愛知B7A1艦上攻撃機『流星』(B7A2試製流星改?) (戦後撮影 大村第21海軍航空廠)
AfterWar: AICH B7A1 "Ryusei(Grace)" at Omura. The "Ryusei" is a meaning named Shooting Star.
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YouTubeで「流星」の映像を探していたところ、下の動画の2分53秒〜3分02秒に『丸 2014年8月号』のカラーページに掲載されている米軍機の攻撃を受ける「流星」を発見しました。非常に判り辛い映像ですが、貴重な映像です。
「日本人の発想の貧困さが招いた悲劇の軍用機」
評価 ★★★★★
今月の「丸」は「美しき万能アタッカー 艦上攻撃機「流星」」として、日本海軍初のマルチロール機である艦上攻撃機「流星」が特集記事で取り上げられています。
本書の内容は、大戦末期に投入されたため、その開発経緯から戦闘の詳細まで漠然と語られてきた艦上攻撃機「流星」の全体像を各記事において、日米の一次資料を用いて徹底的に調査した結果、艦上攻撃機「流星」の詳細が始めて明らかにされた点において極めて意義深い本となっており、艦上攻撃機「流星」を知りたい読者とっては必須の本となっております。しかし、本特集でバーチャル戦記なる仮想空間での艦上攻撃機「流星」を追体験する記事だけは、微妙な印象を受けました。
そのような記事を掲載するのでしたら、艦上攻撃機「流星」という機体の軍用機としての位置づけを読者に提示して、読者により一層深く艦上攻撃機「流星」とは何か?を問いかけたほうがより良かったと思われます。
下の写真は、BT1400とBT700
例えば「米英がめざしたマルチ・アタッカー」の紙幅を増やして、艦上攻撃機「流星」の後継者である戦後のF-111に始まりF/A-18を経て現在のF-35に至るマルチロール機の長所や短所を明らかにする。もしくは、ドイツ空軍の" Bomben Torpedo"(魚雷型爆弾:九一式徹甲弾と同じく弾頭が平頭形の形状で、時速500km以上の緩降下爆撃で海面に接触すると兆弾することなく水中弾として、魚雷のように海中を突き進んで敵艦艇の舷側または艦底で爆発する対艦専用爆弾)が日本海軍で実用化された場合、日本海軍にどの様な影響を与えるのか?といった誌上検証記事の方がより有用な記事になるように思えます。
下の写真はBT700を搭載したFw190のプラモデル
「理想の艦攻爆「流星」開発史」で古峰文三氏が示された従来の急降下爆撃と雷撃の各々の問題点を艦上攻撃機「流星」という新機種開発の選択ではなく、新しい概念の兵器である"Bomben Torpedo"のような従来の攻撃方法の問題点を抜本的に解決する手法を日本海軍がとった場合、母艦で運用される艦上機の機種として500kg爆弾を搭載できる程度の戦闘機があれば爆撃機や攻撃機を廃止して機種を一本化でき、また訓練も艦上攻撃機「流星」で必要とされる急降下と雷撃の2つ異なる訓練を緩降下爆撃だけに絞ることで搭乗員の育成が簡素化されるのは、自明と言えるでしょう。
このような記事は艦上攻撃機「流星」の存在意義を根本から否定するため、掲載し辛いと推察できますが、かつての戦争の敗北が単なる物量や技術の問題だけでなく、思考の柔軟性の欠如もその一因であることに目を向けなければ、過去の先人の以上の愚行を後の世代が犯すと愚考します。
しかしながら本書自体は、艦上攻撃機「流星」を知る上で必読の書と断言できますので本書の評価は星5つです。
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