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NHKスペシャルになぜ韓国旗があるのか・・?
 
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NHKスペシャル 「ドキュメント"武器輸出"防衛装備移転の現場から」
国際情勢が厳しさを増す中、日本の安全保障政策は大きな転換点を迎えている。
今年4月、政府は新たに「防衛装備移転三原則」を閣議決定した。「武器輸出三原則」のもと、日本は40年近くにわたり武器の輸出を実質的に禁止してきたが、新三原則の決定でこれまで例外とされてきた防衛装備品の輸出や各国との共同開発が一定の条件のもと認められることになった。
そして6月には、パリ近郊で開かれた、武器や警察向けの装備を集めた世界最大規模の国際見本市「ユーロサトリ」に、初めて日本が専用ブースを設けるなど新たな動きが始まっている。今、現場で何が起きているのか、その最前線に迫る。(2014.10.5 2100放送)
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NHKが武器輸出について報道しました。
内容は、かつて東大の生産技術研究所で開発された「カッパロケット」がユーゴスラビアで地対空ミサイル「ブルカン」に軍事転用され、さらにインドネシアでも軍事転用の疑惑が持ち上がり、日本政府が武器輸出三原則を表明、そのカッパロケット開発に関わったという現在80代の元東大研究者が「戦争を経験しているから、戦争には使って欲しくない」というようなことを言っていました。
 
また、パトリオットミサイルの部品をつくる日本企業が防衛装備移転でアメリカから注文が来れば売ることになるが、輸出国が第三国へ移転する場合は日本の許可が必要だが、アメリカは同盟国だから必要ないし、しかもどこの国に移転するかは日本には知らされない、と報じていました。
 
さらには武器の部品をつくる日本の下請企業に対し、軍事転用することにどう思うか、と聞き「人殺しに使って欲しくない」というようなことも報じていました。
結局、武器輸出の不安と危険を報じただけでメリットは全く報じませんでした。
 
今のNHKに軍事について報道するのはやめてもらいたいのは、こういう反戦思想があるからと、もう一つは取材した多くの内容のうち報道するのは一部だけであり、報道しなかった残りはどうするのか、ということです。
国民の受信料7000億円も自動的に入り、国からも35億円が入り、その莫大なお金をこういう無駄な取材に使われているのは納得いかない。
 
NHK本社の中にはCCTV(シナ中央電視台)というシナ国営テレビ局とKSBという韓国放送があり、そこに報道しなかった情報を流すことはないのか。そして取材していたものはシナが欲しがっていた情報を取るのが目的で、放送はあくまでアリバイ作り程度ではないのか。もしそうであれば特定秘密保護法にも関係してくるものであります。だからこそこの法律は早く施行すべきなのです。
 
本来報ずべきは、日本の防衛産業の窮状や技術の継承が困難な実情を報じて、今後は防衛産業こそ必要であり、そこには決して外国人は入れずに純粋な日本人の手で技術を伝承していくのが、日本の安全保障でもあり、アベノミクスにも大きく貢献するということです。
 
また、先ほどカッパロケットで「東大生産技術研究所」が出てきましたが、その後は「東大宇宙航空研究所」(現・宇宙航空研究開発機構)となりましたが、そこではシナの核ミサイル開発にもロケットの技術が盗まれていたのです。
 
これは日本が無警戒に大学にシナ人研究者を受け入れ、日本人研究者も左翼思想のマルキストに長年、自主管理させていたことが問題だったのです。これによってシナは核兵器技術の進展は「10年短縮出来た」と言われました。
 
平成15年からは防衛庁(当時)防衛研究所にシナ人民解放軍から留学生を受け入れていたのです。もちろん彼らの目的は諜報任務です。
 
こういう危機を報じて国民に知らせるのがNHKの役割なのです。しかし、もはやNHKにはそういうことも期待出来るわけもなく、再生不可能なNHKには一刻も早く潰れてなくなってもらった方が国のためでもあるのです。
 
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転載元転載元: さくらの花びらの「日本人よ、誇りを持とう」

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前進した日本の国防戦略、その欠陥をあえて指摘する
新「戦略」「大綱」「中期」を読んで見えてきたこと
2014.01.29(水)冨澤 暉
(2013)年12月17日に「国家安全保障戦略」(以下「戦略」と略称)と「平成26年度以降に係る防衛計画の大綱」(以下「大綱」と略称)と「平成26年度〜平成30年度・中期防衛力整備計画」(以下「中期」と略称)が同時に閣議決定された。
 
 これら「戦略」「大綱」「中期」を通して読んでみると、それぞれの内容に、国民の理解し難い問題点がいくつかあり、さらに3点セットの間に平仄の合わない部分も発見される。
 
 既に決定され修正できないものではあるが、今後の運用と国民の理解のために、以下、特に気がついた点を述べておきたい。
 
1. 国家安全保障戦略について
 
海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」の進水式(2013年8月)〔AFPBB News
 
(1)本「戦略」は「国防の基本方針(昭和32年)に代わるもの」と説明されている。しかし、元々「国防の基本方針」は戦略とは言えないものであったのだから「代わる」という表現には違和感を覚える。ここはあくまでも「国防の基本方針は廃止」とすべきであった。
 
(2)「国防の基本方針」は事実上廃止としたものの、「その他の基本方針(1-専守防衛 2-軍事大国とならない 3-非核三原則 4-文民統制の確保)」は不変である。
 
 「国防の基本方針」無用化の原因である近年の情勢変化が、なお「その他の基本方針」を変更させない理由が不明である。まずは「専守防衛」「軍事大国」とは何か、の説明が必要ではないか。
 
(3)安全保障環境について、「大量破壊兵器等の拡散」と「国際テロ」の2つを「脅威」とし、「グローバルコモンズ」と「グローバル経済」については「リスク」とし、「人間の安全保障」については「課題」と分けて表現した真意が、読者には分からない。
 
 また、昨(2013)年6月の「自民党・新防衛大綱提言」では「テロ・ゲリコマ」と表現していたものを「国際テロ」に絞り、その対策として情報収集・分析強化には触れたものの、対応行動については全く述べていない、これはなぜか。さらに中国自身が自認する三戦(世論戦、心理戦、法律戦)に全く触れていないことも理解できない。
 
2. 新防衛計画の大綱について
 
(1)「戦略」が「大量破壊兵器の拡散」と「国際テロ」を「脅威」と述べているのに、「大綱」ではいずれも「懸念」「課題」とし、「核ミサイル対応」に伴う国民保護の具体策などには一切触れていない。それは民生の範疇のことであり、防衛の問題ではないということなのであろうか。
 
(2)「弾道ミサイル攻撃から我が国を多層的に防護しうる機能を備えたイージス・システム搭載護衛艦を保持する」という記述があるが、多層的とはどういうことか。このイージス艦の主目的は、1-全国土防衛なのか、2-要域防衛なのか、それとも 3-日米艦隊防衛なのか。可能なものに絞って、自衛隊に任務を明示し、国民に分かりやく説明してほしい。
 
静岡県御殿場市の東富士演習場で実弾射撃演習を行う90式戦車(2013年8月)
 
(3)「国際テロ」については「差し迫った課題」とはしつつも、その対応については何ら言及がない。この問題についての検討の跡は全くなく、「戦略」と「大綱」に一貫性が見られない。
 
(4)世界でも日本でも「正規戦」に比べて「テロ・ゲリラ戦」の生起公算が大きい。だからこれに対応する準備が必要なのだが、その対応は「警察・海上保安庁で十分であり、自衛隊に期待するところはない」と考えているのであろうか。
 
 テロ・ゲリラ対策にはともかく人手がいる。自衛隊の人員増強をしないのであれば警察・海保の大増員をしなければならないのだが、政府にその準備があるのだろうか。これはまさに領域警備の問題であり、グレーゾーン事態の問題でもあるのだ。
 
(5)「ISR(常続監視)活動を行い、対処態勢の構築を迅速に行って、防衛意思と高い能力を示し、事態の深刻化を防止する」のは良いことだが、事態が深刻化してしまった後の決戦態勢への言及が極めて曖昧である。
 
 その間、「シームレスかつ機動的に対応する」のも分かるが、この3点セットのすべてに多用された「シームレス」という言葉の意味が国民一般には理解できない。
 
 このシームレスとは 1-時間的 2-地域的 3-任務上 4-組織間(特に、陸・海・空か自衛隊・他官庁自治体か日・米か)のどれを指すのか。状況によってはシームレスであるよりスレッシュホールド(敷居)が明確な方が政治的決断をしやすい、ということもあるのではないか。
 
(6)法制上の問題、特に、1-グレーゾーン事態対処を効果的にするための法制(領域警備法の制定)、2-日米安保を効果的にするためには、集団的自衛権行使認定だけでいいのか、多国籍軍、有志連合軍参加を可能にする法制も必要なのか、3-オーストラリア・インド・韓国・東南アジア各国軍との共同訓練・行動の根拠法制を何に求めるのか、などについてその方向を示してほしかった。
 
(7)「主に冷戦期に想定されていた大規模な陸上兵力を動員した着上陸侵攻のような侵略事態への備えについては、不確実な将来情勢の変化に対応するための最小限の専門的知見や技能の維持・継承に必用な範囲に限り保持することとし、より一層の効率化・合理化を徹底する」という文言は、かつての「基盤的防衛力」を想起させ、その趣旨はよく理解できる。
 
 しかし、技能の維持・継承には、最小限、大・連隊レベルの部隊訓練が必要であり、情勢変化に応じ戦力を拡張(エキスパンド)するためには、さらに新編成・装備増産・大部隊訓練のための資金と時間が必要となる。
 
 政府は情勢変化と戦力拡張の時間間隔をどのように見積もっており、これについて専門家たる自衛官の意見を十分に聞いているのであろうか。
 
(8)「島嶼部に対する侵攻があった場合にはすみやかに上陸・奪回・確保する」と言うが、尖閣諸島のような無人島の場合には、その島に侵攻した敵を撃滅するだけでよく、確保する必要はない。
 
 航空優勢の常時確保は、彼我共に困難なので、互いにその上陸部隊撃滅作戦を繰り返すこととなり、それは無意味である。
 
 ただし人口があり、港湾・空港を有して基地となり得る沖縄本島・宮古・石垣などの島嶼は全く別である。それらを弁別した防衛力整備と運用を示すべきである。
 
 その沖縄本島の対着上陸防御については過去の戦史から大いに学ばなければならないが、その前に沖縄独立運動に絡む外国の三戦(世論戦、心理戦、法律戦)への対策を確立することこそが先決である。
 
(9)昨年6月の自民党・新防衛大綱提言においては「敵ミサイル基地攻撃力の保有」という項目があったが、「大綱」では「日米同盟全体の抑止力の強化のため、我が国自身の抑止・対処能力の強化を図るよう、弾道ミサイル発射手段等に対する対応能力の在り方についても検討の上、必要な措置を講ずる」と記述している。
 
 これには、米国が賛成しない可能性があるため、本年内決定を予定する日米防衛協力指針(仮称14ガイドライン)での互いの任務・役割・能力(MRC)検討待ちということのようである。
 
 しかしそれ以前に認識すべきは、対象国のミサイルは移動式発射装置に搭載され、山岳地帯の地下施設に配備しているということである。米国ですら目標情報がよく掴めないと嘆いている現状で、日本が独自に目標情報を得ることは至難であり、それ以上に問題なのは現在の日韓関係が日本の「攻撃能力保持」を許すかということである。
 
3. 中期防衛力整備計画について
 
(1)これは、各官省等が調整して作り上げたものなので、我々自衛隊OBからとやかく注文すべきものではない。ともあれ、前中期に比し所要経費が1.8%とわずかながらも増加したことを喜びたいが、これまでの10年以上、世界各国の軍事費に比し圧倒的に伸び率が低かったことを、国民にはよく承知してもらいたい。
 
(2)陸上総隊を創設した意義についての説明が不十分である。例えば、1-これにより陸・海・空幕僚監部の任務・役割・組織はどう変わるのか、2-南西地域の作戦は統・連合作戦になるだろうが、その統合部隊司令官選定に、この陸上総隊司令官や各方面総監はどう絡むのか、といったことを一般国民に分かりやすく説明してほしい。
 
(3)14ガイドラインの検討結果により、この中期は変更されることがあるのか、あるいはその結果は次期中期防に組み込まれるのか、が不明である。明確にしてほしい。
 
4.ガイドラインはどうなるのか・・・着意すべきこと
 
(1)78ガイドラインは対ソ作戦協力指針であり、97ガイドラインは対北朝鮮作戦協力指針であった。14ガイドラインは対中国作戦協力指針となるのか、その場合、97ガイドラインの内容をさらに発展させてこれに含めるのか。
 
(2)これまで「米国の矛、日本の盾」でやってきた。これは「自衛隊は米軍の露払いだ」ということでもあるが、今後は日本も矛の部分を担当すべきなのか。それはアジアの公海部分のみならず、グローバルコモンズ(世界共通領域)と認められる全領域に及ぶことなのか、また形態として、多国籍軍のみならず有志連合軍の形まで認めるものなのか、という問題でもある。
 
 日本が矛の役割をすることになると中・北・韓が反発するので、米国はそれを望まない可能性がある。また、矛の部分を充実させるためには膨大な予算が必要になるが、日本の財政はそれを許さないという問題がある。
 
(3)いずれにせよ、この3点セットは「14ガイドライン」によって裏打ちされることとなる。「3点セット」と「ガイドライン」の間に乖離が生じると、そこが日米協力の弱点となる。極めて難しい局面である。
 
おわりに
 

 現政権は、明らかに良い方向に向かって力強く前進している。今後とも、上記問題点などを調整しつつ14ガイドラインを策定し、一貫した4点セットを確立して、これに基づいた防衛政策の実行を着実に進めていってほしい。


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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日本初「安保戦略」の牙をこっそり抜いた財務省
「防衛費1兆2700億円の大幅増」は国民の目を欺くまやかし
2014.01.09(木)織田 邦男
府は昨年12月17日、「国家安全保障戦略」「平成26年度以降に係る防衛計画の大綱」「中期防衛力整備計画(平成26年〜平成30年)」の「安保3本の矢」を公表した。(以下、「安保戦略」「新大綱」「新中期防」)
 
 「安保戦略」は昨年発足した国家安全保障会議(以下「NSC」)が策定したものであり、我が国の安全保障に関する基本事項を示すものである。米国、英国、豪州などでは既に策定されているが、我が国で初めて策定された歴史的文書と言ってよい。
 

文章化されたことがなかった「安保戦略」

 戦後、日本で「安保戦略」が文章化されたことはない。昭和32(1957)年に閣議決定された「国防の基本方針」が唯一これに代わるものであったが、文字通り基本方針を示す280字余りのスローガン的文章にすぎず、国家の包括的、総合的な安全保障戦略を示すものとはなり得なかった。
 
 外交政策、防衛政策を中心とする国家安全保障政策について、戦略的、体系的に取りまとめたことにより、我が国の安全保障政策について国民の理解を深めるのに役立ち、海外に対しては透明性をもって我が国のビジョンを示すことができる。こういう意味でも、安保戦略策定は画期的である。
 
 今回の安保戦略では、日本の国益を「平和と安全、更なる繁栄」と定義し、「日本の平和と安全は一国では確保できず、国際社会も日本が一層積極的な役割を果たすことを期待している」との認識の下、「国際協調主義に基づく積極的平和主義」を基本理念とした。
 
 近年の中国の対外姿勢、軍事動向、及び不透明性を「国際社会の懸念事項」とし、また北朝鮮の核・ミサイル開発など、大量破壊兵器等の拡散の観点から「国際社会全体にとって深刻な課題」との認識を示している。
 
 日本周辺の脅威の高まりに対しては、日本の安全を確保するため、経済力・技術力・外交力・防衛力など国家の諸力を結集した戦略的アプローチが必要との認識の下、「能力・役割の強化・拡大」「日米同盟の強化」「パートナー諸国との外交・安保協力」「平和と安定への積極的寄与」「地球規模課題への協力強化」「安保を支える国内基盤強化」を具体的に挙げ、国益を守る国家意思を明示している。
 
 今回の安保戦略は、ほとんどが首肯でき、大いに評価したい。ここでは、あえて1点だけ指摘しておきたい。
 
 領有権問題に関し「純然たる平時でもない有事でもない事態、いわばグレーゾーンの事態が生じやすく、これが更に重大な事態に転じかねないリスク」を指摘し、「不測の事態にシームレスに対応」の必要性が述べられているのは評価できる。
 
 だが、この対応を阻害しているのは装備でも人の問題でもない。有事と平時を明確に区分した冷戦対応の現行法制に原因がある。現下の安全保障環境に適合すべく防衛法制を改善することは喫緊の課題なのである。
 
 これに対し「我が国領域を確実に警備するために必要な課題について不断の検討を行い、実効的な措置を講ずる」の表現にとどまっているのはいかにも物足りない。安保戦略であればこそ、防衛法制改定の方向性を強く打ち出すべきだった。この問題については、拙稿「画龍点睛を欠く『在り方検討中間報告』」( 2013.8.2)で既に指摘したので省略する。
 

「安保3本の矢」とその問題点

 本稿では、「安保3本の矢」の整合性、安保戦略の実現可能性という視点から問題点を指摘しておきたい。
 
 安保戦略が策定されても、具現化されない限り、ただの紙切れである。今後の課題は、安保戦略に基づく諸施策をいかに遂行し、いかにこれを具現化するかである。安保戦略にも「今後はNSC司令塔機能の下、政治の強力なリーダーシップにより、政府全体として適時適切に安保戦略に基づく諸施策を推進する」と述べられている。
 
 安保戦略の具現化は、もとより防衛力だけでなされるものではない。だが、「国家安全保障の最終的な担保となるのが防衛力」との指摘通り、防衛力の構築は安保戦略の重要なファクターである。こういう意味で「安保3本の矢」が同時に策定された意義は大きい。だが、新大綱、新中期防と下流に向かうに従って、整合性に疑問が生じる。
 
 新大綱では、安保戦略を受け、「安全保障上の課題や不安定要因がより顕在化・先鋭化」しており、安全保障環境は「一層厳しさを増している」との認識の下、実効性が高く、柔軟かつ即応性の高い「統合機動防衛力」構築がうたわれている。
 
 「統合機動防衛力」の構築にあたっては、想定される各種事態への対応について、「統合運用の観点から能力評価を実施」し、「特に重視すべき機能・能力を導き出すことにより、限られた資源を重点的かつ柔軟に配分」した上で「防衛力の『質』及び『量』を必要かつ十分に確保し、抑止力及び対処力を高める」と述べる。
 
 この意味するところは大きい。防衛力整備の考え方を、基盤的防衛力から所要防衛力へ大転換することを意味するからだ。
 
 防衛力整備の考え方には所要防衛力と基盤的防衛力という2種類がある。所要防衛力とは、想定される各種事態に対応するのに必要な防衛力を構築するという伝統的な防衛力整備の手法であり、「脅威対抗論」とも言われる。
 
 一方、 基盤的防衛力は、昭和51(1976)年の防衛計画の大綱(「51大綱」)に導入された日本特有の考え方である。 仮想敵は想定せず、特定の事態から必要な防衛力を導き出すのではなく、「小規模で限定的」という漠然とした侵攻に備える基盤的な防衛力を保有するという考え方である。万が一事態が生起したら、防衛力を急速に拡大するという仕組みも考慮していた。
 
 これまで「51大綱」から「07大綱」「16大綱」と基盤的防衛力構想を多かれ少なかれ踏襲してきた。前大綱では「動的防衛力」を打ち出し、「基盤的防衛力」を初めて否定した。だが、防衛力の質、量を算定する考え方は明示されず、曖昧さ、不透明さが残った。
 
 今回の新大綱では、「想定される各種事態への対応」について、「能力評価を実施」し、その上で「防衛力の『質』及び『量』を必要かつ十分に確保」すると明確に述べている。つまり具体的な各種事態へ対応する上で「必要かつ十分な防衛力」を確保するという所要防衛力に舵を切ったものであり、基盤的防衛力からの完全離脱を意味する。
 
 想定される事態に対し、綿密な「能力評価」を実施し、最低限必要とされる防衛力を割り出したわけであるから、速やかにこの防衛力を構築しなければならない。新大綱にも「円滑・迅速・的確な移行を推進する」と記述されている。基盤的防衛力のように、基盤的な防衛力を整えておき、いざ事が起きたら必要に応じて急速に拡張するというような悠長さは、現在の情勢が許さない。
 

実現可能性が低い新中期防

 この観点から最も下流の文書である新中期防を見た場合、首を傾げざるを得ない。筆者は現役時代、中期防の策定に3回参画した。その経験から言えば、おそらく新中期防の実現可能性は低いと思われる。
 
 新中期防も予算の裏づけがなければ、ただの計画に過ぎない。財政事情の厳しきおり、計画の実行が財政的に困難であることが判明すれば、国家の資源配分の見直し、優先順位の再検討にフィードバックされるべきであり、結果的に安保戦略の見直しを強いられることも当然あり得る。
 
 そういう体系的、循環的、組織横断的な安全保障政策策定のためにNSCを作ったはずである。実現可能性のない計画を取り繕って、「安保3本の矢」の見かけ上の整合性を保つというようなまやかしはあってはならない。
 
 具体的に見てみよう。新中期防は今後5年間で整備すべき主要事業内容が記述されている。これは新大綱が示す防衛力を10年間で構築するための5年分の事業内容である。だが、よく見てみると事業内容と予算に大きな乖離がある。スタート前からゴール到達を諦めているような感がある。
 
 新中期防に示す整備規模を前中期防と単純に比較してみると、新中期防は大幅に拡充されている。安保戦略で「外交力及び防衛力を中心とする能力の強化」が求められ、新大綱で「実効性の高い統合的な防衛力」整備が求められているからである。
 
 前中期防との増減を単純比較すると、陸上自衛隊では戦車が24両調達数は減っているものの、機動戦闘車や水陸両用車を含め車両調達数合計は76両増となっている。また航空機はオスプレイを含め合計18機の調達増である。海上自衛隊は2隻の護衛艦の建造数増、航空機はヘリ、固定翼含め合計14機増となっている。航空自衛隊は新早期警戒機や「F35」戦闘機、輸送機などを含め合計23機の調達数の増加である。
 
 他方、その裏づけとなる新中期防の予算総額は24兆6700億円で前中期防より1兆2700億円増で1.8%増(年割)となっている。一見する限り、妥当性のある予算額に見える。だが、これには財務省が仕組んだカラクリがある。
 
 新中期防の最後に「調達改革等を通じ、一層の効率化・合理化を徹底した防衛力整備に努め、おおむね7000億円程度の実質的な財源の確保を図る」との一文が入っている。つまり実質的には7000億円減の23兆9700億円であり、前中期防比で5800億円増の0.8%増(年割)にしか過ぎない。しかも消費税アップ分や円安差損といった装備調達にマイナス要因は全部これで飲み込まねばならない。
 
 5年間で5800億円増では、55機の航空機の調達数増、2隻の護衛艦建造数増、76両の車両調達増はとても無理である。
 
 調達改革による徹底した効率化、合理化は必要なことである。だが物事には限界がある。筆者の経験からも5年間で7000億円の合理化というのは途方もない数字と言っていい。
 

新中期防の達成には毎年1600億円の合理化が不可欠

 ちなみに新中期防の初年度である26年度予算では、防衛省は精一杯努力して660億円の効率化・合理化を図ったと財務省資料は述べている。ということは、27年度以降の4年間で残6340億円、つまり毎年約1600億円の合理化をしなければ、新中期防は達成できないのである。
 
 27年度以降は、26年度予算の3倍近い合理化努力が毎年要求されるわけだが、これはまず不可能だろう。もし可能であれば26年度予算から実施されているはずである。結果的には調達量を削減せざるを得なくなり、新中期防の実現は難しいに違いない。財務省の「高笑い」が聞こえてきそうだが、本当にこれでいいのだろうか。
 
 「予算」と共に「人」の問題も深刻である。「安保戦略」にもあるように、戦略環境の変化に応じ「実効性の高い統合的な防衛力」を整備するには、海上自衛隊は護衛艦や潜水艦の増強が必要となり、航空自衛隊は戦闘機、早期警戒機の増強が必要となる。
 
 だが、装備は増強され、艦艇数、部隊数が増加する計画だが、奇妙なことに「人」を増強する計画は入っていない。新中期防では「期間中の常備自衛官定数については、平成25年度末の水準を目途とする」とあり、装備品の増強に応ずる人的戦力の増強は行われない。まるで手品を見ているようだ。
 
 装備品を導入や増強する際、人的戦力も同時に増強しなければ戦力になり得ない。諸外国では常識であるが、どうも日本では違うようだ。後方軽視の旧軍伝統が首をもたげてきたのだろうか。
 
 現下の情勢にあって、南西方面での常続的な警戒監視活動は手を抜けない。海上自衛隊も航空自衛隊も、現場では休暇も満足に取れないような人的状況下で、歯を食いしばりながら任務にあたっている。こういう現場の実情を、まさか中央が知らないわけはないだろう。
 
 現場の厳しい人的状況下に加えて、装備をさらに増強しても、現場の逼迫した人出不足はますます厳しくなるだけだ。人員が増強されない限り、いつの日か「伸びきったゴム」のように疲弊し、いざという時に任務を遂行できなくなることもあり得よう。この場合、誰が責任を取るのだろうか。
 
 「安保3本の矢」がNSCという司令塔の下で策定されたのは画期的なことであった。ただNSCは最下流の新中期防策定まではコミットしない。「餅は餅屋」であり、新中期防は防衛省と財務省との調整で作るべきであるからだ。
 
 だが「安保3本の矢」の整合性の検証はNSCが実施すべきだ。安保戦略には「国家安全保障の最終的な担保となるのが防衛力」とあるように、防衛力が所要を満たさなければ、安保戦略全体が画餅と化す。
 
 NSCは防衛力が「張り子の虎」に成り下がらないよう、新中期防という最下流まで検証し、「安保3本の矢」の整合性を確保する役目がある。
 

名を取る防衛省、実を譲らない財務省

 基盤的防衛力の頃は、防衛、財務の厳しい予算折衝の結果、今回のように「防衛は名、財務は実」を取り、表面上を取り繕うことが多かった。つまり装備調達数は防衛省要求に近い格好にするが、5年間の総額では財務省は絶対譲らないことで双方が妥協するわけだ。
 
 当然、中期防の5年間が終わってみると、装備調達数は大幅に縮減され、防衛大綱が示す防衛力には到達しない。まやかしの中期防であったわけだ。それが分かる頃には、策定に携わった防衛、財務の担当者は既に交代しているため、誰も責任を取ることはない。
 
 こういうやり方は、危機が差し迫っていない基盤的防衛力の時は、まだ許された。だが、「今そこにある危機」への対処を迫られ、シミュレーションと綿密な能力評価による所要防衛力を早急に構築しなければならない現下の厳しい安全保障環境にあっては、決して許されないことである。新中期防を詳細に見るとき、防衛省、財務省も基盤的防衛力時代の牧歌的な雰囲気の残滓が依然残っているように思えてならない。
 
 「安保3本の矢」が公表された時、左翼系のメディアは「軍拡は緊張を招く」と反対し、保守系のメディアは「防衛力増強を評価する」と主張した。これは両者とも間違っている。
 
 26年度防衛予算を取っても、前年度比2.8%増と報道されているが、実は給与特例減額の終了に伴う人件費増(約1000億円)を除くと前年度比0.8%増に過ぎない。これに消費税3%増と円安差損を加味すると実質マイナスの予算なのである。
 
 安保戦略では「国際協調主義に基づく積極的平和主義」を明示し、これを実現するために新大綱では「統合機動防衛力」構築をうたった。だが、これを整備する新中期防の実現可能性は極めて怪しい。
 
 繰り返すが、NSCが主導する「安保3本の矢」で、実効性ある安全保障政策を構築しようとする時、もし既定の予算枠でこれが難しければ、見かけを取り繕うのではなく、まずはNSCが国家の資源配分に立ち返って、優先順位を再検討すべきである。
 
 その結果、どうしても財政的に困難であれば、安保戦略、新大綱にフィードバックさせて「安保3本の矢」全体を見直すべきだろう。この循環式政策検討ができるのはNSCならではの役目である。
 

 これまでのように5年経ってみれば「結果的に所要の防衛力は構築できませんでした」では済まされない。「安保3本の矢」は作りっぱなしであってはならない。「3本の矢」の達成状況を逐次検証し、「空文化」「画餅化」を政治主導で回避しなければならない。NSCの鼎の軽重が問われている。


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米国の言いなりではなく
防衛能力強化は自主的に進めよ
2014.01.09(木)北村 淳
「永遠の友もなければ、永遠の敵もない」
 
 アメリカ海兵隊などで常にアメリカの敵に備えて警戒態勢を整えておくための戒めとして用いられる格言である。
 
 もちろん、できうるならば地政学的(というよりは自然地理的)に「敵」としてはならない「自然な同盟相手(natural ally)」というものも存在する。太平洋を隔てて“隣接”するシーパワーである日本(現状では不完全なシーパワーであるが)と米国、そして大西洋を挟んで隣接するシーパワーの米国と英国などは“natural ally”の典型例である。
 
 このような“natural ally”としての日米同盟を実質的に強化し、永続的な同盟関係を維持しなければならないと考える戦略家はアメリカ海軍や海兵隊には少なくない。しかしながら、米国財政削減による実質的な軍事力の低下や、尖閣諸島を中心とした中国と日本による東シナ海支配権を巡る対立の表面化以降、日米同盟の現状維持あるいは強化に関して疑問を呈する戦略家やいわゆる東アジア専門家が目立つようになってきた。
 
 そして、昨年末の安倍晋三首相の靖国神社参拝を受けて、日中韓の間のゴタゴタに米国は巻き込まれたくはないと考える勢力からは、「永遠の友もなければ、永遠の敵もない」を日米同盟に当てはめる論調すら表面化してきた。
 

自主防衛能力構築の動きは外圧によるものなのか

 筆者は本コラムや拙著などで、日本がある程度強力な自主防衛能力を保持するためには、「統合運用能力+即応能力+水陸両用(厳密には水陸空併用)作戦能力」を兼ね備えたアメリカ海兵隊的な軍事能力を構築することが不可欠であると主張してきた(ただし、これ以外にも強化せねばならない能力はある)。また、日本はアメリカ海兵隊的能力を保持すべきであるといったアメリカ海兵隊や海軍関係者などの声も紹介してきた(『写真で見るトモダチ作戦』並木書房、『米軍が見た自衛隊の実力』『尖閣を守れない自衛隊』宝島社などを参照していただきたい)。
 
 幸いなことに2013年末に安倍内閣の下で決定された「平成26年度以降に係る防衛計画の大綱」や「中期防衛力整備計画」において、我々が常々主張してきたアメリカ海兵隊的能力を自衛隊に保持させる方向性が、調達する装備も含めてある程度具体的に打ち出された。
 
 このような水陸両用戦能力の構築、そしてその前提となる統合運用ならびに即応能力の強化を安倍政権が正面切って強調したのは、自主防衛能力構築に本気で取り組み始めた具体例とも見なせるかもしれない。
 
 しかしながら、水陸両用戦能力の構築が主として米側の外圧に突き動かされた結果であるならば、それは緊縮財政下で苦悩するオバマ政権の都合に迎合させられたことになってしまう。
 

緊縮財政下における米国国防戦略

 強制財政削減措置まで発動せざるを得なくなったオバマ政権は、超緊縮財政下における国防戦略、すなわち「可能な限り国防予算を使わずにアメリカ軍事力を弱体化させない方策」を模索している。
 
 様々なシンクタンクなどの研究によると、「軍内部の効率化を図る」といった「言うは易し、行うは難し」の“お決まりの”提言が考察されているが、それらと並行して(1)同盟国や友好国の“アウトソーシング”を活用する、(2)主たる仮想敵国との交渉を開始する、といった戦略が歴史的事例から極めて現実的であると指摘されている。
 
 そしてアメリカの財政が急転直下好転する可能性がゼロである以上、東アジア方面でのアメリカの軍事的影響力を維持していくために、(1)日本の軍事力を強化させるというアウトソーシングの活用と、(2)軍事的脅威として急浮上してきた中国との様々な対話のチャンネルを構築するという主たる仮想敵国との交渉、という戦略をオバマ政権が併用するのは、ごく自然の成り行きと言えよう。
 
 実際にアメリカ側が、日本がこれまで保持してこなかった水陸両用戦能力を構築するように熱心に働きかけてきているのは事実である。
 
 つい数年前までは、島嶼国家日本が保持しているべき水陸両用戦能力をはじめとするアメリカ海兵隊的能力を保持することに関して、アメリカ海兵隊や海軍の中にも積極的に支持する人々とともに、「同盟軍である我々(アメリカ海兵隊)が存在するのであるから、何も日本が(財政的にも技術的にも教育訓練的にも)大変な思いをして水陸両用戦能力を希求しなくてもよいのではないか?」という懐疑的な声も存在した。
 
 しかし、日本に海兵隊的能力を持たせようという動きが名実ともに強化され始めた一昨年頃からは、少なくとも対東アジア戦略に関与している人々の間では、日本の軍事力強化に関する懐疑論は姿を消している。
 
 それは、明らかに緊縮財政下では「アウトソーシング」を活用するという戦略に則った傾向である。「この際、信頼に足る同盟国である日本の軍事力を強化し、アメリカ財政が復活してアメリカ自身の軍事力弱体化に歯止めがかけられるまでは、なんとか持ちこたえさせよう」という戦略の一環こそ、アメリカ側による自衛隊水陸両用戦能力構築のプッシュと言えよう。
 
イメージ 1
緊縮財政のあおりで開発が打ち切られた新型水陸両用戦闘車EFV
(写真:米海兵隊)
 
 このような外圧に突き動かされたにせよ、あるいはアメリカ側の声は声として日本自身の戦略的判断に拠って打ち出したにせよ、いずれにしてもアメリカ海兵隊的能力、つまり「統合運用能力+即応能力+水陸両用(水陸空併用)作戦能力」は、日本の自主防衛能力にとって欠かせない要素の1つである。
 
 そして、日本自身の自主防衛能力が強化されることは、アメリカのアウトソーシング活用戦略にとっても有用である、といった意味においては、日米同盟の強化につながる。
 

米国の高額兵器売り込みに流されてはいけない

 アウトソーシング活用戦略を推進するアメリカ側は、水陸両用戦能力構築だけでなく様々な分野での要求や、関連する装備の売り込みなどを強力にねじ込んでくるものと思われる。
 
 アメリカの基幹産業である軍需メーカーとしては、自国での兵器武器システムの需要が緊縮財政下で萎縮している以上、日本のような超高額装備購入のポテンシャルがある市場に押しかけるのは当然の判断と言えよう。
 
 すでに、水陸両用戦能力構築に関連してAAV-7水陸両用強襲車やMV-22Bオスプレイ中型輸送機の調達が打ち出されている。しかしながら、実際に戦場でAAV-7やMV-22Bを使用しているアメリカ海兵隊関係者たちと話し合うと、もちろん基本的には水陸両用強襲車やオスプレイは日本防衛にとって有用であるものの、これらの“お買い物”に若干の疑問を投げかけざるを得なくなる。
 
 すなわち、AAV-7はすでに(相当以前から)旧式装備と見なされている。アメリカ海兵隊としては新型水陸両用強襲車の開発を10年以上も前から熱望し続けていたものの、アメリカのメーカーによる新型車の開発は失敗に終わってしまった。そこに財政削減による軍事費の大幅カットが追い打ちをかけ、旧式AAV-7を「使い続けざるをえない」状況に陥ってしまったのである。
 
イメージ 2
水陸両用強襲車AAV-7(写真:筆者)
 
 そのような旧式AAV-7の中古車両を52両も調達するくらいならば、ある程度の数量の調達は水陸両用強襲車要員育成のために急務ではあるものの、アメリカのメーカーが失敗した新型AAVの開発を日本のメーカーに行わせて、少なくとも旧式AAV-7よりは近代化した日本製AAVの開発・調達を推進すべきではなかったのではなかろうか。このような検討なしで多数の中古AAV-7を輸入するのでは、自衛隊は旧式中古車の引取先になってしまう。
 
 MV-22Bオスプレイに関しては、拙著『海兵隊とオスプレイ』(並木書房)や本コラムでもしばしば日本防衛や災害救援に対して絶大な威力を発揮する点は指摘した。したがってオスプレイの調達そのものは歓迎すべき動きではある。
 
イメージ 3
MV22Bオスプレイ(写真:筆者)
 
 だが、実際のユーザーである海兵隊将校の中には「日本はオスプレイ要員の訓練や実際の運用に莫大な経費がかかるのを認識しているのであろうか?」という疑問を口にする人々が少なくない。実際に、安倍政権下における国防予算は増額といえども微増の域にとどまっており、駆逐艦や潜水艦の建造、F-35A戦闘機の購入、それに燃料費の高騰や円安の影響などを考えると、オスプレイ17機の購入というのは“金食い虫”になりかねない。
 
 そして、そのF-35Aの購入であるが、将来的に水陸両用戦能力を本格的に構築する戦略が日本に存在するならば、水陸空戦闘能力を併用する現代水陸両用作戦に不可欠な海兵隊仕様であるF-35Bを購入すべきである。それにもかかわらず、結局、航空自衛隊の作戦のみに必要なF-35Aを購入することになってしまった。この点を捉えて、海兵隊関係者たちが「日本は水陸両用戦能力を本気で構築しようとしているのか?」と筆者にこぼしていた。
 

外圧は利用しても一方的に利用されるな

 アメリカの外圧を利用して日本の自主防衛能力を強化し、同時に日米同盟も強化する、という戦略は確かに日米両国の国益に合致する。しかしながら、それはアメリカ側の外圧や売り込みに唯々諾々と従うことを意味しない。あくまで、日本国民の税金で組織を構築し、装備を購入あるいは開発するのだから、日本自身の自主防衛能力の構築・強化という点を最優先にして、その観点から決して逸脱してはならない。
 

 上述したように、アメリカ政府が緊縮財政下の国防戦略で用いる方策は、同盟国日本の軍事力強化に期待する「アウトソーシング活用戦略」だけではない。軍事的脅威となりつつある中国との各種対話を活発化させる「主たる仮想敵との交渉戦略」も併用しつつあることを念頭に置いておかねばならない。


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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NSCと新安保戦略、新大綱、中期防で日本を盤石に
2013.12.31(火)山下 輝男
 

1 初めに

12月17日、安倍内閣は、午前の国家安全保障会議(NSC)と閣議で、「国防の基本方針」に代わる歴史的文書とも言うべき、外交と安全保障政策の包括的指針となる「国家安全保障戦略」、新たな「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画(2014〜18年度)」を決定した。
 
 安保戦略は、初めての策定であり、意義深いものであり、また防衛計画の大綱も厳しさを増す我が国周辺の安全保障環境に的確に対応することを狙いとした時宜に適したものであると評価し得る。
 
 本稿では、3点セットとも言うべき「新安保戦略」「新大綱」及び「中期防」の意義や特色を瞥見する。
 
 12月に創設された日本版NSCと新3点セットで、日本の安全保障は盤石になることが期待されるが、あと一歩の感なきにしもあらずである。それらを考察したい。
 
 いずれにしろ、今までのこれら計画が、どちらかと言うと曖昧な面を残し、いずれの国にも遠慮しながらの内容となっていた嫌いがあるが、今回は我が国の国家意思が明確に述べられているのが最大の特色である。
 

2 初めての体系的な国家安全保障戦略の策定

 旧態依然たる「国防の基本方針」(昭和32年制定10行余り4項目のみ)から脱却して、我が国の理念→国益の検証→国家安全保障の目標の設定→安全保障上の課題摘出→対応策の策定という一連の戦略的アプローチで戦略を策定したのは、極めて意義深い。それだけにボリュームもA4版32ページと、国防の基本方針とは比較にもならない。
 
 さらに、戦略をより具体化する形での防衛計画の大綱の策定、そしてそのマイルストーンである中期防の決定という体系的な枠組みが確立された意義は大きい。
 
 また、本戦略の指針は、外交・防衛にとどまらず、国政全般に及ぶものとされていることも画期的である。すなわち、本戦略は国家安全保障に関連する分野はもちろん、国のほかの政策実施に当たっても国家安全保障上の観点を考慮するように求められており、我が国もやっとまっとうな国になったと言うべきだ。
 
 修正・見直しについても明確に記述しており、国際情勢などは変化するものであり、それに柔軟に対応するためにも、必要な記述と言えよう。
 

3 理念としての「積極的平和主義」:責任を持って果たせ!

 一国平和主義と揶揄された従前の原則から脱却し、国際社会において、相応の役割を果たすことを国際社会に闡明し、理解を得ようとしている。
 
 国際社会とアジアの平和と安定に積極的に関与しようという方向性は、日本の置かれた立場や国力、今までの実績から妥当なものであり、日本が責任ある役割を果たすことは、一部の国を除いて、幅広い支持と理解が得られよう。
 
 責任ある役割を果たすことは、ある意味では国民や自衛隊に相応の負担を強いることにもなりかねず、政府はその覚悟と理解を国民に求める努力をすべきだろう。社会基盤(後述14項参照)とも関連した国民の啓蒙が必要だ。
 

4 総合的な防衛体制の構築、政治のリーダーシップに期待

 「一層厳しさを増す安全保障環境の下、実効性の高い統合的な防衛力を効率的に整備し、統合運用を基本とする柔軟かつ即応性の高い運用に努めるとともに、平素から、関係機関が緊密な連携を確保する。また、各種事態の発生に際しては、政治の強力なリーダーシップにより、迅速かつ的確に意思決定を行い、地方公共団体、民間団体等とも連携を図りつつ、事態の推移に応じ、政府一体となってシームレスに対応し、国民の生命・財産と領土・領海・領空を確実に守り抜く。(以下略)」(関係文引用、太字は筆者)としている。
 
 以前の大綱よりも、意思が明瞭・堅確であり、その決意が伝わってくる。特に政治の強力なリーダーシップにより云々には、今般創設された、国家安全保障会議(NSC)の的確な運用が期待されていると考えられる。
 
 決断できなかった政治からの脱却の宣言にほかならないが、この文言を確実なものにするためのNSCの運営とそれを支える国家安全保障局に大いに期待したい。
 
 しかしながら、情報機能について弱体との懸念があるので、その懸念を払拭するための体制整備を是非ともお願いしたいものである。特定秘密保護法の成立は慶賀すべきことであり、同盟国との情報共有も進捗しよう。
 

5 統合機動防衛力の構築と各自衛隊の体制について

 安保戦略においては、以前の「動的防衛力構想」を廃して、「統合機動防衛力」とのコンセプトを掲げた。
 
 これは、「今後の防衛力については、安全保障環境の変化を踏まえ、特に重視すべき機能・能力についての全体最適を図るとともに、多様な活動を統合運用によりシームレスかつ状況に臨機に対応して機動的に行い得る実効的なものとしていくことが必要である。このため、幅広い後方支援基盤の確立に配意しつつ、高度な技術力と情報・指揮通信能力に支えられ、ハード及びソフト両面における即応性、持続性、強靱性及び連接性も重視した統合機動防衛力を構築する」と説明される。
 
 防衛力の役割、想定される各種事態に対する能力評価の結果を踏まえ、南西地域の防衛体制の強化を図った。海・空優勢の確実な確保を重視・優先させ、機動展開力の整備も重視することとした。
 
 離島奪回に任ずる「水陸機動団」の新設と水陸両用車52両やオスプレイ17機の導入、空自那覇基地への1個戦闘機部隊の増勢、「F-35A」の整備、小型の「新型護衛艦」の導入などを進めることとしている。陸上総隊の創設は実効的な統合運用に有効であろう。
 
 元陸上自衛官としては、陸上戦力のシンボルである戦車の削減は断腸の思いであるが、現下の情勢では止むを得ないのだろう。情勢の変化に応じ戦力整備の優先順位が変化するのは必至であり、受け入れざるを得ないだろう。
 
 ただし、戦力整備には相当長期の期間を要するものであり、それをも踏まえた合理的な戦力整備がなされなければならない。
 
 留意して頂きたいのは、ゲリラやコマンド攻撃が起きた場合や原発など重要施設の警備任務が付与された場合には、現状の陸上戦力では全く不足であるということだ。陸上自衛官の編成定数が維持されたのはゲリラなどの対処にも遺憾なきを期すべしとの意があると考えるのは考え過ぎか?
 

6 対中抑止(包囲網)戦略の闡明化!

 異形の大国中国の近年の動向に強い懸念を表明し、「我が国の能力・役割の強化・拡大」を先ず対処の重視事項とするとともに、日米同盟の強化と併せて、韓、豪、ASEAN(東南アジア諸国連合)およびインドなどの普遍的価値と戦略的利益を共有する国々との外交・安全保障協力を強化することを明らかにした。
 
 安倍晋三首相の総理就任以来の外国訪問の成果もあり、着実に成果が上がりつつある。本戦略に基づき、経済・投資・文化など他の分野においてもこれ等諸国とのさらなる連携強化が重要である。
 
 韓国側の偏執狂的な反日・侮日からの速やかなる脱皮と大局観ある対応を望みたい。
 

7 北朝鮮への対応、踏み込み不足の感は否めず!

 北朝鮮の軍事力の増強と挑発行為、特にミサイルや核の脅威は深刻であるとの認識に立ち、対処能力の総合的な向上を図るとしているが、敵基地攻撃の是非や能力保持については検討のうえ、必要な措置を講ずるとしているのみで、明確ではない。
 
 報道によれば、敵基地攻撃に慎重な公明党に配慮したとされるが、早急に検討し、結論を得て、所要の体制整備をしなければ間に合わない可能性もある。
 

8 日米同盟強化に異論はない、集団的自衛権の解釈変更は物足りず!

 我が国自身の能力・役割の強化・拡大の次に、1項を設けて日米同盟強化について述べ、国家安全保障の基軸とその地位を明示している。そのうえで、幅広い分野における日米間の安全保障・防衛協力の更なる強化及び安定的な米軍プレゼンスの確保を掲げている。
 
 このため、ガイドラインの見直しを進め、防衛協力を強化することとし、同時にグレーゾーンの事態における協力を含めた平時から各種事態までのシームレスな協力体制を構築するとしている。さらにはその他の分野における協力の強化・拡大にも取り組むことを明らかにしている。
 
 これらは、総じて、従来路線の延長線上での強化に過ぎないとも思われるが、正しい方向性である。ただし、九仞の功(きゅうじんのこう)を一簣(いっき)に欠いたとも思われるのが、集団的自衛権の承認による、より一層の日米同盟強化を決断し得なかったことである。来年以降の検討課題とのことだが、懸案事項の先送りとの批判は免れないであろう。
 
 中国の対米硬軟両様の戦略を考えるならば、日本としては、日米安保・同盟のさらなる深化に真剣に取り組まなければならない。ある日突然、臍を噛むことのないように願いたいものだ。不断の努力なくして、同盟は永続しない。これが鉄則だ。
 

9 国際公共財(グローバルコモンズ)に関するリスク対応をさらに進めよ!

 近年における、“海洋”“宇宙空間”“サイバー空間”といういわゆる国際公共財に対する自由なアクセスおよびその活用を妨げるリスクの拡散・深刻化を重視し、これらに対して、それぞれ「海洋安全保障の確保」「サイバーセキュリティーの確保」および「宇宙空間の安定的利用の確保及び安全保障分野での活用の推進」に関する施策を例示している。
 
 安全保障上の脅威を幅広く捉えた慧眼は高く評価できるものであり、新たな脅威は今後安全保障上のメーンの脅威になり得る可能性を秘めており、国家としての明確な政策の確立と早急なる実行が望まれる。日本一国のみで対応できるものではないが、この地域におけるリードオフマンになるべきだろう。
 
 中国のこの分野に対する資源投資は目を見張るものであり、その成果は月面着陸に成功した月面探査機「嫦娥」と探査車「玉兎」に顕著に表れており、我が国に対する熾烈なサイバー攻撃を行っているとの疑念は払拭できない。海洋覇権を狙った海洋進出は言うまでもないだろう。
 

10 グレーゾーン対処への国家意思の明確化を!

 アジア太平洋地域の戦略的環境の特性上、「・・・領域主権や権益などを巡り、純然たる平時でも有事でもない事態、いわばグレーゾーンの事態が生じやすく、これがさらに重大な事態に転じかねないリスクを有している」と述べている。
 
 その認識には全く異論はないが、その具体的な対処体制などについては十分な具体化が図られているとは言い難い。緊急事態基本法や領域警備に関する枠組みを早急に検討する必要があろう。
 
 テロについては、国際テロへの対処についての言及はあるものの、国際テロ組織だけが対象なのかも疑問あり、記述も少なく、安保戦略及び防衛大綱の計画上は軽い扱いを受けているような気がするがどうだろうか?
 

11 「安全保障上を支える国内基盤の強化」等を真剣に進めるべきだ!

 安保戦略 IV項 我が国がとるべき国家安全保障上の戦略的アプローチの第6項において「国家安全保障を支える国内基盤の強化と内外における理解促進」との項を設け、(1)防衛生産・技術基盤の維持・強化(2)情報発信の強化(3)社会基盤の強化(国家安全保障を身近な問題として捉え、その重要性や複雑性を深く認識ための施策等の推進)(4)知的基盤の強化(高等教育機関における安全保障教育の充実・高度化等による人材の層を厚くする施策の推進)を列挙説明しているが、今まで折に触れその重要性が叫ばれながらも、等閑視されていた事項にスポットライトを当てているのは秀逸である。
 
 防衛生産・技術基盤の空洞化や消滅の危険性もあり、世界最高水準のコアとなる技術を開発するとともに、防衛産業の強化に関する抜本的な施策が求められる。情報発信は当然だ。日本は中国や韓国の後塵を拝しているのが現状だ。そんなにお金をかけないでできる施策ではないか、さらに推進すべきだ。
 
 愛国心・郷土愛や国を守る気概を持つことはソフトパワーとして極めて重要である。これに目を向けたことは高く評価したい。
 
 安全保障に関する大学の講座はあっても微々たるものであり、安全保障に関する高い知見を有する人材を育成することは重要だ。大学や研究機関の意識改革を促すべきだ。
 
 防衛装備・技術協力において、国際共同開発の進展や費用の高騰等に対応するために、武器輸出三原則に代わる新たな原則を定めることとしているのは十分に理のあることであるが、慎重な姿勢に少々物足りなさを感じる。
 

12 着実かつ前倒しの防衛力整備を!

 南西諸島方面の情勢は全く予断を許さない、非常に緊迫している。本性を剥き出しにし始めたと考えるべきだろう。
 
 同じく北朝鮮においても権力構造の変換が行われ、予測不可能な状況が惹起しつつある。
 
 これらの状況に対し、議論好きの民主党政権のように侃侃諤諤と議論している余裕はないのかもしれない、それほど切迫している。今ただちに、大綱などに示された体制整備を行わないと取り返しのつかない事態を招来するかもしれない。
 
 政権の決断を望みたい。
 

13 他省庁も本戦略に基づく戦略の策定と実行を

 今回閣議決定された安保戦略は、国家の外交・安全保障に関する最上位の戦略・指針書であるが、それにとどまらず、国政全般にわたり本戦略・指針に十分留意して施策することが求められている。
 
 国家運営の最上位の指針でもある。経済政策、広報、文化、環境、ODA(政府開発援助)など、対外的な政策のみならず、国内政策においても国家安全保障上の観点からもそれなりに考慮すべきであり、関係省庁においてはそのような方向性を持って対応して頂きたいものである。
 

14 終わりに

 初めて策定された安保戦略とそれをより具体化した防衛大綱等に関する所見を述べたが、本戦略や大綱等をより広く内外に周知し、理解を得ることが肝要である。


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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