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アルバム:Frederic Chopin / Robert Schumann
演 奏 家:Truls Mork (vc); Leif Ove Andsnes (pf)
録  音:16, 20 and 21 February 1990 @ Salen Church Hall, Ski, Norway
レーベル:SIMAX

チェロソナタ、実は結構好きだったりします。一番よく聴くのはブラームスになりますが、今回はショパンとシューマンを聴いています。

ショパンに関しては最近、ピアノ曲をよく弾いていることもあり、色々と思いをめぐらせることも増えてきていますが、最近は「ショパンらしくないな、この曲」という感じ方をするようになってきたことです。

作品のほとんどがピアノ曲のショパンですが、このチェロソナタは傑作中の傑作だと思います。ピアノ伴奏も十二分に難しいですし、音楽的要素はソロピアノに匹敵するものがあり、「伴奏ですから」なんて戯言は言ってはいけない内容です(もちろん、どの作品に対してもそんな戯言は言語道断)。チェロも、恐らくかなり高度なテクニックと音楽性を要求するものなのではないでしょうか。弦楽器の演奏はしないのでよく分かりませんが。

ただ、この作品を聴いていて思うのは、ショパンの男性的な要素です。チェロという楽器の力強さもあるのかも知れませんが、シューマンのチェロソナタと比較すると、明らかにショパンの方が力強い要素が多く盛り込まれているように思えます。この作品を聴き始めてから、ピアノを弾いていても、何か今までの自分が感じていた「ショパン」と違うものを感じており、それが何なのか分らずに困惑しています。

ショパンの勇ましい作品はポロネーズだとかソナタだとかに聴きますが、それとは異なる、本当に「manish」な男らしさです。

でも、聴けば聴くほどにその奥の深い、静かに熱い音楽に惹かれます。

最初は三楽章のLargoが気に入っていましたが、今では二楽章のScherzoがとても好きです。

シューマンは数曲収められていますが、一番興味をひいたのは幻想曲集。2年前にクラリネットとのデュオで演奏したことがあるのですが、弦楽器特有の摩擦音がなんとも歯切れ良く、この作品が色々な楽器での演奏が可能であることのその「寛容さ」に改めて驚きました。同じ曲なのに異なる表情。それが両方ともとてもシューマンらしく響くのが心地よいのです。

冬場になったらもっともっと聴きたい、そんな一枚です。

《収録曲》
1. Sonata for Cello and Piano, Op. 65 (Chopin)
2. Adagio und Allegro, Op. 70 (Schumann)
3. Stucke im Volkston, Op. 102 (Schumann)
4. Fantasie-Stucke, Op. 73 (Schumann)
アルバム:Otto Klemperer conducts Mendelssohn, Haydn
指 揮 者:Otto Klemperer
管弦楽団:Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks
録  音:1956 & 1969
レーベル:Golden Melodram

ライヴ録音なのですが、非常に音が綺麗なので、拍手が聴こえるまでスタジオ録音かと思ってしまうほどです。でも、確かに残響がライヴっぽい。

このCDを買ったいきさつは、はっきりとは覚えていないのだけど、おそらくある演奏会でメンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」を聴いたからだと思います。

なぜか分りませんが、メンデルスゾーンの作品は、なかなか覚えられません。

決して嫌いなわけではなく、旋律もとても美しいですし、清楚で繊細で、まるでか弱く見える絹糸のような、でも音が束ねられるとそれは力強いものへと変化する、そんな印象があります。

なのに、聴いている時はいつも心地よく聞いているのですが、曲が終わってしまうと「あれ?どんな曲だったっけ・・・」

となってしまいます。私の記憶力が悪いだけなのかも知れませんが。

「フィンガルの洞窟」を聴くつもりで購入したはずが、2枚組みとなっているこのCDで私が気に入っているのは、その曲が収録されている2枚目ではなく1枚目のほう。

「夏の夜の夢」。ティンパニーで拍を叩く中、ストリングスがD#→C#と一オクターヴ以上下がる箇所。ここは本当に意外性のある、素敵な音の運びだと思います。

それに、これってメンデルスゾーンが17歳のときの作品だというから驚きです。初々しさ、なんてものではなく成熟した音楽を感じます。

記憶力云々はさておき、これらの曲を聴くと、なんだか妙にスッキリします。清々しい―そういった意味ではやはり17歳の青年の作品なのかも知れません。

土日は、この2枚、いえ、とくに1枚目を部屋で聴くことが、1週間の疲れを癒す最高の方法でした。

《収録曲》
=Disk 1=
1. "Ein Sommernachtstraum", Op. 61 (Mendelssohn)
=Disk 2=
1. Die Fingalshohle", Op. 26 (Mendelssohn)
2. Sinfonie Nr. 101 "Die Uhr", Hob. 101 (Haydn)

Hans Rott 1. Symphonie E-dur

アルバム:Hans Rott 1. Symphonie E-dur
指 揮 者:Sebastian Weigle
管弦楽団:Munchner Rundfunkorchester
録  音:2003年、2004年
レーベル:ARTE NOVA Classics

オムニバスではないのですが、新たな書庫を作るのが面倒でした。すみません。

この作品、実は密かに大好きなのです。

大好きな沼尻さんの指揮で、サントリーホールで初めて聴きました。日本初演・・・だったかしら。2004年の秋です。以来、年に何度か急に聴きたくなり、引っ張り出してきます。

沼尻さんは演奏会が始まる前、ロットが残した唯一の交響曲について面白いトークをなさいました。4楽章にトライアングルが多用(当時は斬新なアイディアだった)されていることに対して、同級生のマーラーだったか師匠だったブルックナーだったか(この辺は私の記憶があいまい)、最初は「こんな常識知らずな」と言っていたのに、いつの間にか自分の曲にその要素を取り込んでいた、と言う話。「あんなに馬鹿にしていたのに、こっそり『盗用』してるんですよ(笑)」と、物静かな口調で語る沼尻さん。

この日は、梯さんのベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番が先に演奏されました。幼い頃に、目の癌によって視力を失ってしまった梯さんの演奏は、「身体で覚える」ことを痛感させられるものでしたが、何よりも彼の音色の多彩さに驚きました。力強さ、繊細さの両極端を実に巧妙に、ともすれば太っちょになりがちの「皇帝」をスリムでカッコイイ「皇帝」にしてくれました。あの演奏は、いまだに忘れられません。

その後に演奏されたのが、このハンス・ロットの交響曲第1番。非常に大味な内容でありながら、旋律は全くぞんざいになることなく、1時間近い長さの作品なのに聴いていて楽しい、心地よい、そして優しさをもった内容に仕上がっています。

沼尻さんが使ったスコアは、後の研究家がエディットしたものではなく、ハンス・ロットが書き残した原典版。「少々煩いかもしれませんが、これがロットの残した音ですから」と言い添えていたのが印象的です。

ロットは、1曲しか交響曲を残しませんでした。さらに、この作品が世に出たのは、彼の没後です。初演はもっともっと遅く、1989年です(1878年に1楽章のみ演奏されました)。ロットが亡くなったのは1880年。どうして、100年以上経って発掘されたのか・・・。彼が残した作品の数が少なかったことも影響していると思いますし、また、やはり生前に演奏されることがなかったのも影響しているのかも知れません。

ロットは26歳でこの世を去っています。

きっと、これも長らく演奏される機会に恵まれなかったことの原因の一つかも知れません。

この作品を今日選んだ理由は、なぜだか無性に「大きく自由な曲」を聴きたくなったからです。ラフマニノフでもなく、ベートーヴェンでもなく、ブラームスでもなく、シューマンでもなく。

ハンス・ロット。青空に向かって大声で気持ちよく叫んでいるような気分になります。美味しい空気をいっぱい吸いながら!

《収録曲》
1. 1. Symphonie E-dur
2. Orchestervorspiel E-dur
3. Ein Vorspiel zu "Julius Casar"

Alexei Sultanov

アルバム:Alexei Sultanov
演 奏 家:Alexei Sultanov
録  音:1998年
レーベル:(Russia) 

私の大好きな演奏家のライヴ録音です。チャイコフスキー国際ピアノコンクールでの一次および二次予選のものです。この年、スルタノフは指か腕かの負傷のため、途中棄権していますが、この翌年、いまや日本中の誰もが良く知っている「Van Cliburn Competition」(第8回)の覇者となりました。

私がピアノにのめりこむきっかけを作った人はこれまでに数人いますが、スルタノフは二人目だった、と言って良いでしょう。一人目は同じ門下だった人。二人目がこのスルタノフ。

高校2年の頃に、このコンクールの模様がドキュメンタリー放送されていたのをたまたま録音しており、それを見たときに彼の室内楽の演奏、リストの『メフィストワルツ』、そして本選で弾いたラフマニノフのピアノ協奏曲第2番に圧倒されたのです。

小柄な体格にもかかわらず、強靭な演奏振りに不思議な魅力を覚えました。憎らしいほどの自信に満ちたステージ上での態度、ともすれば「マナー悪し」と捉えられないその雰囲気に私は惹かれたのです。

非常に個性的な解釈をするスルタノフは、純粋なロシア音楽を愛する人からすると異色だったに違いません。実際、一次予選の観客の反応も鈍く、1曲目、2曲目ともあまり芳しい印象は受けません。

ところが、三曲目の「10月(秋の歌)」(チャイコフスキー作曲)はおそらく良い意味で聴衆の期待を裏切ったのではないでしょうか。しっとりと弾きあげ、続くショパンの『革命のエチュード』では、その音楽性とテクニックを惜しげもなく披露しています。ほとんどペダルを使っていないであろうその演奏は、テクニックが無ければ出来ないことで、誰にでも出来る演奏方法ではないはずです。表現を誇張することなく、右手は伸びやかに、左手の16分音符は絶え間なく動き続ける・・・。

続くスクリャービンは鋭敏な音質で、比較的テンポは緩め。でも、曲の輪郭の表現が素晴らしいので重たく感じることはなく、むしろとても美しい。とても立体的です。

ここまでが一次予選。

次からは二次予選ですが、この頃になると聴衆もだいぶスルタノフの演奏を受け入れ始めているのか、拍手がだいぶ温かな感じがします。

さて、私の好きな『ドゥムカ』(チャイコフスキー作曲)。このリズム感がたまりません。歯切れもよく、かつ旋律は滑らかで、テクニックある者にだけ許された演奏法ではないかと思います。

ちなみに、スルタノフはホロヴィッツを尊敬しており、ホロヴィッツの、一見「楽譜、無視してますか?」というような曲の解釈と相通ずるものがあります。でも、ホロヴィッツと似た傾向としてとらえた場合、スルタノフの演奏にはそれなりの説得力もあり、例えばこの次に演奏されたショパンのソナタ第3番なんかも、私はとっても好きです(因みに、一番すきなのは現時点ではブレハッチ)。

無駄な感情移入がされていない分、曲の本質をうかがうことができます。少し苛ついた感じの演奏にも思えますが、よく耳にするヒステリックな要素は感じらず、ショパンの違う一面を垣間見せてくれる感じが好きです。

尤も、ショパンがこの演奏を聴いたら「それは違う」と言うかも知れませんが・・・。

でも、「あなたはこういう人よね?」といわれると否定したくなる、そんな経験は多くの人がしていると思います。そんな演奏です。

でも、このアルバムの一押しは何と言っても最後の曲、「戦争ソナタ第7番」(プロコフィエフ作曲)でしょう。

この作品は、ペダルの量が少なければ少ないほど良い演奏となりますが、それをするには並外れたテクニックが必要となります。歯切れが大切、リズム感が大切・・・。

スルタノフの演奏は、激しい演奏スタイルと言う印象が強い場合もありますが、彼の演奏する弱音はこの上ない美しさで、フォルテの人を寄せ付けない冷たい突き刺すような音とは裏腹に、不思議な温かみを感じることが出来ます。プロコフィエフは時折切ない旋律が織り込まれているのですが、その旋律と彼の音色の相性は抜群です。

若干20歳でここまで自由に、ある意味危険に満ちた解釈で自信をもって演奏できるのは恐ろしいことなのですが、それが故なのかかえって聴衆はそれを受け入れることが出来なかったようです。VCC優勝後、カーネギーでの演奏は大不評に終わったという話を聞きました。

彼の実力が認められ始めたのは、2005年にその短い生涯を終えた後、静かに少しずつ、と言った具合です。私はでも、それでよいと思っています。

《収録曲》
1. Prelude & Fugue No. 1 in C major, BWV846 (J.S. Bach)
2. Piano Sonata No. 23 in F minor, Op. 57 "Appassionata" - 1st movement (Lv. Beethoven)
3. "October: Autumn Song" from "The Seasons", Op. 37 (Tchikovsky)
4. Etude No. 12 in C minor, Op. 10-12 (Chopin)
5. Etude in D sharp minor, Op. 8-12 (Scriabin)
6. "Dumka", Op. 59 (Tchaikovsky)
7. Piano Sonata No. 3 in B minor, Op. 58 (Chopin)
8. Piano Sonata No. 7 in B flat major, Op. 83 (Prokovief)
アルバム:Thibaud - Franck, Faure & Debussy Violin Sonatas
演 奏 家:Jacques Thibaud (vn) ; Alfred Cortot (pf)
録  音:1927年、1929年、1931年
レーベル:EMI Classics

どなたかに薦められて購入した一枚です。

ティボーとコルトーのデュオがいいですよ、とのことでしたので。

この二人、親友同士だったのですね。解説を今読んでいて初めて知りました。親友同士だからといって音楽面での相性が良いとは限りませんが、それにしても、羨ましい「世界」だなぁ・・・なんて思いながら今、このアルバムを聴いています。

先入観からかも知れませんが、演奏自体がとても自然で、まるで会話をしているかのようです。初夏の色合いを感じます。青く茂った木々の隙間から差し込むまばゆいばかりの太陽。なんとはなしに、そこにしばらく立ち尽くして空を、木々の葉の隙間から眺める。

イメージ 1


そんな気分になります。

多分、それはティボーの奏でるヴァイオリンの音色が非常に軽やかだからかも知れません。録音の質のせいもあるのかも知れませんが、華奢な感じがしますが、決して弱々しいというのではなく、控えめに微笑んでいるような響きです。

実は、コルトーの演奏はどちらかと言うと苦手な部類に入るのですが、デュオとなると印象は大きく変わります。こんなに聴きやすかったっけ・・・と、もしかしたら、私が聴いたことのあるコルトーの録音が特殊だっただけなのかな?と思っています。今、そのコルトーのソロの録音がすぐに出てこないので確認できないのだけど。

フォーレのソナタになりましたが、いですね。心地よい風を感じます。三楽章の転調するところ、ヴァイオリンが悩ましげにD-C-Bb〜と奏でるところ。悩ましげな旋律なのに全く嫌味がなくて本当に清々しさを覚えます。

コルトーのピアノもシャボン玉のような輝き(と言っていいのかしら)があるので、夢見がちな私には、まるで公園の木陰での転寝を楽しんでいるような気分に浸れます。パリジェンヌになったつもりで、さりげないお洒落をしながら街中を散歩してみるのもいいかも、と思ってみたり、カフェで読書を楽しむのもいいかも、とか。

そうそう、さりげないお洒落。そういう感じの演奏です。

そして、最後の子守唄。少しテンポは前に進む感じではありますが、音がバリバリとしていてレトロなのが、なんとなく気忙しく過ぎた一日を締め括るのにはふさわしい一枚かも知れません。

《収録曲》
フランク
1. Violin Sonata in A major
ドビュッシー
2. Violin Sonata
3. Minstrels (No. 12 of "Preludes" Livre I)
フォーレ
4. Violin Sonata No. 1 in A major, Op. 13
5. Berceuse, Op. 16

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