ミッドウェー海戦研究所

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イギリス海軍

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Battlecruiser HMS "Hood". 英国海軍巡洋戦艦『フッド
 
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 本日、5月24日は第二次世界大戦中の1941年に、デンマーク海峡海戦が生起してから、71周年にあたります。
 
 
 まずは、「デンマーク海峡海戦」のご存じない方は、下の"Wikipedia"の概要や「デンマーク海峡海戦を描いた動画をご覧下さい。
 
概要
 イギリス戦艦プリンス・オブ・ウェールズ巡洋戦艦フッドは、通商破壊作戦のために北大西洋に出撃しようとするドイツ戦艦ビスマルクおよび重巡洋艦プリンツ・オイゲンデンマーク海峡に迎撃した。
 
 イギリス艦隊が砲撃を開始して10分足らずのときに、ビスマルクの砲弾がフッドの後部弾薬庫付近に命中した。フッドは爆発し、3分もかからずに沈没した。生存者はわずか3人だった。
 
 プリンス・オブ・ウェールズはビスマルクと交戦し続けたが、主機の深刻な故障に悩まされていた。これに戦闘の被害が加わり、主砲の大半が使えなくなったため、戦闘から離脱せざるを得なくなった。
 
 ビスマルクも作戦行動は十分に行えたものの損害を受けており、プリンス・オブ・ウェールズの追撃は諦めて、プリンツ・オイゲンとともに大西洋に向かった。
 
 
 
 
 下の動画は、重巡洋艦プリンツ・オイゲンから撮影した実写映像です。この映像以外に、戦艦ビスマルクから撮影された巡洋戦艦フッドが撃沈した映像があったのですが、戦艦ビスマルクの喪失と共に失われました…。音なしですが。お楽しみ下さい!
 
 下にアマゾンに公開したレビューを掲載します。
 
「問題山積の巻頭特集
評価 ★
イメージ 2 本書の巻頭の第一特集は、ドイツ海軍の「ビスマルク級戦艦」であるが、まずこの記事の内容を検証してみたい。まず、ビスマルク級戦艦のメカニック検証すると、多々問題が有ることがわかる。

 18P、38センチ主砲の紹介文で主砲の口径(砲身長)を、「47口径(口径の47倍の長さ)」としているが、日本、イギリス式とドイツ式の口径表示は異なり、ドイツ式の口径表示は薬室の底部から砲身の長さを示し、日本、イギリス式の口径表示は尾栓頭からの砲身の長さを示すので、同じ口径でも、ドイツ式の口径表示は短くなる。日本、イギリス式にビスマルクの主砲38cm SK C/34の砲身長を換算すると51,66口径であり、ドイツ軍の公称より長砲身である。

 次に砲弾の解説で「徹甲弾、準徹甲弾、榴弾」としているが、ビスマルクで使用された砲弾に関しては、情報が錯綜している。"Wikipedia"ドイツ語版のビスマルク級戦艦の記述によると徹甲弾の"Psgr L/4,4 m Bdz"、2種類の榴弾"Spgr L/4,6 m Bdz"、"Spgr L/4,6 KZ"の合計3種類が確認できるが、"Naval Weapons of the World"というサイトの記述ではもう一種類の榴弾である"Spr.gr. L/4,5 Bdz"の存在が確認できる。"Naval Weapons of the World"の中にある2種類の榴弾の炸薬量を比較すると、"Spr.gr. L/4,5 Bdz"の炸薬量が32.6 kgで、"Spr.gr. L/4,6 Kz"の炸薬量が、64.2 kgであるとことから、本書の記述にある準徹甲弾が"Spr.gr. L/4,5 Bdz"で、榴弾が"Spr.gr. L/4,6 Kz"と推測される。即ち、"Wikipedia"ドイツ語版のビスマルク級戦艦の記述が、L/4,5とすべきところをL/4,6とした誤記である可能性がある。しかし"Naval Weapons of the World"内にある"GERMAN SHELL FUZES OF WORLD WAR II"の記述では、以下の一文がある。

*The 38cm Spgr.m.Bdz L/4,6 used with BISMACK and TIRPITZ had a thin, but complete,AP cap to allow intact penetration into heavy cruisers or battle-cruisers, which had relatively thin face-hardened armor.

 つまり上記の文章を読む限り、榴弾である"Spgr L/4,6 m Bdz"に、被帽付徹甲弾のような被帽が施されており、対艦攻撃に使用されたと読み解ける。これらから類推すると、38cm SK C/34用に準徹甲弾として"Spr.gr. L/4,5 Bdz"(名称からも解るように、厳密にはこの砲弾をドイツ軍では榴弾としていた。この砲弾を半(準)徹甲弾としているのは英語圏の文献であることに注意が必要である)が存在していたがビスマルクには搭載されず、徹甲弾の"Psgr L/4,4 m Bdz"と2種類の榴弾の内"Spgr L/4,6 m Bdz"が被帽付榴弾、"Spgr L/4,6 KZ"が純粋な榴弾として、用いていた可能性がある。そのため、本書の記述に関して、疑念が残る。

 さらに「砲弾は薬莢を使う莢砲で水上艦では珍しい。これはドイツ海軍の特色で、被弾時の防爆対策のためだ。」と解説しているが、ビスマルクの主砲弾の装填は、弾頭、絹のパッケージの副装薬、薬莢の主装薬の順で行われ、金属薬莢は尾栓から発砲時に火薬のガス漏れる垂直鎖栓式特有の現象を防ぐために存在するのであって、絹のパッケージの副装薬が用いられていることから解るように金属薬莢の使用は、防爆対策ではない。また「水上艦では珍しい。」とあるが、米英の巡洋艦では金属薬莢を用いている艦が散見されることから、「戦艦では珍しい。」の誤りといえる。

 16P、19P「対空兵装」の解説文とCGに「3.7cm連装機関砲」とあるが、ラインメタル社製3.7cm SK C/30は「高角砲」であり、「機関砲」ではない。人力で砲弾を一発づつ装填するのである。大戦中に「ビスマルク」と「ティルピッツ」にドイツ海軍が使用した37mm機関砲W42およびW43が搭載された事実は無い。

 20Pのティルピッツに搭載された"G7aT1"魚雷の解説で、「炸薬量は300キログラム、(中略)米英の魚雷と比べても少なめだ。ドイツ海軍は水上艦の戦闘では魚雷に期待していなかったといえよう。」とある。しかし、"G7aT1"の炸薬量は280kgとの資料が多数散見され、さらに"Naval Weapons of the World"の"G7aT1"の項目では、以下の一文がある。

I have seen numbers as low as 617 lbs. (280 kg) and as high as 948 lbs. (430 kg). It is possible that the lower numbers were for torpedoes issued early in the war and then heavier warheads were introduced during the war.

 この一文からも解るように、"G7aT1"の炸薬量は戦争中に280kgから430kgに増量されていると思われる。次に、米英海軍の魚雷の炸薬量を下に挙げる。

米海軍 Mark15 Mod3 爆薬種類 TNT 炸薬量 363kg もしくは 爆薬種類 HBX 炸薬量 373kg
英海軍 Mark9 初期 爆薬種類 TNT 炸薬量 327kg 後期 爆薬種類 Torpex 炸薬量 365kg
(英海軍の魚雷"Mark9"の数はローマ数字ですが使用出来ないため、アラビア数字を代用)

 上記の炸薬量からも解るように初期の炸薬量では"G7aT1"の炸薬量が、米英海軍の魚雷を下回るものの、戦時中には"G7aT1"の炸薬量が、米英海軍の魚雷を上回っており、本書の「米英の魚雷と比べても少なめだ。ドイツ海軍は水上艦の戦闘では魚雷に期待していなかったといえよう」との記述は、信頼性に乏しい記述と言える。

 21P、船体/防御の解説で「水線装甲帯には(中略)ビスマルクは、装甲板に新しいヴォータン鋼を採用している」としているが、実際に使用されている鋼鈑の名称は"KC n/A"鋼で、ヴォータン鋼は水平防御及び水雷防御に用いられている。

MILITARY CLASSICS (ミリタリー・クラシックス) 2011年 03月号 [雑誌]の次号広告の惹句は、以下の通りであった。

「ビスマルクってそんなに強いイメージあるー?それどこ情報?どこ情報よー?」

 これら、問題の多々ある記事の詳細を見た上で、上記の惹句は極めて不適切と言え、他の記事には価値があるものの、その価値を相殺して余りあるほど問題があるので、星は一つである。
冒頭の写真は、ブログ「旧日本海軍・艦艇写真のデジタル着彩」さんの作品「HMS Hood (51)」より引用。
 
 実を言いますと、上の原稿はあの内容でも書き掛けです!MILITARY CLASSICS (ミリタリー・クラシックス) 2011年 06月号」の内容は、極めて酷いの一言に尽きます。つまり、あまりにも誤りが多くて誤りの全てを書けるかどうか解らないくらい多いです!これでは、イギリス空軍が用いた飽和爆撃ならぬ愚劣な飽和攻撃に対応不能に陥ったドイツ空軍といったところでしょうか…。
 
 さらに情けないのは、アマゾンのレビューを見ると解るように、いい加減な内容で、装甲板の名称や機関砲と高角砲の区別すら満足に把握できない著者(敢えて名前を挙げませんが)の書籍に高評価を与える愚か者があまりにも多いことです。本レビューでも挙げた海外の優良軍事サイトに日本の有料軍事書籍が甚だしく劣るのは、ひとえに低レベルな読者、所謂、B層的な物を考えない人間によって支えられていると痛感させられます。
 
 なお、さらに改訂したバージョンは、5月27日に脱稿の予定です。(期待している人が、何人いるか判りませんが!w)
 
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閉じる コメント(7)

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プリンツ・オイゲン、ハプスブルグ家に仕えたオイゲン公ですね。名前を思い出しました。
フランスの貴族のサヴォイ家の系統です。

2012/5/24(木) 午後 10:52 [ TJ Adventure ]

なかなか勉強になりました。

傑作&ランクリ

2012/5/25(金) 午前 0:31 [ 鳳山 ]

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おはようございます。
改訂版、楽しみにしてます☆
傑作・ランクリ3

2012/5/25(金) 午前 6:16 [ ユニコーン ]

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白黒映像なので『ビスマルク号を撃沈せよ!』かと思いましたがオイゲンからの撮影映像でしたか、眼福です。

個人的にはさっさと沈んでしまったビスマルクよりもしぶとく大戦を生き抜いたプリンツ・オイゲンの方に愛着(?)があったり(汗)。

2012/5/25(金) 午前 6:31 [ HAYASE0083 ]

こんにちは
面白いです 自分には難しいけど…

応援傑作ランクリ③

2012/5/25(金) 午後 3:17 あまのじゃく

何だか凄く難しいけど傑作、ランクリ押しました!

2012/5/25(金) 午後 7:18 サラ

三箇所押したんですが、最後の一箇所がエラーと出てきます。

2012/5/25(金) 午後 7:19 サラ

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