ミッドウェー海戦研究所

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日本で報じられないオスプレイの大活躍、
普天間基地から14機がフィリピン救援に
2013.11.21(木)北村 淳
69年前の1944年10月23日から25日にかけて、レイテ島をめぐって日本海軍とアメリカ海軍(オーストラリア海軍との連合軍)が激突した(レイテ沖海戦)。
 
 日本海軍は航空母艦4隻、戦艦9隻、重巡洋艦14隻、軽巡洋艦6隻、駆逐艦35隻、航空機300機(艦載機+陸上基地機)を投入し、アメリカ海軍は航空母艦16隻、護衛航空母艦18隻、戦艦12隻、巡洋艦24隻、駆逐艦141隻、航空機1500機(艦載機)、その他魚雷艇、潜水艦、補給艦等多数を投入して、3日間にわたって4カ所で海上航空決戦が展開された。
 
 レイテ沖海戦の結果、アメリカ海軍は空母1隻、護衛空母2隻、駆逐艦2隻が撃沈され、200機の航空機を喪失した。一方、日本海軍は空母4隻、戦艦3隻、重巡洋艦6隻、軽巡洋艦1隻、駆逐艦4隻が撃沈され、ほとんどすべての航空機を失うとともに1万2500名の将兵が戦死した(大本営海軍部は「日本の大勝利」と発表)。
 
 日本海軍が撃破されたためアメリカ軍がレイテ島に上陸し、地上戦の後、レイテ島を占領してフィリピン“奪還”の第一歩となった。
 
 このような日米激戦が展開されたレイテ島をはじめとするフィリピンの地で、69年後の現在、アメリカ軍と日本の自衛隊が同盟軍として肩を並べて災害救援活動を展開中である。
 
 アメリカ軍救援部隊は、原子力空母「ジョージ・ワシントン」を旗艦とするアメリカ海軍部隊とアメリカ海兵隊が中心である。日本からは、ヘリコプター空母「いせ」や輸送揚陸艦をはじめとする海上自衛隊艦艇や航空自衛隊機それに陸上自衛隊救援部隊が駆けつけている。
 

対中牽制だけでなく士気高揚を図る米軍

 そのアメリカ軍による救援活動だが、アメリカとフィリピンの間には大規模自然災害などに際しての相互救援協定が存在するため、アメリカ政府が米国国際開発庁(USAID)や軍隊などを派遣するのは協定上の責務ということになる。
 
 もちろん外交軍事戦略的には、日本を拠点にしているアメリカ海洋戦力(海軍、海兵隊、空軍)を救援活動に投入することにより、アメリカ軍にしか実施できないスピーディーな戦力投射能力を見せつけて、中国の侵略的な海洋戦略を牽制していることは誰の目にも明らかである。
 
 ミスチーフ環礁をはじめ南シナ海でのフィリピンと中国の間の領域紛争が険悪な状況にある現在、そしてシリア介入の不手際や国防費大幅削減などで同盟国からの信頼が揺らぎつつある現在、アメリカにとってフィリピン救援における政治的動機が以前より重きをなしているのは当然と言えよう。
 
 もっとも、現在実施中のフィリピン救援作戦(ダマヤン作戦)が持つ戦略的意義は、フィリピンや日本をはじめとする同盟国からの信頼をつなぎとめ、中国や北朝鮮に対して警告を発する対外的側面だけに限られているわけではない。むしろ、アメリカ軍部自身の士気高揚という国内的側面に向けられた意義も極めて大きい。そのことは国防総省や各軍の内部報道などから感じ取ることができる。
 
 すなわちアメリカ軍は、オバマ政権下における国防予算の削減に加えて強制財政削減措置によるさらなる国防費の圧縮によって、必要な装備の調達が否応なく達成不可能になり、訓練なども縮小されたり中止されたりして人員削減まで視野に入っている。その状況で懸念されているのが各軍の士気の低下である。
 
 そこで、フィリピンでの大規模自然災害に対して、アメリカ軍だからこそ可能な水陸両用戦能力ならびに大規模投射能力をフルに活用した迅速かつ大規模な救援活動を実施することにより、米軍内部の士気を高揚しようという目論見がある。
 
 実際に多くの海兵隊関係者たちが、アメリカ軍の先鋒を務める戦闘集団たる海兵隊といえども人道支援・災害救援活動(HADR)で人助けをすることは、敵を殺害しなければならない戦闘任務よりははるかにやりがいのある仕事であり大いに士気が向上すると語っている。
 
 (もちろん、戦闘や戦闘の可能性が大きいパトロール任務などの機会が皆無で、HADRだけしか出動機会がなくなってしまえば、基本的には米国防衛の戦士たらんと海兵隊員になった者たちの士気は低下してしまう。しかし、そのような恐れは少なくとも海兵隊では生じていない)
 

国民の士気向上にも一役買っている

 アメリカ軍がフィリピンでの救援活動でいかに活躍しているかは、各軍関係諸機関の報道だけではなく、報道機関のウェブサイトなどでも比較的詳細にわたって報じられている。
 
 国防総省や海軍、そして海兵隊などの広報部門は、救援活動情報や関連情報を詳細に報道してもらおうと報道機関に働きかけている。軍事組織、とりわけ海洋戦力は大規模自然災害に際して極めて有用であり、そのような戦力を保持していることによって、戦闘ではない人道的活動にもアメリカ軍が獅子奮迅の働きをすることを広く国民に知らしめようとしているのだ。その結果、国防予算のさらなる大削減に抵抗しようというのが狙いである。
 
 例えば、香港を親善訪問中であったアメリカ海軍航空母艦ジョージ・ワシントンを旗艦とするジョージ・ワシントン空母打撃群は、11月11日にレイテ湾へ急行して救援活動に参加する命令を受けた。これに関連して報道機関の多くが、「なぜ航空母艦は災害救援活動に有用なのか?」について機能面や歴史的事実から説明し(以下のリストを参照)、国防予算削減のために勢力縮減が実施されつつある航空母艦が、アメリカにとって軍事的にも外交的にもかけがえのない軍艦であることを一般国民に啓蒙している。
 
【原子力空母ジョージ・ワシントン の災害救援活動に有用な諸機能】
 
・艦内医療設備の病床:150
・集中治療用病床:3
・静音病床:2
・最小医療チーム:10名(医師、外科医、麻酔医、看護師、精神科医、セラピスト)
・衛生兵(コーマン):33名
・歯科治療施設:歯科医師5名、1日あたり治療可能患者数70名
・海水を飲料水に浄水する能力(1日あたり):40万ガロン(およそ6040万リットル)
・食事供給数(1日あたり):1万8000から2万食
・補給を受けないで行動可能な日数:90日
・急行する際の速度:30ノット(時速55.56km)以上
 
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空母ジョージ・ワシントン(写真:米海軍)
 
【アメリカ海軍空母が災害救援に活躍した代表的事例】
 
・1929年 ワシントン州タコマ大震災(タコマ市に電力供給)
・1954年 ヒスパニオラ島(カリブ海)ハリケーン
・2004年 インドネシア大津波
・2005年 ハリケーン・カタリナ(アメリカ南部諸州)
・2010年 ハイチ大地震
・2011年 東日本大震災(トモダチ作戦)
・2013年 フィリピン巨大台風
 

予想通り活躍しているMV-22Bオスプレイ

 災害救援活動における有用性を航空母艦以上にアピールしているのが、日本でも“有名”なアメリカ海兵隊中型輸送機MV-22Bオスプレイである。
 
 巨大台風によるフィリピン発災翌日、11月9日にアメリカ国防長官がアメリカ太平洋軍に救援出動命令を下すと、ただちに三沢基地所属のアメリカ海軍哨戒機P-3オライオン2機がフィリピンに派遣され、被害状況把握と生存者発見のための捜索飛行を開始した。この初動状況把握に基づいて、翌10日、沖縄のアメリカ海兵隊は、第3海兵遠征旅団によって救援部隊を編成することを決定し、旅団司令官ポール・ケネディ准将をフィリピン救援部隊指揮官に任命した。
 
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フィリピンに到着した海兵隊先遣隊(写真:米海兵隊)
 
 ただちにケネディ海兵准将は、前進司令部部隊と人道支援専門部隊からなる第3海兵遠征旅団先遣隊90名を率いて、救援物資と通信資機材を積み込んだ2機の海兵隊空中給油輸送機KC-130ヘラクレスに乗り込み、普天間基地からフィリピンに向かった。それと同時に海兵隊MV-22Bオスプレイの派遣も決定された。
 
 翌11日、オスプレイ4機が普天間基地からフィリピンに向かって飛び立った。また、100名の海兵隊救援部隊と発電機や飲料水ならびに救援物資を積み込んだ3機の海兵隊KC-130ヘラクレスもタクロバンへと向かった。
 
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普天間基地を発進するオスプレイ(写真:米海兵隊)
 
 この日の夕方時点で、260名のアメリカ海兵隊員と、4機のMV-22Bオスプレイ、5機のKC-130ヘラクレスが、フィリピンでの救援活動に従事し、10万7000ポンドの救援物資をフィリピン側に引き渡した。
 
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オスプレイとヘラクレス(写真:米海兵隊)
 
 さらに12日、佐世保からアメリカ海軍輸送揚陸艦ジャーマンタウンとアシュランドが沖縄経由でレイテ湾を目指して出港した。沖縄(ホワイトビーチ)でおよそ2000名の海兵隊員と大量の救援物資、救援資機材を搬入し、14日にタクロバン沖に到着予定。12日までに、12万9000ポンドの救援物資を被災者に配布完了し、数百名の被災者をオスプレイやヘラクレスでマニラに搬送した。
 
 13日には、普天間基地から第2陣のオスプレイ4機がフィリピンに向けて発進した。オスプレイが前進基地とするマニラ郊外のクラーク空軍基地までは普天間基地からおよそ1500キロメートル。機体内増槽を取り付けなくても無給油で飛行可能な距離である。普天間を発進しておよそ3時間半後にはクラーク基地に到着し、クラーク基地からは1時間強でタクロバンに海兵隊員が降り立つことになる。
 
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タクロバンに到着したオスプレイ(写真:米海兵隊)
 
 16日までに、さらに6機のMV-22Bオスプレイが沖縄からフィリピンに追加派遣された。これで合計14機のオスプレイが、クラーク空軍基地を拠点に救援活動に投入されることとなった。オスプレイは、飛行場しか使えないヘラクレスのような航空機ではアクセスできない離村部や離島に、食料や水、そして衣料品といった救援物資を配布するなど大活躍している。
 
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ホモナンに到着したオスプレイ(写真:海兵隊)
 
(注:以上のアメリカ軍のフィリピンでの救援活動は、日本時間11月19日までのもの。)
 

オスプレイの活躍は日米同盟があってこそ

 今回の救援活動では、アメリカ海兵隊の“海の移動基地”であるアメリカ海軍強襲揚陸艦が使用できなくとも、海兵隊が自前で保有しているKC-130ヘラクレスとMV-22Bオスプレイにより、ある程度の規模の救援部隊を、沖縄から海を越えて迅速に東アジア地域の被災地に送り込めることが実証された。
 
 また、かつては強襲揚陸艦が被災地沖合に到着してからでないと、海兵隊員の“靴”となる各種輸送ヘリコプターが救援活動で(もちろん戦闘でも)活動することはできなかったが、海兵隊員の“新しい靴”となったMV-22Bオスプレイは、揚陸艦とは独立し、自力で長距離を飛行して被災地に急行し、救援活動に従事することが可能になった(MV-22Bに関しては、拙著『海兵隊とオスプレイ』<並木書房>を参照のこと。)。
 
 もっとも、フィリピンでの救援活動にMV-22Bオスプレイが投入され、きめ細かな救援活動を展開できるのも、日米同盟が存在し、24機のMV-22Bオスプレイがアメリカ海兵隊普天間基地を本拠地にしているからこそである。
 
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オスプレイで被災者を救出(海兵隊報告書より)
 
【参考動画】
 
 

フィリピンに到着したオスプレイ


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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