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サイバー空間で激突する国家の利害
21世紀型「覇権主義」がネット上で台頭
2010.06.30(Wed) 谷脇 康彦
 
1990代半ばに商用サービスが始まったインターネット。時間や距離の壁を越えてサイバー空間は瞬く間に地球の隅々まで広がり、経済システムのグローバル化と相互依存が急激に進んだ。しかし、「壁」を越えるという性格そのものが今、新たな国家間の緊張関係を生み出し始めた。(本稿中、意見にわたる部分は筆者の個人的見解である)
 
http://img3.afpbb.com/jpegdata/thumb200/20080408/2808169.jpgニュース博物館「ニュージアム」米ワシントンDC〔AFPBB News
 
 国際政治の中心地、米国ワシントンDC。アメリカ歴史博物館、自然史博物館をはじめ多くの博物館が並び立ち、世界中から観光客が押し寄せている。その1つが、ニュースとジャーナリズムをテーマとする博物館「ニュージアム」(Newseum)である。
 
 2010年1月、この博物館を舞台に選んだクリントン国務長官は「インターネットの自由」と題する重要な講演を行った。
 
 「昨年1年間にも、情報の自由な流通に対する脅威があった」と前置きした上で、インターネットに対する検閲や規制強化を行っている国として中国、チュニジア、ウズベキスタンを名指しで批判したのだ。
 
http://img3.afpbb.com/jpegdata/thumb200/20100122/5212388.jpgクリントン米国務長官、「接続の自由」が不可欠〔AFPBB News
 
 そして、1941年にルーズベルト大統領が提唱した4つの自由、すなわち「表現の自由」「信教の自由」「欠乏からの自由」「恐怖からの自由」はインターネット上でも基本的人権として確保されるべきだ。――こう高らかにうたい上げた。
 
 さらにこの4つの自由を実現するには、「接続する自由」が不可欠と指摘。その上で、公権力によるインターネットへの介入を防ぎ、世界の誰もがインターネットを民主的社会の構築に役立て、個人の生活を豊かなものにする権利を持てるようにすべきだと訴えた。
 

グーグル中国本土撤退の衝撃、米中関係が一気に緊迫化

 時計の針を少し戻してみよう。
 
 4年前、グーグルは中国本土で検索サービスを本格的に開始した。その際に当局の要請を受けて、部分的に情報を非開示にする措置を受け入れた。
 
民主化運動を中国当局が武力弾圧した「天安門事件」〔AFPBB News
 
 具体的には、中国の法令に従い「天安門事件」など一部のキーワードで検索結果を表示しない「自主検閲」を実施した。こうしたグーグルの態度は当時、米国内でも連邦議会などから厳しい批判を浴びていた。しかしながら、グーグルは「(中国)市民の情報アクセスを高めることが必要」と判断し、中国本土での事業開始に踏み切った。
 
 その後、事態は急展開する。2009年12月にグーグルは中国を発信元とする高度なサイバー攻撃の標的とされ、2010年1月には知的財産を盗まれたと公表した。しかもその後の調査によると、この攻撃にはセキュリティーを破る以上の意図、具体的には中国人権活動家のメール情報の取得が目的だったことが判明した。
 
 冒頭で紹介した「クリントン演説」はまさにこのグーグルの発表を受け、米政府はネット検閲などインターネットの自由を脅かす行為は看過できないと警告を発するもの。同時に、インターネットの自由と民主化を米政府が強力に推進する意思を明確にしたのだ。
 
http://img3.afpbb.com/jpegdata/thumb200/20100323/5527445.jpg中国から事実上撤退したグーグル〔AFPBB News
 
 これに対し、中国政府も素早い反応を示した。3月中旬に開催された全国人民代表大会(全人代)で中国最高人民検察院(最高検)の曹建明検察長は、インターネットを使って国家の安全を脅かす「犯罪」を厳しく取り締まる方針を表明した。
 
 結局、グーグルは3月下旬、検索サービスの拠点を中国本土から香港に移行。「一国二制度」を取る中国でグーグルは本土での検索サービスから撤退し、「Google.cn」にアクセスしようとすると香港版の「Google.hk」に転送される仕組みに変更した。中国からの「完全撤退」を回避するための苦渋の決断と言えるだろう。
 
 こうしたグーグルの措置に対し、中国国務院新聞弁公室は「グーグルの道理のない非難とやり方に不満と怒りを表明する」との声明を発表し、グーグルを厳しく批判。サイバー空間をめぐる米中緊張が一気に高まった。米政府は中国におけるネット検閲をWTO(世界貿易機関)へ提訴する可能性も含めて対抗策を検討し始めた。
 

各国で活躍する「法輪功」ソフト、イランの民主化運動を支えるツイッター

 「言論の自由」の擁護を目的とするジャーナリストの組織がパリにある。
 
 この1985年に設立された「国境なき記者団」が2010年3月に発表した「世界報道自由度ランキング」によると、175の国・地域のうち12カ国でネット上の検閲や言論統制が深刻な問題となっている。
 
 それは、ミャンマー、中国、キューバ、エジプト、イラン、北朝鮮、サウジアラビア、シリア、チュニジア、トルクメニスタン、ウズベキスタン、ベトナム――の各国である。また、世界約60カ国で何らかのネット検閲が行われているという。
 
 先のクリントン演説では「インターネットの自由」を確立するため、米政府が必要なツールや資金を各国の民主化活動家団体などに提供する方針も表明されている。そして既にオバマ政権は動き始めているもようだ。
 
http://img3.afpbb.com/jpegdata/thumb200/20070903/2070914.jpg中国が非合法化している気功集団「法輪功」〔AFPBB News
 
 朝日新聞の「メディア激変」(2010年6月17日付)など複数のメディアが伝えるところによると、在米の中国人科学者によって創設された「グローバル・インターネット・フリーダム・コンソーシアム(GIFC)」に対して、米政府は5月に150万ドルの資金提供を決定した。
 
 ところで、中国政府による非合法気功集団「法輪功」への圧力に対抗するため、GIFCは政府のネット閉鎖を突破するソフトウエア「フリーゲート」や「ウルトラサーフ」を配布しながら、中国の国外に活動の範囲を広げている。
 
 例えば、2007年のミャンマーの僧侶らによる抗議デモや2008年のチベット暴動では、GICFのソフトが大いに活躍している。2009年のイラン大統領選の際には、フリーゲートを使ってイラン国内から海外のインターネットにアクセスした上で、ツイッターを通じて国内の動静を国際社会に伝える動きが活発化した。
 
 以来、ツイッターはイラン国内の民主化運動を支える強力な武器となる。2009年6月、ツイッター社は「現在政治的混乱にあるイランの利用者にとって重要なコミュニケーションツールになっている」として、予定していたメンテナンスのためのサービス休止時間をイラン国内で利用が少ない時間帯に変更し、民主化運動を支援する姿勢を示した。
 

サイバー攻撃で国家活動の停止も、「情報安全保障」が緊急課題に

 21世紀型の安全保障は、「陸、海、空」といった物理的な領土をいかに守り、国家主権を維持するかという従来のアプローチを大きく超えつつある。
 
 サイバー攻撃などがグローバルな規模で発生すれば、インターネットに依存する社会経済システムは麻痺し、その国の活動が停止する事態さえ決して非現実的な話ではない。サイバー空間の安全保障、つまり「情報安全保障」は各国が直面する緊急課題であり、国際協調によって取り組んでいく必要がある。
 
 他方、インターネットの普及で国際分業が一段と加速している。公権力による介入のない「接続する自由」を通じてインターネット接続さえ確保できていれば、経営資源をグローバルに分散させて多様な製品やサービス群を生み出すことができる。
 
 このため、米政府が標榜する「インターネットの自由」とは、米国企業の生産資源グローバルポートフォリオの分散を実現し、国としてより大きな付加価値を創造するための戦略だという穿った見方もある。
 
 また、米国には「愛国者法」という名の法律がある。2001年9月11日の同時テロを教訓に、テロリズムと戦うことを目的として事件からわずか45日で成立した。
 
 その中には、テロ対策のためなら連邦捜査局(FBI)が令状なしで電話や電子メールの記録を捜査に利用することも認められている。このため、「米国もネット検閲を行っているではないか」という批判は国内外で少なくない。
 

インターネット管理の主導権を手放さない米国

 「インターネット発祥の地」という歴史的な経緯から、世界中のインターネットの運用(インターネットガバナンス)は米国政府が主導してきた。
 
 しかし2009年9月、インターネットの運用を担う民間の国際組織であるICANNは、従来の米国政府との契約に基づくインターネット管理を緩め、各国政府などによる「国際的な集団管理体制」に移行した。これは、国際電気通信連合(ITU)などの国際機関で途上国を中心に「米国主導」を是正するよう求める声が高まってきたからだ。
 
 とはいえ、米政府は既に次の一手を打っている。
 
 インターネット上で通信を実現するためには、電話における電話番号のような仕組み、つまりIPアドレスを管理する「ルートサーバー」が必要になる。
 
 そして、インターネットガバナンスが「国際的な集団管理体制」に移行しても、このルートサーバーの情報を変更、つまり通信コントロールの核となる部分の変更には引き続き米商務省の承認が必要なのだ。
 
 民主主義の貫徹という高邁な理想を掲げる米国。「インターネットの自由」という目標を世界に打ち出し、ネット検閲などを行う国々での民主主義の確立も目指している。
 
 他方、こうした取り組みの裏側には「サイバー空間こそが新たな覇権主義の場になる」という冷徹な判断も働いている。換言すれば、国家安全保障の観点から「インターネットの自由」を積極的に確立していこうと米国は決意しているのだ。
 

サイバー空間が国家対立の主戦場に

グーグルのシュミットCEOも世界経済フォーラム(WEF)に出席〔AFPBB News
 
 近刊『グーグル秘録』(ケン・オーレッタ著、文藝春秋)では、著者が経験した興味深いエピソードが紹介されている。
 
 スイス・ダボスで開催された世界経済フォーラム(WEF)の場で、欧米の論客がインターネットの自由がもたらす民主的価値観を称賛し、個人に多くの自由をもたらすと主張した。これに対し、シンガポールやイランの出席者が「個人よりコミュニティーを尊重するのが価値観だ」と反論したというのだ。両者の間に存在する溝は想像以上に深い。
 
 サイバー空間における21世紀型の覇権主義――。政治体制や価値観の異なる国家対国家の利害衝突が、国境の存在しないインターネット上で増殖し始めている。
 
 今や中国のインターネット人口は3億8400万人に達し、米国の2億3400万人を大きく上回る(2009年時点、ITU統計)。「自律・分散・協調」を基本精神として米国主導で運営されてきたインターネットは、今や大きな曲がり角を迎えた。
 
 中国をはじめ新興国が飛躍的な発展を遂げ、世界経済の成長を牽引する「機関車」として役割が増大している。国際的な経済システムが一体化・共通化する裏側で、政治システムや価値観の違いは鮮明になり、サイバー空間がその主戦場になり始めている。


jbpress.ismedia.jpより引用。
 
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本日は、軍事事故ネタ3連発をお送りします
第1弾は、MiG-21墜落事件。
まずは、怪しいオープニングテーマをご覧下さい!↓
 
 
イメージ 1今まで中国官営メディアが公式的に報道したのは北朝鮮のものである可能性の小型飛行機が中国遼寧、撫順隣近で墜落、操縦士が死亡、北朝鮮側と接触しているというのがすべて。

このように正確な内容が公開されないことで、どうして北朝鮮戦闘機が越境、中国に入って来て、どうして空港を間近にして墜落したのかなど、多い事項が疑問として残る。

◆北朝鮮ミグ21機と推定=最初中国官営言論はどの国飛行機なのか明らかにしなかったが事件が知られた直後から事故飛行機が北朝鮮国籍なのは事実上確認された。現場写真で北朝鮮空軍のマークが肉眼で確認することができるからだった。しばらく事故飛行機がヘリなのか、ミグ15機なのか、ミグ21機なのかをめぐり混乱もあったが、結局ミグ21機だと事実上結論が出た。

ミグ15機は動体が短くて単純な円筒状だが、事故機は動体上端に半円筒型の機体がついていたため、ミグ21機と判読されたのだ。

◆北朝鮮脱出試みた可能性高い=それならどうして北朝鮮の戦闘機が中国で墜落したのだろうか。専門家たちは鴨緑江を間に置いて新義州に近い丹東隣近ではない瀋陽近くの撫順まで飛び、墜落したという事実から解明の手がかりを探している。専門家たちの分析結果、今回の北朝鮮戦闘機は意図的に中国領空に進入したようだ。

北朝鮮空軍は徹底的な計画によって飛行訓練を行い、ミグ21機を率いるほどのベテラン操縦士がミスで越境する可能性は低いというのが専門家たちの説明だ。またミスで隊伍を離脱しても距離上十分に旋回飛行を通じて復帰が可能だった。ミグ21機は最大速度マッハ2.05の超音速戦闘機だ。このような性能のミグ21機が平安北道方峴飛行場上空で直線距離で約240キロ離れた墜落事故現場まで到達するには約6分が必要となる。あっという間に中国領空に進入できるという話だ。結局、北朝鮮脱出シナリオだったなら、墜落戦闘機の操縦士は着陸が可能な瀋陽桃仙国際空港から27キロ離れた地点で志を果たすことができなかったという話になる。

一方、一部の香港メディアとインターネットなどでは死亡した操縦士のほかに別の1人が落下傘で脱出したという説も出回っている。

◆「必死的非常着陸」=事件展開過程で北朝鮮と中国空軍側がどうして何の対応もしなかったのかという背景も関心を集める。ある消息筋は「戦闘機離脱事故が発生すれば陸上レーダーと空中で数段階の対応が行われるのが常識」と話す。通常、地上レーダー官制所側で離脱戦闘機に向けて無線交信で警告信号が伝達され、それでも反応がなければ警告射撃に続き対空砲火射撃が行われるというのだ。また操縦士が意図的に交信を拒否すれば3〜5分で地上から迎撃用飛行機が出動することになっている。したがって北朝鮮空軍の迎撃用飛行機の離陸が遅滞し、問題の戦闘機は無事に鴨緑江を越えた可能性があったとみられる。もちろん中国領空でも北朝鮮と同じ対応が行われている。

しかしある軍事消息筋は「墜落現場写真を判読してみれば動体が比較的完全に撃墜された可能性は低いと見られる」と述べた。それとともに「通常非常状況が発生すれば操縦士は非常脱出を試みるが、今回の事件の操縦士は死に物狂いで着陸を試みた跡が垣間見える」と付け加えた。どうしても飛行機を捨てないという意志が強かったというのだ。

結論的に事故機の操縦士は迎撃されたのではなく燃料が切れて非常着陸したものとみられる。

一部では事故機の操縦士がロシアに行こうとしていたのではないかという推測もしている。北朝鮮人は中国に脱出してつかまれば自動的に北送されるようになっているからだ。しかし韓国への脱出を懸念した北朝鮮軍部で北朝鮮の飛行機には十分な燃料を与えないものと知られており、ロシア脱出説は説得力が劣るという指摘もある。

北朝鮮空軍部隊幹部出身北脱出者であるチェ某氏は「北朝鮮軍戦闘機訓練時は燃料難のため燃料タンクの3分の2ほどだけ満たして30分ほど飛行できるようにするのが慣行」と伝えた。

◆隠密に処理されるもよう=今回の事件の処理は北朝鮮と中国軍政府の交渉を通じて隠密に行われることがほとんど確かだ。ある外交消息筋は「空軍操縦士が北朝鮮の脱出を試みた場合、北朝鮮の立場が困難になる」とし「こうした情況を考慮して中国軍部が今回の事件の経緯をこれ以上公開せず伏せようとした場合、ひょっとしたら今回の事件の全貌が迷宮入りになるかもしれない」と見通した。 2010.08.19 08:43:18
 
中国政府、ミグ−21墜落原因を公式発表…「北が謝罪」 
 中国遼寧省撫順県で墜落した北朝鮮ミグ21戦闘機は、機体が解体され、19日、付近の瀋陽軍区所属の空軍基地に移されたことが伝えられた。

また北朝鮮と中国は事故現場の収拾を終えたことで、北朝鮮空軍機の中国領空進入の原因、死亡した操縦士の遺体と機体の返還問題をめぐり本格的な交渉に入ったと伝えられた。

中国国営新華通信は19日、「関係当局の調査の結果、不特定な機械的欠陥で戦闘機が方向を失い、中国側に越えてきた後、墜落した」と報じた。また「北朝鮮がこれに関して中国に謝罪し、両国は今回の事件処理について合意した」と付け加えた。

◇機体を分解して軍部隊へ=現地消息筋によると、中国軍と武装警察は19日午前5時ごろ(現地時間)、100余人の兵力を動員し、撫順県拉古の墜落現場で戦闘機の残骸を分解した後、大型トラック3台に分けて外部に移した。

付近の住民は「人が少ない早朝に、武装警察があちこちに配置された状態で速かに運ばれた」と述べた。中国軍当局は墜落事故が発生した17日午後から外部の人の現場接近を統制してきた。

こうした中、墜落した戦闘機は操縦士1人だけが乗る単座式で、死亡した操縦士が階級章を付けていなかったことが伝えられた。これに関し、国内の北朝鮮軍事専門家は「北朝鮮空軍は戦闘服、礼服、出退勤服の3つの服装があるが、一般的に訓練中に着る戦闘服には階級章を付けていない」と説明した。

◇ブラックボックス有無に関心=朝中当局は操縦士の遺体、機体の残骸など物証をもとに本格的な事故原因究明に乗り出した。両国はまず、北朝鮮の戦闘機がなぜ中国領空を200キロほど進入し、なぜ墜落したのかについて、詳しい原因調査を行うと観測される。

ある軍事専門家は「数十年前に制作されたミグ21には音声記録装置だけを搭載するケースが多い。ブラックボックスがあったのか、回収されたのかが、事故の究明に決定的な役割をするだろう」と分析した。

北京のある消息筋は「北朝鮮の戦闘機の中国領空進入が北脱出を狙ったものだとすれば、北朝鮮軍部にとって打撃は大きく、中国空軍が事前に防げなかったとすれば、領空防御責任が中国軍部に対して提起される」と分析した。

◇「中国領空に穴が開いた」批判拡散=中国の主要メディアは簡単な事実関係を伝えただけで、詳しい報道は一切していない。半面、中国ネットユーザーは事故の原因と背景をめぐり激論を繰り広げている。

一部のネットユーザーは「非常に古い北朝鮮ミグ21機によって中国領空に穴が開けられた」とし「北朝鮮の古い戦闘機が中国領空を深々と入ってくるまで中国空軍は何をしていたのか」と叱責した。「北朝鮮魚雷は韓国領海を、北朝鮮戦闘機は中国領空に入り込んだ」というコメントもあった。韓国と米国が連合軍事訓練を続けるだけに、この機会に中国が北朝鮮に対する軍事支援を強化しよう、という主張も出てきている。
2010.08.20 08:31:19
 
疑惑強まるミグ機墜落原因 
北朝鮮と中国が北朝鮮の戦闘機が中国で墜落した原因を急いで調査・発表したが、疑問が増幅している。脱北を図った北朝鮮操縦士が防空網を突き抜けて中国領空を200キロも進入した衝撃的な事件の真相を隠すため、急いで事態を処理しようとしたのではなかという疑惑も出ている。

北京のある軍事専門家は20日、「客観的で透明な調査を通してミグ21機墜落事件の真実が究明されるまでは、朝中の性急な調査結果を額面そのままに信じることはできない」と述べた。

前日の新華社通信は中国・北朝鮮当局の調査結果を引用し、「17日午後に遼寧省撫順県で墜落した北朝鮮軍用機は、機械の故障で方向を失ったため中国領内に進入し、墜落したと発表された」と報じた。しかも調査の結果には具体的な故障の原因とブラックボックスの有無も公開されなかった。通信は「朝中が今回の事故を共同で処理することで一致した」とし「意外な事故が発生したことについて北朝鮮が中国に謝罪した」と伝えた。

中国政府の立場を代弁してきた新華社通信の報道について、韓国側軍事専門家と対北朝鮮消息筋は「疑わしい部分が相変わらず多い」と首をかしげている。ある軍事専門家は「ミグ21機操縦士は経験が豊かな大尉または少佐級が操縦する。機械の故障で方向を失ったという主張は信頼しがたい」と伝えた。

また「最大速度がマッハ2.05のミグ21機が平安北道(ピョンアンブクド)パンヒョン飛行場を離陸し、240キロ離れた墜落地点に到着するのに約6分が必要」とし「中国領空進入の後にも機首を返す時間の余裕があったので脱北を図ったと考えるのが自然だ」と述べた。

ある対北朝鮮消息筋は「操縦士が脱北を試みたとすれば北朝鮮軍が困惑し、防空網に穴が開いたとすれば中国軍に負担となる。利害関係が一致する双方が責任を避けるために機械の故障を口実にした可能性も排除できない」と分析した。

これと関連し、中国国防大学の韓旭東教授は環球時報への寄稿で「北朝鮮軍用機は燃料がなくなって着陸を試み、墜落したとみられる」と分析し、新華社通信報道と差を見せた。また「中国の防空網には問題がなかった」と主張した。

真実はベールに包まれた状態で朝中が機械の故障で事件を終結させる意図を表したことで、今回の事件の原因は当分はミステリーとして残る可能性が高まった。
2010.08.21 11:48:05
中○日報より引用
 
※注意 韓国の報道は、内容的に多数の副作用が認められますので、使用上の用法要領を十分に注意の上、計画的にお使い下さい。
 
最後にMig-21って、何ですか?と言う方の為に下の動画をどうぞ!↓
 
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本日の デイリー「天安」は、別冊「後の祭り」シリーズをお送りします
 
 
 
 
 
 韓国の聯合ニュースは17日、北朝鮮が旧ソ連製のT62戦車を改良してつくった新型戦車「爆風号」の映像が初めて確認されたと報じた。今年3月に朝鮮中央テレビで流されていたことが分析で分かった。韓国の情報当局関係者の話として伝えた。
 同ニュースによると、爆風号は2002年から生産が始まり、125ミリまたは115ミリの新型主砲を備え、火力と機動性が旧来の戦車よりも向上。特に米韓両軍のヘリコプターによる攻撃に対応するため、14・5ミリの旧ソ連製対空機関砲を搭載している。
 レーザー式距離測定機など機器の性能向上が図られ、旧来の戦車に比べ砲弾の命中率が上がったとみられるという。 2010.8.18 01:22
 
新型の主砲・機関銃を搭載、以前に比べ大幅に向上した命中率
 北朝鮮は最近、これまでその存在がはっきり確認されていなかった最新型戦車「暴風号」を初めてメディアに公開し、韓国の情報当局が細かい分析作業を進めていることが分かった。

 韓国軍の消息筋は16日、「北朝鮮は最近、朝鮮中央テレビで、“暴風号”と思われる新型戦車を公開した。暴風号は、従来の北朝鮮軍の最新型戦車“天馬号”と比べ、火力や機動力、生存性などの面で性能が向上しているものとみられる」と語った。暴風号は、2002年に生産が始まったとみられており、M2002とも呼ばれている。

 国防部傘下の国防技術品質院が発行する『国防科学技術情報』最新号によると、暴風号は旧ソ連製のT62戦車を大幅に改造したもので、125ミリあるいは115ミリの新型主砲を搭載していると推定される。

 また、北朝鮮軍の旧式戦車が搭載している12.7ミリ機関銃より強力な14.5ミリKPV対空機関銃を搭載、韓米両国軍の攻撃ヘリに対応できるよう、火力を強化していると分析されている。また、レーザー測距儀や赤外線ライトなどを装備し、これまでの北朝鮮軍の戦車に比べ近代化された射撃統制システムも搭載、命中率が高まっているとみられる。

 『国防科学技術情報』は、暴風号は北朝鮮労働党傘下の第2経済委員会と第2国防科学院が1990年代に開発したもので、リュ・ギョンス戦車工場で生産されている−と記述している。これまでに実戦配備された数は、正確に確認されてはおらず、北朝鮮の最精鋭戦車部隊「リュ・ギョンス第105戦車師団」だけに配備されているとみられる。 2010/08/17 08:19:29
朝○日報より引用
 
北朝鮮が最近、旧ソ連製T−62戦車を改良して生産した「暴風号」戦車を初めて公開した。

情報当局のある関係者は17日「北朝鮮が最近、朝鮮中央TVを通じて暴風号という新型戦車を公開したため分析している」とし「画面上に映った機動から“天馬号”戦車より火力と起動性、生存性が向上したものと推定している」と明らかにした。

国防技術品質院が発刊する「国防科学技術情報」(第23号)はこの戦車が旧ソ連製T−62を改良した主力戦車で125ミリまたは115ミリ新型主砲を搭載したものと推定されると分析した。

特に北朝鮮の旧型戦車に搭載された12.7ミリの機関銃より強い14.5ミリ・ソ連製KPV対空機関銃を搭載し、韓米両国軍の攻撃用ヘリに対応するよう火力を強化したということだ。

レーザー距離測定器や赤外線探照灯などを揃え、既存の北朝鮮の戦車に比べて現代化された射撃統制システムを装着し、命中率も高くなったものと推定される。 2010.08.17 14:04:16
中○日報より引用
 
≪旧ソ連製を改良≫
 北朝鮮が先ごろ、旧ソ連製戦車「T−62」を改良して生産した新型戦車「暴風号」を初めて公開した。

 情報当局関係者は17日、朝鮮中央テレビで「暴風号」とみられる新型戦車が公開され、現在分析を進めていると明らかにした。北朝鮮ではやはり「T−62」を改良した戦車「天馬号」を運用しているが、画面上で見る限り、「暴風号」は「天馬号」に比べ火力、機動性、生存性などが向上したと推定されるという。

 国防技術品質院が発刊する「国防科学技術情報」(第23号)によると、「暴風号」は旧ソ連製戦車「T−62」を改良した主力戦車で、125ミリまたは115ミリの新型主砲を装備するとみられる。北朝鮮軍旧型戦車の12.7ミリ機関銃の性能を上回る14.5ミリの旧ソ連製機関銃、KPV重機関銃を搭載し、韓米軍の攻撃用ヘリコプターに対応できるよう火力を強化したと分析された。また、光波測距儀や赤外線ライトを装備するほか、従来の北朝鮮軍戦車に比べ近代化された射撃統制システムを搭載し、命中率が高まったとも推定される。

 「暴風号」は、朝鮮労働党の下に置かれる第2経済委員会と第2国防科学院が1990年代に入り開発に着手したもので、咸鏡南道・新興のリュ・ギョンス戦車工場で2002年から生産されている。

 韓国の情報当局は、北朝鮮は1990年代末まで「T−62」と「天馬号」を独自に生産し、前方地域や平壌一帯に集中配備したと把握している。

2010年8月17日、聯○ニュース
※注意 韓国の報道は、内容的に多数の副作用が認められますので、使用上の用法要領を十分に注意の上、計画的にお使い下さい。
 
兵器の詳細を知りたい方は、日本周辺国の軍事兵器さんのT-72戦車(暴風号)及びT-62戦車(天馬号) をご覧下さい。
 
オマケの2chの反応です。w
 
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金正日の死去間近? 大混乱必至の朝鮮半島
長男・金正男を立て改革開放路線へ舵切らせたい中国
2010.07.26(Mon) 福山 隆
 
(2)からの続き
 

7. 金正日が統治能力を喪失し、内部崩壊した場合の米・中・韓の対応

(1)韓国
 
 韓国にとっては千載一遇の統一のチャンスではあるが、統一を実行する決意・力量があるのかどうか疑わしい。統一は「北と心中」しかねないほどの経済的負荷・リスク(数百兆円規模)を背負い込むことになる。
 
 もし、韓国があえて南北統一を決意した場合は、南北の「親分筋」に当たる米・中・ロの説得が不可欠だ。米国を説得するとともに、裏チャネルで中国・ロシアとも外交取引をせざるを得ないだろう。
 
 外交取引の焦点は、韓国主導で統一した場合に失われる中国・ロシアの権益をいかに保証するか、であろう。
 
 韓国の譲歩策の一例としては、「統一朝鮮(仮称)」から米軍の駐留を排除することなどが考えられる。また、中ロを刺激しないためには、米国と一定の「間合」を保つことも重要だ。
 
 米韓連合作戦計画「OPLAN:5028作戦計画(偶発自体計画)」や「5029計画(内部崩壊対応計画)」を発動し「北進」することを、中国は決して容認しないだろう。
 
http://img3.afpbb.com/jpegdata/thumb200/20090709/4345048.jpg米軍はアフガニスタンとイラクへの対応で手一杯
(写真は爆弾テロが相次ぐバクダッド)〔AFPBB News
 
(2)米国
 
 当面、イラク、イラン、アフガンや対テロ戦争で手一杯で、朝鮮半島での動乱は極力回避し受動的対応をするだろう。北が内部崩壊した場合、米国は「現状維持」「現在の権益確保」を目標とするだろう。
 
 この際、最も重視するのは、台頭する中国との間の北東アジアにおける戦略態勢である。日本、台湾も含み北東アジアにおける米中の戦略態勢を変えないこと――これが基本目標になるだろう。
 
 従って、米国は非武装地帯(DMZ)以北に進出しない代わりに、中国も中朝国境を越えないという合意を追求するものと思われる。
 
 北が内部崩壊した場合は、以上のような立場で、直ちに北京とワシントン(G2)で韓国の頭越しに事態収拾の枠組みの確立を急ぐだろう。
 
 最悪のシナリオとして、中国の介入があれば米国もやむを得ず北進し、米中対決――第2次朝鮮戦争――に発展するリスクもゼロとは言えない。
 
 動乱の中での「核拡散」防止(北の核が国際テロ組織のみならず韓国の手に渡ることも絶対阻止)の目的で、沖縄の海兵隊などを空中機動(ヘリ、落下傘)により寧辺(ヨンビョン)などの核関連施設に投入し、所要の作戦を実施するはずである。
 
(3)中国
 
 現下の経済発展を損なう朝鮮半島有事は絶対に許容できないというのが、基本スタンスだろう。北が内部崩壊した場合、米国と同様中国も一応「現状維持」「現在の権益確保」を目標とするだろう。
 
 ただ、冷戦時代と違い経済・軍事力の発展著しい中国は、米国よりも野心的で、「現状維持」「現在の権益確保」は最下限の目標であり、努めて有利な朝鮮半島支配体制構築を目論むものと思われる。
 
 北が内部崩壊した場合、中国も米国との「阿吽(あうん)の呼吸」では、直ちに北京とワシントン(G2)間で韓国及び内部崩壊した北の頭越しに、事態収拾の枠組みの確立を急ぐはずである。
 
 中国はこれまでの経済発展・軍拡により、米国に比べ過去の朝鮮戦争当時よりは相対的にはるかに優位な立場にあり、事態収拾に当たっては中国が主導権を握る可能性が大きいものと思われる。
 
 中国は韓国による吸収統一は許さず、中国が後ろ盾となる新たな北朝鮮政権の樹立を目指すだろう。その際の眼目は、中国と同様に改革解放路線を実行する政権・体制の樹立である。
 
 改革開放政策を実行するための北の新政権は、中国同様に集団指導体制が望ましいが、既に述べた理由で中国が庇護してきた金正日の長男・正男が選択肢の1つになると思われる。
 

8. 6者協議を利用したソフトランディングの模索

韓国メディアが報じた北朝鮮の新たな地下核実験場(2009年)〔AFPBB News
 
 「ポスト金正日」への平和的・円滑な移行は、米中ロや日韓はもとより、世界規模で見ても重要な課題である。
 
 その実行に向けては米中が中心的役割を果たすだろうが、米中2カ国だけではバランス不足である。
 
 そこで、北朝鮮の核開発問題解決のための協議機関である6者協議を、国際的な「ポスト金正日」への平和的・円滑な移行に向けた調整の枠組みとして活用する方策が考えられる。
 
 この際、北の面子を潰さないように本来の核開発問題解決の姿勢を装いながら、北を除外し隠密に準備し、「カウントダウン」以降本格的に取り組むものとする。もちろん、米・中・ロ・韓・日の5者に加え国連が関与するのは当然のことである。
 

9. 結び

 朝鮮半島で「今、そこにある危機」は北朝鮮の核問題だけではない。それどころか、金正日の健康の急速な衰えを勘案すれば、核問題の解決よりも金正日の健康悪化に伴う混乱への対応こそが焦眉の急ではあるまいか。
 
 金正日の天命は神のみぞ知るところだが、米国や韓国などの情報によれば、余命はそれほど長くはないというのが一般的見方だ。
 
 金正日のように唯一人の命が、北朝鮮のみならず米・中・ロ・韓・日を巻き込むカタストロフィの引き金になる例は希だ。だが「その時」は刻々と迫っている。
 
 政局が混迷する日本では、ともすれば内政のみに目を奪われがちだが、一衣帯水の朝鮮半島におけるカタストロフィは我が国にとって耐え難いインパクトをもたらすことを肝に銘じなければならない。
 
 そのうえで、日本のみで成し得る安全保障上の措置と日米、6カ国、国連などを通じた国際協力により、朝鮮半島のカタストロフィを最小限に押さえ込む努力が肝要だ。


jbpress.ismedia.jpより引用。
 
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金正日の死去間近? 大混乱必至の朝鮮半島
長男・金正男を立て改革開放路線へ舵切らせたい中国
2010.07.26(Mon) 福山 隆
 
(1)からの続き

4. 冷戦後の北東アジアの戦略環境の変化と朝鮮半島の意義・価値

(1)太平洋・アジアが米中の覇権争いの唯一の戦域――冷戦時代の2正面から1正面に
 
 冷戦時代、米ソ両国の戦いの場(戦域)は「大西洋・ヨーロッパ」と、「太平洋・アジア」の2正面が存在し、「メーン」は明らかに「大西洋・ヨーロッパ」で、「太平洋・アジア」はあくまでも「サブ」だった。
 
 ところが今日、米中対立の構図において2つの戦域は存在せず、唯一「太平洋・アジア」戦域だけになった。
 
 ちなみに、米中にとって唯一の戦域「太平洋・アジア」の中でも、その勝敗の帰趨を分ける「要石(KEY STONE)」が日本である。
 
 また冷戦時代、米国は「大西洋・ヨーロッパ」戦域において15カ国からなる北大西洋条約機構(NATO)の支援を受けたが、今日「太平洋・アジア」戦域で戦略的な支援を期待できる国は日本をおいてほかにない。
 
(2)米国の凋落と中国の台頭
 
 米国は今後「ジリ貧」になり、もはや世界の警察官の任を負えなくなる時代が来るのではないかという懸念がある。この懸念は歴史的な前例に基づくものだ。
 
 ベトナム戦争では時価換算で65兆円の金を使い、これにより米主導のブレトンウッズ体制が壊れ、金本位制と固定相場制を放棄した。さらには、ニクソン・ドクトリンが打ち出され、「自分の国は自分で守れ」――と、同盟国を突き放すことになった。
 
 この事例を下敷きにして米国の将来を考えてみよう。アフガン・イラクでは既に95兆円の戦費を使い、年内にも100兆円に迫るだろう。アフガン・イラク戦費に加え、リーマン・ショックという経済的ダメージを受けた米国がジリ貧状態から抜け出せる確証はない。
 
 米国防省も経済の先行きを悲観しているようだ。今年2月に公表された米国のQDR(4年に1度の米国の戦略報告書)を丹念に読めば、同報告書は「衰退戦略」を描いているとしか思えない。
 
 米国経済が衰退の道を辿れば、現状のように九十数兆円以上もの軍事費を投入することはあり得ず、いずれ国防予算に大鉈を振るわなければ立ち行かなくなるものと思う。米国が今後国防費を大幅削減する場合、同盟国の日本に過剰な期待をするのは自明の理と言うべきだろう。
 
 いずれにせよ日本・朝鮮半島を含む北東アジアは、「昇る中国」と「沈む米国」の狭間にあることは間違いない事実である。定かでないのは、その速度だけではないだろうか。下図のように、今後米中のパワーの均衡点は東進することになるだろう。
 
イメージ 1
 
(3)朝鮮半島は今や最も敏感な「世界の火薬庫」
 
 冷戦時代は、米ソにとっては2つの戦域「大西洋・ヨーロッパ」と「太平洋・アジア」が存在し、米ソの「発火点」になる可能性がある地域は東西ドイツ、中東、朝鮮半島、台湾であった。
 
 冷戦以降は東西ドイツと中東が「世界の火薬庫」になるリスクは大幅に低下した。今日、米中対決の引き金になる可能性がある地域は朝鮮半島と台湾である。
 金正日の健康・世襲問題、核ミサイル開発問題及び経済破綻などを考えれば、朝鮮半島は台湾に比べはるかに不安定で、米中対決の引き金――「世界の火薬庫」――になる可能性が高い地域になった。
 

5. 天安撃沈事件に対する米・中・韓の対応を検証する

http://img3.afpbb.com/jpegdata/thumb200/20091121/4942593.jpg米国のティモシー・キーティング前太平洋軍司令官
(現在の司令官はロバート・F・ウィラード海軍大将)〔AFPBB News
 
(1)地政学の証明
 
 事件発生後、米中がいち早く事件に介入したことは、朝鮮半島の地政学を如実に裏づけるものだと思う。朝鮮半島の地政学の通り、米国は韓国の、中国は北朝鮮の後ろ盾となり、事件の解決・沈静化に積極的に動いた。
 
(2)米中(G2)による北東アジア地域のコントロール
 
 2007年8月17日付ワシントン・タイムズ紙が、中国海軍高官が米太平洋軍のティモシー・キーティング総司令官に対して「太平洋を東西に分割して管理しないか」と持ちかけたというニュースが話題になった。
 
 天安撃沈事件の処理においては、上記の記事で話題になった米中(G2)による「仕切り」が顕著だった。今後朝鮮半島で生起する事件は、米国と中国が主導権を握り解決していくという「道筋」がつけられたのではないだろうか。
 
 今後は、「北朝鮮は中国がコントロールし、日本・韓国・台湾は米国が押さえる」という枠組みが一層鮮明になるかもしれない。まるで山口組と稲川会が縄張りを仕切るように。
 
(3)中国の影響力の拡大
 
 急速な経済成長を背景に、中国の軍事力の台頭は著しい。一方、米国はイラクとアフガニスタンにおける戦いで手一杯の状態だ。このような背景から、国連の安保理を舞台とした天安撃沈事件の処理においては、中国がイニシアチブを取った感がある。
 
 安保理における攻防の結果は、政治的意味合いが劣る「議長声明」にトーンダウンしたのみならず、北朝鮮を名指しで批判しない内容に留まった。中国が力量を見せつけた格好だ。
 

6. 金正日後継問題の行方〜正男かジョンウンか

 メディアなどは三男のジョンウンが後継者に決定したかのように報じている。一方、長男の金正男は既に後継レースから外れていると言われ、金正日の異母弟・平一同様“国際的放浪者”になるとの見方もある。果たしてそうだろうか。
 
 私は、金正男の後継の可能性に注目している。正男を担ぐのは中国だ。中国は、金正日には手を焼いた。金正日は改革開放路線の受け入れを拒み、核ミサイル開発を促進し、瀬戸際外交に走った。
 
 中国にしてみれば許し難い専横であり、我慢の限界ではなかろうか。中国の経済発展をぶち壊しかねない金正日には懲りたはずだ。
 
 このような理由で、中国は北の政権の「端境期」を絶好のチャンスと捉え、改革解放路線受け入れに誘導することを最大の目標にするものと思われる。
 
http://img3.afpbb.com/jpegdata/thumb200/20091006/4726088.jpg韓国紙が報じた金ジョンウンの写真〔AFPBB News
 
 北朝鮮に路線変更を迫るためには、金正日の後継問題に関与(内政干渉)し、改革解放を実行できる人物・体制に替える必要がある。世襲にこだわる金正日に対して中国は、長男の金正男の後継を強く主張するものと見ている。
 
 正男は中国の庇護の下、長期間滞在し改革解放の現場で学び、中国要路との太いパイプを構築した。正男こそが、北朝鮮に路線変更させ得る唯一の後継者に違いない。
 
 金正男を後継者に据えることができれば、中国は金日成・正日父子時代に比べ、はるかに北朝鮮をコントロールできる立場に立つことができる。
 
 今回の天安撃沈事件で、中国が国際世論に逆らってまで北朝鮮を庇護したのは、後に後継人事に介入するために“貸しをつくった”可能性がある。
 
 ただ、変幻自在な中国は、三男・ジョンウンの世襲を条件付きで認めることも可能だ。その条件とは、金正日が「北朝鮮は後継者・ジョンウンの下で改革解放路線を実行する」との誓約をすること。もしも違約する場合はあらゆる支援を遮断するというペナルティ条項も加わるだろう。
 
 北朝鮮は国際約束を平気で破る。「改革解放路線を実行する」との誓約も、むなしく反古になる可能性がないとは言えない。その時は中国が許さないだろう。経済支援の完全遮断というペナルティのほかに軍事的圧力さえも加えるはずである。
 
 北朝鮮は「逃げ道」として、ロシアの援助や米国との国交樹立を模索する可能性がある。中国は北朝鮮の「退路を断つ」ために、米国やロシアはもとより、韓国、日本にも北朝鮮の逃げ道を塞ぐための外交工作を行うだろう。
 
 いずれにせよ、中国は今度の北朝鮮の世代交代・後継の機会を利用して何が何でも「北朝鮮を改革開放路線に追い込む」という強い決意をしているに違いない。
 金正日が後継者の後見を託すうえで一番頼りになる人物は、血を分けた妹の金敬姫(キム・キョンヒ)とその夫の張成沢(チャン・ソンテク、国防委員会副委員長)である。
 
 金正日は“内妻”の成恵琳(ソン・ヘリム)亡き後、その遺児の正男を金敬姫(子供がいない)に預けたことがある。張夫妻は正男に今も我が子のような情を持っているに違いない。そこに中国がつけ入る隙があるのではないかと思う。
 
 東洋の諺に「雌鳥(めんどり)が鳴けば家が滅ぶ」という諺がある。今権勢を誇る雌鳥の金敬姫も、兄の金正日亡き後は後ろ盾がなくなる。しかし金敬姫はそのことに気づかず、「兄」が生きていた時と同じように虚勢を張って自己主張する。
 
 それが北朝鮮動乱の大きな「変数」になる可能性がある。
 
 後継問題をトリガーとして北朝鮮の内乱に発展するシナリオとしては、以下のようなものがあろう。
 
シナリオ1:金敬姫・張成沢と軍部の対立
シナリオ2:軍部内の対立
 
シナリオ3:金敬姫と張成沢の夫婦喧嘩
シナリオ4:中国の介入による金正男の擁立


(3)へ続く
 
jbpress.ismedia.jpより引用。
 
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