ミッドウェー海戦研究所

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「尖閣諸島」危機の裏に戦後体制の負の遺産
安倍新政権は、この危機を突破できるか
 
(1)からの続き
 
沿岸(領域)警備に対する諸外国と我が国との認識の落差
 
 諸外国の沿岸(領域)警備のあり方は、国防あるいは国家安全保障を第一義的に捉えるものである。
 
 他方、我が国の場合、占領政策の非軍事化(非武装化)・弱体化によって国防あるいは安全保障の機能が極度に制限された。その戦後体制が今日までなお続き、沿岸(領域)警備は、一義的に警察機関が対応することになっているため、ただ単に警察機能(活動)として捉える傾向が強い。
 
 本来、沿岸(領域)警備には、国防と警察の2つの機能(活動)が必要である。そのため、列国の多くは、その役割を軍隊(国防軍)あるいは国境警備隊という準軍事組織に担わせている。
 
 国境地帯に軍隊を配備すると、隣接国との間で不要な猜疑心や緊張を招く恐れを考慮する必要がある、あるいは考慮しなければならない国などは、後者を選択している場合が多い。
 
 いずれにしても、我が国は、島国で、比較的、国外からの脅威に晒される機会の少なかった歴史と戦後の占領政策によって、沿岸(領域)警備を国防あるいは安全保障として捉える意識が希薄である。
 
 つまり、沿岸(領域)警備を強化するには、その観点を最も重視して見直さない限り根本的な解決にはなり得ないのである。
 

我が国沿岸(領域)警備体制の強化策

 我が国の沿岸(領域)警備の強化策には3つのオプションがある。
 
 第1は、海上保安庁の組織規模や装備を強化し、準軍事組織に制度変更することである。
 
 しかし、同庁は、あくまで海面上、すなわち2次元の能力に限定され、今日の沿岸(領域)警備に求められる3次元の対応能力は保有していない。結局、空域は航空自衛隊に、海中は海上自衛隊に頼らざるを得ない。
 
 第2は、自衛隊に領域(沿岸)警備の任務を付与することである。
 
 新しい任務を付与するからには自衛隊の増勢が必要になるが、自衛隊は固有の基本機能をもって3次元(立体的)にわたり、一体的にその任務を遂行することができる。この際、警察機能は、あくまで海上保安庁が担任し、両者が密接に連携して活動する。
 
 また、自衛隊の任務遂行における武器の使用などについては、あらかじめ武器使用規定(Rules for Use of Force)あるいは交戦規定(Rules of Engagement : ROE)を明示して政府の対処方針を現場に徹底することが重要である。
 
 第3は、上記2つのオプション、すなわち海上保安庁の強化と自衛隊に対する領域(沿岸)警備任務の付与を同時に行うものである。
 
 この際、海上保安庁と海上自衛隊の役割分担を明確にする必要があるが、平・有事を通じて両組織の力を統合的に発揮させ、我が国の広大な管轄エリアを実効的にカバーするとともに、中国に対抗する能力を確保できる最も有力な対策となる。
 
 以上、いずれのオプションを選択する場合にも、次の3点を併せて施策することが重要である。
 
 まず初めに、直ちに実行可能な関係諸機関の連携強化に着手することである。
 韓国は、1996年9月に発生した北朝鮮の潜水艦による武装ゲリラと潜水艦乗組員の領海・領土侵入事案(江陵事案)が発生したのを契機に、「統合防衛法」(1997年6月)を制定した。
 
 「統合防衛法」は、国家が保有する防衛機能を統合し、指揮体制を一元化して国家を防衛するための組織の設置、事態の区分、政府・自治体の権限などを規定している。
 
 本法令の下、(1)陸海空軍、(2)警察及び海洋警察、(3)(軍と警察、海洋警察を除く)国家機関および地方自治体、(4)郷土予備軍、(5)民防衛隊、(6)統合防衛協議会を置いている職場の6国防関連諸組織をすべて動員し、外的の侵入、挑発などに一体的に対処できるような仕組みを整えている。
 
 我が国は、早急に、現行法令に基づき、防衛出動・治安出動時に「海上保安庁の全部又は一部を防衛大臣が海上保安庁を統制下に入れることができる」(自衛隊法第80条)体制の実効性を高めること基本に、海上自衛隊と海上保安庁の合同訓練を行うなど、有機的かつ一体的に共同行動がとれる体制を整えることが必要である。
 
 そのうえで、例えば、韓国の「統合防衛法」に類似する法制を整備し、領域(沿岸)警備に関係する諸機関の連携を強化して、国を挙げた警備体制の確立が望まれる。
 
 第2は、外国船舶による我が国領海内の無害でない通航に厳格に対処するよう、法令を整備することである。
 
 我が国の「領海及び接続水域に関する法律」(「領海法」)には、外国船舶の無害通航に関する規定がない。その不備を補うため、「領海等における外国船舶の航行に関する法律」(「領海外国船舶航行法」、最終改正:平成24年9月5日)が制定された。
 
 しかし、付与されている権限は、外国船舶が避難や人命救助などの正当な理由がなく日本領海内にとどまることを禁止し、不審船に対して海上保安庁が立ち入り検査を行い、違反行為があれば退去命令を出せることに限られている。
 
 また、法律の適用対象から、軍艦及び各国政府が所有し又は運航する船舶であって非商業的目的のみに使用されるものを除外しており、至って間の抜けた、緩やかな規定になっている。
 
 例えば、ロシアは、民間船舶への対応はもちろんであるが、「領水・内水・接続水域法第19条は、領水(12海里)、内水(河川、湖、港、入江、潟)、港湾でロシア連邦法に違反した外国軍艦に対する国境警備軍の対応を規定している。
 こうした軍艦に対しては、法令の順守を要求し、それに従わない場合、速やかに退去を要求するとしている。
 
 さらに、外国軍艦が、ロシアの軍艦、船舶、航空機、国民に対して武器を使用した場合には、国境法第35条に基づいて攻撃を撃退するための報復措置(自衛措置)を明確に規定している」(高井晋他5氏の共同執筆論文「諸外国の領域警備制度」)とあるように、軍艦(公船)に対しても明確かつ厳格な姿勢を打ち出している。
 
 このように、我が国も、外国の諸法規などを参考例として「領海法」などを改正し、自国の領海における外国船舶による無害通航とそうでない通航を明確に仕分け、外国船舶による情報収集や調査活動、中国のように公船をもって意図的に領海侵犯を繰り返す場合など、我が国の防衛あるいは安全保障に係わる無害でない通航に該当する場合の措置を、具体的かつ厳格に規定する必要があろう。
 
 第3は、海上(沿岸)・航空から陸上まで隙のない警備体制を確立する必要がある。
 
 我が国に対する脅威は、「9.11」のような空からの脅威、また北朝鮮による日本人拉致のような海を経由した脅威、そしてオウム真理教による地下鉄サリン事件のような国内から発した脅威などが起こり得る。
 
 この場合、例えば、敵のゲリラ・コマンド部隊が、工作船舶(潜水艇を含む)などを利用して我が国の沿岸(領域)警備態勢をかい潜って上陸し、目標とする重要施設の破壊や民生の擾乱活動を行うなどの事態の生起を完全に食い止めることは困難である。
 
 また、近年、これらの脅威は、「テロ」なのか「ゲリラ・コマンド攻撃」なのか、当初から判別することは難しく、また手段や方法などにおいて一般の警察力をもっては対処できない事態が多くなっている。
 
 そのため、ロシアは、準軍隊の1つである内務省国内軍のなかに重要国家施設・特別貨物警備部隊を保有し、日常的に、原子力エネルギー使用施設(核プラント、核物質または放射線物質を取り扱う組織)など、連邦政府が重要国家施設と規定した施設の警備任務を付与している。
 
 我が国も、そのような事態に備え、ロシアなどの例を参考として、平時から、陸上における原子力発電所等の重要施設を警備(防護)する制度を創設し、海上(沿岸)・航空から陸上まで隙のない警備体制を確立する必要がある。
 

おわりに

 我が国に発生している諸問題を突き詰めていくと、現行憲法を中心としたいわゆる戦後体制の継続とその拘束によって、21世紀の激動・激変する内外情勢に適応できず、深刻な閉塞状態に陥っている実態に打ち当たる。
 
 中国によって突き付けられている「尖閣諸島」を焦点とした南西諸島の防衛・警備の問題もまた然りである。
 
 その意味で、第1次安倍内閣が掲げた「戦後レジームからの脱却」の本丸である憲法改正は、もはや一刻の猶予も許されない。しかし、我が国政治の実情を見る限り、それが所期の通りに進展するかというと、残念ながら悲観的にならざるを得ない。
 
 結局、当面する内外の危機に対し、戦後体制の拘束の中でもがき苦しみながら、憲法改正のデッドラインが差し迫って、ようやく政治も国民も事の重大性に気付くのではないかと憂慮されてならない。いかんせん、それでは遅すぎるのである。
 

 ともあれ、憲法改正が急速に進展しないと見られる状況下で、安倍新政権には、常に「戦後レジームからの脱却」の基本方向を堅持しつつ、「危機突破内閣」として当面する幾多の危機を敢然と乗り越えるよう、期待するほかないのであろう。


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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