|
先ほど、ある生徒のお母様から本日の指導をキャンセルされるとの連絡が入りました。
いつもなら単にヤル気がないためにキャンセルするはずなのですが、どうも今日は様子が違うようです…
この生徒は他人とのコミュニケーションが苦手な子で、
そのことが原因で中学に入学してからずっと不登校が続いている中学3年生。
約1年前に初めて私が指導を受け持ったころは、
わずか1時間の学習指導を受けることや、落ち着いて私と世間話をすることすら難しい子でした。
ところが、不幸にも学校側は“単なる不登校”だと思い込んでおり、
先生方の熱意とクラスの生徒さんたちの根気で何とか学校に…という対応に終始したため、
このことがかえって彼のストレスを高めてしまうという、悪循環に陥ってしまっていたのでした。
(もちろん、学校側に悪意や怠慢はなく、先生方も必死にアプローチを試みてはいたのですが…)
しかし、先に一歩を踏み出したのは彼のほうでした。
半年ほど前からは、私と徐々に落ち着いた対話ができるようになり、学習にも前向きになってきたのです。
そこで、お母様と私が彼の普段の様子をスクールカウンセラーの先生にお伝えするなどしたところ、
今年に入ってからは学校側もようやく新たな対応を検討して下さるようになり、
「通級指導教室」でコミュニケーション障害に適した「特別支援教育」を受けられることになりました。
ひとりバスに乗り、遠く離れた学校に通うという、彼にとっては大きな試練でしたが、
最近ではほぼ毎日通学しており、逆に通級指導教室に来ない別の子を心配するようにまで成長しています。
そして、そんな彼が「高校に行きたい!」と言い出すまでにそれほど時間はかかりませんでした。
明日は北海道の公立中学校に通う生徒が一斉に学力テストを受験します。
このテストは『学力テストA』というもので、公立高校の受験校決定に目安になる重要なテストです。
もちろん、BとCもあり、10、11月にそれぞれ実施され、3回のテストの結果が進路指導の参考にされます。
それほどヘビーな試験を、なんと彼は「受けたい」と言ったのだそうです!
高校入試とはどのようなものなのか、少しでも雰囲気を知っておきたいのでしょう。
これまで殆どの定期テストを欠席してきた彼にとって、これは大きな決断であったに違いありません!
今日のキャンセルは、そのための“心の準備”といったところのようです。
電話口の彼は、少し緊張しているためなのか、どことなくぎこちない応答でしたが、
お母様のお話では、久々に学校の制服を用意して、「これでよし!」などと入念にチェックしているのだとか!
(テストは本来通うべき学校で受けなければならず、これも彼にとっては大きな試練なのです。)
「これでよし!」
電話を切った後、この胸を打つ力強い言葉に、私は少しだけ涙してしまいました。
小さな『教育屋』にとって、これほどまでにうれしい“当日キャンセル”はありません。
彼の偉大な成長の一歩にいまこうして立ち会えることが、家庭教師として、本当に心からうれしい!!
明日は、体調も心も天気も晴れ晴れ、できるだけ軽い気持ちで、
とりあえず、まずは落ち着いて、楽しみながら「テスト」を受けてくれれば…と願うばかりです。
|
私も胸が熱くなりましたよ。
土方さんのような「まちの教育屋」まさに名実ともにそうですね!
土方さんのような誠の道を行く方が本当にまぶしいですよ。
2008/9/12(金) 午後 6:14 [ miffy ]
昨日この生徒に会ってきましたが、
なんと、5教科のテストを最後まで受けてきたと!!
しかも、先週末の調理実習では、
自分から進んで準備をしたり、後片付けをしたり、
登校しなかった他の子の分をカバーしていたそうで、
担当の先生も大感激していたそうです!!
こういう子どもの成長を横で見られるのは、
『教育屋』として本当に幸せなことだと思います。
これが私の“誠”だと思っています。
いつも温かく見守って頂き、ありがとうございます!
2008/9/13(土) 午前 0:01 [ N747PA ]