ミッドウェー海戦研究所

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公試中の航空母艦『飛龍』(昭和14年4月28日 館山沖)
Apr.28,1939:Japanese Aircraft Carrier HIJMS "Hiryu" on sea trials at Tateyama.
 
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 本日6月5日は、第2次世界大戦中1942年に生起したミッドウェー海戦から71周年にあたります。
 
 そこで、本日は71周年特集としてアマゾンの軍事関連書籍の書評を行います。
 
 書評の対象は『ミッドウェー海戦「運命の5分」の真実です。
 
 「ミッドウェー海戦の詳細をご存じない方は、リンク先の"Wikipedia"の項目や下の動画をご覧下さい。 
 
 
 
下にアマゾンに公開したレビューを掲載します。
 
「細かいところに粗がある本です」
評価 ★★★★
イメージ 2 本書は、旧日本海軍の兵学校出身の著者が、第2次世界大戦中の1942年6月4日〜7日に生起したミッドウェー海戦をビジュアル的に取り上げた本です。

 さすがに旧日本海軍の兵学校出身の著作であるだけに澤地久枝「滄海よ眠れ」で唱えられた第一航空艦隊司令部による命令無視による敗北説を廃している点は、きわめて高く評価できますが、それ以外での点では幾つか気になる点があります。

 まず、大東亜(太平洋)戦争に至る経緯を語るために一章を設けていますが、ミッドウェー海戦に直接関係無い事象に紙幅を費やすのは、あまり感心できません。ミッドウェー海戦に至る経緯を日米両海軍の戦略を語るべきだったと思われます。

 次に、本書では細かい数値の誤りが散見されます。

 132Pの米海軍急降下爆撃機SBDドーントレスの兵装が、12.7mm機関銃×4とありますが、ミッドウェー海戦時に使用されたSBDドーントレス-2及び-3で、機首の機関銃が12.7mm機関銃×2、後部座席の機関銃が7.62mm×2で明らかにおかしい数値です。

 さらに164Pで空母「赤城」から発艦する九七式艦上攻撃機の予定数が19機とされていますが、これは有り得ない話です。

 空母「赤城」の魚雷運搬車は6台で、出撃機数は6の倍数になります。九七式艦上攻撃機の魚雷換装の所要時間は一回につき20分、最低でも1回の投下テストを行うため、その倍の40分が1機あたり魚雷換装の所要時間になります。

 本書で挙げられた19機で魚雷換装の所要時間を計算すると、18機だと2時間で済むところを1機増えただけで魚雷換装時間が2時間40分になり、出撃が40分間遅延することになります。この記述は、誤記か誤植と思われます。なお、146Pに「魚雷の積み替えは1時間半」としていますが、この所要時間は生存者の記憶と矛盾し、信頼性の低い数値です。

 それ以外の問題点として、本書の時系列の記述が現地時間を採用しているため、日本海軍の戦闘詳報の記述に慣れた場合は非常に読み難く、たとえ3時間の時差とはいえ現地時間と日本時間を併記して欲しかったです。さらに時間の出典が明記されておらず、資料によって時間に誤差があるにもかかわらず、なぜその資料から引用した理由が説明されていない点も気になります。

 本書では空母「蒼龍」の被弾時刻を10:25(現地時間)としていますが、評者の知る限り、空母「蒼龍」の被弾時刻は資料によって07:25,07:28,07:35(日本時間)の三説があり、本書では細かい時間の誤差に触れられてません。

 「赤城」「加賀」「蒼龍」の3空母が被弾した際の位置を検証しなかった点も本書の価値をやや減じている点として挙げられます。

 3空母が被弾した際の位置は、一般的に言われている「飛龍」が離れていたとの説は俗説で、第一航空艦隊の甲航空参謀である源田実中佐が「海軍航空隊始末記」で証言しているとおり、「飛龍」は他の空母の傍にいました。

 しかし、源田実中佐の証言は完全ではなく、被弾時に「加賀」は「赤城」の右にいたと証言していますが、「太平洋海戦記」に拠ると「加賀」は「赤城」の左舷90度、距離3000にいたとされています。

 この「太平洋海戦記」の証言が正しいと仮定すると、既存の説での3空母を攻撃した状況は、米空母「エンタープライズ」の攻撃隊が左右に別れ、第一撃を「赤城」に加え、さらに「加賀」を攻撃し、米空母「ヨークタウン」が最後に「蒼龍」を攻撃したことになっていましたが、それが誤りで、「ヨークタウン」が「加賀」に第一撃を加えた後、続いてエンタープライズ」が「赤城」と「蒼龍」に攻撃したことになります。

 この「太平洋海戦記」の証言と小説「空母ヨークタウン」で「加賀」に攻撃を加えたのは、「エンタープライズ」ではなく「ヨークタウン」であるとの主張と符合することから、信頼性が高い証言と思われますが、本書ではこのような検証が行われておらず、ビジュアル的にミッドウェー海戦を再現するという本書の趣旨が、最も肝心な部分で掛け声倒れに終わっている印象が拭えません。

 最後に本書で行われている奥宮正武「ミッドウェー」であと五分間で全機の発艦できると主張した「運命の五分間」の検証ですが、細部にわたって検証しているとは言い難いです。

 本書に限らず、「運命の五分間」を検証する上で問題なのは「運命の五分間」の定義を明らかにせずに検証を行っていることで、第一航空艦隊が全力出撃を企図した場合は、「赤城」の攻撃隊が飛行甲板上に並べられていないため、08:10(以下の時間記述は、全て日本時間)まで発艦できず、あと五分間で第一航空艦隊の全力出撃は出来ませんでした。

 しかし、「ミッドウェー」では第二次攻撃隊の発艦機数を詳述していません。

 「飛龍」の戦闘詳報と「海軍航空隊始末記」の記述を重ね合わせると、「蒼龍」被弾が07:35、「飛龍」より「攻撃隊発信セシム」と「赤城」に通信があったのが07:50、攻撃隊発艦が07:54、07:58に第二次攻撃隊が敵機動部隊に向かいました。

 この時系列では24機の第二次攻撃隊の発艦の所要時間が、07:50〜54の僅か4分間で10秒で一機の割合で発艦が行われたことになりますが、第一次攻撃隊の発艦に15分を要したことから物理的に不可能な数値といえます。

 つまり「飛龍」から第二次攻撃隊した時間は、07:50よりもっと早くないと辻褄が合いません。そこで、現存する九九式艦上爆撃機が空母「瑞鶴」から発艦する映像で計測すると、発艦時間が約20秒であることが確認でき、そこから第二次攻撃隊が発艦に要する時間を試算すると最短で8分間である判明します。

 この数値から第二次攻撃隊の発艦開始時刻は、07:46と推測されます。また「太平洋海戦記」では数値に誤差があると前置きしつつ発艦開始時刻を07:40と記載しており、「蒼龍」被弾後の約5〜11分後には、第二次攻撃隊の発艦を開始した推測できます。

結論として「運命の五分間」を第二航空戦隊のみの単独出撃と再定義すると、澤地久枝が「滄海よ眠れ」で「海軍軍人が嘘をついた」とする言質は、問題がある可能性が高いとの結論付けられます。

 本書では、評者のような素人でも出来る検証を行わずに洋書の記載を引用して、「運命の五分間」は無かったと安易な結論を出したことは、本書の価値を下げています。

 このような理由から星1つを減じて、星4つとさせていただきました。
 
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冒頭の写真は、ブログ「旧日本海軍・艦艇写真のデジタル着彩」様の作品「HIJMS Hiryu」より引用しました。
 
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○ランクリ 転載させてください。

2013/6/5(水) 午後 11:51 あまのじゃく

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ナイス・全てクリ

2013/6/6(木) 午前 10:25 保守の会会長 松山昭彦

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こんばんは。
ブログ応援のナイス・ランクリ4
転載させていただきます。

2013/6/6(木) 午後 8:46 [ ユニコーン ]


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