ミッドウェー海戦研究所

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無資源国日本の崩壊を目指す原発ゼロ論争を斬る
トリウム原子力発電の採用でエネルギー問題の解決を
2013.09.05(木)倉田 英世
 
はじめに
 
類は有史以来、その気力・知力・能力発達の成果として科学技術を進歩させたことにより、今日までに高い精神文明・物質文明又は両者総合の社会を築いてきた。この間人類は、常に近隣の諸国と摩擦を起こしながらも、自然災害などのリスクを回避しつつ、生活向上の確保という目標に向かって困難を打破しつつ進歩してきた。
 
 ここでこの論文を書く前提として、1つの重大な日本人の欠陥を指摘しておかねばならない。それは第2次世界大戦に敗れた結果として、連合国軍(主として米国)の占領下の政策として、「日本を二度と立ち上がって連合国に対抗できない国にする」ことを目指す政策の下において洗脳されてきたことだ。
 
 かくて日本人は、徹底した劣化・洗脳教育のお陰で建国以来培ってきた精神文化を崩壊させられた。この間日教組および左翼系要員は、当初の段階は劣化・洗脳教育の普及を支えただけだった。
 
 しかし戦後67年の今日では、あたかも職業のように完全にのめり込まされ、国家破壊政策の原点を担う選ばれた要員と認識し、日本崩壊政策を国民に教育している。かかる要員であるポピュリストたちによって劣化洗脳教育は常態化されている。
 
1 亡国洗脳教育の被害からの脱却
 
 日本人は、今でも大戦後の占領下で受けた劣化教育の延長戦として、亡国を強制する教育の下にあることを確りと認識し、脱却する政策の創設・実行に国民一丸となることが急務である。
 
 しかし残念ながら、占領下以降今日まで、文部(科学)省の指導の下で日本教育の復興を柱となるべき日教組が主体となって、日本人劣化教育普及徹底のお先棒を担いでいる。今日の日本は、洗脳によって身につけられた劣化政策故に独立国家の持つべき自覚のない政治家、官僚及び教育者、経済人が育ち、当然のごとく後輩を指導している。
 
 中国をはじめとする近隣諸国は、直接の占領国であった米国から引き継いだ日本人劣化教育遂行の先頭に立ち、日々一段と強力に洗脳教育が推し進められている。この実態に協力して日本人劣化教育滲透継続を強化するために生き続けているのが、日本の左翼系の人々および日教組だと言い得る。
 
 彼らポピュリストたちの行動によって、建国以来営々として築いてきた日本的精神文化は完全に破壊され、現状では国家の将来に向かう発展に貢献するんだという自覚を持った国民を集結させて対抗しない限り、精神文化は回復できない状態になっている。
 
 しかもその影響力は、日本人の総ての活動分野に広く普及・潜在させられてしまっている。かかる破壊行動は、日本人、特に指導的地位ついた要員達が無自覚だったために、戦後67年にわたって継続させられてきている。
 
 そのため、戦後の物質文明教育のみを受けた多くの一般庶民は、この状態が正常だと認識して身につけてしまっている、すなわち日本人の大多数は精神文明なしの劣等民族に成り下がってしまった状態下にあるのが現状である。
 
 今でも「国際左翼系ポピュリズム」に完全に染まっている日本人は、第2次大戦以降の営々たる努力と、朝鮮戦争特需に代表される経済復興期の成長過程で手にした、「豊富な消費可能物質の陰に潜む物質文明」に踊らされたままである。
 
 占領下で強制された精神文明の放棄という深刻な負の事態に、ポピュリストたちは有頂天になり、あらゆる機会を求めて全国民を徹底的に劣化教育し続けている。そのことにより、日本国民は失った精神文明に目覚める能力を失なってしまったままである。
 
 これら事象のうち最も恐るべきものは、日本人が国家存立の基盤である必須の資源を「完全に輸入に頼らざるを得ない無資源国家」であることを忘れ去り、大半の日本人は、自己の周囲に氾濫する大量の消費可能物質に満足して精神的に堕落しつつ国家を破滅に向かわされている。
 
 当然ながら日本人は、戦後の占領下で完全に失なわされた美しく気高い、人に対する尊敬、自己犠牲の精神、相手と行動をともにする協調精神等の「精神文明」を失ったがゆえに、それを復興させなければならない非常事態にあることに思いが至っていない。
 
 この実体から立ち上がって、精神文明を復活させるには、国民を現行の学校教育および成人教育において行われている、「第2次大戦は総べて日本人の責任であった」という「自虐史観」から脱却させ、旧日本に存在した美しい精神文明への復活を迅速に実行させねばならない。
 
 そのためには、国民が総力を挙げて、まず進んで調査をして実態を確りと認識し合い、復旧に全勢力を傾注することが急務である。
 
2 東日本大震災の概要
 
 本論文は、大戦占領下で受け日本人が身につけてしまった劣化精神を排除しつつ、東日本大震災において、主として人に災害の被害を受けはしたが、残されたエネルギー源である「原子力発電=原発」を、日本再興のためにあらゆる努力を結集し、国家を挙げて再興させなければならない時である。
 
 すなわちまず、目下休止中の48基の原発を完全に修理して再稼働させることが第1の課題である。過去日本は、営々たる努力によって54基(3.11東日本大震災で4基喪失)を開発・設置・運転し、国家の電力消費の30%を「3.11大震災時のその日」まで補ってきていた。
 
 この「原発をゼロ」にすると息巻きつつ、電力の節約も考えず、日々贅沢に使用して恥じない多くのポピュリストたちを、その実態から救出し真の日本精神の再教育をすべきなのが、現時点の日本の状況である。
 

福島原発の被害

 ここでまず詳しく、東日本大震災の自然災害であった地震と津波による被害を明示する。平成25年4月10日時点の被害状況は、人的・物的被害として、死者=1万5883人、行方不明者=2881人、負傷者=6143人に上り、家屋・建物等の損傷破壊は、全壊=12万8808戸、半壊=26万9871戸、焼失=298戸、一部損傷=74万185戸、住居不能=5万9381戸という大災害であった(警察庁緊急災害警備本部)。
 
 一方の福島原発を襲った人為災害による被害は、3.11東日本大震災後すでに3年目に入ったが、直接の災害による死者は出ていないことは喜ばしい。しかし復旧はほとんど進展していない。
 
 復興がはかどらない理由は、原発に与えた人的被害だけを強調し、あたかもすべての地震・津波による自然災害を、原発による人為的災害に押しつけてしまっているためである。
 
 この現況は政治家、東京電力の幹部、官僚、経済界の人々をはじめとする国家の要人たちが、真剣に国家の被害の回復を思うどころか、自分たちの権益を拡大するために利用していこうという人々の寄り合い世帯におんぶしていることが原因である。
 
 それに復旧経費・資財が絶対的に不足する中で、左翼系ポピュリズムにどっぷりと浸かった人たちおよび多くの国民が「電気をよこせ」と権利のみを主張し、「高価な火力発電運転」の増大を図っているため、財政赤字はウナギのぼりである。
 
 これらの人々は、連合国の占領下で受けた日本劣化の洗脳教育のうち、自分たちの主張に都合の良い、原発背留・補助金を交付せよという部分だけを吹聴しているのである。
 
 彼らは、国家の現実を無視し「責任を感ずることなく、困難なことは避けて通り、日本崩壊に荷担してきた」習性が身についてしまっている。これらの人々が、多く集まっていたがゆえに、東電福島1〜4号機の災害を大きくしてしまった。その上に、復興を遅々として進ませないでいる。
 
 昨年末に行われた衆議院の選挙戦以降、左翼系のポピュリストたちが捏造した「原発ゼロ」が日本の取るべき政策だという風評に乗せられた、多くの一般市民が「原発ゼロ」、「原発ゼロ」を叫びつつ、原子力で足りない部分を超高価な火力発電によって発電した電力を使い、電力会社(ひいては国家の)借金を脹らまさせて恥じないできている。
 
 福島原子力発電所の1号基から4号基は、強い地震と高い津波という自然災害に遭遇し破損させられた。しかし建設した時代から営々として培ってきた原子力科学技術の粋に守られ、被害を最小限にするために設置してあった、制御棒をはじめとする原発炉制御システムが完全に機能し、原子炉を自然災害で被害を受けること少なく停止させてくれた。
 
 かように地震・津波という重大自然災害の危機からは、重大破壊の危機を回避させてくれた。しかし、今から述べる「徹底した人為的ミス」で、「被災した4基の原子炉が水素爆発」を起こし、施設の破壊に留まらず、大量の放射能を放出させる「未曾有の大規模人災」へと発展させてしまった。
 
 しかし先にも述べたが、現段階までに原子炉の爆発・放射能の影響による直接の死者は、一人も出ていない。
 
 ここで起こった人為被害は、菅直人元総理をはじめとする政府要人と官僚及び東京電力職員が、平素から何ら事故対策を進展させず、防災訓練も実施せず、国民に流布してきた「原子力発電は安全だという神話を自らも信じて」きていた。
 
 このように無責任に、日々発電施設の安全向上を心がけることなく、発電所の改善・点検を怠り放置してきた結果である。すなわち常日頃から、全く「起り得る事故への対策」に関する研究・整備・訓練を怠ってこなかったことが、今回の大事故を引き起こしたのである。
 

なぜ被害を拡大させてしまったか

 関係者の傲慢さと無神経さのために、まず(1)原子炉が水素爆発を起こした事態に手がつけられずに放置し、水素爆発・放射能大量放出の被害発生の可能性を認識できていなかった、(2)周辺地域の住民に与えた悲惨な被害の状況を予測・掌握する対処行動に頭が回らなかった。(3)しかも被害状況を、直ちに公表しなかったことが被害を大きくした。
 
 「原子炉停止事故に際しては、あらゆる手段を尽くして原子炉に十分な冷却水を送ることが第一」という、原子力科学技術の進歩が与えてくれた教訓を忘れ、平素から自らの両肩にかかっている責任である「原子炉の危機管理」を放置し、何ら具体的対策を実行できなかった。
 
 最も惜しまれるのは、平素から東北電力と協議して、「事故に際してはすべてに優先して、冷却水の相互提供を行う協定」を結んでいなかったことである。その不始末を誤魔化すため、自衛隊のヘリからの放水、全国の空港から集めた放水車での注水を行った。
 
 このレベルの水量で、原子炉を冷却できるだろうと考えていたとすれば、恐るべき無知・無責任であった。福島原子力発電所の大事故の本元は、注水量不足であることを承知しながら実態の推移を無視して、手遅れにさせた怠慢にあった。
 
 自然災害だけで済まされるべき被害を、世界に恥ずかしい壊滅的な「人為的大災害」にさせてしまったのである。
 
3 国家再興の道を開き得た24年末の総選挙
 
 昨平成24年末の衆議院選挙において民主党は、選挙の政策として自らの国政に対する認識・能力不足を隠し、さらに福島原発の被害の実態を誤魔化すため、大げさに「放射能は極めて怖い、原発はゼロにすべきだ」という風評を作った。
 
 そして左翼系野党の協力を得て、「平成30年までに原発をゼロにする」を政策として掲げ、宣伝に火をつけて燃え盛らせた。本来政策とは、選挙後に自らの党の行おうとする政策を事前に国民に周知させることを目指し、「国家の将来を担う目的の党」として真剣に考え検討した上での、具体化できる実行策であるべきであった。
 
 すなわち選挙における経済政策は、「将来日本のエネルギーをいかにして確保し、国家財政を健全化して、国民に安心してレベルの高い生活させ得る事項を示すのが、政策の基本であるはずだった。
 
 しかし民主党は、原発ゼロステッカーと記者会見の写真を新聞・雑誌に載せ、候補者には無知の証明である、唯ただ「原発ゼロ、原発ゼロ」を恥も外聞もなく連呼させた、日本亡国を企む政権でしかなかった。
 
 先にも述べたが、戦後の占領下で洗脳され、それを引き継いだ文(科)省と日教組の教育を受けて育ったポピュリズム系候補者たちには、日本が唯一頼りにし得る将来エネルギー資源である、「原発問題の重要性」を認識できていない人々が主体であった。
 
 それだけでなく、選挙に敗れて政権を降りた左翼系政治家群、「鳩山由紀夫、菅、野田佳彦の3元総理」の民主党は、日本の政党・議員でありながら、マスコミ機関の協力を得て、新たな安倍晋三政権の政策を非難し、国民を意図的に国家破壊・凋落の方向に誘導し、近隣諸国が目指す日本人の質の劣化作戦に乗り、崩壊させる方向に従って行動してきている。
 
 すなわち、近隣諸国に戦わずして降伏し、傘下に入ろうと企んだ悪党たちだと思っているのは筆者だけではないと信ずる。
 
 しかも候補者を乱立させた党の幹部自体が、無知を通り越して日本という国の将来に向けた存立基盤であるエネルギー資源(特に原子力発電)確保政策のあるべき姿を反故にし、原発を廃棄させることを目指す「原発ゼロ、脱(卒)原発」を候補者に訴えさせた。
 
 民主党は、選挙前まで国政を預かってきたという自覚が全くない候補者を立候補させたのが今回の総選挙であった。
 
 この極度にレベルの低い候補者群の政策に関する報道記事と、連呼内容を盛り上げる役割を果たしたのがマスコミであった。その実態は残念だが、自らを一流紙と吹聴する「朝日新聞」をはじめとする左翼系各紙の報道と、NHKをはじめとするTVおよびラジオ放送局群であった。紙面の都合で数多い問題記事の中から3例だけ挙げる。
 
(1)平成24年12月20日の朝刊で、「原発脱か継続か、(原発は)火力発電よりも安い?賠償・廃炉費が・・膨らむ恐れ、」を表題にして、選挙での脱原発を応援する根拠とした。
 
(2)12月28日の記事「原発ゼロは更に後退・・・推進派は歓迎・・・」(残念さ見え見え:筆者註)、
 
(3)さらに同日の社説で、「原発新増設・・・反省はゼロですか?」と将来の日本を背負って行く議員にあるまじき遠吠えをはじめさせた。
 
 以上のようにマスコミの報道は、「原発存続、政・官で歩調・・・ゼロを求める世論と溝」と、「原発ゼロ」を囃す大合唱を組織して、将来エネルギー確保に原発を訴えた自民・公明(連立ながら大分後退)新政権の提言に楯を突き続けたものだ。
 
 これは新聞社およびTV局などが、日本の将来のためには脱原発が正しく、推進は間違っていると提示し、将来のエネルギー問題を混乱させ、日本の国力低下を狙ったもの、と判断しても間違いではない。
 
 一流新聞社および放送局ならば、政府の政策を皮肉るのではなく、この国家の危機に際して政府に「こうすべきでは、こうするのが将来のためでは」と、正しい提言をする器量があってしかるべきだろう。
 
 かように日本のマスコミの多くは、風評を信ずる候補者、読者に迎合しただけで、日本の将来のあるべき姿の提示を放棄していたと言い得る。
 
 それは、朝日新聞にとどまらず、産経新聞、読売新聞を除く新聞および多くの週刊誌発行社及びTV局が示した大合唱であった。これらは、日本の劣化を求める中国をはじめとする近隣諸国から歓迎されている「脅しを主体とする日本劣化の洗脳」に完全に乗せられた、演説内容、左翼系記事、放送内容であった。
 
 しかし60%以上だったと信ずる思想的に健全な大多数の日本国民(サイレント・マジョりティー)は、恐るべき左翼系ポピュリズム(大衆迎合主義)に乗せられることなく、真実を追求する理性さを失わずに選挙に参画し、将来を托し得る自民・公明両党の議員を選んだ。
 
 このことによって、亡国を目指すポピュリズムに乗った候補者が、当然ながら敗れて落選し、自民・公明両党連合が大勝利を博したのは幸いであった。
 

 以下、まず第1に、自民・公明両党による新政権を樹立することで反省がなされたと信ずるが、日本が無資源国家であるという実態を無視して通ろうとする「原発ゼロ」問題対処へのあるべき姿を述べ、第2に、この事態が何故現在の日本の緊急事態として問題になるのかを検討する。そして、将来の日本を思う筆者なりに考える国のあるべき姿を述べる。


(2)へ続く
 
JBpress.ismedia.jpより引用
 
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