【ファイルMU7】2012.010.16 輸入盤のゲオルグ・ショルティ指揮『ワーグナー・オペラ・レコーディングズ』を買ったよ今、クラシック音楽の輸入盤CDは投売り状態だねえ。輸入盤のゲオルグ・ショルティ指揮の『ワーグナー・オペラ・レコーディングズ』を買いました。全曲CD36枚組みという、とんでもないセットです。 ※ ※ ※ 半世紀に及ぶショルティのデッカ録音史に燦然と輝くワーグナー・チクルス 「ニーベルングの指環(全曲)」を含む、ワーグナー・オペラ録音集。 当時の最高のワーグナー歌いを起用したこれらの録音は、どれもが圧倒的な名唱を引出した名演ばかりです。ウィーン・フィルと1982年に録音した「管弦楽作品集」。「トリスタンとイゾルデ」のリハーサル音源等も収録。 ※ ※ ※ ということで、このCDセット37枚(音楽CD36枚+CD-ROM1枚)の中には、史上初のスタジオ全曲録音の偉業である、楽劇『ニーベルングの指輪』全曲四部作も入っています。 内容は、『さまよえるオランダ人』、『ローエングリン』、『ニュルンベルクのマイスタージンガー』、 『パルジファル』、『タンホイザー』、『トリスタンとイゾルデ』、そして上述の『ニーベルングの指輪』全曲四部作で、リヒャルト・ワーグナーの代表作がここに網羅されているのです。 36枚もあるので、まだ全部聴ききれていないねえ。 音楽CD36枚ですから、一枚あたりに換算したら278円! オペラ・楽劇を含めた声楽曲をさほど聴かない私は、『ニーベルングの指環(全曲)』に関していえば、CDセットではカラヤン/ベルリン・フィル盤を、DVDではレヴァイン/メトロポリタン歌劇場盤を持っていて、この名盤については安くなったら入手しようと思っていたのですが、正直言って、ここまで値崩れしようとは思ってもいませんでした。 これまで高額なCDセットを購入してきたワグネリアン(ワーグナー心酔者)諸氏の胸中はさぞかし複雑でしょう。 楽天を覗いてきたら、 『ニーベルングの指環』全曲 14枚組みのみで、19,415円でした。これでも昔は確か4万円以上したのですから安い方です。 それが更に、『ニーベルングの指環』全曲を含め、『ニュルンベルクのマイスタージンガー』や『トリスタンとイゾルデ』他の代表作をあわせた36枚組みで、10,001円(セール価格はもっと安い)なのですから、唸ってしまいます。 歴史的遺産とも言えるこのセット、音質もとっても良いのです。 なんかジャパネットたかたさんみたいだねえ。でも、CDは発売当初一枚3500円ほどしたので、ついにデフレもここまで至ったかという感慨を持たざるを得ません。 というより、歴史的名盤がこの廉価なのに、2,000円以上する新譜って果たして売れるのでしょうか?他人事ながら心配です。 ただし、輸入版なので歌詞の日本語対訳は付属していません。 37枚目のCD-ROMでは、パソコン上で原文のドイツ語とフランス語及び英語の対訳を見ることができますが・・・。 通常、クラシック音楽の輸入盤の解説、ライナー・ノーツは、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語が使用されている例が多いのです。 ただでさえ世界的なマーケットの小さいこの市場で、決して小さくない日本市場。日本語訳も入れれば良いと思うのですが、これをされると国内盤のメーカーが完全につぶれてしまうので、それはできない相談なのでしょう。 私の場合、別の盤の対訳を持っているので、無くても不自由はしないのですけど。 もっとも、対訳を読みながらの音楽鑑賞なんて、辛気臭いので、ほとんどしません。 普段聴きには、ネット等を利用して各幕のあらすじだけ頭に入れてリラックスして聴くのが良いでしょう。 日本人が歌舞伎、文楽を鑑賞する時も日本語が必ずしも明瞭に聞き取れるわけではないので、予めあらすじを理解するのが良いのと同じです。 西洋人だって、日本人にとっての歌舞伎、文楽同様、母国語のオペラ歌唱の場合、歌詞がちゃんと聞き取れるかどうかあやしいものなのですから。そのうえに今のオペラは多国籍化が進んで、外国人歌手が多いので、夫々のお国訛りで余計に聞き取りづらくなっているようです。 ワーグナーやリヒャルト・シュトラウスの場合、形式上、歌劇(オペラ)じゃなくて、楽劇(がくげき)といいます。 それで、膨大なこのセットのうち、北欧神話の英雄であるシグルズの物語を元にしたリヒャルト・ワーグナー畢生の超大作、楽劇『ニーベルングの指環(全曲)』に限ってご紹介します。 映画で大ヒットした、『ロード・オブ・ザ・リング(原作:J・R・R・トールキン作『指輪物語』)』も、スペース・オペラのSF大作『スター・ウォーズ』も、明らかにこの楽劇の影響を受けています。 この作品は西洋人の基礎的な教養になっているのですね。 三島由紀夫氏の絶筆となった『豊饒の海(ほうじょうのうみ)』四部作も、この楽劇の構成を模したのでしょう。 フランシス・コッポラの映画『地獄の黙示録』で使用された『ワルキューレの騎行』も、この楽劇の第一夜(2日目)より第 三幕の前奏曲として出てきます。 『ニーベルングの指環(全曲)』の録音に際して、筋金入りのワグネリアン(ワーグナー心酔者)でもあった豪腕プロデューサーのジョン・カルショーが、20世紀を代表するワーグナー歌手たちを集結させました。 当初、稀代のワーグナー指揮者、ドイツ人のハンス・クナッパーツ・ブッシュ氏にこの企画を打診したところ、元来スタジオ録音嫌い、練習嫌いで有名な氏に「こんな面倒な仕事は嫌だ」と一蹴され、当時40代で脂の乗ったハンガリー出身の指揮者ゲオルグ・ショルティ氏に白羽の矢が立ったということです。 なんせ、これが全曲演奏に17時間(CD14枚)を要するギネスブック級の長大な作品で、実演では、前夜祭、第1夜、第2夜、第3夜と合計4日間に分けて上演されるくらいなのですから。 実際、ショルティ氏は、この曲だけで、録音に足かけ8年の歳月を費やしているのです。 オーケストラは、ヴィリー・ボスコフスキー氏がコンサートマスターだった頃の香気溢れるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団。 『ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(ドイツ語:Wiener Philharmoniker:ヴィーナー・フィルハーモニカー、英語:Vienna Philharmonic:ウィーン・フィルハーモニック)』の名前は、別にクラシック音楽を聴かない人でも、一度は耳にしたことがおありでしょう。 この楽団自体がヨーロッパの伝統を象徴する世界遺産的な存在だからです。 最後にこのセットの白眉を飾る『ニーベルングの指輪』全曲四部作の配役を掲載します。錚々(そうそう)たる歌手陣です。 なお、この音源のレコーディングに関わるドキュメンタリー映像を見つけたのでリンクを貼っておきますね(全9パート)。この録音がいかに大変なものだったか良く分かります。 http://www.youtube.com/watch?v=2qhmqOmAdGU&feature=relmf ※ ※ ※ 『ワーグナー: 楽劇 《ニーベルングの指環》 全曲』 ※いずれも、ゲオルグ・ショルティ指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 前夜祭(1日目):楽劇 《ラインの黄金》 ヴォータン … ジョージ・ロンドン(バス) ドンナー … エバーハルト・ヴェヒター(バリトン) フロー … ヴァルデマール・クメント(テノール) ローゲ … セット・スヴンホルム(テノール) ファゾルト … ヴァルター・クレペル(バス) ファフナー … クロト・ベーメ(バス) アルベリヒ … グスタフ・ナイトリンガー(バス) ミーメ … パウル・キューン(テノール) フリッカ … キルステン・フラグスタート(ソプラノ) フライア … クレア・ワトソン(ソプラノ) エルダ … ジーン・マデイラ(メッゾ・ソプラノ) ヴォークリンデ … オーダ・バルスボルク(ソプラノ) ヴォルクリンデ … ヘティー・プリューマッヒャー(アルト) フロスヒルデ … イーラ・マラニューク(メッゾ・ソプラノ) 【録音】 1958年9月24日〜10月8日 ウィーン、ゾフィエンザール 第1夜(2日目):楽劇 《ヴァルキューレ》 ジークムント … ジェイムズ・キング(テノール) ジークリンデ … レジーヌ・クレスパン(ソプラノ) ヴォータン … ハンス・ホッター(バス) フンディング … ゴットロープ・フリック(バス) フリッカ … クリスタ・ルートヴィヒ(メッゾ・ソプラノ) ブリュンヒルデ … ビルギット・ニルソン(ソプラノ) ゲルヒルデ … ヴェラ・シュロッサー(ソプラノ) オルトリンデ … ヘルダ・デルネッシュ(ソプラノ) ヴァルトラウテ … ブリギッテ・ファスベンダー(ソプラノ) シュヴェルトライテ … ヘレン・ワッツ(アルト) ヘルムヴィーゲ … ベリット・リンドホルム(ソプラノ) ジークルーネ … ヴェラ・リトル(アルト) グリムゲルデ … マリリン・タイラ(アルト) ロスヴァイセ … クラウディア・ヘルマン(アルト) 【録音】 1962年5月6日〜18日、10月21日〜11月5日 ウィーン、ゾフィエンザール 第2夜(3日目):楽劇 《ジークフリート》 ジークフリート … ヴォルフガング・ヴィントガッセン(テノール) ミーメ … ゲルハルト・シュトルツェ(テノール) さすらい人… ハンス・ホッター(バリトン) アルベリヒ … グスタフ・ナイトリンガー(バス) ファフナー … クルト・ベーメ(バス) ブリュンヒルデ … ビルギット・ニルソン(ソプラノ) エルダ … マルガ・ヘフゲン(アルト) 森の小鳥の声…ジョアン・サザーランド(ソプラノ) 【録音】 1964年5月下旬〜6月上旬、10月26日〜11月26日 ウィーン、ゾフィエンザール 第3夜(4日目):楽劇 《神々の黄昏(かみがみのたそがれ)》 ジークフリート … ヴォルフガング・ヴィントガッセン(テノール) グンター … ディートリッヒ・フィッシャー・ディースカウ(バス) アルベリヒ … グスタフ・ナイトリンガー(バス) ハーゲン … ゴットロープ・フリック(バス) ブリュンヒルデ … ビルギット・ニルソン(ソプラノ) グートルーネ …クレア・ワトソン(ソプラノ) ヴァルトラウテ…クリスタ・ルートヴィヒ(メッゾ・ソプラノ) ヴォークリンデ…ルチア・ポップ(ソプラノ) ヴェルグンデ …ギネス・ジョーンズ(ソプラノ) 第1のノルン…ヘレン・ワッツ(アルト) 第2のノルン…グレース・ホフマン(アルト) 第3のノルン…アニタ・ベルッキ(ソプラノ) 【録音】 1965年10月29日〜11月19日 ウィーン、ゾフィエンザール |

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