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ブログ村 最初にポチっとお願いします 不思議なことに、その犬を見たものは、誰もいない。その犬は、人間が二人以上居るときは、決して姿を現さず、幼い子供が一人 海辺で遊んでいるとき、海面に白波をけたててやってきて、その子を海底に誘い込んでしまうと言い伝えられてきた。 つまり青い海犬は、海で水死をした幼児達の魂がこりかたまって生まれた精霊なのだという。 夕暮れ時に波打ち際で遊ぶ子供を見つけると、なつかしさのあまり海底より一気に水面におどりでて、かけより子供の足下にじゃれつく。 そして子供をしだいに深みに誘い込み海底に引きずり込んでしまうのだという。 熊野灘の海辺で暮らす子供達は、幼い頃から母親に海犬の話を繰り返し聞かされて育つ。 「暗くなったら海辺に一人で行ってはあかんよ。青い海犬がやってきて、海の深いところへ誘い込むんやからな」 まだ 目で見たものしか信じられない年頃の子供達には、知恵深い海辺の母親達は、こうも話すのだった。 「青い海犬の姿はなかなか見えやんけど、その鳴き声は聞こうおもたら聞けるんやで。 暗うなったら海岸へ行って、貝殻を拾うて耳にあててみな。ルルル、ルル、ルルッと鳴く、海犬の声がはっきりと響いてくるんやで」海辺の村々でも、海岸が子供達の自由に遊べる場所でなくなりつつある。青い海犬がしだいに熊野の人々の心から消えようとしているのは、さびしいことである。 |

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