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そこで、本日は空母「レキシントン」撃沈72周年記念特集としてアマゾンの軍事関連書籍の書評を行います。
日中対立に関して興味がある方向けに、YouTubeの動画をリンクしましたので、ご覧下さい。
今月の世界の艦船は「特集・中国の現代軍艦」と題して、中国海軍の記事で構成されています。その内容は以下の通りです。
●特集・中国の現代軍艦
中国海軍は脅威か その現況と今後
……竹田 純一
中国軍艦の技術レベルをチェックする
……多田 智彦
注目の中国軍艦
1 戦略原潜「晋」型……小林 正男
2 攻撃原潜「商」型……小林 正男
3 潜水艦「元」型……小林 正男
4 空母「遼寧……岡部いさく
5 ミサイル駆逐艦「旅洋Ⅲ」型
……岡部いさく
6 ミサイル・フリゲイト「江凱Ⅱ」型……岡部いさく
7 コルベット「江島」型……大塚 好古
8 ドック型輸送揚陸艦「玉昭」型……大塚 好古
今後出現する新型艦艇……大塚 好古
中国艦隊vs 自衛艦隊 2025……小原 凡司
本特集は、急速に発展する中国海軍を多角的に分析した優れた特集と思いますが、その全てに同意は出来ませんでした。具体的には、NHK考査室の竹田純一氏による「中国海軍は脅威か その現況と今後」がそれです。
「中国海軍は脅威か その現況と今後」での中国経済発展の予測では、日本を抜いた中国の経済規模が最終的にアメリカを上回ると分析されています。その予測は中国の発表する経済指標が正確という前提である点が言及されていません。
産経新聞編集委員の田村秀男氏は、2014年4月27日付けの記事「事実上ゼロ成長、停滞長期化…中国市場幻想を捨てよ」において「中国のGDPデータはそれほど、経済実体との乖離(かいり)が激しい」と主張しています。
その具体例として「このことを最初に認めたのが、他ならぬ李克強首相で(中略)「重量をもとに運賃を計算する鉄道貨物量はかなり正確にGDPと連動する」と述べた。(中略)鉄道貨物データのほうは12年9月から13年6月にかけてマイナスまたは0%の成長を示したあと13年後半に回復したのはつかの間、今年3月にはマイナス3・5%に落ち込んだ。(中略)鉄道貨物輸送量が中国経済の紛れもない現実だとすれば、正真正銘の経済成長率は0%以下と見るべきだろう。」とニュースソースと数値を挙げ、中国経済が既にマイナス成長に入った可能性を事実を指摘しています。
竹田氏と田村氏の分析を比較すると、田村氏の分析に一日の長があると思えます。世界の艦船は経済誌ではないので、田村氏のような鋭い分析は不要かも知れませんが、「中国の経済指標が正確であるならば」との一文は不可欠です。
また、中国海軍が異常な軍拡に走る要因に対する分析も不足している印象を持ちました。先の記事において、田村氏は「再浮上させるためには、人民元を大幅に切り下げて輸出をてこ入れするしかないが、そのときは巨額の資本逃避ばかりか、悪性インフレが発生しかねない。」と中国経済を好転させる手段が限られている点を指摘しています。
さらに元通産省官僚の評論家で知られる中野剛志氏は、著書「日本防衛論」において、中国はその政治体制から中産階級が生じると民主化運動に発展しかねないので賃上げによる輸出依存型の経済から内需型経済への転換ができない。この状況を打破するために軍事ケインズ主義に基づく軍拡を選択するかもしれないと主張されています。
この中野氏の分析から中国海軍の位置付けを判断すると、中国共産党の政治的後進性から生じた経済的失政と限界を打破するために、中国海軍は軍拡のための軍拡を行う組織である可能性が存在します。しかし、このような視点からの分析も「中国海軍は脅威か その現況と今後」では行われておらず、残念ながら、「中国海軍は脅威か その現況と今後」の多くの点で分析が不足している印象を拭えません。
本書の評価は幾つかの記述に疑念がありますが、冒頭に述べたとおり総合的には優れた記事ですので星5つです。
微妙に内容が不足していますので、近日中に加筆する予定です。
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