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本日の Chopin

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ピアノをしていると、どうしても聴く作品に偏りが出てしまうし、さらにはどうしても一人の作曲家に偏ってしまいます。

この際、いっか・・・(笑)

と言うことで、私がエチュードの中でも最も好きな作品の一つについて書いてみることにします。

ここがとても好きでして・・・
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ショパンには、誰もが認識できる美しい旋律がありますが、それに加えて、演奏する人によって立体化される隠れた旋律をいくつも持っています。その立体の度合いによって、その作品が「ヒステリック」になったり「カッコよく」なったり「華奢」になったり「センチメンタル」になったり・・・様々な表情を見せてくれるように思います。左手の「G#-A#-A-G#-F##-F#-D#-E」!力強くてカッコイイ!!しかもその間に続くC#のペダルポイントが、この力強さを増す手助けをしているように思います。

さらに、ショパンは半音階を本当に巧みに使っています。ここも好き♪
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この半音間が醸し出すハラハラ感がなんともいえません。

出だしもカッコイイです。
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私はこの曲は弾いたことがありませんが、技巧的な面を見ると、一小節ずつ音型が変化、つまり手の、指の動きが変化していきます。常に柔軟な手首を必要とするこの動き!ショパンの作品に欠かせない「手首の柔軟性」をここでも見ることが出来ます。上手な人が弾くとその手の動きがとっても美しい・・・!

話を「聴いた感じ、ここが好き」に戻ると、今度はここ:
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右手と左手が追いかけっこをしているような気になるのです。多分、左手のフレーズの印象からそう感じるのだと思うのだけど。

そして、こういうところの、ちょっと意表をつくような音色も大好き:
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ガラスが割れて砕け落ちるような儚さもどことなく感じる繊細な音の響きが続いて、一拍目の和音をより印象深いものにしているように感じます。

短い作品であること、歯切れの良い曲調であることなどから、何度繰り返して聴いても飽きることがありません。いつかは自分で弾いて楽しみたい・・・と思っています♪

学生の頃、マズルカの楽譜を見て「絶対に弾けない」とすぐに閉じてしまいました。

大学を卒業後、帰国して就職してから10年間、ピアノから離れてしまい、『もう弾くことも無いだろう』と諦めかけていたとき、今の上司の下へ配置換えが。残業から解放され、時間を弄ぶようになったため、諦めていたピアノの練習を再開することに。

いつでもやめられるように、と通った職場近くのピアノ教室(楽器店経営のお教室)。ショパンのノクターンの第1番を練習することになったけれど、全く上達しませんでした。

3年ばかりした頃、上司からある演奏会のチケットを譲っていただきました。その演奏会ですっかりピアノに魅了され、再び「真剣に」鍵盤に向かうことを心に決め、色々と勉強を始めました。と言っても、学校に通ったりしたわけではなく、様々な演奏家の演奏を聴く、楽譜をしっかり読む、というこの二つをちゃんとすることにしたのです。

そんな中、Y先生のマズルカに出会いました。これまで、あまり気に留めたことがなく(弾けないと思っていたので)、弾くことも無いと思っていたマズルカ。

『なんて美しいんだろう!』

Y先生にマズルカを教わりたい、と楽譜を持ち込みました。先生のマズルカがとっても好き!とお伝えし、「ちゃんと(音大生のように)勉強していないからマズルカを教えて下さい」といったようなお願いをしました。すると、先生は意外なことを仰いました。

「うーん・・・みんな、マズルカってなかなか弾かないよ(笑)」

えっ?!そうなんですか?だって、ショパンの作品をちゃんと勉強しようとしたら、マズルカって大切じゃないんでしょうか…という話をしながら、先生のマズルカに対する思いを少しうかがうことが出来、なるほど、だから先生のマズルカは素敵なんだ。。。

例に漏れず、前口上が長くなりましたが、今月末に発売となった、ダン・タイ・ソンのマズルカ全集。

もし、先生のマズルカに出会っていなければ、この全集には目もくれていなかったと思います。

先ほど届いたばかりのこの全集を今聴きながら記事を書いていますが、ダン・タイ・ソンの嫌味の無い上品な個性溢れるマズルカは、これまで聴いてきたどのマズルカよりも私にはダイレクトに胸の奥までその響きが届くような気がします。

決して大げさなことはせずに、でも自由をきかせたルバートやリズム感、様々なところに存在する隠れた旋律の表現の仕方、ペダルの使い方から音色の種類、あぁ、これが演奏会場で聴けたのなら、どんなに感動するだろう!

マズルカは曲の規模が小さい割りに、音が複雑でリズムも複雑。美しい旋律ではあるけれど、なかなか地味なために演奏会でも取り上げられることが少ない作品です。ショパンが書いた曲種の中では一番数が多いというのに!

『ダン・タイ・ソンのショパンは素晴らしい』

こんな先入観からなのかも知れませんが、ショパンのマズルカの素晴らしさを堪能するには、このアルバムがあれば十分です。

様々な書物から知る限り、確かにショパンは故郷を懐かしんだのかも知れません。

だけど、マズルカを聴く限り、物理的には遠い故郷でも、精神的には常に彼の中に故郷は在ったのだと思いました。

※今回引用した楽譜は誤記(特にアーティキュレーション)が多いので、あくまで参考程度に…。

ショパンの作品に真剣に取り組むようになって一年ばかり経ちますが、ショパンらしさを知るために、マズルカのみならず、ノクターンをいくつか勉強しようと思い、いくつかの作品を見ることにしました。

その取り組みを始めて間もない頃、楽譜を眺めていたらこの作品が自然と私の意識の中に入り込んできました。ショパンの後期の作品は転調が複雑なため、この作品に取り組むのは少々早いかも、と思いながらも勉強することにしました。今年のプログラムにも組み込むつもりで(先生のご助言に従い、今回はNo.16を弾くのでまたの機会に♪)。

何処に惹かれたのか、言葉では説明が難しいのだけど、誰かの演奏を聴くまでもなく、楽譜を眺めているだけで、まるでシャボン玉に包まれて空に浮いているような、虹色の光を浴びながらフワフワしているようなそんな気分になったのです。

不思議なことがあるものだ、とその理由を探るべく取り掛かりましたが、弾けば弾くほどにこの作品の奥深さに惹かれました。そして、譜読みの段階で受けた印象は、弾いても変わりませんでした。

次第に、ここが好きになりました。
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言葉は悪いですが、喰らいつく感じの転調が気に入ってしまったのです。長調から短調に変わり、右手で奏でる声部も2つがまるで対話をしているようでありながら、ネガティヴなフレーズの掛け合いではなく、まるで同調しているよう。いつものことですが、不必要なほどに練習を重ねてしまいました。

そして、ホッとする一瞬をここで迎えます。
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一通り、ポリフォニックなフレーズが済んだ後のここのエコーも好きです(1小節前が切れてますがご容赦ください)。
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そしてスケールの後の一瞬の静寂・・・これはもう、別世界のものです!
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第一主題に戻りつつも、また転調で今度は甘ったるい旋律が続きます。テンポも少し落ちるところが、ちょっと何かに酔ったような気だるさを感じさせるのかも知れません。これがショパンの作品でなかったら、ここまで美しくはならなかったかも知れない旋律に色合いを与えているのは、やっぱり左手の和声の動きかしら・・・。こことか:
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でも、この作品の一番の魅力は、ここ!
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トリルというのは非常に不思議な効果があります。華やかにもなりますが、この曲の場合は、やはり別世界のものを連想させます。旋律をトリルで弾く!そもそもとっても斬新だし、ショパンの求めた「響き」がどういったものだったのかしら・・・とあれこれ想像するだけで楽しく、不必要に(いつものことですが)ここばっかりを練習していました。

ここまで書いて、ふと「結局、この曲の全部、好きなんじゃない!」と思ったのですが、次に美しいなぁ、と思ったのはここ:
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和音が下って自然と転調して、ようやく落ち着いていよいよコーダに差し掛かる・・・。

そしてこのコーダも美しい!
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「子守唄」に聴くような、夢うつつのような音色が、この頃のショパンの作品の象徴のような気もします。

そろそろ、私も夢の世界へと参りましょう・・・お休みなさいませ。
4曲あるバラードの中で、個人的に「長調」の要素が一番強い印象を持っている作品です。特にこの箇所が好きで…
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ここが弾きたいがために、一昨年この曲に取り掛かったようなものでした。

まるで孔雀がパーッと羽を広げたような華やかさと輝きがあって、聴いていても弾いていても幸せを感じます。

バラードは、ポーランドの国民的詩人ミツキェヴィチの作品にインスピレーションを受けて書いたといわれており、この作品については「オンディーヌ」という水の精のポエムがもとになっていると言われています。その真偽のほどはさておき、この作品は「水」を感じる箇所が多く、例えば・・・
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静かな池に、小さな石を一つ投げ入れたときに波紋が出来、その中心部から泉のように今度は水が湧き出てくる、そんなイメージです。先に断っておくと、私がこの印象を受けたのは、ミツキェヴィチの作品のことを知る前でした。もちろん、人によっては別のイメージをすることもあるでしょう。でも、私の中では、清らかな水――そして、「オンディーヌ」のことを知り、妙に納得したものです。逆に、これが跡付けの理由だったとしても納得がいくかも。。。

この作品に限ったことではないのだけど、弾き込むうちに、好きな箇所がどんどん増えていき、次に好きになったのは、
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左手の、ドロドロ〜っというちょっと不気味な雰囲気が妙に気に入り、必要以上に練習をしてしまった記憶があります。

でも、それがだんだんと盛り上がったところで、コーダに突入する手前の、ちょっと腰を据えた感じでいよいよクライマックスに向かうところも好きで、ここだけを何度も練習したり(やっぱり不必要なほどに)
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ショパンの転調に関しては、本当に自然で、それがショパンが練りに練って書いたのか、自然とそういう風に音楽が出来上がっていったのか、いずれにしても天才であることには違いありません。ここに続くパッセージを弾いていると、「あ、ここでまた転調の兆しを暗示する音が」と気づき、それを大切に弾く・・・。

ショパンの作品にはそういう、「大切にしたい音」がたくさんあります。

この譜例の三小節目の後ろから二つ目の和音も「大切にしたい音」です:
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それまで散々盛り上がってきた上に、この後、また最後の(本当に最後の)クライマックスというか、「終わりだよ!」というフレーズに入りますが、このたった一つの和音がここに入ることで、一瞬だけ緊張の続いたこのフレーズにホッと一息つかせるのです。

・・・ここも、無意味に何度も練習した箇所です。

練習、と言うより、その音の響き、その和音が醸し出すバランスが好きなので、いつまでもそれを感じていたいだけ♪
私が初めて「マズルカ、いいかも!」と思ったのは先生の演奏を聴いた時でした。その後、楽譜も買い(もともと持っていたものもあったけれど、パデレフキ版を買いなおしました)、譜面を読むようになりました。

そして、いくつかの作品の音を鳴らしてみるようになり、私が初めて「これ、素敵かも」と思ったのがこの作品でした。
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イントロに民族的な和声が響きます。何故かショパンの作品を聴くと、いつも「風」を感じます。そしてこのマズルカに関しては、特にそれを感じます。ポーランドには行ったことが無いのに、ましてやショパンが夏に訪れてマズルと出会ったと言われる土地も知りもしないのに、香りまで漂ってくるような錯覚が・・・。そして、続く旋律では、男女が踊っている様子が目に浮かんでくるような気がします。
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日本と異なり、欧州は狩猟民族が多かったことから、性質として「地に足を着けることよりも、足を地から上げることの意識の方が強い」という話を聞いたことがあります。でも、この作品はどちらかと言うと、力強くとまでいかなくても、地に足をしっかりと着けるエネルギーを感じます。それが好きなのかも知れません。
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でも、踏みしめるというよりは、着地する感じかも知れません。二拍目で上へ、そして三、一拍目で地面。

ちょっと前後するけれど、ここは手拍子かしら(笑)
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最後も好きです。音が遠ざかって行く感じと、出だしの音型を使っていることに何故かホッとします。
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中学生の頃、学校のイベントの一つに「フォークダンス創作大会」がありました。振り付けを自分たちで考え、その内容を先生たちが審査し、優勝を争うのです。私はそういうの、苦手(人と一緒に踊ったりすること)でイマイチ好きになれませんでしたが(そのせいで、よく怒られました。真面目にしなさい!と。真面目だったんだけどナ…)、このマズルカを聴いていると、フォークダンス(?)を考えたくなります。と言うより、もう頭の中で、踊りが勝手に繰り広げられていきます。

つい昨年までショパンに苦手意識を持っていた私ですが、多くのマズルカを聴くようになって以来、ショパンの作品の持つ本来の美しさに惹かれるようになりました。

ショパンは、絵を描くのも上手だといわれていますし、また、物まねも得意だったという風な記述が残っています。きっと、特徴を捉えるのが上手だったのでしょう。マズルカは特にその「特徴」が作品に反映されているように思います。ポーランド人だから、の一言で片付けてしまいたくない、何かがあるように思います。彼にとってマズルカはしっくりと心に響いたのかも知れません。リズム、和声との相性が彼の音楽的感性と良かったのかも知れない−そして日記を綴るように。

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