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【ファイルT31】2008.02.09 京都祇園祭に行ってきたよ。その21(霰天神山、綾傘山、伯牙山、月鉾)

霰天神山、綾傘鉾、伯牙山、月鉾の巡行風景


 祇園祭について最初から読まれる方はこちら。


6 霰天神山(あられてんじんやま:錦小路通室町西入)
7 綾傘鉾(あやがさほこ:綾小路通室町西入)
8 伯牙山(はくがやま:綾小路通新町西入)
9 月鉾(つきほこ:四条通室町西入)

 の巡行をご紹介しましょう。山鉾は全部で32もあるから、ついつい駆け足になります。

6 霰天神山(あられてんじんやま:錦小路通室町西入)
 京都に大火があったとき、霰が降り猛火は消え、同時に4cmほどの天神様が降ってきたためそれを祀ったのが起こりです。火除けのお守りが授与されます。

 曇ってきたので、雨よけのカバーが少し残念です。

 前懸は、16世紀ベルギー製で『イーリアス』を描いた3枚のタペストリーをつないであります。

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 胴縣は、近年新調された上村松篁うえむらしょうこう)下絵の『白梅金鶏図』綴織です。

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7 綾傘鉾(あやがさほこ:綾小路室町西入)
 傘鉾(かさほこ)の一つで、大きな傘と稚児巡行と捧振りばやしの行列です。

 まず赤い傘に庇護されてでエスコートされるお稚児さん。七五三みたいで可愛いねえ。

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 傘につける垂り(さがり)は、梶居家(かじいけ)より寄贈された法界寺阿弥陀堂内陣壁画をモチーフにした『飛天の図』綴織と、染色家で人間国宝森口華弘(もりぐちかこう)作の友禅の『四季の花』です。

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 捧振りばやしは赤熊(しゃぐま)をかぶった捧振りが、面を被った太鼓方とともに鉦(かね)、太鼓、笛に合わせて踊り、疫病を追い払います。

 
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 素晴らしい捧捌きです。ブルース・リーのヌンチャクみたいだねえ。あれはもともと沖縄古武術の武器だからねえ。
 
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 太鼓方は撥(ばち)と太鼓の二人一組。ぴったり息が合っています。息が合わないと、撥で相手の頭をぽかりと叩いちゃうねえ。面妖奇怪な踊りだねえ。前衛舞踏みたいですね。


8 伯牙山(はくがやま:綾小路新町西入)
 伯牙(はくが)は春秋時代、楚の琴の名人です。
 友人の琴を聴く名人の「鐘子期(しょうしき)」が死去したのを悲しみ、弦を絶って二度と琴を弾くことがなかったという人物です。ここから「知音(ちいん=己の心をよく知る友という意味。『断琴(だんきん)の交じわり』ともいう)」という言葉が生まれたそうです。

 ただ、伯牙山はもともと『琴割り山』と言ったのです。
ところが、伯牙さんは、琴の弦を切っただけで、琴を割ったわけではありません。

 他方、載逵(たいき)という琴の名人がいます。載安道(たいあんどう)ともいい琴に限らず多才な人だったのですが、武陵王(ぶりょうおう)が伶人(れいじん=音楽を奏する人)として召抱えようとすると『王の機嫌をとるための琴ではない』と使者の前で琴を叩き割ったそうです。

 それに、ご神体の装束が正装、すなわち王命を承る姿なので、どうやら、この人は伯牙さんじゃなくて、載逵さんらしいそうです。

 それから、ここの町では、『伯牙山』というより『琴割り山(ことわりやま)』として親しまれているので、押し売りなんかが来ると「当町は『琴割り山』のため、一切お断り」と追い返しているそうです。

 うへえ、思いっきり駄洒落だよお!

 前懸は、中央に慶寿裂(けいじゅぎれ=長寿の祝いに贈られる高級な金襴で、めでたい詩文を織り出したもの)軸装を掛けています。
 明時代のもので、文化11年(1814)から用いられ、明治16年(1883)に改装されました。原筆者は王英(おうえい)という明の学者で、4帝に仕えた文章と書の達人です。下段に全天翁(ぜんてんおう)の七言詩(しちごんし)、中間に不老長寿の八仙を織り出しています。昭和62年に復元新調。

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 これから琴を割ろうとしている載逵(たいき)さん。いい琴だろうに、もったいないねえ。口で断わればいいのに、あてつけがましい人だねえ。思いとどまった方が良いと思うねえ。

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 胴縣は『池塘遊禽(ちとうゆうきん)図』綴錦。文化10年の復元新調です。

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 見送は『五仙人図』刺繍。柳絲軒(りゅうしけん)松屋勝蔵の作品です。

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9 月鉾(つきほこ:四条通室町西入)
 月鉾について、以前宵山の記事を書いたので、由来等詳細についてはこちらをご覧ください。


 さすがは、動く美術館の異名をもつ鉾です。

 今回は主に辻回しの写真を紹介しますね。

 こんな感じでやってきました。

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 正面の兎と鳳凰もとっても綺麗です。

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 大きな鉾なので、辻回しも勇壮です。

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 それ曳けやれ押せ!

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 側面も違った位置で写します。

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 辻回しも無事完了。

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 では、今回はこのへんで、ごきげんよう。


 次回に続きます

 次回はこちら。

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【ファイルT30】2008.02.03 京都祇園祭に行ってきたよ。その20

芦刈山、太子山、白楽天山、函谷鉾


 祇園祭について最初から読まれる方はこちら。

 前回は先頭(鬮取らず)の長刀鉾の辻廻しをご紹介しましたが、今回は、

2芦刈山(あしかりやま:綾小路通洞院西入)
3太子山(たいしやま:油小路通仏光寺下ル)
4白楽天山(はくらくてんやま:室町通綾小路下ル)
5函谷鉾(かんこぼこ:四条通烏丸西入)=鬮取らず

 の巡行をご紹介しましょう。

 7月の祇園祭の記事が、節分までずれこんでいますが、破邪の行事ということでは共通していますから、いいかもしれません。

2芦刈山(あしかりやま:綾小路通洞院西入)
 謡曲「芦刈」に取材した老翁がご神体です。故あって妻と離れて難波の裏で芦を刈る老翁がやがて妻との再会を果たす夫婦和合の姿を表します。

『あしかり』なので、『悪しきを刈り取る』という意味になるため、疫病退散を願う祇園御霊会の趣旨に相応しい名前ですね。

 ご神体の古衣装は天正17年(1589)の名の小袖で重要文化財に指定されているそうです。

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 前掛(まえかけ)のライオンの段通(だんつう)は山口華楊(やまぐちかよう)原画「凝視(ぎょうし:昭和61年作)」です。

 舁山(かきやま)は、元々は舁く【かく=御神輿(おみこし)のように担ぐ:『籠(かご)を舁く』とように使います】ことによって移動していたのですが、今は下に車輪が付いています。

 これは担ぎ手(山舁=やまかき)の人手不足が大きな要因でしょう。特に街の中心部はオフィス街になっていて、人口のドーナツ化が進み、町衆が減っていますから手が不足しています。

 山舁・曳子・囃子方は地元の学生が多く動員されていますが、それでも人では足りないのではないでしょうか。

 それで、辻回しは元々の形で担いで(舁いて)回ります。

 下の写真を見てください。車輪が宙に浮いて、山舁が担いでいるのがわかります。

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 胴懸(どうかけ)は平成6年に新調された有名な尾形光琳(おがたこうりん)原画の『燕子花(かきつばた)図』です。

 山によっては2回転3回転して拍手を受ける山もあります。

 見送は、山口華楊(やまぐちかよう)原画「鶴図(昭和60年作)」綴錦です。

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3太子山(たいしやま:油小路通仏光寺下ル)です。
 聖徳太子が四天王寺建立にあたり、自ら山中に分け入って良材を求めたという諸伝による山です。知恵のお守りを授与してくれます。

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 前縣は、川島松皇(かわしましょうこう)下絵の「阿房宮(あぼうきゅう)図」刺繍安永4年(1775)製作のものを平成11年に復元新調したものです。

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 胴縣けは「金地孔雀唐草(くじゃくからくさ)文」インド刺繍。18世紀中ごろ作で安永4年(1775)新調されたものです。

 見送は「波濤飛龍(はとうひりゅう)図」綴織です。清朝の官服を仕立て直したものなので、他の山の見送に比べて細くなっています。

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4白楽天山(はくらくてんやま:室町通綾小路下ル)
 唐の詩人の白楽天が、道林禅師に仏法の大意を問うた場面を表しています。
 白い服が白楽天です。

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 前懸は『陥落したトロイヤから脱出するアイネリアス』の場面を描いた16世紀ベルギー製のゴブラン織が中央に飾ってあります。

 その左右は清朝製「波濤飛龍(はとうひりゅう)図」です。これは万延元年(1860)に一時復興を断念した蟷螂山から購入したもので、滋賀県大津市の大津祭の月宮殿山(げっきゅうでんざん)、龍門滝山(りゅうもんたきやま)見送ともとは1枚の作品です。

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 右胴縣けは、18世紀ベルギー製タペストリー「女狩人」。
 見送は昭和53年に新調した18世紀フランス産のゴブラン織「水辺の会話」(ユエ原画)です。

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5函谷鉾(かんこぼこ)
 戦国時代斉の孟嘗君(もうしょうくん)が家来の鶏の鳴き声によって函谷関(かんこくかん)を開けさせて脱出できたという故事によります。

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 前懸は旧約聖書創世記『アブラハムの子イサクの嫁選び』を描いた16世紀のベルギー製ゴブラン織りタペストリーで重要文化財です。
 裏面に『享保三年(1718)戊辰六月再興』の銘があることから、この種のタペストリーを最も早く飾ったのは、函谷鉾だといわれています。
 享保時代って、徳川吉宗、大岡忠相、新井白石、田沼意次、丹下左膳の時代だねえ!

 巡行時には復元新調した鮮やかなものを用います。

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 稚児人形の『嘉多丸(かたまる)』君です。天保10年(1840)、復興最初の稚児として乗る予定だった左大臣一条忠香(いちじょうただか)の令息実良(さねよし)が健康上の理由で取りやめとなり、初めて人形を用いました。

 仏師七条左京作の実良をモデルとした等身大(120cm)人形です。

 なお、実良の妹・美子(はるこ)は、後の明治天皇后=昭憲皇太后陛下です。装束は一条家から寄進されました。
 
 
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 下水引は山鹿清華(やまがせいか)図案の「郡鶏図」手織錦。
胴縣けは、前=李朝17世紀朝鮮段通。中央=ペルシャ絨毯の華文唐草模様柄。後=玉取獅子図の清朝絨毯。

 
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 長刀鉾以外は女人禁制がとけているので、囃子方に女性の姿がみられます。

 
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 辻回しの様子です。

 
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 車体の下に、車輪に敷く竹がしまわれています。

 
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 見送は弘法大師筆といわれる「金剛界礼懺文(こんごうかいらいさんもん)」を天保11年(1840)に模織したものです。

 
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 今回はこのへんで。


 次回に続きます

 次回はこちら。

【ファイルT29】2008.01.22 京都祇園祭に行ってきたよ。その19

長刀鉾の辻まわし


 祇園祭について最初から読まれる方はこちら。

 先頭(鬮取らず) 長刀鉾(なぎなたほこ:四条通東洞院西入=宵山の時の位置)

 いよいよ山鉾巡行のクライマックスの辻廻しです。

 記事を読んでもらうだけでも、きっとご利益があるよ☆

 そのためにわざわざ京都まで行って、朝早くから場所を取ったんだからね。

 先頭の長刀鉾が来ます。

 以下、鬮取式(くじとりしき)で決まった順に巡行がありますが、その時の順番と、巡行コース、宵山の時に配置されている山鉾の位置、各山鉾の簡単な解説を書いた両面オフセットのチラシを、宵山の時にいろんな場所で配布していますし、巡行当日は、おまわりさんが配ってくれます。

 さすがは国際観光都市京都だけあって、ぬかりはありません。

 以下、そのチラシを参考にしてご案内しましょう。

 曳子(ひきこ)の人達が、長刀鉾が交差点の中心に来るように引っ張ってきます。

 
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 大勢いますね。

 山鉾は2本の車軸の両端にそれぞれ2つの車輪が付いているだけです。

 だから、曲がるのに苦労します。

 どうやって曲がるかというと、車輪の下に竹を敷いて、水を撒いてすべるようにして、前輪にも縄をかけて、梃子(てこ)を差し入れて、車輪を押したり、縄で引っ張ったり、車体を曳いたりして車輪を横に強引に挽き摺り、大騒ぎで方向を変えるのです。

 まず、せっせと青竹を敷いて、車輪の下に並べます。

 
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 水をまくバケツと車止めが見えます。

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 鉾の前には音頭取りの人が乗っています。

 かーっこいーい!
 
 普段は2人ですが、辻回しの時は4人に増えます。

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 掛け声を合わすのと、下の重さを増して安定性をよくするためのようです。これだけ背が高いから、重心が高そうだからねえ。

 縄をかけ、竹を敷き、水をかけて準備をします。

 安全第一で各箇所の確認はとても念入りに行われます。

 これがお稚児さんにとって初の辻回しです。

 緊張するねえ。しっかりやってよ!少し不安…。

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 多分一番怖いのは屋根の上のこの人たち(屋根方=やねかた)です。この人たちは、電線などの障害物が鉾に当たらないように除ける人たちです。とっても高いし、揺れるので怖いねえ。

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 さあ、覚悟を決めて。

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 音頭取りの掛け声「そーれ、ヨイトセ、ヨイトセ、エンヤラヤー!」で曳子は思いっきり綱を引き、車方(くるまかた)が車体を押します。

「そーれ、ヨイトセ、ヨイトセ」で準備をして、

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「エンヤラヤー!」メキメキ、ゴリゴリゴリ。

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 もっと押せ!もっとひけ!

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メキメキ、ゴリゴリゴリ。


 見ている方も力が入ります。

 まるで相撲の立会いみたいです。


 12トンの重い鉾が巨体を揺すりながら動き、メキメキと竹が悲鳴を上げ、大魔神がゴリゴリと巨大な石臼を挽くような地響きがします。

 凄い迫力です。この音響と映像が神聖な祝祭空間を創出するのです。

 観客から拍手が沸きます。

 一回で90°回転させるのは無理だし危ないので、一回引くたびに同様の作業が繰り返されます。

 もっと回さないとね。広角で全景を撮るとこんな感じです。時刻は9時46分です。

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 辻回しの間、後ろの山鉾は待機しています。
 
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 車輪にかかった縄が迫力ですね。

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 横から見た長刀鉾もついでに写しておきます。

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 最後の一押し。「エンヤラヤー!」。

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 裃を着た役員の人が見守っています。

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 最初の辻回しが無事完了しました。やれやれ、一安心です。

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 きらびやかな『見送(みおくり)=後ろの大きな織物』を見送ります。囃子方(はやしかた)がコンコンチキチン・コンチキチンの祇園囃子(ぎおんばやし)を残して去っていきます。カッコイイ!

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 いかがでしたか?

 次からはぼちぼち他の山鉾の巡行の記事をUPしますね。

 次回はこちら。

【ファイルT28】2008.01.22 京都祇園祭に行ってきたよ。その18

山鉾巡行(やまぼこじゅんこう)


 祇園祭について最初から読まれる方はこちら。

 年が明けて、やっとこさ山鉾巡行の記事のUPです。

 祇園祭もやっとクライマックスの山鉾巡行の記事に入ることになりました。
そもそも、祇園祭の由来が、疫病が流行ったときに矛をたて、神泉苑に運んで流してお祓いをしたということに端を発したわけです。

 矛(ほこ=鉾)がゴキブリホイホイならぬ邪気ホイホイの役割を果たしているです。

 ところが、山鉾もこれだけ立派なものになると、さすがに毎年神泉苑に流して使い捨てにするわけにはいきません。

 それで、邪気は巡行で山鉾に集めてから、解体することによって、滅却することになっています。雛祭りの『流し雛』が『飾り雛』になったのと同じですね。


 山鉾巡行の順番は鬮(くじ)で引いて決めますが(鬮取式=くじとりしき)、これには例外があります。

 いわゆる『鬮取らず』というもので、鬮取らずの山鉾は8基あります(長刀鉾=なぎなたぼこ、先祭の函谷鉾=かんこぼこ、放下鉾=ほうかぼこ、岩戸山=いわとやま、船鉾=ふねぼこ。後祭の先頭の北観音山=きたかんのんやま、2番目の橋弁慶山=はしべんけいやま、しんがりの南観音山=みなみかんのんやま)。

 特に毎年常に先頭を務める長刀鉾(なぎなたほこ)は現在の祇園祭では唯一『生き稚児(人形ではなく生きた子どものお稚児さん)』をのせた重要な鉾です。

 船鉾以外の他の鉾にも本物のお稚児さんはさんが乗っていたのですが、今は長刀鉾以外人形に変わっています。

 鉾のお稚児さん(鉾稚児:ほこちご)は、八坂神社で位を受けた瞬間から神の使い=化身です。祇園祭の主役中の主役です。

 位は五位少将、十万石大名の格式を与えられるのです。

 子供なのに大名だなんて、すごいねえ!

 禿(かむろ)2人と町内会役員を従え、立烏帽子(たてえぼし)、水干(すいかん)姿で八坂神社に昇殿(しょうでん)して「お位(くらい)」を戴くのが稚児社参(ちごしゃさん)です。

 神の化身になった瞬間から、食事や着替えなどの一切の身の回りの世話は、女人禁制の旧習から女性がしてはならないので、お母さんじゃなく、お父さんがしますし、地面を踏んではならないので、家の外や、鉾に乗り込むときは強力(ごうりき)さんに担いで運んでもらいます。結構面倒くさいのです。

 平成19年の鉾稚児はマスコミ報道された下京区のノートルダム学院小3年の岡諄三郎(じゅんざぶろう)君(8つ)。3年前の兄慶治郎さん(12)に続いて大役に挑みます)。
 禿は、ともに左京区の立命館小3年の浅見幸悠紀(こうき)君(9つ)、ノートルダム学院小3年の森田圭一郎君(8つ)です(京都新聞電子版2007.06.05より)。

 
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 大きな鉾が角を曲がる勇壮な『辻廻し』は巡行の一つの見せ場になっています。

 ですから、辻廻しを見ることができる場所は一番人気があって、場所取りが大変です。山鉾巡行の開始時刻は朝の9時で、最初の四条河原町の辻回しが9時40分ぐらいですが、私は7時を回ったぐらいにJR京都駅前の宿をチエックアウトして、四条河原町の交差点の場所をとることにしました。

 この場所の光景がよくテレビ・新聞で報道されるので、皆さんもご覧になったことがあるでしょう。

 辻廻しは、あと、河原町御池、御池新町でも見られるようです。

 四条河原町交差点東の横断歩道が辻廻しの正面になって、特等席らしいのですが、この時点で巡行の交通規制はまだかかっておらず、車がびゅんびゅん走っているので場所取りができません。

 横断歩道の場所をとる人は、歩道に並んで待って、警察が車両通行止めの道路規制をかけるその瞬間の壮絶な場所の争奪戦に参加しなければならないそうです。

 横断歩道の場所を取ろうか迷ったので、規制解除の時間を警備のおまわりさんに聞いたら、規制は交通の方がするので、正確なことはわからないけど、あと一時間近くあるということでした。

 『ここの場所取りは毎年とっても熱いですよ』っておっしゃっていました。
 
 私はそういう争いごとは不得手だし嫌いだし、今なら歩道上の場所が開いているのに、わざわざそういう賭けはしたくないので、歩道角の前から二列目の場所をとることにしました。

 四条河原町交差点の位置図

 
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 私が座っていた場所で、阪急百貨店前の歩道。車道側に降りると危ないので、おまわりさんに排除されますから気をつけてくださいね。
  
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 さっそく、折りたたみのいすを出して、巡行に備えます。周りの雰囲気を楽しむだけで、けっこう時間が経っていきます。

 そうこうしているうちに交通規制がかかる時間になりました。歩道上では、いい場所をとろうとしている人が待ち構えています。

 車の通行が止められて、笛の合図で車道の場所取りが許可されると、歩道に並んでいた人がいっせいに車道にあふれます。

 
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 おまわりさんがロープをはって身を挺して整理して混乱を防いでいるのですが、みんな少しでも良い場所をとるのに必死ですから、我勝ちに押し合ってあちこちで怒号と悲鳴があがります。

 
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 結構年輩の人達があつかましくてマナーが悪いのです。

 場所取りに参加しなくて正解でした。

 そういえば、源氏物語でも、六条御息所が光源氏が供奉する加茂川での斎院御禊見物の折に、つわり中の源氏の正妻葵の上の牛車と鉢合わせになり、場所の争いから恥辱を受けたことを発端に、生霊となって葵の上を悩ませるという話が出てきますね。

 京都では平安時代から、1000年以上、お祭りの際の場所取りの争いが繰り広げられているのです。ご苦労様なことです。

 若いおまわりさんが、巡行見物の注意をしてくれます。テレビの公開番組の前説みたいです。手際よく見物客を整理して、できるだけ見やすいように並ばせてくれます。救急車が待機しているので、気分が悪くなったら、申し出てくださいということでした。

 とてもやわらかい京都弁で感じの良いおまわりさんでした。

『皆さん、一歩下がって、前の人が座るスペースを作ってください。最前列は座って、次の列の人はすこしかがんでくださいね。できるだけ皆さんが見やすいように譲り合って楽しく見物しましょうね。それから、前の人は写真を撮りおえたら、なるべく座ってあげてくださいね』っておっしゃっていました。

 
 そうこうしていると、巡行の障害になるので、信号機がくるっと回されて歩道側に片付けられます。
  
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 みんなそれを見て、『ほぉ〜』って感心しています。凄いねえ。

 毎年のように見物に来ているというおばちゃんが、有料観覧席でみたことがあるけど、あそこは窮屈だし、暑くても日傘もさせないから場所取りは大変だけど、こちらの方がずっと良いと言っていました。

 遠くの方に長刀鉾が小さく見えます。

 肉眼では何が行われているのか見えません。

 適当に写真を撮って、モニターで見てみると、お稚児さんが鉾に乗り込んでいます。

 時間が来て少しずつこっちに近づいてきています。


 注連縄切り(しめなわきり)が行われていました。

 
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 注連縄は四条麩屋町(しじょうふやまち)に建つ斎竹(いみだけ)に張られています。

 この注連縄は、現世と神域との結界を成していて、これを断ち切ることによって、鉾は宇宙船のように神域を進んでいくのです。

 神の化身であるお稚児さんが乗る長刀鉾のコクピットの天井裏には星辰図が描かれていて小宇宙を構成し、鉾は神域の大宇宙を進みながら、ブラックホールのように邪気を吸収するのです。

 長刀鉾の星辰図の記事はこちら。
http://blogs.yahoo.co.jp/metoronjr7/archive/2007/08/04

 現実に見える山鉾は、神域を進む実態の幻影なのです。

 実に壮大なコスモロジーです。SFの世界です。我々の祖先の想像力のスケールの大きさに感心します。日本は小さな島国といいますが、想像力の射程は広く、空間感覚はとても大きいのです。

 一方、途中四条堺町の「鬮改め(くじあらため)」では京都市長が奉行になって、今年の山一番・芦刈山から順次、巡行順が確認されます。

 長刀鉾が近づいてくるにつれ、見物客が殺気立ってきます。

 あれえ?報道の腕章を巻いたテレビカメラマンや、新聞のカメラマンが移動してきて、カメラのフレームに入ってきます。

 その瞬間、そこここから『こらあ!そこのテレビカメラ!邪魔だどけ!こっちは何時間前から場所取りしてると思ってるんだ!』という怒声があがります。

 とっても柄が悪いのです。

 おまわりさんが、『報道の方はここに見物に来ることができない全国の人のために撮影してくれているのですから、怒らないでやって下さい。病院のテレビで見物している人もいるのだから、そういう人のためにも譲る気持ちをもってください。今年のカメラマンの方はこんなに身をかがめて皆さんに気を使っているのですから・・・』ってソフトで懸命に宥めています。

 長い間待ってやっと山鉾巡行を撮影できると思ったら、邪魔をされて報道を怒鳴りつける気持ちも分からなくはないのですが、おまわりさんの言うことは正論なんですよね。

 こっちは趣味道楽で撮っている素人写真で、報道は公のメディアです。社会的な重要性はまったく異なります。

 一度構えた場所に長刀鉾の曳き手が迫ってきて、大慌てで避難するスチルカメラマンとテレビカメラマン。

 
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 それにしても、報道という仕事もプロとはいえ人から怒鳴られて大変な商売ですね。

 屋根の上に上がっている報道カメラマンが、おまわりさんに怒られています。


『どこの社の人?そんなところからの撮影は許可していないはずだ!危ないから下りなさい!』

 喧嘩して、おまわりさんに連行されて行くおじさんとか、貧血で倒れてストレッチャーで救急車の方に運ばれていくおじいさんとかいて、祇園祭の舞台裏はとても大変です。こういうのも含めてお祭りは進んでいきます。

 
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 次回は辻廻しを紹介します。お楽しみに。

 次回はこちら。
 
 

【ファイルT27】2007.12.16 京都祇園祭に行ってきたよ。その17

屋台スナップ


 祇園祭について最初から読まれる方はこちら。

 ちっちゃい子供にとっては、山鉾やお祭りの意味より、屋台です。

 あったりまえだよお!子供の時から、そんなものに興味持ってたら却って気持ち悪いよお!食べ物のとってもいい匂いがするしね。
 
 大きい大人もそんな傾向が無きにしもあらずです。

 花より団子ですねえ。

 そりゃ無理もありません。賑やかで楽しいからねえ。

 でも、やっぱり高いねえ。すぐそこにあるコンビニなら150円で売っているジャンボフランクが、300円します。

 テキヤさんが払う場所代(ショバ代)も高いんだろうけどねえ。

 結構屋台も面白かったので、スナップを乗せますね。

 ねだる男の子。おばあちゃんは孫に甘いからねえ。子供は良く知っているねえ。こういう智恵も生きていく上で必要だねえ。

  
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やっぱり、ドラえもんが良いのかな?


 チョコアイスは美味しいねえ。でも、浴衣を汚さないようにね!

  
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ほしいものが買ってもらえなくて大泣きしている子もいますね。

  
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『○○ちゃんはさっき、あれを買ったじゃない!△△ちゃんは、さっき我慢したからこれを買ってあげるんだよ』とお母さんに怒られています。

 そんな理屈が分かるようなら、ダテに子供なんかやってないよお!欲しい時が、手に入れる時だよお!

 大人になると、泣きたくなるほど欲しいものって無くなるからねえ。せいぜい泣いたらいいよ☆

 買ってもらったら、すぐに飽きるんだけどね。

 とはいえ、お母さんも子供の時、同じように怒られたんだろうねえ!

 この子も親になったら、同じ理屈で子供に怒るに決まっているねえ。因果は巡るんだねえ。


 屋台はお面屋さんがつきものです。 やっぱりキャラクターものだね。

  
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お父さんに肩車された女の子。お父さんは可愛いお嬢さんになついてもらって嬉しそうですが、それを知ってか知らずか、女の子は次に何を買ってもらおうか、品定めをしています。

  
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 スパイダーマンのお面を頭に乗っけたカッコイイお姉さんだと思ったら、子供を連れたお母さんでした。ヤンママかな?鈴木沙里奈さんの雰囲気が少し・・・。

  
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 アメ横名物の100円パイナップルだけど、ここでは氷で冷やして売っていました。でも、一本200円だねえ。

  
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 冷やし賃が100円だねえ。冷えてて甘くてとっても美味しかったよ。

 工事現場の前だけど、入り口側の端なので、結構いい場所です。場所取りのくじで良いくじを引いたんだねえ。


 幅7メートル20センチの世界一の大風呂敷だそうです。ビルの壁に貼ってありました。

  
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『大風呂敷を広げる』って、こういう状態を指すのかなあ?よっぽどスケールの大きな嘘だねえ。

 風呂敷はどんなサイズの荷物でも包める魔法の布です。福を包む縁起物なのだそうです。

それにしても、世界一って言っても、風呂敷って世界中で作っているのかな?

 こういう提灯があるお祭りですから、屋台も情緒満点ですよ。

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 夕方から、烏丸通、四条通りは歩行者天国になります。でも、広い通りも屋台が出ているので、このように雑踏で凄いことになっています。

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 今回のお祭りのニューウェーブらしいのがこれ。

 横のお父さんが、『沢山飾ってあるから、綺麗だけど、一本だけ買ってもなあ!』って言っていました。

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 でも、そんな冷めた目で見たらねえ・・・。

 屋台・夜店は雰囲気でついつい買うものだから、無駄遣いって言われればそうなんだけど、それが分かるようになるのは、子供の頃散々無駄遣いして、『あの時、あれを買ったお金を使ってなければ、これが買えたのに!』って、何度も何度も繰り返し後悔しないとだめなんだねえ。

 お祭りで無駄遣いの経験をしないと、大人になって、無駄遣いするようになるねえ。

 まあ、親はお祭りの時はせいぜい子供を甘やかしてね☆

 教育費としては高くつくだろうけど、塾で習うことより人生の役に立つよ!


 おまけの、画像です。


 風呂敷包みを持って、つくねとうはんのお出かけのお供をする、丁稚のひなどん。

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