ミッドウェー海戦研究所

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中国人民解放軍第二砲兵部隊

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中国共産党の核、ロケット、宇宙開発をこのカテゴリーでは、取り上げます。
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核の次は「極超音速兵器」、
次世代抑止力の獲得に中国が本腰
このままではますます日本が置き去りに
2014.01.23(木)北村 淳
コラムで、侵略的な中国海洋戦略を封じ込めるにあたって、アメリカに「多くを期待できない」と指摘したが、さすがのオバマ政権といえどもアメリカ海軍駆逐艦カウペンスに中国揚陸艦が突っ込んでくる事態を受けて、対中強硬派(封じ込め派)の要請に真剣に耳を傾けざるを得なくなった。
 
 その結果、大西洋側と太平洋側に分散配備をせざるを得ない航空母艦戦力のうち、太平洋側の戦力を微増する作業が開始された。これにより「少しは期待できる」方向へと流れが変わる可能性が現実味を帯びてきた。
 
 この空母配備再編成に関しては稿を改めて論じたいが、このようにアメリカが中国海洋戦力の脅威を再認識させられた矢先に中国は次なる矢を放ち、対中戦略家やアナリストたちは「対中警戒態勢をさらに強化すべし」との警告を発し始めた。
 

中国が極超音速飛翔体の飛行実験を実施

 1月15日、ペンタゴンは中国が極超音速飛翔体の飛行テストを実施したらしいとの情報を公式に確認した。ただし、飛翔体や飛行実験の詳細に関してのコメントはさし控えている。
 
 それを受けて中国側は飛行実験実施の事実を認めるとともに、「中国国内で実施した科学的実験であり、外国がとやかく言う筋合いのものではない」といった見解も発表した。
 
 ペンタゴンが確認した情報によると、1月9日に中国本土上空でミサイルのような小型飛翔体が超高速で飛行した。この飛翔体は、極超音速兵器の一種の極超音速滑空飛翔体の実験機と考えられ、ペンタゴンでは「WU-14」と呼んでいる。
 
 飛行実験の詳細に関しては不明であるが、アメリカ自身も開発に挑んでいる極超音速兵器の開発に中国が本腰を入れて取り組んでいるという事実は確認された。
 

アメリカが開発を進める極超音速飛翔体

 極超音速兵器というのは、アメリカが開発に先鞭をつけた超音速(マッハ1.2〜5)を上回る極超音速(マッハ5=時速6150キロメートル以上)のスピードで飛行し、かつ精密にピンポイント攻撃が可能な兵器の総称である。
 
 これらの兵器は、現存する弾道ミサイル防衛システムや防空ミサイルシステムなどを突破する能力を前提としている。
 
 このような超高速精密兵器の開発は、大陸間弾道ミサイル用ロケットや潜水艦発射型ミサイルから極超音速飛翔体を発射したり、航空機から極超音速巡航ミサイルを発射したり、あるいは極超音速航空機から攻撃を敢行する、といったアイデアに基づいて進められている。いずれも実験段階の域を出ていないが、米空軍と国防高等研究計画局(DARPA、アメリカ国防総省の機関)が共同で推進中の「ファルコンプロジェクト」が実験の最先端に位置している。
 
実験機「HTV-2」(図版:DARPA)
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 そのファルコンプロジェクトで使用されていた実験機は「HTV-2」という極超音速無人グライダーで、ICBM用ロケットにより打ち上げられ、ロケットブースターから切り離されると、超高速で滑空して非核弾頭を極超音速で攻撃目標に命中させる計画であった。
 
 HTV-2は実験機であるため、いかなる弾頭も搭載しない単なる飛翔体であり、2010年(HTV-2a)と2011年(HTV-2b)に飛行実験が実施された。2回ともマッハ20で30分間の滑空が計画されていたが、9分間の飛翔の後にHTV-2との通信は途絶えてしまった。
 
 2014年夏にはHTV-2による3回目の実験が実施される予定である。だが、国防予算大削減の影響もあり、マッハ20を大幅に下回る、より実現性の高い性能の飛翔体の開発へと向かうものと見られている。
 
 HTV-2とは別に、アメリカ陸軍(陸軍宇宙&ミサイル防衛集団、陸軍戦略集団)も独自に極超音速兵器の開発を進めている。
 
 「AHW」と呼ばれる陸軍の極超音速兵器は、HTV-2同様にロケットにより打ち上げられて滑空する無人グライダーである。ただし、目標とされている最高速度は極超音速の下限のマッハ5である。
 
 2011年11月にAHWの飛行実験が行われ、ハワイのカウアイ島ミサイル実験基地から発射されたロケットから切り離されたAHWは太平洋上空を最高速度マッハ5で滑空し、およそ3700キロメートル離れたマーシャル諸島クァゼリン環礁の弾道ミサイル防衛テスト場の目標に到達した。現在もAHWは実用化に向けて開発中である。
 
 HTV-2やAHWといった極超音速グライダーとは別に、米空軍は「X-51ウェーブライダー」と名付けられた極超音速無人航空機の開発にも挑んでいる。X-51はHTV-2と違って比較的距離の短い目標をマッハ5〜6程度で攻撃するための実験用無人機である。
 
 2010年から毎年飛行実験が実施されているが、3回続けて墜落した。2013年5月の4回目の実験では、B-52爆撃機から発射されたX-51はマッハ 5.1で210秒間飛行することに成功した。ただし、いまだに実用兵器には至らない段階であり、数年後の完成を目指して開発中である。
 
 1月9日に中国上空を飛行した中国版極超音速飛翔体“WU-14”は、マッハ10程度の極超音速で飛行する無人グライダー型兵器を開発するための実験機と考えらている。
 

核に取って代わる抑止力に

 そもそもアメリカが極超音速飛翔体をはじめとする極超音速兵器の開発に取り組んでいるのは、現実的な抑止効果に疑問符を付けざるを得なくなっている核抑止力に取って代わる“現実的抑止力”を手に入れるためである。
 
 米軍ではこのような抑止力を“Prompt Global Strike(PGS)”と呼んでおり、世界中の攻撃目標をアメリカ本土から1時間以内に、非核爆薬弾あるいは運動エネルギー弾によって、極めて正確に攻撃する能力を意味している。
 
 実際に、アメリカに限らずある国がPGSのツールとしての極超音速兵器の開発に成功すると、その国は「軍事力に革命をもたらすことになり」(ロシア副首相ドミトリ・ロガージン)まさに核抑止力に取って代わる次世代抑止力を手にすることになるのである。
 
 このような理由により、アメリカがPGS用兵器の開発に着手すると、それに呼応してロシアも極超音速兵器の開発に着手してPGS能力を手に入れアメリカに対抗しようとしている。アメリカとロシアだけでなく、インドもこの分野での研究開発に着手していることが確認されている。
 
 そこに、今回、中国が極超音速兵器開発に関わっていることが明らかになり、それも極超音速飛翔体の飛行実験段階に達していることが確認されたのである。
 
 近時の中国での兵器開発状況から判断すると、中国が極超音速兵器開発分野においてイニシアティブを取ってしまうかもしれない、との危惧も生じている。そして「中国は、積極的にアメリカの軍事力と正面切って対決可能な軍事力を希求している」(中国軍事専門家、リック・フィッシャー、IASC)といった警告も少なからず上がってきている。
 
 まさに、アメリカ政府は、中国との対話路線を強化する代わりに、全面的にではなくとも必要分野において中国軍事力に対して決定的優位性を保ちうる軍事能力の構築を推進しなければならない状況に直面しているのである。
 

日本にもチャンスはある

 アメリカの極超音速兵器開発の現状に照らすならば、中国が極超音速飛翔体の実験を実施した段階から何らかの極超音速兵器を実用化するまでには少なからぬ年月を要すると考えられる。
 
 そして、たとえ中国が極超音速兵器の開発に成功したとしても、それは対日攻撃兵器とはならない。なぜならば、すでに中国は対日軍事威嚇兵器としての数百基に上る長距離巡航ミサイルと100基以上の中距離弾道ミサイルを保有し、その数は日に日に増大しているからである。
 
 ただし、中国がアメリカ軍事力への対抗手段として極超音速兵器を手にした場合、アメリカの核の傘ならびに軍事力の傘に覆われることで平和を享受している日本にとっては、そのような対中抑止力が失われかねない事態に直面することになる。
 
 もちろん、アメリカがPGS分野でのイニシアティブを維持し、次世代抑止能力を手にしてくれれば、日本は引き続きアメリカの極超音速攻撃能力の傘で守ってもらえるかもしれない。しかし、アメリカの軍事状況そして中国の軍事状況に鑑みるに、日本はいつまでもアメリカの軍事的庇護にすがりついている場合でないことは、専門家でなくとも容易に理解できるであろう。
 
 海洋国家間の軍事同盟としての日米同盟を重視することは、もちろん日本にとって極めて有用であるが、日本独自に中国の極超音速兵器に対抗する努力を開始すべきである。
 
 幸い、核抑止力と違い、この次世代抑止力は非核兵器であり、日本人の多くにある核アレルギーには抵触しない。そして、極超音速兵器の開発は極めて裾野の広い研究分野や各種産業を総動員するために、日本の技術力再生プロジェクトとしても有望な分野である。
 

 「兵器の開発」と聞くだけで尻込みしているようでは国家・民族は存続できないことを再認識し、日本版の次世代抑止力を自ら手にする努力を開始しなければならない。


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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日本へ核の先制攻撃を真剣に考え始めた中国・朝鮮
米国の弱体化で危機が現実に、能天気な議論はやめよ
 
(1)からの続き
 
 それが具体的な形で明確になったのは2011年1月時点である。中国人民解放軍の戦略ミサイル部隊である「第2砲兵部隊」が、「危機的状況に置かれ、有効な防衛策がない場合、核先制使用も検討する」(「産経新聞」平成23年1月6日及び11日)という内部文書を部隊内に周知していたことが分かったからである。
 
 中国外務省は、「核先制不使用」に疑問が持たれるたびに、「厳粛に約束し、遵守している」との従来の立場を繰り返してきた。しかし、今回の国防白書で「核先制不使用」を採用していないことを露呈したわけである。
 
 衛星破壊実験やステルス戦闘機の飛行試験、更には自衛艦への射撃レーダー照射などで、シビリアンコントロールが機能していなかったのではないかと疑問がもたれてきた。そうした疑問を解消するために、習政権が「先制核使用」を認めたということであろうか。
 
 ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が6月3日発表した2013年版年鑑では、米露は新戦略兵器削減条約(新START)に基づき核弾頭を削減したが、中国だけが増強している。また、昨年は米国全土を射程に収める新型弾道ミサイルの発射実験に成功しており、ステルス性を有し巡視活動に適したマルチ性能の新型艦艇を就役させた。
 
 富国強兵が実現して戦略変更の背景になったのかもしれない。今後の推移が注目される。
 

米国は拡大抑止戦略を変更か

 北朝鮮の核・ミサイル開発への必死な動きに対して、直接向き合っている韓国では核開発問題が論議されているが、日本では封印されたままで、むしろ米国内で日本の核武装が論議されている。
 
 そうした中で、5月12日付「産経新聞」は、「バラク・オバマ大統領の北朝鮮からの核攻撃の威嚇への対応が米国年来の核抑止政策から外されてしまった」という批判が専門家から表明されたことについて書いている(古森義久氏の「あめりかノート」)。
 
 どういうことかと言うと、北朝鮮の最近の一連の軍事的挑発言辞で米本土への核ミサイル攻撃の脅しがあったが、「大統領はアラスカなどのミサイル防衛の強化を命じただけで、核の攻撃や威嚇には核の報復、あるいはその意図の表明で応じ、相手の動きを押さえるという核抑止の構えを全く見せなかった」というのである。
 
 すなわち、「好戦的な北朝鮮の独裁支配者」に、最大の抑止となる「自国の消滅の可能性」を示さなかったという批判である。「米国歴代政権が保ち、ソ連の攻撃を見事に抑止した」とする「核抑止を、(自身が)核廃絶を唱えたために重視しないということか」という疑問である。
 
 これ以前にも、「オバマ大統領は、歴代大統領が継承してきた核抑止政策を逆転させ、核の効用を無視してきた。その結果、『核なき世界』という幻想の目標に向かい、既存の核兵器の一方的な削減や縮小、新開発の中止など危険な措置を次々にとり、実際の核抑止の段階的な行使能力をすっかり弱くしてしまった」という批判も受けていた。
 
 東アジアの安全を考えると、北朝鮮の核開発は危険な要素であるから、日本の核武装論が日本より先に、しかもより活発に米国で起きる。日本では核がタブー視され、発言は政治生命にすら関わるために、慎重にならざるを得ないことも影響している。
 
 しかし、日本が安全を依存する米国で変化が起きているのである。オバマ大統領の各種演説などを分析した結果として言われていることが2つある。
 
 1つは2009年のプラハにおける核廃絶演説で、自分の生存中に実現しないかもしれないと条件を付けていたが、心底には廃絶への端緒を何とか掴みたいという意思が伺われ、その一環として、今年6月のベルリンにおける核兵器の3分の1削減提案である。
 
 もう1つは、こうした核廃絶願望から、核の抑止体制に綻びらしきものが見えるというのである。
 
 自国の抑止体制に綻びが見えるということは、拡大核抑止も効くはずはなく日本見捨てでしかない。だからこそ、米国内では日本が核開発にすすむのも仕方がないのではないか、いやむしろ米国の安全のためにも推進すべきではないか、などの議論が出ているというのである。
 
 知らぬは日本ばかりなりということであろうか。ここにも日本の能天気ぶりがみられる。
 

おわりに

 中国は「中華民族の偉大な復興」という中国夢の実現に血眼になっている。核兵器の先制使用も頻繁にちらつかせるようになってきた。北朝鮮も同様であるが、「核の先制使用」という文言を、米国(それは日米同盟の日本)に対する切り札に仕立て上げようとしているのである。
 
 日本は「抑止」ではなく「対処」しかできないが、肝心の米国が抑止戦略を弱めつつあるのではないかという危惧が持たれるようになってきた。
 
 いまこそ日本は、米中朝の核を真剣に見つめる必要がある。そして核対応(核・非核を問わず抑止や対処する方策)を練ることである。しかし、政治家は核について語ろうとしないし、国民に現状を認知させる啓蒙もしようとしない。
 
 米国が日本の核武装云々を議論する前は難しいだろうが、同時期以降は日本自身が真剣に議論しなければならないだろう。
 
 福島瑞穂社民党党首は「金曜討論」(「産経新聞」平成24年8月31日付)で、「(憲法)9条で『世界を侵略しない』と表明している国を攻撃する国があるとは思わない」と発言しているが、政治家というよりも夢想家でしかない。問題は福島党首ばかりではないことである。
 
 憲法前文と9条があるばかりに自分の国を自分で守れない現実に目を向けようとしないばかりか、国民に幻想を振りまく姿は悪徳政治家としか言いようがない。
 
 核の環境が激変している現実世界にあって、核不拡散条約(NPT)の2015年再検討会議に向けての準備委員会で、核兵器の非人道性を訴える共同声明に「どんな状況でも核兵器が二度と使われないことが人類存続の利益になる」という文言があるため、米国の拡大核抑止に依存する日本の安全保障政策に一致しないとして日本は署名しなかった。
 

 日本が選択肢を残したという意味で画期的なことだと言えるが、そろそろ、米国の拡大核抑止が効かない場合の保険が必要なことに気づくべきではないだろうか。


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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日本へ核の先制攻撃を真剣に考え始めた中国・朝鮮
米国の弱体化で危機が現実に、能天気な議論はやめよ
朝鮮が3回目の核実験を行い、原子炉の再稼働を発表し、弾道ミサイル発射の予告をして関係国を慌てさせたのはつい数か月前のことである。核実験やミサイルの発射予告などがあれば大騒ぎをするが、ことが終わり、または兆候が薄れると何事もなかったかのように忘れてしまう日本の能天気ぶりである。
 
http://img.afpbb.com/jpegdata/thumb200/20130616/10915377.jpg好戦的と言われる北朝鮮の金正恩総書記〔AFPBB News
 
 G8諸国と比較して、国民1人当りの自衛隊員はほぼ半数で、装備密度も低い。そのため、隊員ばかりでなく装備数も少なく、北朝鮮のミサイル弾道が南西方向に予測されれば九州・沖縄方面にミサイル防衛(MD)システム(イージス艦やPAC-3)を布陣する。
 
 弾道の予測がつかなければ首都圏中心に配備され、配備されない日本の大部分は、ミサイルが飛んでこない僥倖を祈る以外にない。これが日本の現状である
 
 北朝鮮の数発どころか、中国は100基を下らない核ミサイルを配備して、普段から日本に照準を合わせている。このように敵性をむき出しにしている国家がすぐ近くにあるのに、日本は憲法を盾に何もできない。米国もその照準を外させることはできない(R・アーミテージ、J・ナイ、春原剛共著『日米同盟vs中国・北朝鮮』)という。
 
 中朝は核ミサイルを背景に米国への圧力を強め、日本の孤立化を策謀しているが、日本は無邪気に米国の「核の傘」を信奉するだけである。防衛の不備を報道するマスコミはなく、国民の関心(不安に思う心)は高まらない。これは何も中朝の核ミサイル対処ばかりでなく、専守防衛や集団的自衛権なども含めた安全保障全般について言えることである。
 

朝鮮半島の核問題

 従来、北朝鮮は「ウラン濃縮は電力生産のための低濃縮で、平和利用が目的」であると主張してきた。しかし、金正日が核実験を2回実施し、生前「ウラン濃縮型核兵器の大量生産」を指示していたとする朝鮮労働党の内部文書が明らかになり、平和利用の主張は完全に覆された。
 
 それもそのはず、何かことが起きると「韓国を火の海にする」という捨て台詞を吐くのが常であったが、その背景には、核開発を着々と進めてきたからである。
 
 今年2月行なった第3回目の核実験は小型化、長射程化を目指すものとして注目された。これを手にすることによって米国への脅しは現実味を増し、交渉の場にも引き出しやすい。日米を分断し、日本からは援助物資などを手に入れる算段であるとも見られてきた。
 
 米国がなかなか乗ってこないと見るや、「ワシントンを火の海にする」とまで豪語するようになった。ほぼ1か月間続いた4月の緊張では、いささか化けの皮が剥げた感が見えた北朝鮮であるが、核兵器の小型化やミサイルの長射程化を一歩一歩進めていることは確かであろう。
 
 とにもかくにも緊張を煽り、相手をあたふたさせる。その後に柔軟姿勢を見せる。これが北朝鮮の繰り返してきた戦略である。緊張―緩和を繰り返して時間を稼ぎ、実戦兵器への道を確かにしている北朝鮮である。
 
 早晩、米本土が射程に入る段階になると見られ、米国も従前ののんびりした姿勢に比べ、かなり真剣な対応をするようになってきた。
 
 日本が留意しなければならないことは、韓国で核武装論が高まった時、李明博前大統領が「核武装論は愛国的な考えということで高く評価し、北朝鮮や中国に対する警告にもなる」として肯定していた点であろう。
 
 若い世代の韓国人は南北統一すれば「我々の核」になるという民族主義感情も有しており、北の核兵器容認の声さえ聞こえてくる。
 
 また、朴槿惠新大統領の就任前後から今日までの言動を見る限り、対中接近・日本隔離が顕著に見られ、韓国の核武装論は建前では「北朝鮮や中国に対する警告」であろうが、内心では日本に対する警告とさえ思えてくる。
 
 また、北朝鮮の核開発に圧力をかけられるのは中国だけであり、その中国を本気にさせるのは日本の核武装論議しかないという論理がある。しかし、日本は原子力基本法で核利用について「平和の目的に限る」と規定したうえで、「安全保障」に資するとしている。
 
 従って、中朝は日本の関心はエネルギー安全保障や核不拡散の強化しかなく、核装備など論外であることを熟知している。
 

中国の核戦略変更

核ミサイルを広域展開するためなどに開発されたとされる中国の大型輸送機「運20」(中国中央テレビ局の映像から)〔AFPBB News
 
 さらに深刻な状況が現出している。従来、「核先制不使用」を原則にしていた中国が、一昨年あたりから先制核使用もあり得るという方向に転換したと見られることである。
 
 中国は1964年の最初の核実験以来、「核兵器を開発しているのは防衛のためであり、超大国の核威嚇、核恐喝、核ペテン政策に打撃を与え、核独占を打破し、最終的に消滅させるためである」ことを繰り返し声明してきた。
 
 すなわち「核の先制不使用」であり、1998年から2011年まで7回発刊された国防白書でも先制不使用を明記してきた。
 
 ところが、2013年4月16日に発表した今次の国防白書では “先制不使用”を書かなかった。日本の各紙は尖閣問題に注意を奪われたか、あるいは自らの分析を怠ったか、この根本的な核戦略の変更を読み解いたものはなかった。
 
 「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」(4月20-21日付)で、米国のカーネギー国際平和財団上級研究員ジェームス・アクトン氏が寄稿(「産経新聞」要約転載、同23日付)して初めて分かった。
 
 アクトン氏は、2011年までの国防白書には「核先制不使用」の文言が「明確かつ無条件に」盛り込まれてきたが、2013年国防白書には「核先制不使用」の文言がないという。これは、うっかり書き忘れたというのではなく、習近平政権の出現とも関係して、しっかりした意図のもとに書かなかったと分析する。
 
 核の先制使用に関しては、中国国家主席が「いついかなる状況下でも核兵器を先制使用しない」(never at any time or under any circumstances be the first to use nuclear weapons)と公言してきたにもかかわらず、人民解放軍高官は2005年以降、機会あるごとに言及してきた。
 
 従って、軍内部においては核の先制使用が検討されているのではないかという疑念が以前からもたれてきた。


(2)へ続く
 
JBpress.ismedia.jpより引用
 
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中国が「尖閣は核心的利益」と表明
「核心的利益」は軍事力で手に入れる
国統合参謀本部議長デンプシー陸軍大将がNHKのインタビューで、訪日直前に訪中した際に中国側が「尖閣諸島は中国にとり核心的利益である」と繰り返して述べたと語った。
 
 それに関連したマスコミの質問に対して、4月26日、中国外交部の副報道官は「尖閣諸島は中国の領土的主権に関わる問題で核心的利益である」と公開の場で明言した。
 
 ただし、中国外交部が公にした副報道官の記者会見録では「核心的利益」の部分が消えて「領土的主権に関わる」とだけ表現されている。したがって、中国共産党によって尖閣諸島が100%「核心的利益」と定義されたわけではなく、「核心的利益」に限りなく近づいていると認識すべきであろう。
 

米国国防情報局長官の議会証言

 この中国共産党政府が用いる「核心的利益」に関しては、4月18日のアメリカ連邦議会上院軍事委員会でのアメリカ国防情報局長官フリン陸軍中将による、アメリカに対する軍事的脅威に関する報告の中での中国に関する報告でも、その冒頭で取り上げられた。
 
 フリン長官の中国に関する報告は、「中国人民解放軍は、中国にとっての『核心的利益』を防衛するために必要な能力を持った近代的軍事力建設に邁進している」という分析で始まった。そして、「核心的利益とは領土的主権の確保、中国の政体の維持、それに経済的社会的発展の持続」を意味しており、「領土的主権の確保とは、台湾ならびに他の中国周辺での領土・領海に関する中国への異議申し立てを排除する」ことであると説明している。
 
 さらに、中国にとり最大の「核心的利益」は台湾の分離独立を阻止することであり、中国人民解放軍による組織再編、武器開発、作戦計画それに訓練を推し進めている最大の要因は台湾との衝突の際に予想される米国の介入に備えるためである、とフリン中将は台湾の軍事的支柱となっている極東アメリカ軍こそが中国最大の核心的利益にとっての障害物であると中国が見なしていることを強調した。
 
 そして、台湾ならびに台湾支援のための米軍を牽制するために、各種短距離弾道ミサイル(非核弾頭搭載)をすでに1200基以上も揃えているだけでなく、それよりも数量は限られているが多数の中距離弾道ミサイル(非核弾頭搭載)も台湾威嚇のために準備しており、台湾支援のために接近するアメリカ軍艦を威嚇するためにDF-21D対艦弾道ミサイルを投入している、と中国弾道ミサイルの充実に注意を促している。
 
 また、かつては中国領空での迎撃任務のために整備されていた空軍力も、いまや近接海域(すなわち台湾上空をも含んだ東シナ海・南シナ海)での攻撃任務や早期警戒・偵察任務に対処するよう構築されている、と人民解放軍の空軍力の変質も指摘している。
 
 ただし、人民解放軍海軍がアメリカの対中核威嚇に対して報復核戦略の切り札として開発している晋型(094型)戦略原潜とそれに搭載するJL-2型弾道ミサイル(核弾頭搭載)の完成は2014年を待たねばならないし、数年後に空母艦載機部隊が作戦能力を得るまでは昨年就役した航空母艦もアメリカ海軍にとっての脅威にはならない、との見通しを述べた。
 
 逆説的に解釈すると、JL-2型弾道ミサイル搭載の094型戦略原潜の運用が開始されると、アメリカの対中核威嚇力は低下し、空母「遼寧」に艦載機部隊が搭載されるようになると、中国近海に接近するアメリカ海軍にとっても新たな脅威が出現する、ということになる。そして、あと数年以内にはそのような事態が間違いなく現実のものとなる、とアメリカ国防情報局は分析しているのである。
 

弾道ミサイルに加えて長距離巡航ミサイルも台湾を狙う

 フリン長官の上院での証言は、中国の軍事的脅威だけに関するものではなく、アルカイダをはじめとする世界的テロ活動、イランや北朝鮮などアメリカにとって脅威となり得る諸国についての全般的証言であったため、中国の脅威に関しては代表的なものだけに絞って述べられたに過ぎなかった。
 
 実際には、台湾に対する人民解放軍の上記の各種弾道ミサイルと航空戦力に加えて、対地攻撃用長距離巡航ミサイルも充実しつつあり、強力な威嚇手段となっている。ただし、これらの長距離巡航ミサイルは、台湾にとっては極めて大きな脅威となっても、アメリカにとっては直接的脅威ではないため、今回の報告では触れられていない。
 
 長距離巡航ミサイルは弾道ミサイルよりも小型軽量であるため個々の破壊力は小さいが、より正確なピンポイント攻撃が可能である。また一旦発見すれば長距離巡航ミサイルを撃墜することは可能ではあるものの、発射された瞬間を探知できない限り攻撃目標に対して針路を様々に変針しながら接近する長距離巡航ミサイルを捕捉して撃破するのは至難の業である。
 
 人民解放軍第2砲兵は中国本土の移動式発射装置から台湾各地に打ち込める長距離巡航ミサイルを400発ほど保有している。同様に、人民解放軍空軍は台湾空軍の攻撃範囲外の中国上空から台湾全土を攻撃できる航空機発射型長距離巡航ミサイルを100発ほど保有している。そして、人民解放軍海軍は水上艦艇から発射する対地攻撃用長距離巡航ミサイルを100発ほど保有しており、潜水艦発射型のものも近々運用が開始される。
 
 このように台湾攻撃用の弾道ミサイルと長距離巡航ミサイルはすでに1800〜2000基と膨大な数に上り、比較的大量に生産できる長距離巡航ミサイルは毎年200発以上の勢いで増殖を続けておりその増産スピードはさらに加速していると見られている。
 
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侵攻はせず徹底した破壊作戦で台湾を制圧

 なぜこのように大量な数の台湾攻撃用ミサイルを中国は手にしているのであろうか?
 
 その理由は、人民解放軍には台湾に侵攻して制圧する能力がないからである(そして、今後もそのような軍事力を整備するのは軍事経済から見て得策ではないからである)。
 
 アメリカ軍関係諸機関などで様々な「中国による台湾軍事攻撃」のシミュレーションが行われているが、現状では中国人民解放軍による台湾侵攻は不可能であるという結論が出ている。
 
 なぜならば、島嶼国家である台湾に侵攻するには大規模な水陸両用作戦が必要であり、現在の人民解放軍は台湾侵攻のような大規模作戦を実施するだけの水陸両用作戦ノウハウならびに組織や装備それに海・空・陸にまたがる統合運用能力を保持していないからである。したがって、コンピューターゲームと違い、現実には失敗するような軍事侵攻は実施されないのである。
 
 しかし、侵攻できないからといって軍事力が行使できないわけではない。上記の各種シミュレーションによると、中国共産党政府が台湾に対して軍事力を行使する決定をした場合(「核心的利益」である以上、そのような可能性は存在する)には徹底した破壊作戦を実施するしか選択肢がない、という分析結果が示されている。
 
 すなわち、台湾軍の対中攻撃能力をはじめとする各種抵抗能力を、米国による本格的軍事介入がなされる以前の短時間のうちに殲滅し、台湾が軍事的に中国に対抗できない状況に陥れてしまうのである。そのために用いられるのが、膨大な数の弾道ミサイルと長距離巡航ミサイルであり、補完的に航空攻撃も実施される。
 
 そして、そのようなシナリオが客観的に判断して十二分実現可能なだけの中国側の台湾攻撃能力と台湾側の抵抗能力のバランスが揺るぎないものになったならば、もはや人民解放軍による実際のミサイル攻撃が実施される以前に、政治的に台湾は中国共産党政府の軍門に降らざるを得なくなってしまう。
 
 台湾軍は、Pave-Paws(超高性能弾道ミサイル監視レーダー)、PAC-2改良型、それにPAC-3といった弾道ミサイル防衛システムをアメリカから輸入し、台湾独自の天弓-3弾道ミサイル迎撃ミサイルを開発しているだけでなく、台湾空軍の戦闘攻撃機には中国本土を攻撃するための能力を付与し、台湾から発射して中国本土を攻撃する長距離巡航ミサイルの独自開発にも成功した。
 
 しかし、このような台湾軍の対中攻撃能力は中国側の対台湾攻撃能力に比べると圧倒的に弱体であり、弾道ミサイル防衛システムも大量の中国長距離巡航ミサイルによる攻撃の前には(現状では)壊滅することは確実な状況である。さらに、中国はますます長射程ミサイルとりわけ長距離巡航ミサイルの増産を加速しており、台湾と中国の戦力差は広がるばかりである。
 

中国の核心的利益は台湾だけでない

 中国共産党政府は「核心的利益」を手に入れるためには、圧倒的に強力な長射程ミサイル(弾道ミサイル、対地攻撃長距離巡航ミサイル)戦力をはじめとする軍事力を構築し、できうるならばその強烈な軍事力による威嚇によって、そしてやむを得ない場合にはそれらをむき出しで使用しようと準備を整えていることは、「核心的利益」の筆頭である台湾に向けられた軍事力構築を見れば容易に理解できるところである。
 

 中国政府が尖閣諸島も「核心的利益」として位置づける以上は、ますます人民解放軍の対日攻撃能力(対台湾以上に長射程ミサイルが主力となる)が強化されるとともに、アメリカ国内でのロビイ活動や日本国内での親中派や“反日日本人”への働きかけなどを通して日米同盟への亀裂工作を粘り強く実施したり、在日米軍の日本国外への移転を推進させるような工作を進めたりして、「核心的利益」を確保する努力を強烈に推し進めることに疑いの余地はない。


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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中国は核先制不使用ドクトリンを放棄したのか?
看過できない中国の核戦略の変化
「中国は、いつ、いかなる状況下であっても、核兵器を先制的に使用しない」
 
 これは、1964年に中国が核兵器を保有した際に宣言され、その後機会あるごとに国際社会に向けて“約束”してきた中国共産党政府の核兵器使用に関する基本原則であり、「核先制不使用(NFU:No First Use)ドクトリン」と呼ばれている。
 
 ちなみに、アメリカ、イギリス、フランス、そしてロシアという他の国連安保理常任理事国(いずれも核兵器保有国)は、このような原則は掲げていない。アメリカの場合は、より積極的に、核先制攻撃の可能性を強力な抑止力として位置づけている(ブッシュ・ドクトリン)。
 

国防白書から消えた「核先制不使用」

 この核先制不使用ドクトリンに関する記述は、「中国国防白書」では1998年に創刊されて以来2011年版までは必ず表明されてきたが、先日発表された2013年版の中国国防白書には見当たらない(「中国国防白書日本語版」)。
 
 イギリス人の核物理学者で、福島第一原発事故に関する分析でも注目されたアメリカのカーネギー国際平和財団のアクトン博士は、「2013年版中国国防白書から核先制不使用ドクトリンに関する記述が消えたという事実を軽視してはならない」と警告している(ニューヨークタイムス“Is China Changing Its Position on Nuclear Weapons?”)。
 
 アクトン博士によると、核先制不使用ドクトリンのような重要な国防原則が事務的手続きのミスによって表明されなかったことは考えられない。そして、第二砲兵(地上発射戦略ミサイル軍)での国家主席の訓示でも核先制不使用が表明されなかったことは、決して偶然にこのドクトリンが見落とされたとは言えないことを示す何よりの強い証拠であると指摘する(習近平国家主席は3月に第二砲兵で「核兵器こそが大国としての地位を戦略的に支えるのである」と訓示したが、核先制不使用ドクトリンに関してはひと言も触れなかった)。
 

核ドクトリンが変更された理由は?

 国防白書から核先制不使用ドクトリンに関する表明が消えたからといって、中国共産党指導部から、このドクトリンを捨て去ったという表明はされていない。また、核先制不使用ドクトリンに取って代わる原則を打ち出しているわけでもない。したがって、現在の中国軍の核使用に関する原則は不明と言わざるを得ないのであるが、アクトン博士は以下のように推論するのが合理的であるとしている。
 
 北朝鮮の核威嚇に対して、アメリカは自国だけでなく韓国や日本などの弾道ミサイル防衛システムをさらに充実強化させる方針を打ち出した。しかし、そのようなミサイル防衛システムの強化は北朝鮮に対してではなく中国の弾道ミサイルに対しても有効であることは明らかである。
 
 それだけではない、アメリカは弾道ミサイル防衛システムの性能を高めるだけでなく、中国が充実させている各種非核戦域ミサイル攻撃能力をも封じ込める防衛システムへと進化させるであろう。その結果、各種ミサイル防衛システムにより防御態勢を固めたアメリカは、通常兵器によって中国の長距離核ミサイルを沈黙させるであろう。
 
 中国国防当局はこのように危惧しており、アメリカによって息の根を止められる前に、場合によっては核兵器により先制攻撃を敢行する、という方針に転換する可能性が十二分にある。
 

核先制不使用ドクトリンは米中関係を想定

 上記のような核戦略に転換したという証拠が実際に公表されているわけではない。しかしながら「2013年版国防白書に核先制不使用ドクトリンに触れなかったということは、少なくとも中国が核戦略を転換しつつあることを意味している」というアクトン博士の警告には耳を傾ける必要がある。
 
 もっとも、ここで問題になっている核先制不使用ドクトリンは、直接的には米中関係を想定した原則である。
 
 中国が核兵器を手にした1964年当時も、それから半世紀ほど経った現在においても、中国の核戦力とアメリカの核戦力の差は極めて大きい。したがって、中国がアメリカの対中核攻撃能力の全てを先制敵に攻撃して破壊してしまい、勝利を手にすることは相変わらず絶対に不可能と言わざるを得ない。そこで、中国が核兵器を手にしているのは、アメリカが中国に対して核攻撃を実施した場合に中国が対米報復核攻撃をするだけの能力、すなわち最小核能力だけを保有して、報復核攻撃の可能性により対米核抑止力を維持するためである。
 
 一方、日中間の場合は全く状況が異なる。万一、日本が中国に対して先制攻撃を敢行した場合でも、中国人民解放軍による反撃は非核手段によることになる。なぜならば中国は、冒頭に掲げた核先制不使用ドクトリンとセットで、下記の原則も宣言しているからである。
 
 「中国は、いつ、いかなる状況下であっても、非核保有国あるいは非核地域に対して核兵器を使用しないし、核兵器による脅迫もしない」(「核先制不使用(NFU:No First Use)ドクトリン」の第2項目
 
 したがって、これまで中国が公言してきた核兵器使用に関する原則を“真に受ける”ならば、米中関係と違い、日中関係においては核兵器使用という問題は浮上しないということになる。
 

日本は自主報復攻撃力の構築を急げ

 もっとも、日本の領土内ならばどこでも相当程度精確に打ち込むことができる600基以上の非核弾頭搭載の各種長射程ミサイル(弾道ミサイル・長距離巡航ミサイル)を保有し、その数が日々増加している中国人民解放軍と、中国領土内に対して打撃を加える攻撃力が極めて限定されている(現実的に考えるとゼロに近い)自衛隊、という状況からは、中国にとって対日核攻撃の必要性は極めて低いということになる。
 
 しかしながら、中国が“伝統的”な核使用に関する原則を修正したとなると、日本に対して先制核攻撃は実施しないにしても「核兵器による脅迫」をするかもしれない。また、中国軍が日本領域内のアメリカ軍事施設に対する先制核攻撃を敢行するかもしれない。
 
 これらの新たな脅威に対抗するには、もちろん現在強化中の弾道ミサイル防衛システムをより充実させることは必要ではあるが、それ以上に日本にとって不可欠なのが、日本に危害を加えた外敵の領土内に、自衛隊により直接報復攻撃を加える「自主報復攻撃力」を構築することである。様々なハードルが高く構築に時間がかかる核報復攻撃力でなく、通常兵器による報復攻撃力でも現状のゼロと比べれば雲泥の差なのである。
 

 日本は、このような防衛能力なしの状態が続く限り、ますます軍事強国中国の様々な軍事的脅威に怯え、非理性的軍事国家北朝鮮にも恫喝され、同盟国アメリカには保護国扱いを受け続け、政府が国民に対して「祖国に誇りを持とう」と言っても誰も誇りを感じられない弱々しい国家として命脈を保たざるを得ないであろう。


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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