ミッドウェー海戦研究所

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“時限爆弾”になってしまったオスプレイ
反対派が勝利、米軍が沖縄から撤退する日
メリカ海兵隊のMV-22Bオスプレイが予定通り沖縄に配備され、飛行訓練が開始された。しかし現在も、「アメリカ海兵隊が日本防衛に必要な水陸両用戦能力の欠落を穴埋めしている」という事実に目を向けないオスプレイ配備反対陣営や、そのような防衛に関する問題意識は持たずに、単に“オスプレイ恐怖症”によって不安を強めて反対している人々は、極めて主観的な概念であるオスプレイの安全性、それも“100%完全に近い安全性”、すなわち“ゼロリスク”を盾にとって、反オスプレイ運動やオスプレイ監視活動を継続している。
 

絶対に事故や故障を起こしてはいけなくなったオスプレイ

 オスプレイがカリフォルニアから岩国に移送される以前から筆者が繰り返し指摘してきたように、そもそもオスプレイの安全性に関しての国際的評価は定まっている以上、オスプレイ配備に対する真の論点は、日本防衛にとってのオスプレイの必要性なのである。
 
 つまり、日本政府・防衛当局は、なぜオスプレイが必要なのかに関しての説明を日本国民に対して行わなければならなかった(「マスコミにつくられた『オスプレイ恐怖症』」「なぜオスプレイは日本防衛に必要なのか」、ならびに拙著『海兵隊とオスプレイ』並木書房)。
 
在沖縄海兵隊「VMM-265」隊長機(写真:米海兵隊)
イメージ 1 しかし日本政府・国防当局は、オスプレイ配備を巡る真の論点である「日本防衛にとってのオスプレイ、そしてアメリカ海兵隊の必要性」を正面から論ずることなく、「オスプレイの安全性」というその場しのぎの手段でオスプレイ配備反対派を煙に巻こうとした。
 
 その結果、今後は第3海兵遠征軍はもちろんのこと、アメリカ海兵隊が運用する全てのMV-22オスプレイは、墜落や重大な事故はもちろん、それほど重大ではない事故や故障すらも絶対に起こしてはいけなくなってしまった。
 
 万が一、オスプレイが重大な事故を起こした場合には当然のこと、何らかの機械的不調によりオスプレイが不時着をしても、それはオスプレイ配備反対派の勝利を意味し、「日本からの即時オスプレイ撤収」そして「普天間基地即時閉鎖」が声高に叫ばれて収拾がつかなくなってしまうであろう。
 
 つまり、日本政府防衛当局は日米軍事同盟にとっては取り返しのつかない“時限爆弾”を設置してしまったのである。
 

“時限爆弾”が破裂すると何が起きるか

 これまで10年以上も普天間基地移設問題で日本政府に“欺かれ”続けてきたアメリカ国防当局は、オスプレイの故障や事故によって「オスプレイ撤去」や「普天間基地即時閉鎖」などが叫ばれ始めるという時限爆弾の破裂という最悪の事態を想定せざるを得ない。
 
 このような事態に陥ると、もはや沖縄や日本のアメリカ軍事施設は米軍にとって安定した最良の前方展開拠点とは見なせなくなってしまう。
 
 したがって、時限爆弾が破裂した際には、最悪の場合だが、普天間基地をはじめとする沖縄の海兵隊のみならず海軍や空軍もひっくるめて在日アメリカ軍は不本意ながらも日本から東アジア戦略を実施可能な新しい前方展開拠点へと去っていくであろう。
 
 逆説的に言うならば、時限爆弾が破裂すると、第3海兵遠征軍が沖縄から撤退する、というオスプレイ配備反対陣営やアメリカ海兵隊駐留反対陣営、そして反日米軍事同盟陣営の願いがかなう日が訪れるのである。
 

海兵隊が運用できなければ日米軍事同盟は消滅

 しばしば、日米軍事同盟はアメリカ軍事戦略にとっても不可欠であり、日米軍事同盟をアメリカ側が破棄することはあり得ない、との声を聞く。もちろん、アメリカ側としては日米軍事同盟を積極的には破棄したくはない。
 
 しかし、時限爆弾が破裂して日本でのオスプレイの運用が困難になるということは、オスプレイを“靴”として多用する海兵隊の各種活動が致命的制約を受けることになり、海兵隊が日本を前方展開拠点として利用することができなくなることを意味する。
 
 アメリカ軍事戦略上、尖兵の地位を占めている海兵隊が運用できないということは、もはや日米軍事同盟はアメリカにとっての利益が極小になることを意味している。軍事的利益考量によって利益が乏しく損失が上回ってしまった場合には軍事同盟は消滅せざるを得ないのは歴史の必然である。
 
 また、日本を見捨てるとアメリカ軍のグローバルなプレゼンス全体がイメージダウンをしてしまうから、日米同盟は維持されるであろう、といった指摘もなされることがある。
 
 例えば、中国による日本侵攻といった剥き出しの軍事行動に対して、アメリカが全面的軍事介入を実施したにもかかわらず中国軍の優勢を崩すことができず、結果として日本から手を引いた、というような事態ならば、米軍の権威はそれこそ地に墜ちてしまうであろう。
 
 しかし、日本国内での反オスプレイ運動や反基地運動の高まりにいい加減嫌気がさして、表向きは「危険な基地を維持するのは日本国民のためにならない」といった正当な理由を挙げて軍事同盟を解消し、在日米軍が沖縄そして日本から去っていく、というシナリオならば米国に傷はつかない。
 
 もちろん軍事同盟を解消したからといって、日本とアメリカが軍事的敵対関係に逆転するわけではなく、政治的・経済的友好関係までも解消されることを意味しているわけではない。広義の日米“同盟的”関係から軍事同盟の部分だけが削除されることになるのである。
 
 仮に日米間の経済的結びつきの根幹が軍需産業であるならば、軍事同盟解消は両国経済関係にとっても致命的な打撃であるが、日米通商関係にとって軍需産業は主力の座からはほど遠い。したがって、日本との経済的結びつきを壊したくないから日米軍事同盟は解消するはずがないという考えも的外れである。
 

日本政府は時限爆弾を取り除く努力を

 日本が日米軍事同盟から解き放たれた場合に、強大な中国や、復活しつつあるロシアの軍事的圧迫から独立的地位を保とうとするならば、何を行うべきか。
 
 少なくともアメリカ海兵隊第3海兵遠征軍とアメリカ海軍第11水陸両用戦隊以上の水陸両用戦能力を構築し、アメリカ海軍第7艦隊に匹敵する海軍部隊を自前で準備していなければ、同盟解消によって日本から消え去る防衛力の穴埋めができない。
 
 この他、アメリカの軍事力をあてにして構築してこなかった核抑止力をはじめとして日本の広大な領海や海岸線、それにシーレーンの防衛に必要な程度に強力な海軍力や空軍力を構築しなければ、日本の防衛能力は丸腰同然の状況にさらされてしまう。
 
海兵隊を載せ南シナ海をパトロール中の強襲揚陸艦ボノム・リシャール
洋上補給中の補給艦ウォルターSディール(写真:米海軍)
イメージ 2 しかし、そのような強力な防衛能力を身につけるのは予算面(急速に上記のレベルの防衛力を構築するには数年にわたり国家予算の大半を投入せねばならない)でも軍事技術面でもとても不可能と言わざるを得ない。したがって、日本政府は自ら仕掛けてしまった時限爆弾の時限装置を取り除く努力を速やかに実施して、時限爆弾の破裂を防止しなければならない。
 
 そのためには、日本政府および国会は、「オスプレイ配備問題はオスプレイという航空機の安全性に関する問題ではなく、水陸両用戦能力を日本に提供している在沖縄海兵隊そのものを巡る日米同盟の根幹をなす問題なのである」ということを、沖縄住民はもとより国民全体に説明し、説得しなければならない。
 
 一方、オスプレイ配備反対陣営やオスプレイ恐怖症に罹患している人々は、ゼロリスクを前提としたオスプレイの安全性を武器にオスプレイの普天間基地配備反対やアメリカ海兵隊日本駐屯に反対することは、結果的に日米同盟を終結させ、日本から水陸両用戦能力をはじめとする防衛力を大幅にそぎ落としてしまうことの帰結を真摯に考えるべきである。
 

 オスプレイ配備問題でも焦点の場所となっている沖縄の歴史を思い起こせば、軍事力が弱体なために国家を防衛できなかった琉球王国が、明王朝や清王朝それに薩摩藩に服属せざるを得なかったうえに結局は日本に併合されてしまった歴史の教訓を忘れてはならない。


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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なぜオスプレイは日本防衛に必要なのか
“靴”をなくしたアメリカ海兵隊は日本から去っていく
 
(1)からの続き
 
 そして現在、アメリカ海兵隊の“靴”は老兵CH-46シーナイトから新鋭MV-22オスプレイへと急ピッチで交代が進められている。
 

【5】第3海兵遠征軍の“靴”はボロボロになっている

 日本に駐屯しているアメリカ海兵隊第3海兵遠征軍の航空部隊のうち中型ヘリコプターを中心とする輸送飛行隊は普天間基地を本拠地としており、戦闘攻撃機部隊は岩国基地を本拠地にしている。外国における基地運用であるため、MAGTFにとっては望ましくはないこのような分散配置となっている。
 
 ただし、沖縄に駐留している陸上部隊とは“絶対に”切り離すことができない輸送飛行隊は普天間基地に配備されているのである。
 
 普天間基地の航空部隊は、海兵隊の“靴”としてのCH-46シーナイト中型輸送ヘリコプターを中心に編成されている第262中型ヘリコプター飛行隊(HMM-262)ならびに第265中型ヘリコプター飛行隊(HMM-265)を基幹としている。これらの輸送飛行隊が最も多用しているCH-46シーナイトが老朽化してしまったため、新しい“靴”であるMV-22Bオスプレイに履き替えようというのが、沖縄へのオスプレイ配備なのである。
 
「トモダチ作戦」に参加し、被災地に飲料水を届けた
アメリカ海兵隊第265中型ヘリコプター飛行隊の“老兵”
CH-46Eシーナイト(写真:USMC)
イメージ 1 したがって一刻も早くボロボロになってきた“靴”を履き替えないと、第3海兵遠征軍の作戦行動はストップしてしまうことになる。
 
 例えば「トモダチ作戦」で普天間基地のCH-46シーナイトが活躍したように、老朽化したシーナイトでも活動が全くできなくはないが、作戦効率は極めて低いままになってしまう(「トモダチ作戦」でのCH-46の活躍は『写真で見るトモダチ作戦』<並木書房>を参照していただきたい。)。
 
 それに何よりも、最も新しい機体でも40年も経過しているシーナイトには金属疲労や時代遅れになったメカニズムなどの問題が生じていることは、誰にでも常識的に理解できるところである。
 

【6】オスプレイなしでは第3海兵遠征軍の活動は停止する

 7月に岩国に輸送船で到着した12機のMV-22オスプレイは、9月中には岩国基地から普天間基地に飛行して移動することになっている。そして第265中型ヘリコプター飛行隊の老朽CH-46シーナイトとMV-22オスプレイが交代して、第265中型ティルトローター飛行隊(VMM-265)が誕生するのである。
 
 2013年夏には、再び12機のMV-22オスプレイと第262中型ヘリコプター飛行隊のCH-46シーナイトが交代して、第262中型ティルトローター飛行隊(VMM-262)がスタートする予定である。
 
岩国基地で整備調整しつつ普天間基地への移動を待つ
MV-22Bオスプレイ(写真:USMC)
イメージ 2 普天間基地を本拠地にするこれらの航空部隊は、沖縄の第31海兵遠征隊(31st MEU)やその他の陸上部隊とともにMAGTFを編成して、日本防衛戦や日本周辺での軍事紛争はもとより太平洋地域からペルシャ湾岸地域にかけての軍事作戦や人道支援・災害救援活動に、アメリカ軍の先鋒中の先鋒部隊として緊急出動する役割を担っている。
 
 一部のマスコミによってつくりあげられたオスプレイ恐怖症の影響により第3海兵遠征軍へのオスプレイの配備が進まなかったり、配備されても思ったように運用できないような状況が生じた場合には、第3海兵遠征軍は大切な“靴”を手に入れることができなくなって大半の作戦行動が停止してしまうことになる。
 
 もし、このような状況が現実のものとなり、日本防衛戦や日本周辺での軍事紛争が勃発したとしよう(第3海兵遠征軍の戦力が弱体化しているため、勃発しやすくなる)。
 
 第31海兵遠征隊やその他の第3海兵遠征軍の陸上部隊は、老朽化したCH-46シーナイトを使わざるを得ないことになるが、敵の各種新兵器の前に苦戦で済めばいいが、撃破されてしまうかもしれない。
 
 増援される海兵隊部隊はMV-22オスプレイを装備しているため、オスプレイ恐怖症に怯える日本国内の基地を増援部隊は使えないことになってしまう。
 
 もっとも、このような目に見えた形での危機が発生した場合には、日本政府はもちろんマスコミもオスプレイ配備反対陣営もオスプレイ恐怖症に罹った人々もMV-22オスプレイを“履いた”アメリカ海兵隊を歓迎するに違いない。これでは、「あまりにも身勝手で自己中心的」以外のなにものでもない。
 

【7】第3海兵遠征軍が日本から去っていく

 普天間基地移設を巡って10年以上も煮え湯を飲まされ続けてきたアメリカ側、とりわけアメリカ海兵隊にとっては、日本におけるオスプレイ恐怖症はあらたな戦略的脅威の芽生えと言える。
 
 つまり、第3海兵遠征軍のMV-22オスプレイ運用に何らかの制限がかかってしまうことは、第3海兵遠征軍の作戦全体に制限がかかってしまうことになる。その結果、日本防衛戦や日本周辺での軍事紛争はもとより、人道支援・災害救援活動に対する緊急出動に後れを取ってしまう。まして、東南アジアやさらに遠方の地域への出動は大きく阻害されることになってしまう。
 
 日本側の理由によりMV-22オスプレイの運用に支障が生じたために、日本防衛戦や日本に対する災害救援活動などに不都合が生じることに関しては、日本が種を蒔いた結果であるから致し方ない。しかし、第3海兵遠征軍のみならず在日米軍の主要任務は、日本防衛戦や日本周辺有事だけでなく、それぞれの軍に課せられた責任分担地域内(例えば第3海兵遠征軍の上部機関である太平洋海兵隊は、アメリカ西部から太平洋周辺地域全域そしてペルシャ湾方面までを担当する)での軍事紛争や人道支援・災害救援活動に対処することにより、アメリカの国益を維持し伸長することにある。
 
 したがって、第3海兵遠征軍やその上部機関である太平洋海兵隊が日本の防衛だけに任じているのではないのは当然である。
 
 第3海兵遠征軍や太平洋海兵隊にとどまらずアメリカ海兵隊にとって普天間基地移設問題の不透明性は極めて深刻な戦略的ダメージであり続けている。さらに輪をかけてオスプレイ恐怖症によりMV-22オスプレイの運用まで脆弱性を抱えるとなると、アメリカ海兵隊だけではなく米軍全体の戦略を確固たるものにするために、アメリカ海兵隊の太平洋地域前進拠点を日本から他の場所に移動するしかなくなるであろう。
 
 確かに、アメリカ海兵隊は沖縄という戦略的に稀に見る優れた地点から好んで移動したいとは微塵も思ってはいない。しかし、海兵隊のそしてアメリカ軍事戦略全体に支障が生じかねない場合には、沖縄が持つ優れた要素を、完全にではなくとも、できるだけ補えるような軍事施設を日本以外の場所に設置することは可能である。
 
 現に、アメリカ海兵隊はいくつかの選択肢を持っている。そして、第3海兵遠征軍が日本から去ってしまうということは、日本から併用戦能力が消滅するということを意味しているのである。
 

単なる「性能」ではなく在日アメリカ海兵隊部隊の去就に関わる問題

 本稿で簡略にまとめたように、MV-22オスプレイの日本にとっての必要性というのは、「ヘリコプターより速度が速い」「ヘリコプターより行動半径が大きい」「ヘリコプターより高高度を飛行できる」「ヘリコプターより積載重量が大きい」といったMV-22オスプレイ自体の性能の向上といった武器レベルの問題ではなく、在日アメリカ海兵隊部隊の去就、すなわち、島嶼国家日本の防衛に不可欠な併用戦能力の消滅に関わるレベルの問題なのである。
 
 誇張された不安によってつくり出されたオスプレイ恐怖症を信じるがゆえにMV-22オスプレイの配備や運用に反対するということは、自分たちの母国の国防システムに大きな風穴を開けることになるのである。
 

 もっとも、日本がアメリカ海兵隊と海軍併用戦隊に取って代わる独自の併用戦能力を構築すればオスプレイ恐怖症に怯えることもなくなる。だが、それには現在の国防費を少なくとも3〜4倍増するとともに、MV-22オスプレイより高性能な最新鋭中型輸送航空機も開発せねばならない。


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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なぜオスプレイは日本防衛に必要なのか
“靴”をなくしたアメリカ海兵隊は日本から去っていく
7月20日付のJBPressで、マスコミによってつくり出された「オスプレイ恐怖症」を治療するために、日本政府・国防当局はオスプレイの安全性に関する説明ではなくオスプレイの必要性に関する説明を行わなければならない、と指摘した。
 
 しかし、いまだに政府は「オスプレイは安全だから心配いらない」との説明に拘泥しており、「なぜオスプレイは日本防衛にとって必要なのか?」といった疑問を多くの国民に理解してもらうための積極的努力を欠いている。これでは「何をもって安全か?」という絶対に妥協点を見いだすことがないであろう議論に陥り、将来に禍根を残すことは必至である。
 

「日本にとってのオスプレイの必要性」は単純な話ではない

 「なぜオスプレイは日本防衛にとって必要なのか?」という疑問に対して、尖閣諸島防衛に役に立つ、沖縄から中国本土まで行動半径に入っている、などと指摘してあたかも尖閣諸島が占領された場合にオスプレイが奪還作戦に活躍するがごとき印象を与えている一部メディアもある。
 
サンディエゴ郊外上空を固定翼機モードで飛行する
MV-22Bオスプレイ(写真:USMC)
イメージ 1 確かに「MV-22Bオスプレイ」は普天間基地から1時間程度で尖閣諸島上空域に到達することができるし、その行動半径内には上海など中国本土の都市も含んでいる。
 
 しかし、現実はコンピューターゲームのように単純なシナリオとは異なり、複雑である。そのようなカタログデータだけによっては、オスプレイの真の必要性を説明することはできない。
 
 なぜオスプレイは日本防衛にとって必要なのか、という問いに答えるには、日本の国防に必要であるにもかかわらず、自衛隊には欠落している「併用戦能力」という日本の国防システムの根幹にかかわる問題まで遡る必要がある。
 

【1】島嶼国家日本の防衛に欠かせない併用戦能力が日本には存在しない

 日本のような多数の島々と長大な海岸線を有する島嶼国家の国防の基本方針は、「強力な海軍力と航空戦力により外敵の軍事的侵攻を海洋上で防止し、日本の領域(領海・領土・領空)内には敵侵攻軍を一歩たりとも侵入させない」という鉄則に拠らなければない。
 
 しかしながら、いくらこの鉄則を実施するために必要な防衛力を整備しても、離島や海岸線の局所的地域に敵の機動性に富んだ小規模侵攻軍が侵入する可能性を完全に排除することは極めて困難である。そこで必要不可欠な防衛力が、「海から陸の目的地沖合に急行し、海と空を経由して目的地に到達する」ための併用戦能力である。
 
 併用戦能力の中核となるのは、上陸して各種作戦行動を実施する海兵隊(国によっては海軍陸戦隊、海軍歩兵という名称を用いる)であり、海兵隊を目的地沖合まで迅速に搬送する海軍併用戦隊も必須の戦力である。
 しかしながら、大小6800以上の島々より構成されているとともに長大な海岸線を有する日本の防衛の任に当たっている自衛隊には、海兵隊に相当する組織も海軍併用戦隊に相当する組織も存在せず併用戦能力はほぼゼロに等しい。
 

【2】日本の「併用戦能力」はアメリカ海兵隊第3海兵遠征軍によるもの

 「併用戦能力を自前で持たなくとも、日本の島嶼や局所的地域に外敵が侵攻するなどという事態は過去半世紀以上にわたって発生しなかった。したがって、併用戦能力などは必要ないのではないのか」という考え方は誤っている。これまで侵攻がなかったから今後も起きない、というのは想定外の巨大津波を経験した我々には決して受け入れてはいけない思考法である。
 
 これまでそのような侵攻が発生しなかったのは、外敵が日本に侵攻しようとする機会がなかったためであることは間違いない。
 
 このような機会が生じなかった原因の1つは、自前で併用戦能力を持っていない日本に、実は強力な併用戦能力が備わっており、それが抑止効果を発揮していたためである。この強力な併用戦能力とは、日米安全保障条約に基づいて沖縄を中心に日本に駐留しているアメリカ海兵隊第3海兵遠征軍である。
 

【3】アメリカ海兵隊では陸上部隊と航空部隊が密接不可分である

 併用戦のエキスパートであるアメリカ海兵隊は、アメリカ政府が世界各地の軍事紛争や、人道支援活動、それに大規模自然災害に対する救援支援活動などに軍隊を派遣する決定をしたときに、先鋒部隊として急派される“アメリカの緊急部隊”としての性格を持っている。
 
 というのは、軍事紛争ならびに人道支援・災害救援活動の多くは、海岸線からアクセスした方が内陸部からアクセスするより有利な場合が多く、「海から陸の目的地沖合に急行し、海と空を経由して目的地に到達する」併用戦能力が大活躍するからである。
 
 併用戦能力と緊急展開能力をフルに発揮するためにアメリカ海兵隊が自らの数多くの戦闘や救援活動の経験から生み出した戦闘組織構造が「MAGTF(海兵空地任務部隊)」である。
 
 MAGTFは、出動目的ごとに部隊の規模と内容を柔軟に組み替えて即座に展開可能な仕組みで、どのような規模の部隊であっても、作戦を統括する「司令部部隊」と、陸上での作戦行動 を担当する陸上部隊(「陸上戦闘部隊」「兵站戦闘部隊」の2つの要素で構成される)ならびに空での作戦行動を担当する航空部隊(MAGTFではこの要素を「航空戦闘部隊」と呼ぶ)が常に行動を共にし、密接不可分の関係にある。
 
 (MAGTFに関しては『アメリカ海兵隊のドクトリン』<芙蓉書房出版>を参照していただきたい)
 

【4】アメリカ海兵隊にとっての“靴”である

 MAGTFの航空部隊の主たる任務は、陸上部隊をヘリコプターにより目的地まで搬送したり、攻撃機や攻撃ヘリコプターによって敵を攻撃し、陸上部隊の戦闘を支援したり、陸上で作戦行動中の部隊にヘリコプターで武器弾薬・資機材・食料・医薬品を補給したりすることにある。
 
 アメリカ海兵隊はアフガニスタンやイラクでの作戦をはじめとする戦闘任務以外にも、人道支援活動や大規模自然災害における救援活動(例えば東日本大震災に際しての「トモダチ作戦」)など毎年数十回の作戦出動を実施している。それら数多くの作戦出動を通して海兵隊航空部隊が最も多用してきた航空機が中型輸送ヘリコプター「CH-46シーナイト」である。つまり、CH-46シーナイトは、数えきれないほどの海兵隊員を戦闘地域や被災地に送り込んだり引き揚げたりと、まさにアメリカ海兵隊の“靴”とも言うべき存在であった。
 
 ところが、CH-46シーナイトは1962年から1972年にかけて製造されたため老朽化が進んできた。さらに、できるだけ海岸線から遠く水平線の彼方から陸に殺到するという21世紀型の併用戦にはそぐわなくなってきた。そのため、CH-46シーナイトの後継機として開発されていた中型輸送機MV-22オスプレイへの交代が海兵隊にとっては喫緊の課題となった。
 
 しかし、MV-22オスプレイは全く新機軸のティルトローター機であるため、開発に難航し、実戦配備が始まったのは2007年になってからであった。
 

 CH-46シーナイトよりも高速でかつ高高度を飛行することができ、行動半径も飛躍的に長く、かつヘリコプターに必要な機能も併せ持っているMV-22オスプレイは、7月20日のJBPressでも触れたように、開発中はさんざんの悪評で“みにくいアヒルの子”であったのだが、実戦での運用が開始されると各種戦闘行動においても人道支援・災害救援活動においても極めて使い勝手の良い航空機であることが実証されつつあり、“美しい白鳥”へと変貌を遂げた。


(2)へ続く
 
JBpress.ismedia.jpより引用
 
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マスコミにつくられた「オスプレイ恐怖症」、
日本防衛のために本当に必要な議論を
 
(1)からの続き
 
 7月9日から15日まで開催されたイギリスのファーンボロウ航空ショーでは、海兵隊の「MV22B」が展示飛行を行い、国際マーケットにオスプレイの売り込みをかけている。
 
 ちなみに、昨年の航空ショーでは、アラブ首長国連邦がオスプレイに関心を示し、米国以外の国で初めてのオスプレイ販売・取得に向けての交渉が進められている模様である。そして、イスラエル空軍も購入を希望しているとのことである。
 
離陸するMV-22B (写真:USMC)
イメージ 1 さらに、現在進められているアメリカ大統領専用ヘリコプター(海兵隊第1ヘリコプター飛行隊が運用する)を新型機に交代させる機種選定プログラム(VXX)において、シコロスキー社+ロッキード・マーチン社の「VH-92」型ヘリコプターやアグスタ社+ウェストランド社の「AW101」型ヘリコプターと並んでベル社+ボーイング社の「V-22オスプレイ」が候補として名乗りを上げている。
 
 それとは別に、2013年からは海兵隊第1ヘリコプター飛行隊に12機のオスプレイが配備され、ホワイトハウス関係の要員や資機材の移動に使用されることになっている。
 
 要するに、ごく限られた“反オスプレイ派”の人々(例えばwww.g2mil.com)を除く国際社会では“オスプレイ危険性神話”は、すでに過去のものとなってしまったと言えよう。
 

「安全性」をどのように定義するのか

 ところが日本では「死の罠」あるいは「未亡人製造機」といった過去の亡霊が復活し“オスプレイ恐怖症”が誕生した。
 
 この“神話”を振りかざしたオスプレイ配備反対派は「オスプレイの安全性が確実に明らかになるまで絶対に沖縄への配備は認めない」、さらには「安全性が確保されずに配備が強行された場合には普天間はじめ沖縄の海兵隊基地の閉鎖を要求する」といった強行姿勢を打ち出している。
 
 これに対して日本政府は「米国政府にオスプレイの安全性を保証させる」といったような対応をしている。
 
 ここで、問題なのは、「何をもって、オスプレイは安全であると見なすのか?」という“安全性の定義”である。
 
 おそらく、ティルトローター機の専門家など存在しない日本政府自身ではオスプレイの安全性を定義することはできないため、日本政府としては「米国側が安全だと保証しているから安全である」と主張するしかないのであろう。
 
 一方、反対派は「絶対に墜落しない」ことこそが、あるいは大幅に譲歩しても「墜落する確率が限りなく低い」ことが「安全である」ということなのだ、と主張するであろう。
 
 しかし、このような航空機の墜落可能性の確率的数字をめぐっての安全性の議論は、結局は主観の問題となり客観的な決着などは、そもそも無理な相談と言えよう。いくら米国政府がオスプレイの安全性に太鼓判を押しても、また“オスプレイ危険性神話”は過去のものであるという事例を紹介しても、オスプレイ配備あるいは上空の飛行に反対の人々の主観から“オスプレイ恐怖症”を取り除くことは至難の業と言わねばなるまい。
 

「必要性」でオスプレイ配備の是非を語るべし

 例えば「オスプレイが墜落するのは100万回の飛行あたり1回程度の確率である」といっても、その1回が日本で絶対に起こり得ないという確証がない限り、オスプレイ反対派の人にとってはこの確率は何の意味も持たない。
 
 逆に「エアバスA330は400万回の飛行で1回程度墜落する確率である」といってもA330を利用するオスプレイ反対派の人たちにとって「オスプレイより4倍安全性が高い」という確率の数字はほとんど意味を持っていない。ただ自分たちが必要なルートを飛んでいる旅客機がたまたまA330であるから乗っているに過ぎないのである。
 
 必要なルートを「150万回に1回程度墜落する確率」のボーイング747しか飛んでいなくとも“必要である”ならばその飛行機に乗るのである。要するに「危険性の問題」ではなく「必要性の問題」なのである。
 
 つまり、オスプレイ配備反対派の人々は“オスプレイ配備の必要性”を認めていないのであり、“オスプレイの安全性”を攻撃材料にしているだけであり、これらの人々にとっては安全性の科学的説明などさしたる問題ではない。
 
 さらに、“オスプレイ配備の必要性”を認めない人々にとっては、オスプレイを必要としているアメリカ海兵隊が沖縄に駐留する必要性をも認めていないから、「必要性のない海兵隊が、必要性のないオスプレイを無理やり配備しようとしている」という二重の“負担意識”によって“オスプレイ恐怖症”に陥ってしまっている。
 

日本国防当局の責務とは

 したがって、“オスプレイ恐怖症”を治療するには、以下のような“オスプレイ配備の必要性”を論理的に説明する必要がある。
 
(1)海兵隊的軍事組織が中核となる併用戦能力が日本防衛には欠かせない。
(2)日本には自前の併用戦能力が存在しない以上、アメリカ海兵隊の日本駐留は必要である。
(3)在日アメリカ海兵隊が沖縄を本拠地にするのは日本防衛にとって極めて有効である。
(4)アメリカ海兵隊にとってヘリコプターやオスプレイをはじめとする航空機は必要不可欠である。
(5)在沖縄海兵隊にとって現在保有しているヘリコプターをオスプレイに更新していくことは日本防衛も含めた戦略・作戦上必要不可欠である。
 
 ところが、日本政府は“オスプレイの安全性”で反対派の人々を説得しようと動き出している。極めて拙劣な戦略と言わねばなるまい。
 
 オスプレイの安全性も必要性も、結局は人々の主観の問題ではある。しかし、おそらくは絶対に墜落可能性がゼロにはならないであろう航空機の安全性を論点に据えていたのでは、絶対に解決は不可能である。
 
 “必要性”を論点に据えるということは、上述したように、日本防衛にとっての“必要性”という客観的に解決可能な場での議論を展開することができることになる。
 

 日本政府・防衛当局は、要人をアメリカに派遣して“安全性確認のための努力”というアリバイ作りをするよりは、上述したような日本国防の必要性に関して沖縄住民をはじめ国民に対して理解しやすい説明を懇切丁寧に、ただしスピーディーに実施する必要がある。


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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マスコミにつくられた「オスプレイ恐怖症」、
日本防衛のために本当に必要な議論を
国海兵隊普天間基地に配備されている老朽化したヘリコプターを新型の輸送機「オスプレイ」に交代させる段階になって、配備先の沖縄をはじめとして日本各地訓練飛行ルート予定地自治体で“オスプレイ恐怖症”が頭をもたげている。
 
ミラマー航空基地で整備中のMV-22B (筆者撮影)
イメージ 1 オスプレイ恐怖症は日本のマスコミや一部の専門家などが、開発段階での悪評をほじくり返して、その後の進展状況を伝えることなしに大げさに取り上げたことによって生じた現象と言える。
 
 さらに、そのようなネガティブキャンペーンに輪をかけて、日本政府・防衛省が「オスプレイの安全性を確認するまでは日本国内では飛行させない」といった方針を表明したことが、「オスプレイという奇妙な軍用機は恐ろしく危険性が高いようだ」といったイメージを蔓延させるのを助長してしまっている。
 
 しかし、オスプレイの安全性はすでに日本以外の国際社会では受け入れられている。オスプレイ沖縄配備をめぐる真の問題点は、オスプレイの「安全性」ではなく、日本防衛にとっての「オスプレイの、すなわち在沖海兵隊の必要性」なのである。
 

「みにくいアヒルの子」だったオスプレイ

 そもそもオスプレイは「V-22」という輸送機の愛称であり、1981年に開発が認可されてから数度の挫折を経て四半世紀の苦闘の結果、2007年6月に公式に配備された。現在はアメリカ海兵隊とアメリカ特殊作戦軍(空軍の特殊作戦部隊が実際の運用を担当している)が各種作戦で使用している。
 
 ちなみに、海兵隊バージョンは「MV-22B」、特殊作戦軍(空軍)バージョンは「CV-22」というバリエーションで、若干仕様が異なっている。日本に配備されるオスプレイは「MV-22B」である。
 
 「CV-22オスプレイ」の計画誕生から開発経過そして実戦に投入されるまでの経緯を『The Dream Machine: The Untold History of the Notorious V-22 Osprey』(AolDefense, 08/09/2011)という書物にまとめた米国の国防・外交ベテランジャーナリスト、リチャード・ウィットル氏は、特異な航空機オスプレイをアンデルセンの童話「みにくいアヒルの子」に喩えている。
 
彼の指摘の要旨は次のようなものである。
 ヘリコプターと固定翼機を合体させたような奇妙な構造の航空機「オスプレイ」は“極めて危険”であり“大金を食らう”とんでもない航空機であるというレッテルが張られ、おまけに、政治家や企業、それに軍人まで巻き込んだスキャンダラスな噂話が巷でささやかれるに至った。
 「とんでもない航空機だ」とこづかれ続けてきた“みにくいアヒルの子”オスプレイだが、やがて2007年から実際に海兵隊や空軍特殊作戦軍によって運用が開始されると、“みにくいアヒルの子”は“美しい白鳥”であったことが判明したのだった。 

性能は従来のヘリコプターをはるかに上回る

 オスプレイは、ヘリコプターの利点と固定翼機の利点を合わせた世界で初めての実用「ティルトローター機」である。これまで実用化されていなかった“夢の航空機”を手にしたい、というアメリカ海兵隊の強い願望を実現させようと開発がスタートした。
 
 “夢”はそう簡単に実現しないもので、オスプレイは開発段階で技術的、政治的な挫折を経験した。例えば、試作機開発段階の事故により1991年には3カ月間、1992年から1993年にかけては11カ月間飛行停止措置となり、初期型機生産段階の2001年12月から2002年5月にかけても墜落事故原因解明とシステム改良のために飛行停止措置が取られた。
 
 このため、1991年から2002年にかけての10年間にわたって、オスプレイには「死の罠」あるいは「未亡人製造機」とのレッテルが張られてしまい、“オスプレイ危険性神話”が浸透するに至った。
 
 しかし、海兵隊員・研究開発陣・ビジネス関係者らは、それぞれの“夢”(戦術的革新・技術的新機軸・経済的利益)を叶えるため粘り強い努力を重ね、徐々に“オスプレイ危険性神話”を払拭するに至り、2007年からは海兵隊と特殊作戦軍(空軍部隊)での運用が開始された。
 
 (ただし、依然としてオスプレイ開発を敵視していた「タイムズ」誌は、2007年に国防記者マーク・トンプソン氏の論説「V-22オスプレイ:空飛ぶ恥」を掲載して批判を続けた。運用開始から5年が経つ現在も、実際にオスプレイを運用している海兵隊オスプレイ飛行隊で、オスプレイに命を託している将兵が最も嫌っている人物はマーク・トンプソン氏である)
 
 戦闘地域で実際に使用してみると、オスプレイの速度、航続距離、高度、それに敵弾や故障に対する生存性などは、従来のヘリコプターを比べ物にならないほど凌駕していた。そのおかげで戦闘支援任務や救援活動などに優れた威力を発揮した。
 
 海兵隊や空軍特殊作戦軍にとっては、すでに老朽化してきたヘリコプター(「CH-46」「CH-53」)の後継機種として、各種作戦の成功と隊員将兵の命を託す夢の航空機が誕生したのである。
 

“オスプレイ危険性神話”は過去のもの

 2007年6月にオスプレイの運用が開始されてから、5年ほど経過したが、その間イラクやアフガニスタンの戦闘地域での各種戦闘支援活動や特殊作戦、それにリビアやアメリカ国内での捜索救助活動など様々な任務を成功させた。2012年初頭には、海兵隊は97機のMV-22Bを、空軍は17機のCV-22を運用し、さらなる増強が図られている。
 
 ただし、実戦での運用が開始されてからの5年の間に合計3回オスプレイは墜落している。2010年4月にはアフガニスタンで灯火管制(敵に発見されないように全ての照明装置を点灯しない状態を保つ)をしながら暗視ゴーグルによって着陸中の空軍特殊作戦飛行隊のCV-22が墜落し、搭乗していた20名のうち4名が死亡した。
 
 2012年4月には、モロッコで、モロッコ軍と共同で併用戦訓練中の第24海兵遠征隊のMV-22Bが、海兵隊員を地上に降下させた直後に墜落し、搭乗員22名のうち4名が死亡した。
 
 2012年6月にはフロリダで特殊作戦軍訓練中の空軍CV-22が墜落した。幸いにも死者は出なかった。
 
 これらの墜落事故に対して、もちろん米国国内でも“オスプレイ危険性神話”を蒸し返して機械的欠陥あるいは構造的欠陥の危惧を呈する論調も皆無というわけではない。だが、1回目の墜落原因は、公式には「メカニカルトラブルが直接原因ではない」ということになっている。実際に、海兵隊も空軍も国防総省も事故発生後にオスプレイの飛行停止措置は講じていない。
 

 2回目と3回目の墜落事故原因に関する公式調査結果は、いまだ(7月14日現在)明らかになっていない。しかし、日本での“オスプレイ恐怖症”に鑑みて、この夏日本に配備されるMV-22Bオスプレイに関しては、3回目の事故原因が解明されるまでは飛行しない、という方針を打ち出しているものの、日本以外の世界各地に配備されている海兵隊と空軍のオスプレイに関しては飛行停止措置は取られていない。


(2)へ続く
 
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