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Ravel: Perlemuter - Piano Works

アルバム:RAVEL: Perlemuter - Piano Works
演 奏 家:ヴラド・ぺルルミュテール(Vlado Perlemuter)
録  音:1973年7月26日、8月2日@Nimbus Studios, Birmingham
レーベル:Nimbus Records

ラヴェル自身に師事したことのあるぺルルミュテール。ラヴェル演奏解釈においては教科書的存在と評する人もいるとか。

70歳弱の頃の録音です。

いつも思うのですが、ピアニストに限らず、演奏家というのは年齢が不詳だな、と。確かに、若い頃からの演奏をずっと追っていれば、年齢も感じるのかも知れません。ぺルルミュテールの録音は、私はこれしか持っていないので比較のしようがありませんが、70歳の演奏、と言う言い方はしてはいけないような気がしています。

若干指のもつれや音の抜けがあるにしても、力強さと曲そのもののメリハリは、非常に瑞々しく、何度聴いても飽きが来ません。そして聴く都度、何かしら新しいことを気づかせてくれるのです。

本当は「道化師の朝の歌」が目的で購入したこのCDなのですが、この曲集の第1曲から彼の演奏に惹かれてしまいました。非常に描写的で、これまで『「鏡」を弾くとしたら「道化師の朝の歌」だけがいい』なんて勝手なことを考えていたのですが、そんな考えが一掃されてしまいました。

ポーランド(それともリトアニア?)に生まれ、早くにパリにて勉強をしましたが、それが故か彼の演奏を聴いていると、ふと昨年の1月にサントリーホールで行われた、ロン・ティボー国際コンクールのガラ・コンサートを思い出しました。

見事優勝をした田村響さん。ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を弾きました。その演奏会では、トップバッターにゲストとして横山幸雄さんがラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を弾きました。一晩でラフマニノフの協奏曲を2つも聴けるというこの贅沢!

ですが、そんな贅沢よりも興味深かったのは、パリで勉強した横山さんの演奏 VS ザルツブルグで勉強をしている(た)田村さんの音の質や演奏の構築の違いです。

フランス風なタッチ VS オーストリア風のタッチ。誤解を恐れずに言うと、そよ風のようなタッチ VS 大地を踏みしめるようなタッチ。

さらに誤解を恐れずにもう一つ言うと、聴かせるべき音を出す演奏 VS 全ての音を出す演奏。

前者だと、下手すると曲の輪郭がぼやけてしまい、音が滑ってしまっているようにも聴こえ、また、曲調があっさりとしすぎて物足りなさを覚える人もいるかも知れません。

後者だと、下手すると引きずったような演奏になってしまい、重く煩い演奏となり、曲の流れが止まってしまうようなくどさを覚える人もいるかも知れません。

ふと、そんなことを思い出しながらぺルルミュテールの演奏を聴いているのですが、本当に嫌味のない、比較的あっさりとした(尤も、ラヴェルの作品をねっとり弾くことは可笑しいと思いますが)、無駄な労力を使わない演奏となっています(つまり、前者)。それがかえって曲に立体感を与えており、極端な話をすれば、採譜が出来そうなくらいに全ての音が聴こえてきます。

あまり関係のない話ですが、実は私の好きな演奏家の横山さんがパリ留学時代に師事されたジャック・ルヴィエ氏はぺルルミュテールに師事していたそうです。それを知り、一人で勝手に『そうか!なるほど』と納得していた私です(笑)。

《収録曲》
ラヴェル
=CD#1=
1. Miroirs
2. Jeux d'eau
3. Pavane pour une Infante defunte
4. Gaspard de la Nuit

=CD#2=
1. Sonatine
2. Valses Nobles et Sentimentales
3. Le Tombeau de Couperin
4. Prelude
5. A la Maniere de Borodine
6. A la Maniere de Chabrier
7. Menuet Antique
8. Menuet sur le nom d'Haydn

閉じる コメント(8)

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ペルルミューテルは、私が初めて買ったラヴェルのCDなので懐かしいです。ラヴェル演奏の権威とか伝道師と聞いて、買わずにはいられなかったのでした。実は、今は持っていません。手放してしまったのです。きっと今聴いたら当時と別の感想を持つと思うんですよね。これより前の1955年のラヴェルも名盤らしいんですけれど、見当たらないのが残念です。
ところで、私の持っている本では、ペルルミュテールの弟子として、ルヴィエ、ダルベルト、ツァハリアス、横山幸雄って書いてあるんですけれど。(?_?)

2009/6/2(火) 午後 9:54 ハルコウ

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ハルコウさん、こんばんは♪

あら〜手放してしまったのですね。それこそ「当時」と「今」の聴き比べをしてもらいたいです!ってお持ちじゃないから無理ですね(涙)

うーん、パリ留学時にペルルミュテールに直接教わった可能性は高いと思いますが、どうやら実質的に勉強をしたのはルヴィエ氏の下だったようです(http://www.yamaha-mf.or.jp/ymf/no54/interview/yukio.html)。「師事」とか「弟子」って、線引きが難しそう!

2009/6/3(水) 午前 0:23 [ rebetan ]

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「ペルルミューテル」ではなくて「ぺルルミュテール」ですよ。
以前、フランスものはモーツァルトのように、モーツァルトはチャイコフスキーのように演奏しろと演奏家の先生に言われたことがありますがぺルルミュテールの演奏はある意味「モーツァルトのよう」ですね。

2009/6/13(土) 午後 3:25 [ bqv*0*53 ]

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MIDORI様 お互い入り混じっちゃいましたね。
ちなみに、ペルルミューテルでGoogle検索すると、この記事は第3位です(笑)

2009/6/13(土) 午後 6:47 ハルコウ

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聴くべし!さん(で良いのでしょうか)、こんばんは♪

ご指摘有難うございます。気付いていながら直していなかったのですが、今、直しました。本当に、名前を書き間違えるだなんて、失礼な話ですね・・・(反省)。

なるほど。フランスものはモーツァルトのように、はなんとなくわかりますが、モーツァルトはチャイコフスキーのように、というのは私には難しすぎます(笑)。

2009/6/14(日) 午前 0:20 [ rebetan ]

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ハルコウさん、パソコンの変換機能で、一度打ち込んだ文字列が自動的に表示されてしまって、最初に間違って打ったものをそのまま入力していたんです・・・あぁ大失敗(笑)。

もう訂正しちゃったから、この記事は3位から落選しましたね(笑)

2009/6/14(日) 午前 0:31 [ rebetan ]

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midori様こんばんは!
私はぺルルミュテール氏のCDは持っていませんが、来日時のコンサートでラヴェルの「鏡」の洋上の小船が物凄く素晴らしかったのを覚えています。30年ぐらい前ですね。それまではラヴェルは冷たい音楽だと思っていましたが、氏の演奏は熱く、キラキラ輝く音でとても魅力的でした。こんなにラヴェルがいい曲だなんて、わかりませんでした。色彩感あふれる美音で素晴らしいピアノ演奏に感動したことを覚えています。

2009/9/14(月) 午前 2:20 [ ritritlady ]

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Ritritladyさん、こんばんは♪ちょっとご無沙汰しております。

生演奏をお聞きになったのですね!羨ましいです。このCD、若干演奏は荒っぽさを感じますが、聴いていてもスカッとするような内容です。「ラヴェルっていいな〜」そう素直に思えます。

2009/9/15(火) 午前 0:27 [ rebetan ]

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