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昨日のK-1 MAX。
結果論だけど感想として「谷川、うまいなあ」というのが実感です。
メインイベントの魔裟斗 vs J.Z.カルバン。
第2代K-1 MAX世界王者であり、MAXのカリスマである魔裟斗 vs HERO'Sミドル級王者であるカルバンとの対戦。試合の煽り文句としてはばっちりであり、また注目度も高くなる。
カルバンは体格も大きくパワーがあり、何と言ってもHERO'Sでは非凡な打撃センスを見せていたので、魔裟斗KO負けの可能性も!?みたいな想像をファンは十分に駆立てられた。
カルバン自身の試合に向けての振舞い方や言動も挑発的でなかなか上手な部分もあり、どうなるのかなあという期待を僕も感じていた。
そして当日。いざ、試合開始。
いやあ・・・だまされた。谷川さん、うまい。
というよりは僕の格闘技を見る目というか力がまだまだなんだなと感じさせられる一戦だったととらえるべきなのかな。まあそういう意味では谷川さんには良い勉強をさせてもらったというべきか。だまされたなんて失礼なのかな。
でもやっぱり「うまいなあ」というのが一番の印象です。
あの試合で世間は改めて魔裟斗の強さとレベルの高さを痛感したことでしょう。世間へ魔裟斗を改めてアピールするには最高の試合であり、またそれを作り上げるための素晴らしいマッチアップでした。
決勝トーナメントに向けて、魔裟斗の株は急上昇ですよ。ファンの心の中は「魔裟斗、今年こそ優勝だ!」の気持ちで高ぶったことでしょう。もう予想というより応援、願いに近い気持ちが格闘技ファン皆の心に宿ったんじゃないでしょうか。
あの試合に関する僕の見解です。
魔裟斗のあの試合、あの勝利にケチをつけるわけではありませんが、魔裟斗があれぐらい出来たのは当然のことだと思っています。もちろん、あのパフォーマンスを実現させるために血のにじむ努力と摂生を行ってきたからこそできた産物であり、そう簡単にやってのけたなんて思ってはいません。ただ、魔裟斗が通年どおりの準備と気持ちでさえ望めば、カルバン相手ならあれぐらいのパフォーマンスは出来ても不思議ではなかったということです。
というのは、改めてちょっと考えてみれば格闘技をけっこう見ているファンからすれば当たり前のことであって、カルバンはあくまでも総合格闘技の選手であり、立ち技オンリーの本格的な試合は昨夜の魔裟斗戦が初めてだったというわけです。
むしろ初めての打撃戦で、しかも相手がスーパートップクラスの魔裟斗でありながらあれだけのパフォーマンスをやってのけたことをほめてあげるべきでしょう。
カルバンを良く評した後にこれをすぐ言うのはなんですが、試合としては魔裟斗がKIDとやった試合と昨夜の試合はほぼ似つかわしいものであって、むしろカルバンのほうが打撃の技術は当時のKIDよりは高かったものの、それでも魔裟斗からダウンを奪ったKIDのほうがやはりカルバンに比べたら何か彼とは違う、スペシャルな星の下に生まれたのだと解釈するべきでしょう。
いくらカルバンの打撃センスが総合ベースでそれオンリーでやってきた選手からすればレベルが高いとはいえ、あくまでも試合はK-1ルールの立ち技オンリーだったのです。そうなれば、カルバンが魔裟斗に敵うわけが無い。
それなのに、HERO'Sのチャンピオンという肩書き、K-1ではなくて「HERO'S」のMMAルールの下で見せた打撃の破壊力、レベルにとらわれてしまい、谷川さん得意のあおりと世間の注目を高ぶらせるテクニック、試合の仕掛け方にまんまとはまってしまいました。
下手な未知数の打撃選手と当てるよりは、打撃オンリーの試合を経験したことが無く、それでいてネームバリューのある選手を当てることでメインのボリューム感を保ち、そして魔裟斗自身の勝利への可能性を出来る限り上げておく。そして思惑通りいけばおそらく魔裟斗の経験と技術差を見せ付ける圧倒的な試合運びで魔裟斗自身の株も上げられ、しいてはそれがファンを決勝大会へ呼び込むあおりを呼ぶ。そして何より今年こそ「魔裟斗、優勝」を本人はもちろん、主催者を含め関係者皆が思っていることだろうから、それへの良いバックアップにもなったのではないだろうか。
ただの1戦ではなかった。谷川Pの策略がズバッとはまり決まった1戦であったと思う。
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