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日本を倒すのに核は不要、衛星を破壊すべし
脆弱な宇宙への攻撃をもし北朝鮮が仕かけたら・・・
2010.07.16(Fri) 小川 剛義
 
(1)からの続き

2 これからの宇宙環境

EUはGPSに対抗するため独自の「ガリレオ計画」を推進している〔AFPBB News
 
(1)軍事作戦の画期的変革
 
 次の数十年、宇宙を利用した軍事システムはさらに進化発展し、はるかに高度な能力を提供するようになるだろう。それは現代の戦闘様相を画期的に変化させることを可能にしている。
 
 既に米軍は、新しい時代の要求に応えられるよう衛星を再構成し、近代化を推し進めている。
 
 例えばさらに精度の高い次世代GPS衛星を整備することにより、地上部隊の兵士一人ひとりに至るまで小型軽量の受信機を携行させれば、大部隊の散開や離散集結を苦もなくやり遂げることができるようになるだろう。
 
 このことは階層型の組織を基本としている軍の組織に革命的な変化を起こしかねない。
 
 次世代の軍事衛星通信システムは、現有のシステムの100倍もの容量の移動体通信を提供するようになると言われている。
 
 この大容量高速通信システムによってネットワークを構成することにより、ネットワーク戦(NCW)が実行でき、敵の発見・識別、兵器の指向、敵の撃破までのプロセスが正確かつ短時間で実行され、作戦スピードが著しく向上し、戦いで優位に立つことができる。
 
 赤外線センサー衛星は、現在のシステムとは桁違いに感度の高いセンサーで小型のミサイルに至るまでその発射を探知してしまうだろうし、戦闘地域での彼我の動きを昼夜の別なく持続的に掌握してくれるだろう。
 
 これによって部隊は夜中でも真昼同様の作戦行動を取ることができるようになる。
 
(2)多くの参入者
ベネズエラは2008年、中国の援助を得て独自の通信衛星を打ち上げた〔AFPBB News
 
 宇宙が人類の活動に大きな役割を果たす中で、宇宙への参入者もどんどん拡大している。今日、衛星を打ち上げる能力を持っている国はまだ1ダース程度であるものの、多くの国が衛星によるサービスを受けられるようになっている。
 
 宇宙に参画するための経済的、技術的敷居は明らかに低くなっており、世界各国は宇宙開発に参画することによって、経済的、社会的な実利に加えて政治的威信や国際的影響力を高めようとしている。
 
 軍事や安全保障の分野でも、衛星がもたらしてくれる情報の優位性などの実益面から各国は宇宙に強い関心を向け始めている。
 
 まして新たに宇宙に参入してくる者は決して国家に限ったものではない。超国家組織、共同体、非政府団体、挙句の果てはテロリストグループなど、単一の国家に結びつかない、あるいは既存の概念に当てはまらない当事者が出現している。
 
 このような多様な宇宙への参画者たちは、これまでなかったような科学・技術面での協力や経済的な競争の機会を提供するにとどまらず、軍事的摩擦という問題も生じさせる。
 
 そして、さらに重要なのは、他の国の安全保障のための宇宙利用を妨害する方法を模索している国があることである。
 
(3)宇宙の特性と脆弱性
中国とロシアは米国の電力システムに何度にもわたってハッキングを仕かけていたと米紙。写真は米テキサス州オースティンにあるIBMの研究所で、ビデオ回線を通じた電力復旧作業のデモンストレーションをするエンジニア(2009年3月18日)〔AFPBB News
 
 宇宙はほかの領域と比較して、次のような特性を有している。
 
●他国の上空を合法的に通過可能であるため、世界中どこでも必要な地域の情報を安全に収集することができる。
 
●多様なセンサーを配置し、グローバルな通信ネットワーク等を構成することが容易である。
 
●高い位置からの広い視野を利用することができ、広い範囲をカバーすることができる。
 
 他方、この特性によって衛星の存在や動きを隠すことが難しく、誰でも容易に衛星にアクセスでき、その機能を封じ込めることが可能であり、逆に弱点を形成することにもなる。
 
 軍事的に強大な国は、圧倒的な技術力と膨大な量の戦力を駆使した戦闘を優位に進めようとする。
 
 これに対してこれらの潜在敵対国は相手の強いところで戦闘することを回避し、弱点を攻撃し、自分にとっては優位で相手には思いがけない分野、手段で優位に立ち相手を打ち負かす作戦を取る。これを「非対称戦」と呼ぶ。
 
 近年、宇宙で優位に立ち、宇宙を利用して情報優越を確保し、あるいは宇宙の機能を活用して戦力を強化しようと目論む国々は、宇宙の脆弱性に着目し、非対称戦の有効性を認識して、敵対国の宇宙における脆弱性を巧みに衝いて攻撃を仕かけ、戦力を麻痺させ、あるいは能力を減衰させる戦いを取り入れようとしている。
 
 今後はジャミング、なりすまし、ハッキング、データ破壊、さらにはレーザーなどを含む通常兵器による物理的な衛星破壊など、ソフト、ハード両面にわたり、衛星をはじめ各種宇宙物体への積極的な攻撃が予測される。
 
 また、地上の宇宙関連施設も脆弱である。管制施設や打ち上げ基地、通信網などの地上インフラへの攻撃で比較的容易に宇宙機能を麻痺させられてしまう。
 
 2001年9月11日の米国同時多発テロのような攻撃が地上インフラに対して行われた場合、各種宇宙能力は低下し、これに依存している軍事力は大きな痛手を蒙ることになる。
 
(4)宇宙戦争の悪夢?
 
 そうした中、中国が衛星攻撃に成功した。2007年1月11日、中国は機能停止した自国のフェン・ユン極軌道気象衛星に、中距離弾道弾を改良したロケットを地上基地から発射して破壊した。その結果、その目標衛星は900個以上の軌道上の残骸として分裂した。
 
スペースデブリ(ウキペディアより)
イメージ 1 このような衛星攻撃兵器(ASAT)実験は、既に1970年代から米ソでは開始されていたことではあったが、それは核兵器と同じく、両国の間で抑止が効いていた。
 
 今回の中国のASAT実験そのものについては今さら驚くには値しないが、米ロにとって衝撃的だったのは、宇宙において米ロ両国への対抗心を隠そうとしない中国が、衛星を破壊する力を実証してみせたことだ。
 
 さらに、このような脅威が宇宙への新たな参入者の間に拡散し始め、悪意を持った国家や非国家組織の手に渡る可能性が高まったことであった。
 
 軌道上の衛星を利用できなくする対宇宙攻撃は、事前には予測できない多くの影響を生み出す。
 
 衛星を物理的に破壊すると、ほかの衛星に危害を加えるようなスペースデブリ(宇宙ごみ)を生じる。また、思いもよらない誤解、読み違い、そして制御できないエスカレーションも生じやすい。
 
 人類が宇宙に踏み込んだ最初の約50年間は宇宙利用阻害兵器の発達にブレーキがかかっており、宇宙は比較的静穏な領域として維持でき、恒常的な利用が基本的に平穏になされていた。しかし、この分野の技術が進歩し続けている状況に鑑みれば、10年後、20年後には悪意を持った国などが対宇宙攻撃能力を十分に磨き上げてくるに違いない。
 
 米国では、国防省が運用している複数の衛星が攻撃を受けていることを示すアラートライトが一斉に点滅し始めるという「悪夢のようなシナリオ」が起こる可能性を恐れている。
 
 このような攻撃を回避できなかったり、攻撃源が分からない場合が最悪であり、彼らはこれを「宇宙における真珠湾攻撃」と呼んでいる。
 
 宇宙はもはや聖域ではなく、また将来の紛争において聖域にとどまることはないだろうということを再認識しなければならない。


(3)へ続く
 
jbpress.ismedia.jpより引用。
 
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日本を倒すのに核は不要、衛星を破壊すべし
脆弱な宇宙への攻撃をもし北朝鮮が仕かけたら・・・
2010.07.16(Fri) 小川 剛義
 
宙の軍事利用が今、大きな変化の波に洗われようとしている。宇宙利用*1の脆弱性に目をつけ、宇宙利用を妨害して機能を麻痺させ、戦いの主導権を握ろうとする動きが生まれているからだ。
 

宇宙は「利用」から「せめぎ合い」の時代へ突入

目次
 軍事分野において、宇宙は「利用する領域」から「せめぎ合いの領域」に変わりつつある。我が国はこの現実を直視しなければならない。
 
 最近、宇宙での日本の活躍が国民の目を引いている。日本人宇宙飛行士が宇宙ステーション(ISS)で成果を挙げ、昨(2009)年はそのISSへの貨物輸送を宇宙ステーション補給機(HTV)が担い正確にドッキングに成功した。
 
 そして今(2010)年は惑星探査衛星「はやぶさ」が7年間の宇宙の旅の結果、満身創痍になりながらも多大の成果を持って帰還した。
 
 さて、宇宙はもはや夢や冒険の対象としてだけの存在であったり、「はるかかなたの空間」ではなくなっている。
 
 我々は地球の反対側から通信衛星で送られてくるサッカー・ワールドカップの実況中継放送を観戦して熱い声援を送り、日常のドライブでは全地球測位システム(GPS)を使ったカーナビが欠かせない。
 
 グローバル化した経済分野ではインターネットで情報を取り、世界中の取引先と衛星通信を介して交渉し、電子メールでやり取りをし、即時に決裁しないと後れを取る。
 
 宇宙が日常の活動に不可欠になったのは、軍事分野も同様である。作戦行動において、敵情報の収集から、情報の共有、命令・指示の伝達、個別の兵器の運用、そして戦果の確認まで、いずれの段階でも衛星が大きな役割を果たしている。
 
 しかし、軍事分野は今、大きな変革の時にある。これまでは宇宙を効果的に活用して、いかに作戦行動に役立てるかということに力が注がれてきた。ところが最近、宇宙利用の脆弱性に目をつけ、これを妨害し阻止する動きが生まれているのだ。
 
 このことは、宇宙の機能に大きく依存している近代軍を持つ国家ほど不利な状態に陥りやすいということを意味している。軍事分野において、宇宙は今や「利用する領域」から「せめぎ合いの領域」に変わりつつある。
 
 我が国では、2008年5月「宇宙基本法」を制定し、これまで制約が多かった防衛目的のための宇宙利用に道を開いた。これによって主要国の間では既に常態化している軍事分野での宇宙利用について、自衛隊をやっとスタート台に立たせることができた。
 
 ここでは、世界における宇宙の軍事利用の現状や今後の動向を踏まえ、我が国が宇宙利用を進めるに当たって防衛面で果たすべき役割や必要な措置を考える。
 
*1=本小論で述べる「宇宙利用」もしくは「宇宙の軍事利用」とは、大気圏を越えた領域で行われる周回する衛星等の活動およびこれらを支援する地上システム等を対象とし、一時的に宇宙を通過するミサイル等は含まない。
 

1 宇宙の軍事利用の現状

(1)宇宙開発黎明期
 
 1957年10月4日、当時のソ連が初の人工衛星「スプートニク1号」の打ち上げに成功し、人類が初めて宇宙に足を踏み入れた。宇宙開発の初期の時代は「名誉と冒険の時代」であったと言える。
 
 米ソ両国が宇宙という未知の世界に開拓を進め、次々と新たな挑戦が成功を収め、新しい領域の可能性に人々は胸をときめかせた。
 
 他方、宇宙には国境がなく、潜在敵国のあらゆる地域に目を光らせるのに好都合であった。米ソは宇宙開発初期から宇宙を軍事的に利用しようとし、宇宙からの偵察活動という新しい分野に力を注いでいった。
 
 東西冷戦の当時、米国は高々度偵察機「U-2」を使ってソ連の内部奥深くまで入り込み、大陸間弾道ミサイル(ICBM)基地などを探る秘匿度の高い写真偵察活動を実施していた。
 
 ソ連はこの米国の偵察活動を領空主権の侵害と非難し、1960年5月にはU-2を撃墜した。米国はこの事件により偵察飛行を中止するとともに、ソ連を挑発せず、撃墜されることもない偵察衛星による写真偵察に一層力を注ぎ始めた。
 
 これに対してソ連も、「スパイをするために衛星を使うことは許し難い主権の侵害である」と主張しながらも、米国の空軍基地や空母など米国を攻撃する際の目標を探知するなどのため、米国同様の衛星偵察活動を同時期に開始している。
 
 米ソ両国は宇宙からの偵察活動が外交問題になることを互いに避けるとともに、計画的に粛々と偵察が行えるよう、偵察衛星については技術面も含めて徹底して秘匿した。
 
 宇宙からの偵察活動が公然と許容されるに至ったのは1970年代半ば、兵器制限交渉の合意の下で検証技術手段(NTM)の主なツールとして是認された以降のことであった。
 
 冷戦間、米ソ両国のICBM部隊は強力な戦略的抑止力を提供していたため、宇宙は偵察活動のほかにも戦略的に重要な場になっていった。ICBMによる先制攻撃を探知するため、米国の防衛支援計画(DSP)衛星は、ソ連のICBM発射情報を入手すべく早期警戒衛星として静止軌道上から24時間警戒をしていた。
 
(2)軍事利用への規制の試み
米国初の有人宇宙飛行計画「マーキュリー計画」に参加した宇宙飛行士たち(1961年4月20日)〔AFPBB News
 
 宇宙開発が進むにつれ、1950年代末から1960年代にかけて大気圏外の軍事利用を禁止しようとする議論が盛んに行われた。
 
 米ソによる初めての人工衛星が打ち上げられた直後の1958年には、既に国連に宇宙平和利用委員会(COPUOS)が設置され、宇宙空間の軍事利用のあり方が検討され始めた。
 
 その主要な争点は、「宇宙空間の平和的目的のための利用」についてであり、「平和的目的」が「非軍事」なのか、あるいは「一定の軍事利用(すなわち非侵略的活動)」が許されるのかということであった。
 
 概して当時は、西側諸国が「平和的=非侵略的」、東側諸国が「平和的=非軍事的」との主張を行っていたが、本音のところはいずれも「平和的=非侵略的」であり、防衛目的の機能は是認することで次第に暗黙の了解が形成されていった。
 
 1967年に合意に達した「宇宙条約(Outer Space Treaty)」では、核兵器大量破壊兵器を運搬する手段を衛星軌道上に配置したり、天体に軍事基地を配置したりすることを禁じることで合意された。
 
 しかし、この条約で「平和的目的に使われるべき」としたのは天体であり、宇宙空間の規制はなかった。
 
 宇宙空間は大量破壊兵器の設置のみが禁止され、さらに「平和的=非侵略的」という認識が浸透していたため、宇宙の軍事利用は非侵略目的であれば通常兵器の範囲内で禁止されないと解釈されるようになった。
 
(3)昨今の軍事利用
宇宙からは地球の気象や資源、海洋データなど様々な情報が得られる〔AFPBB News
 
 冷戦が終結した1990年代以降、宇宙は「名誉と冒険の時代」から「利用の時代」へと大きく拡大していった。
 
 映像、通信、航法等の技術的進歩が著しく、これらを衛星に応用して、宇宙開発当初から行われていた画像観測や通信を利用する分野で広範多岐にわたる活用が伸びたのに加え、測位などの分野でも、軍事・民生双方で衛星の機能を活用する機会が多くなった。
 
 これを端的に表現すると、宇宙は「情報」のために貢献していると言える。
 
 1991年の湾岸戦争では、多国籍軍はミサイル発射警戒、通信、気象観測、戦場監視、偵察をはじめ、位置標定、航法、時刻規正など広範な分野にわたって宇宙のシステムを活用した。
 
 米軍は軍事専用および商用借り上げの衛星通信網によって、作戦地域におけるあらゆる通信手段のほとんどを賄ったとまで言われている。軍事衛星通信網は前線部隊に空襲警報や警戒情報をくまなく迅速確実に伝達するのに有効だった。
 
 冷戦時ICBMを探知するために配置されたDSPの衛星群は、イラクから発射されたスカッドミサイルを探知するのに役立った。GPSは、地上部隊がなんら目標物もない砂漠を横切る機動を行うのに有用であり、部隊に安心感を与えた。
 
 そして2003年のイラク戦争で、GPSは何の変哲もない通常爆弾を安い経費で精密誘導兵器に変えてしまった。
 
 今日の作戦環境では、派生する犠牲や被害を最小限にして攻撃目標のみをピンポイントで破壊できる極めて精度の高い兵器を使うように指揮官は強いられているが、GPSはその要求に的確に答えを出した。
 
アフガニスタンのバグラム空軍基地で格納庫から出された無人機プレデター〔AFPBB News
 
 昨今のアフガニスタンでの作戦では、米軍は敵地の奥深く入り込んで偵察活動や対地攻撃を行うプレデター(MQ-1)やラプター(MQ-9)といった無人機システムを、衛星通信を使って地球の裏側にある米国本土から遠隔指令し、コントロールを行っている。
 
 宇宙の軍事利用の利点は、第1に質の高い情報を収集することにより脅威を評価し、警告を発するなど情報力が大幅に強化されることである。
 
 第2に確実できめ細かい通信ネットワークの構築や正確な位置情報の取得により従来の戦力の能力を一層強化させることができ、作戦能力が強化されることである。
 
 仮に対等な装備であっても、宇宙の力を利用することによりその能力をはるかに強化して、敵対国や競争相手より優位に立つことができる。
 
 情報は、国家の安全保障能力を高めるために大きな意義を持つ。情報収集や分析、提供といった一連の情報処理や意思決定のサイクルを敵より迅速に行うことができれば軍事上有利な立場に立つことができ、劣勢な兵力を補うこともできる。
 
 衛星による情報は平時、各国の兵器および兵力配備についての透明性を高め、国際社会の安定に寄与できる。また有事、作戦行動においては、多くの情報を収集し、分析して、素早く活用できる方が有利であることは自明である。
 
 このように宇宙を利用した機能は今や軍の作戦に幅広くかつ複雑に関わっており、国家および軍の指導者にとって、警戒監視、戦力展開、戦力発揮、および戦果確認など作戦のいずれの段階においても緊要な役割を果たすに至っている。


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ネットからの脅威:サイバー戦争
2010.07.05(Mon) The Economist
 
(英エコノミスト誌 2010年7月3日号)
 
サイバースペースでも各国が軍備管理を論ずべき時が来た。
リアルな世界と同じように、サイバースペースでも軍備管理を論じる時が来た〔AFPBB News
 
あらゆる歴史を通じて、新技術は戦争に革命的な変化をもたらしてきた。急激な変化もあれば、徐々に変わった場合もある。馬が引く戦車や火薬、航空機、レーダー、核分裂が戦争に与えた影響を思い浮かべてみるといいだろう。
 
 情報技術(IT)についても同じことが言える。コンピューターやインターネットは経済の姿を変え、西側諸国の軍隊に大きな優位性を与えた。遠隔操縦の航空機を世界中に送り込んで情報収集や標的の攻撃に利用することも、ITによって可能になった。
 ただし、デジタル技術の普及には代償もあった。軍や社会がサイバー攻撃の脅威にさらされるようになったのである。
 
 脅威は複雑かつ多面的で、大きな危険をはらんでいる。現代社会はかつてないほどインターネットに接続されたコンピューターシステムに依存しており、その結果、敵により多くの攻撃経路を与えている。もし、発電所、製油所、金融ネットワーク、航空管制システムが停止させられれば、人命や生活が失われる可能性もある。
 
 ところが、戦争でさえ行動を規制する規則があるというのに、他の分野と違ってサイバースペースでは規則が皆無に等しい。世界の主要国はサイバー戦争の脅威を減らす方法について、核兵器や通常兵器の軍備管理と同様の協議を開始すべきだ。その目的は、手遅れになる前に攻撃を抑え込むことにある。
 

軍事力の再定義が始まる

 サイバースペースは陸、海、空、宇宙に続く5つ目の戦場となった。一部には、現在の世界を動かしているシステムが突然停止するといった事態を想定するシナリオもある。コンピューターネットワークが崩壊すれば、工場や化学プラントが爆発し、人工衛星は制御不能になり、金融ネットワークや電力網は機能不全に陥る。
 
 こうしたシナリオは、多くの専門家には大げさすぎるように映るだろう。それでもほとんどの専門家は、意志と手段、時間さえあれば、ネットワークへの侵入は容易いことを認めている。各国の政府もそのことをよく分かっている。なぜなら、政府そのものが熱心なハッカーだからだ。
 
2008年のロシア軍によるグルジア侵攻時、サイバー攻撃も同時に起きていた〔AFPBB News
 
 多くの場合、スパイはコンピューターシステムに侵入し、情報をごっそり盗み出す。その対象は米グーグルのこともあれば、防衛関連企業のこともある。ネットワークに侵入してダメージを与えるのは、それと比べてずっと難しいというわけではない。しかも、細心の注意を払えば、誰の仕業かを突き止められることもない。
 
 2007年にはエストニア、2008年にはグルジアに対するサイバー攻撃が起きた(後者は奇妙なことに、ロシアがカフカス地方にある同国に進軍したタイミングと一致する)。これらはロシア政府の主導によるものというのが一般的な見方だが、攻撃源として突き止められたのはロシアのサイバー犯罪者までだ。
 
 これらの攻撃に使われたコンピューターの多くは、この件とは無関係な米国人が所有する乗っ取られたマシンだった。また、一部の西側企業は中国政府が小規模なサイバー攻撃を組織し、コンピューターに侵入してノウハウを盗もうとしていると疑っているが、こうした攻撃は西側の犯罪者や自分の技能を見せびらかしたいハッカー、あるいは会社に恨みを持つ元従業員などによるものかもしれない。
 
 西側諸国の政府がつい最近まで、サイバースペースでのスパイ活動について沈黙を守ってきた理由の1つは、間違いなく、自らも同様の行為に手を染めているからだ。
 
 核兵器と同様に、サイバー攻撃の手段が存在するからといって、それが今にも使われる状態にあるとは限らない。さらに、攻撃が他国にどのような影響を及ぼすかは、攻撃する側にも事前に把握できないため、実際に配備することは大きなリスクを伴う。これは近代的な軍隊の場合には難点となるが、テロリストやならず者国家にとってはそうとは限らない。またオンライン犯罪やスパイ行為の危険性は存在し続ける。
 
 これらすべての要素が、危険な不安定状態を生み出している。サイバー兵器は、いつどのように使用されるかといった議論もなく、秘密裏に開発されている。実際の威力も分かっていないため、各国は最悪の事態に備えなければならない。
 
 匿名性もリスクを増幅しており、ミスや誤認、誤算は、通常兵器であれ、サイバー兵器であれ、軍事衝突をエスカレートさせるだろう。電子攻撃の発動には時間がかからないため、冷静に対応する余裕がなく、早期の攻撃、さらには先制攻撃の誘惑を助長する恐れがある。
 
 兵器がコンピューター制御になり、歩兵部隊がネットワーク化されたおかげで、戦場の霧とでも言うべき不透明性はいくらか取り払われた。しかし、こうしたハイテク装備は、サイバースペース全体を不安定という分厚い危険な雲で覆ってしまった。
 
イランは世界第2位のサイバー軍を持つと主張している(写真は2009年、「イランサイバー軍」によってハッキングされた、ツイッターから誘導されたウェブサイトのトップページ)〔AFPBB News
 
 このような脅威の高まりに対する対応の1つは、軍の動きだった。イランは世界で2番目の規模を誇るサイバー軍隊を持っていると主張しており、ロシアやイスラエル、北朝鮮もサイバー軍隊への取り組みをひけらかしている。
 
 米国は自国のネットワークを防御するとともに敵への攻撃を練るため、サイバー司令部を新設した。北大西洋条約機構(NATO)は、サイバー戦争を、加盟国が攻撃を受けた国に協力する義務を負う「武力攻撃」と見なすべきかどうかについて議論している。
 
 しかし、サイバー兵器については、抑止力だけでなく軍備管理も必要だ。米国は最近まで、サイバースペース内の軍備に関する条約の締結に難色を示していた。インターネットへの規制が世界規模で強化されれば、米国のインターネット企業の支配力が損なわれたり、技術革新が阻害されたり、インターネットの根底にあるオープン性が制限されたりするのではないかとの懸念からだ。
 
 米国は、優秀だと評判の自国のサイバースパイやサイバー兵士が活動を制限されれば、サイバー戦争に向けた自国の取り組みが最大の打撃を受けることも恐れているのかもしれない。
 
 こうした思考にようやく変化の兆しが見えているのは、歓迎すべきことだ。米国はコンピューターに最も大きく依存している国であるため、サイバー攻撃に対する脆弱性は最も高い。米国の通常兵力を考えると、敵は確実にそれ以外の方法で攻撃してくるだろう。また、スパイ活動によって機密が大量に漏れれば、米国は現在の経済的、軍事的な優位性を失う危険がある。
 

ハードウェアとソフトな戦い

 サイバー兵器分野の軍備管理が米国に有利に働くようにするためには、米国がサイバースペースでの優位性を維持している間に、そうした協定を結ぶ方が賢明だ。その意味で、サイバー司令部を率いるキース・アレクサンダー大将が、ロシアが長年求めてきた条約の締結を「国際的な議論の出発点」と歓迎しているのは、正しい判断と言える。
 
 とはいえ、戦略兵器削減条約(START)のような条約締結に向けた交渉は、不可能かもしれない。核弾頭は数えられるし、ミサイルは追跡できるが、サイバー兵器は生物兵器に近い存在だ。ほぼどこでも自由に作ることができる。
 
 そこで当面は、もっと緩やかな協定を結ぶか、非公式な「交通規則」のようなものを作り、サイバー攻撃を起こした側の政治的な代償を大きくしておくべきだ。こうしたルールがあれば、偽のリクエストを大量に送信してエストニアとグルジアのウェブサイトをダウンさせたような、乱暴な「サービス妨害」(DoS)攻撃の予防線にはなるだろう。
 
 NATOや欧州連合(EU)は、サイバースペースでの攻撃に対しても現実の攻撃と同じように、然るべき対応を取ることを明言することもできる。国連や、武力紛争の際の傷病者などの保護を規定したジュネーブ条約の締約国は、民間施設へのサイバー攻撃は、爆弾や銃弾による民間施設への攻撃と同様、戦時においても許されないと宣言することもできるはずだ。
 
 先進国はサイバー犯罪への対策を講じない国に経済的な圧力をかけることもできる。米国が核兵器やミサイル防衛、宇宙の軍事利用に関して実施したように、各国はサイバースペースでの軍事政策を明確化すべきだ。さらに、船舶に遭難した船員を助ける義務があるように、攻撃者の国籍や動機にかかわらず、サイバー攻撃を受けた国を国際的に「助ける義務」を設けたり、サイバー攻撃を監視する国際的な拠点を設置することもできるだろう。
 
 インターネットは「共有地」ではなく、ほとんどが私有の、多数のネットワークが集まって構成される、ネットワークのネットワークだ。各国政府と民間部門がこれまで以上に協力すれば、成し遂げることができることはたくさんある。
 
 ただし、一般人のコンピューターシステムが犯罪者やサイバー兵士に悪用されないことを確実にするための負担の多くは、やはり民間が負うことになる。特に、ネットワークを運営するインターネットサービスプロバイダー(ISP)の負担が大きくなるだろう。ISPは乗っ取られたコンピューターの特定や発生時に攻撃を突き止める責任をもっと負ってもいい。
 
 こうした対策を取っても、サイバースペースでの犯罪やスパイ活動、戦争を完全になくすことはできない。それでも、世界を今より少しは安全な場所にすることはできるはずだ。
 
© 2010 The Economist Newspaper Limited. All rights reserved.
英エコノミスト誌の記事は、JBプレスがライセンス契約 に基づき翻訳したものです。
英語の原文記事は
www.economist.comで読むことができます 

jbpress.ismedia.jpより引用。
 
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←左の写真は、ノルマンディーで防衛にあたることになったロンメル元帥の写真。撮影時期は、北アフリカ戦線時である。
 
本日は、ノルマンディー上陸作戦から66周年記念日にあたりますので、かつて歴史を振り返るためにノルマンディー上陸作戦の動画をお送りします。
まずは、第1回ドイツ邀撃準備から連合軍作戦決断までをお送りします。
 
連合軍欺瞞作戦開始

ロンメル元帥戦場視察と連合軍演習の悲劇
 
コマンドー偵察任務失敗とロンメルの尋問
 
連合軍欺瞞工作と作戦延期、そしてロンメルのドイツへ帰還
 
作戦決行
 
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欧州危機の軍事的帰結
The Military Consequence of the Euro-Crisis
2010.06.03(Thu) 谷口 智彦
 
州経済危機には軍事的帰結がある。欧州の軍事関連企業の株価には、早くもその兆しが表れつつある。
 

欧州危機が招く欧州各国の軍事費削減

フランスはロシアに次いで2番目に多く中国が武器を調達している国だ(写真上はミラージュ戦闘機を視察するフランスのニコラ・サルコジ大統領、下は中国の胡錦濤国家主席と会談する同大統領)〔AFPBB News
 
 世界中が挙げてEuro-skeptic(欧州懐疑論者)となり、Euro-pessimist(欧州悲観論者)となった今、欧州各国はいやがおうにも歳出カットを進めるほかない。軍事予算も当然ながら聖域たり得ない。
 
 先進経済各国を同時に襲った累積債務危機とは、軍事予算を減らし、軍需市場を奪う。軍事関連企業には、落ち込む需要をどこかで補おうとする強い誘因を生む。
 
 売れなくなった武器を欧州企業から買う余力のある国とはどこか。インド、ブラジルだろうが、どこよりも中国だ。世界最大の武器輸入国だからである。
 
 対中武器輸出の自粛は欧州各国において、1989年天安門事件以来渋々とではあれ続いている。米国と、日本の圧力は、これを続けさせた少なくとも一因だった。
 
 欧州軍需産業は、この拘束衣を振り払おうと政治に圧力を加えるだろう。中国を市場経済の国と認定することが、そのため重要な一里塚になる。まずはこれを欧州内で実現させ、対中武器輸出の解禁をもたらすべく、盛んなロビイングを始めるのではないか。
 

中国など新興国への武器輸出が加速する危険性

 欧州系軍需関連企業において、大株主には政府が名を連ねる。緊縮財政下の各国政府が、業績不振に陥る各社をどうしようとするか。無配や低配当の状態を我慢できるのか、あるいは一層の集約を志向するのか。それとも株式を手放そうとするだろうか。
 
 いずれにもせよ、売れる先には武器を売るべしという動機は政府の側にも強く働く。
 
 欧州と、恐らくやがては米国から、新興経済勢力への軍事関連輸出の増大、その結果としての軍拡――それらが、欧州経済危機の軍事的帰結となるのではあるまいか。
 
 世界最大の軍需企業とは、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)の調べによれば英BAEシステムズで、2008年の売上高は340億8600万ドル。うち軍事関連売上は324億2000万ドルを占める。
 

リーマン危機後の底値に張りつく軍需企業の株価

リーマン・ショック後、ロシアは武器輸出を加速させ2008年にそれまでの最高額を記録した。写真は武器製造工場を視察するロシアのドミトリー・メドベージェフ大統領〔AFPBB News
 
 同社株価はリーマン危機後2008年10月につけた底値とほぼ同水準で、これは2007年秋の高値に対し6割程度の水準である。
 
 イタリアのフィンメッカニカは世界8位、個別企業として欧州2位でその売上高は250億ドル強、軍需はうち半分をやや上回る132億4000万ドルだが、同社株価も歴史的安値をつけなお弱含みだ。
 
 最高値はやはり3年前の秋。これに比べ半分以下に落ち込んだ。
 
 世界10位、個社としてフランス最大の軍需企業タレ(旧トムソンCSF)において、事情は全く同様である。総売上高と軍需関連売上高がそれぞれ約185億ドル、108億ドルの同社株価は、リーマン・ショック後の安値を下回り歴史的底値圏にある。
 

ギリシャは世界の武器輸入額の4%を占める輸入大国

 ちなみに米国の大手軍需企業各社の株価はまだそれほど落ちていない。不振は欧州において際立ち、各国歳出削減の流れの中、トレンドは今後一層顕著となるだろう。
 
 例えばギリシャ経済危機が、直ちに影響を及ぼす。同じくSIPRIの調査によると、ギリシャは堂々たる武器バイヤーである。全世界武器輸入額の4%を占める同国輸入高は、中国(9%)、インド(7%)、韓国(6%)、アラブ首長国連合(UAE、6%)に次ぎ世界第5位だ。
 
 ギリシャに武器を輸出していたのは1位がドイツで全体の35%、米国が2位で続き、3位がフランスの23%だ。各国ともこの市場を相当程度失わざるを得まい。
 
 ドイツ、フランスの軍需企業は自国需要の落ち込みに加え、ギリシャという大口需要家を失うから打撃が二重に加わる。仏タレの株価には、その恐れが既に影を落としていると見るべきだ。
 

輸入国と輸出国の「持ち合い」が強化されそう

 次に起きそうなことは、株式の比喩を使ってよければ「持ち合い」の再強化だろう。
 上表は中国やインドの5大輸入国がどの国から武器を買ったか見たもの。軍事関連利得の、一種の持ち合い関係を示し、武器を巡る国家間の相互依存を知るのに好都合な表である。
 
 中国はロシア、フランス、ウクライナから武器を買い、インドはロシア、英国、イスラエルから、韓国は米、独、仏から買っている。これがすなわち、この先互いに付き合いを深め合う、ないし失うまいと努める組み合わせを示す。
 
 目立つのはインドの輸入動態だ。いまだにロシアから買う比率が突出している。米国、フランス、ドイツはその一角を崩そうと試みるに違いない。インドの国際的立ち位置は、そのことの因となり、果となって変わっていくだろう。
 
 これもまた、欧州危機のもたらしそうな帰結となる。


jbpress.ismedia.jpより引用。
 
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小窪兼新
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