

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 急上昇中に見えたお腹側は楽しいお顔立ちだねえ。

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 なんだか、ぷんすか顔文字の『\(*`∧´)/ 』に似ているねえ。

 横にいた、若い女性の二人連れが『シノノメサカタは・・・』って当然のように話していたのでびっくり。

 シノノメサカタザメさんは、それほど人気なんだねえ。

 それで、『シノノメサカタザメ』というのは、数あるお魚さんの名前の中でもとりわけ風流で綺麗なお名前です。

 おたる水族館のときの記事では、子供シノノメサカタザメさんの体全体が白い水玉模様だったので、坂田藤十郎の星梅鉢紋と関係があるのではということを書きました。けれど、シノノメの意味がよく分かりませんでした。

 おたるの子供シノノメサカタザメさんの写真(再掲)。

イメージ 6



 それでもって、今回の大人のシノノメサカタザメさんのお顔をアップで見ると。

イメージ 7



 ヒレは子供同様、白い水玉模様ですが、胴体は縞模様です。

 分かったよお!

『シノノメ』について

 シノノメというのは、日本の古語の東雲(しののめ)ですが、

 これは、どういった意味の言葉かというと、清少納言は枕草子の有名な冒頭から。

○春はあけぼの やうやうしろくなりゆく 山ぎは少しあかりて 紫だちたる雲の

 細くたなびきたる。

 上の文では『あけぼの』ですが、その前の時間帯はもっと紫の闇の色が深くて濃い情景が展開されます。

 つまり『東雲(しののめ)』というのは、『あけぼの』の少し前、夜の闇が朝の光に移行する夜明け前に、茜(あかね)色と深い紫色に染まった細い雲がたなびく空、もしくはその時間帯を意味するのです。

 私が以前旅先の海で撮影した、夜明け前の東雲(しののめ)の空をご紹介しましょう。

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 茜色に紫がかった細い雲が幾重にも広がって、そのグラデーションがとっても綺麗。

 それでシノノメサカタザメさんの胴体の模様を拡大すると。

イメージ 9



 ほら、にじんだ細い縞模様が、東雲(しののめ)の雲と似ているねえ。

 ちなみに、『東雲(しののめ)』の語源については、諸説あるのですが、その代表的なものに山の端が細く白むのを『篠(小竹)の芽』の細さに喩えたものだという説があるそうです。

 それで、昔の歌には、この『東雲(しののめ)』という言葉がよく使われています。

 昔、男が女の家を訪れる妻問婚(つまどいこん)、通い婚(かよいこん)の時代には、夜に女のもとに通って共寝(ともね)をした男が夜明けに去っていくので、『東雲(しののめ)』というのは、夜明けの男女の別れの情景に使われる例が多いのです。

 ですから『しののめの別れ』もしくは、『あかつきの別れ』という言葉さえあるのです。

 それで、必然的に『東雲(しののめ)』の出てくる歌は、朝の別れの歌、恋の歌になるのです。

○ いにしへも かくやは人の まどひけむ わがまだ知らぬ しののめの道(源氏物語・夕顔)

 昔の人もこのような暗い夜明け前の恋路をさ迷い歩いたのだろうか?私にははじめての恋の道行きだけれど・・・。恋にさ迷う様を暗い東雲にたとえた歌です。

○ しののめの ほがらほがらと 明けゆけば おのがきぬぎぬ なるぞかなしき 【よみ人知らず(古今集)】

 『きぬぎぬ』というのは、『お互いの衣(きぬ)を重ねて掛けて共寝をした男女が、翌朝それぞれ自分の衣を身につけて別れる。その衣』ですから、これも朝の別れを悲しむ歌ですね。

 それにしても、東雲は、『ほがらほがら(朗ら朗ら)』と明けていくんだねえ。夜が朗らかに明るく明けるのに、二人の心は別れのため暗く悲しいという対比なのですね。

○ 夏の夜の ふすかとすれば 郭公なくひとこゑに あくるしののめ

 紀貫之(きのつらゆき)が夏を詠んだ歌です。

 夏の夜は、横になったかと思うとすぐに、ほととぎすの鳴くひと声で明ける。つまり夏の夜は短いので恋人と過ごす時間が短いのを恨んだ歌なのですね。

○ 梅が香は まくらにみちて 鶯の こゑよりあくる 窓のしののめ(前大納言為兼)

 今度は、郭公(カッコウ)じゃなくて鶯(ウグイス)です、枕もとの梅の香りというのがとても艶っぽいねえ。この場合の『まくら』は、『枕』と『真っ暗』を掛けているんだねえ。枕元に梅の枝でも飾ってあったのかな?梅にウグイスたあ、風流だねえ。

 そういえば、七夕祭りの牽牛(けんぎゅう、彦星)と織女(しょくじょ:織り姫)も、年に一度、七夕の日の夜に会って、夜明けとともに別れるのですから、東雲が恨めしい妻問婚なのですね。

『サカタ』について


 有名なサカタさんといえば、吉本興業の漫才コンビ『コメディNo.1』アホの坂田こと坂田利夫さん・・・・。じゃなくて、上方歌舞伎の大名跡(だいみょうせき)の坂田藤十郎(さかたとうじゅうろう)さん。

 それで、おたる水族館の時にご紹介した説になるのですが、ここで坂田藤十郎さんの初代の絵をご覧ください。
 【初代坂田藤十郎 『鋸くず』(複製)東京都中央図書館加賀文庫蔵より】

イメージ 10



 初代坂田藤十郎【さかたとうじゅうろう(1647〜1709)】さんは、
 元禄(げんろく)時代の上方(かみがた)で活躍した立役(たちやく)で、和事(わごと)を完成させた俳優として歴史に名を残しています。

 かつてその名跡(みょうせき)は江戸の市川團十郎(いちかわだんじゅうろう)と並んで梨園(りえん)で最も権威あるものでした。

 それで、安永2 (1774)年に三代目が仙台で客死した後は襲名する人がいなかったのですが、平成17 (2005)年、231年ぶりに扇千景(おうぎちかげ)さんのご主人としても知られる、三代目中村鴈治郎(成駒屋)さんが、四代目坂田藤十郎(山城屋)を襲名しました。

 上の絵で坂田藤十郎さんの着物の袖(そで)についているのが『五つ藤重ね星梅鉢(いつつふじがさね ほしうめばち)』の紋。

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 坂田藤十郎の屋号(やごう)『山城屋(やましろや)』の家紋(かもん)は、定紋(じょうもん)がこの『五つ藤重ね星梅鉢(いつつふじがさね ほしうめばち)』で、替紋(かえもん・たいもん)が『向い藤菱(むかいふじびし)』です。

 一方、サンシャインラグーンのシノノメサカタザメさんの背びれの模様。

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 やっぱり似ているねえ。初代藤十郎さんの着物の袖ならぬヒレに紋が付いているところがお洒落だねえ。

つまり、シノノメサカタザメ(東雲坂田鮫)は、胴の縞模様が夜明け前の時間帯である『東雲(しののめ)』の雲に、ヒレの水玉模様が『坂田藤十郎(さかたとうじゅうろう)』さんの屋号である山城屋の定紋(じょうもん)『五つ藤重ね星梅鉢(いつつふじがさね ほしうめばち)』にそれぞれ似ているから、そう名付けられたというのが、私、眼とろん星人説です。


 ジンベエザメ(甚平鮫)のジンベエも、ジンベエザメの白い水玉柄が着物の甚平(じんべえ)の柄に似ていることに由来するそうですから、シノノメサカタザメさんの名前の由来が体表の模様からきているという私の説はきっと正解だと思いますよ。えっへん。

 まさか、シノノメサカタザメさんに妻問婚(つまどいこん)の生態があるとも思えないし。

 それにしても、夜に恋する女性のもとに通って共寝をした男性が翌朝に帰る『しののめの別れ』と、上方歌舞伎の大名跡『坂田藤十郎』ですから、とても艶(つや)っぽくて粋(上方だから『いき』じゃなくて『すい』と読む)で風雅(ふうが)で素敵な名前だねえ。『藤十郎の恋』だねえ。

 命名した人は、よほど教養豊かで、感受性が鋭くて、そして何よりシノノメサカタザメさんのことがとても好きだったに違いないねえ。というより、シノノメサカタザメさんが好きな人って、センスが良いし。

 ちなみに英名は“Bowmouth guitarfish(ボウマウス・ギターフィッシュ)”つまり、『弓なりの口をしたギター形のお魚』という即物的な名前です。だんぜん和名の勝ち!

 最後に、ちゃっかり写りに来た小さいお魚さんと一緒にごあいさつ。

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 さようなら、元気でね。姿も名前もカッコいいシノノメサカタザメさんでした。

 皆さんも会いに行ってあげてね。








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閉じる コメント(6)

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ありがとうございました。私はしののめ君の八宝菜のイカそっくりの歯がすきです。しののめ八宝歯さんだねえ。

2012/11/14(水) 午後 3:05 [ gan*i*o ]

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「シノノメサカタザメ」というサメはまだ見たことがありません。
ひっくり返った反対側の顔も面白いです。
とても魅力的な魚なので、やっぱり池袋まで出かけて見てこようかな。
ここまでの和名を考えた方は、よくよくこのサメを観察した上に、ご自分のイメージを最大限に発揮なさったんでしょうね。
スジャータさんの写真を何度も眺めてしまいました。
ナイス・ポチ

この和名の付いた由来も良く分かりました。

2012/11/17(土) 午前 9:32 [ afuro_tomato ]

gan*i*oさん、こちらこそありがとうございます。
仰るとおり、この人の歯並びもかっこよくて素敵ですね。
八宝菜のイカとは言い得て妙です。

なにから何までカッコイイのがシノノメサカタザメさんの定めなのですね。

2012/11/17(土) 午後 11:09 眼とろん星人

トマトさん、池袋には、八景島の記事で御紹介したアジアアロワナさんもお住まいですし、アシカさんも可愛いし、こじんまりしているのに密度が濃くてみどころ満載です。
都心の交通の便が良い場所にあるのがなによりも良いですね。

シノノメサカタザメさんは、とてもスマートなのに、お腹皮が面白いのも魅力ですね。
この名前をつけたひとは、ずいぶんといろいろと考えたのだと思います。
そのおかげで、とても素敵な名前になりました。

ナイス・ポチありがとうございます。

2012/11/17(土) 午後 11:14 眼とろん星人

これ、すごい記事です。何度も繰り返して読み返していますが・・・
この考察の通りだとアタシも思います。普段から読み応えのあるブログとは思っていますが、今回の記事にも脱帽です!さすが!凸

2012/12/8(土) 午後 4:36 むにゅ

むにゅさん、このお魚の名前はとても素敵なのに、調べても語源がよく分からないので、私なりに考えました。
特に『しののめ』という古語が素敵で、調べれば調べるほど、日本語って良いものだなって思いましたよ。
一番身近な文化で重要な文化財が言葉ですよね。
長い文章なのに、繰り返し読んでいただいたなんて、書いた甲斐があってとても嬉しく思います。
ポチありがとうございます。

2012/12/9(日) 午前 0:19 眼とろん星人


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