ミッドウェー海戦研究所

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陸上自衛隊

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グレーゾーン・想定外に対処できる自衛隊にせよ!
本来の軍事組織たらしめよ!
 
1 はじめに
衛隊は、その創設以来、防衛出動を主たる任務とし、必要に応じ行う任務として治安出動、災害派遣等とする体制が長らく続いてきたが、冷戦の終焉(1989年12月)後の状況の進展に応じ、自衛隊の任務の位置付けの見直しが行われ、自衛隊の任務・役割が大きく変容した。
 
 「公共の秩序維持」が本来任務に追加され、これまで付随的業務とされてきた活動が本来任務と位置付けられた。即ち、国際平和協力活動や周辺事態への対応が本来任務化された。“任務は増えたが、予算は削られ、人も減らされて自衛隊も大変だ”。
 
閑話休題
 
 今また、尖閣諸島等を巡る動きに関連して「領域警備法」の制定に関する論議が起きている。(自民党昨年度の提言等、官房長官制定を否定8月21日、国会議員の勉強会開催等)
 
 しからば、領域警備法が制定されれば自衛隊の行動に関する法体系は、万全になるのであろうか?
 
 自衛隊はいかなる事態にも法的に矛盾なく対処し得るのだろうか?
 
 自衛隊の行動に係る新たな任務が増え、それに伴う法的整備もなされ、一見万全な体制が整ったかに見える。
 
 しかしながら、自衛隊が活動すべき事態と事態の間やその事態に至る間に、グレーのゾーンはないのか、明確に規定された発動等の要件に該当しないようなケースは絶対起きないと言えるのか?
 
 東日本大震災福島第一原発事故の様な事態は、いわば想定外の事態とされたが、今後、自衛隊の対応が求められるような想定外の事態が起きないと言えるのか、起きるはずがないと断言し得るのか?

抑々(そもそも)、自衛隊に対して事細かに種々規定することが必要な事だろうか?
 本稿はそのような問題意識のもとに、自衛隊が本来の軍事組織になるためにいかなる法的規定が必要かについて論じるものである。
 

2 何が起きても可笑しくない時代に突入している我が国周辺の安全保障環境

 冷戦が終結して既に20年余り、冷戦の頸木(くびき)を解き放たれた世界は、伝統的な国家相互間の課への対応という時代から、新たな脅威や多様な事態等の様々な課題への対応を要するという時代に突入している。
 
 世界的大規模紛争生起の蓋然性は低下しているが、それに反比例して、大規模紛争には至らないものの予測不可能な事態が複合的に生起する確率が飛躍的に高まっている。
 
 特にアジア太平洋地域は、欧州正面と異なり、民族・宗教など多様性に富み、その多様性故に不安定性が増しており、一方では、冷戦以来の対立の構図も引き続き残っているという複雑な様相を呈している。
 
 領土や主権、経済権益などをめぐり、武力紛争に至らないような、いわばグレーゾーンの対立が増加する傾向にある。主権国家間の資源、エネルギーの獲得競争や気候変動の問題が今後一層顕在化し、比較的規模の大きい地域紛争の原因となることも十分にあり得る。
 
 南シナ海における中国とASEAN関係国の領土・領海に係る紛争、台湾をめぐる統一・独立もあり、更には朝鮮半島の情勢は我が国の安全保障に関して重要なファクターである。風雲急を告げる朝鮮半島の情勢の影響を、我が国は間違いなく受ける。
 
 周辺事態や武装難民が混在した大量の難民の我が国への到来、テロやテロ紛いの活動も起きるかもしれない。
 
 また、第4および第5戦場として最近喧伝されるサイバー空間や宇宙空間からの(または「における」)脅威も見逃せない。それらの戦力を国家戦略として造成中の国家と必ずしも友好的でないとすれば、何らかの影響があると考えるのが当然である。
 
 また、波高し東シナ海では尖閣諸島を巡る中国や台湾の動きが急であり、何時・いかなる事態が生起するか全く予断を許さない。
 
 また、上述したこれ等に係る事態が単一で生起するのではなく複合して起きることも予期すべきだ。
 
 加えて、軍事科学技術などの飛躍的な発展に伴い、兆候が現れてから事態が発生するまでの時間は短縮化する傾向にもある。
 
 また対応すべき事態は、我が国の法律が予期するような段階を逐次に経てエスカレートするものではなく、ある段階から一気に脅威度の高いレベルに移行することもあろう。事態がエスカレートしてから対応するよりは、脅威の低い段階に早期に収拾を図ることが必要でもあろう。
 
 複合的、急激に推移する事態、あるいは今まで想定すらしていなかったような事態に対して、シームレスに即応し、事態の拡大を防止、早期収拾を図らなければならない。
 
 また、我が国の国際貢献も更なる質的・量的アップが求められつつあり、いわゆるPKO法等で対処できない場合、従来のような必要により特措法を制定してということでは迅速性にも欠け、国連マンデートによっては、従来の延長線上のような姿勢では対応できないような事態にも直面することもあり得よう。
 

3 自衛隊の行動等に係る法律の制定状況

 自衛隊は、将来否近い将来生起する事態に有効に対応できるのだろうか?
 
 冷戦後の我が国防衛に係る法律の制定状況は、その場しのぎとしか思えない。冷戦終焉後の自衛隊の行動に関する法律の制定状況を、まず管見してみよう。
 
国際平和協力業務(国際平和協力法H4/6/19)
国際緊急援助活動(国際緊急援助隊法、隊法84条の4 H4/6/19改正)
在外邦人等の輸送(隊法100条8 H6/11/18→隊法84条3)
周辺事態における対処措置(周辺事態安全確保法H11/5/20)
周辺事態における船舶検査(船舶検査活動法H12/12/6)
テロ対策特措法に基づく対処措置(テロ対策特措法 H13/10/29)
自衛隊の施設の警護(自衛隊法95条の2(H13/11/2))
イラク人道復興支援特措法に基づく対処措置(イラク人道復興支援特措法H15/7/26)
特定公共施設の利用
(武力攻撃事態等における特定公共施設等の利用に関する法律H16/6/18)
船舶検査・回航措置(海上輸送規制法H18/12/22)
弾道ミサイル等に対する撃破措置(自衛隊法82条の3(H21/3/27))
海賊対処行動(海賊対処法、隊法82条2 H21/6/19)
 

4 自衛隊の行動を規定する法の問題点は!

 前項で確認した如く、事態が起き、論議が起きるたびに、それぞれに応ずる対応が検討され、公共財としての自衛隊の活用が叫ばれ、その結果、法律の改正や新たな法律の制定という形で、自衛隊に対して新たな任務が付与され、行動要領も法律によって律せられてきた。
 
 これくらい、いろいろと制定されてみると、自衛隊の行動に関する法的な体制整備は万全となったとも言える。
 
 尖閣諸島を巡る状況の切迫性から、今領域警備法の制定や自衛隊に対する任務付与の必要性が議論され始めている。これなど、平時から有事への移行段階、その狭間と言うべきものだろうし、グレーゾーンである。
 
 警察機能の延長線上としての治安出動を下令して対応するということもある。それから防衛事態に移行するというのか?
 
 しかし、そもそも、国家主体と思われる勢力による領域侵犯への対応と言うのは本質的には国家防衛機能だ。警察力としての対応と国家防衛としての対応力には明らかな差異があり、早期に対処し、事態の拡大を防止するためには防衛力を有効に活用することが必要だ。
 
 考えてみてもらいたいのだが、ある時点までは〇〇として対応し、a時点には、(ある事態と認定して)△△として対応し、またb時点になったならば、××として対応するなどという器用なことが果たしてできるのか?
 
 国家中枢がそのような適時適切に的確な判断ができるのだろうか? 現場指揮官が判断するならばまだしもと思うが・・・。
 
 国家中枢の警護についても、警察の任務とされているが、果たしてそれで十分なのだろうか?
 
 何も自衛隊がでしゃばる必要はないが、武装ゲリラなど(と認定される以前の段階)に対して警察力では心許ないし、防護すべき重要警護対象等の多さも考えるならば、自衛隊も事態切迫段階以前から対処し得るように措置する必要があるのではなかろうか?
 
 法律の想定外の事態である。警護出動において行使できる権限も、警職法の一部準用と武器の使用のみである。これも治安出動次いで防衛出動と次第にエスカレーとさせるというのか。

警護出動が想定している事態は低強度であり、それが大規模なテロ攻撃等と認定して防衛出動を下令するまでには、甚大な被害が発生する可能性もある。想定外やグレーゾーンが多々存在する。
 
 似たような事例はほかにもあるかもしれない。そのようなものを全て洗い出して法律として規定する事は人智を超えている。
 
 また、想定できないような事態もないわけではなかろう。例えば、サイバー空間での対応が重要性を増しつつあるが、現在の法律は、いかにも片手落ちの感を否めない。
 

 サイバー攻撃に対して防護することは可能だとしても、それに積極的対応端的に言えば攻撃することは現行法上可能だろうか? 厳密には否である。


(2)へ続く
 
JBpress.ismedia.jpより引用
 
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「戦没者」なのに戦死にあらず?
整理が必要な自衛隊員の死を巡る不都合
年も東京・市ヶ谷の防衛省で自衛隊殉職隊員追悼式が執り行われた。10月13日、その日は土曜日にもかかわらず、早朝から10台ほどはあっただろうか、大型バスが敷地内に入る。観光バスではない。ここに乗っているのは皆、殉職した自衛隊員の遺族である。
 
 防衛省内の慰霊碑がある一角、メモリアルゾーンと呼ばれるエリアには、これまでの自衛隊殉職者だけではなく陸軍全航空部隊戦没者慰霊碑や、終戦時に責任を取って自決した阿南惟幾(あなみ・これちか)陸相、杉山元第一総軍司令官、大本営作戦参謀だった晴気誠(はるけ・まこと)少佐の碑などもある。
 
 晴気誠少佐はサイパン陥落の責任を取る形で、この地、市ヶ谷台で割腹自殺した。享年33だった。この若さで作戦の失敗を一身に背負い死出の旅路とは、いかなる心境であったか、現代の感覚では想像を絶することである。
 
 こうした先人たちに見守られるように、殉職自衛隊員の慰霊碑はある。今年も全国から多くの遺族が集まり、70遺族123名が参列。新たに殉職と認定されたのは、陸自3柱、海自3柱、空自2柱、そして事務官1柱の計9柱で、これまでの自衛隊殉職者は1831柱に及ぶ。
 

機雷除去中の事故死を口止めされた海上保安官

 今年は、東日本大震災で登庁する途上で津波により殉職した空自隊員や、災害派遣活動中に亡くなった方も2名含まれているが、殉職者の大半は訓練中などの事故が原因だ。
 
 しかし、海外での活動が本来任務化され、そのニーズも高まっている昨今、活動範囲の広がりとともに、これからは今まで経験したことのない殉職というケースもあり得る。それを考えれば、いろいろと整理しなければならないことも多い。
 
 思いは、今から60年以上前の秋に遡る。1950(昭和25)年の10月に朝鮮戦争が勃発し、当時、海上保安官だった中谷坂太郎さんは朝鮮へ特別掃海隊として赴いた。米国からの要請に基づき、近海に敷設された機雷を除去するためだ。しかし、乗っていた掃海艇が触雷して殉職。当時21歳の誕生日を迎えたばかりだった。
 
 しかし、事故から1週間経った10月末、「瀬戸内海で死んだことにしてほしい」と、米軍の大佐が坂太郎さんの両親の元を訪れたという。米国の要望で掃海艇が朝鮮へ赴いたことを国民は知らない。憲法9条とのからみがあり、国際問題を避けるためのことだと説明された。
 
 坂太郎さんの父は、それが国家のためであるなら、その事実を公表しないことが国の助けになるならばと、黙って申し出を受け入れた。「十分な補償はさせてもらう」と、米軍から支払われた弔慰金は約400万円に上ったという。現在であれば3億円ほどに相当する。
 
 この場に立ち会った当時の海上保安本部幹部の手記によれば、父は無言のまま軽くうなずいてこの金を受け取り、「後姿に計り知れない寂しさを感じた」とある。
 
 当時、海上保安庁で機雷の掃海に従事していたのは皆、海軍出身者だった。戦後の作業とはいえ、彼らは「御国のため」という感覚だったのだ。それゆえ、いわば「口止め料」を受け取る親の心境とはいかなるものだったのか察するに余りある。
 

「戦没者」でありながら靖国神社への合祀が認められない

 それから約30年が過ぎた1979(昭和54)年、坂太郎さんは「戦没者叙勲」を受けることになる。実はこれは、事故当時に海保長官だった大久保武雄氏(1903〜96年)の「せめて」という思いによるものだった。
 
 これを受けて坂太郎さんの兄、藤市さんは「戦没者」への叙勲なのだから、このことで弟の「戦死」が認められたと認識することは当然であるとして「靖国神社への合祀」を申し出たのだ。
 
 しかし、この願いは叶えられていない。これには遺族や神社の意向だけではどうにもできない事情がある。
 
 そもそも靖国で祀るのは「大東亜戦争に関わり戦没した人まで」と決まっているためだ。厚生労働省から該当者の「戦没者身分等調査票」が送られるか、医師の診断書で「公務死」と認定された場合のみ合祀することが可能となる。
 
 これについては「靖国神社は宗教法人なのだから、独自に決められるのでは?」という指摘もある。しかし、靖国神社が宗教法人となっているのは、終戦後「神道指令」により、一宗教法人として登録するか解散かを迫られ、緊急避難的な措置であった。
 
 主権回復後となっても、法律上の性格を容易に変更することはできず現在に至っているのだ。つまり、現在の「宗教法人」は靖国神社の本来あるべき姿ではない。やはり、いずれは国家護持か、国民の神社としての存続を目指しているのである。
 
 そのため、いつでも「国の神社」に戻れるよう国の方針と歩調を合わせている。それに、神社がお祀りしたい人を祀るということにすれば、今度は「合祀取り消し」や「分祀」に対しても様々な声が出て混乱することも想像に難くない。
 

「戦死」はあり得ない自衛隊員の殉職

 そして大きな問題は、国が「戦死」と認めることが必要といっても、戦争を放棄している日本にとって「戦死」はあり得ないということだ。
 
 中谷坂太郎さんが所属した海保は「非軍事組織」であるから、特別に「戦没者叙勲」が授与されたといっても、「戦死」ではない。そして、それは自衛隊にも同様のことが言えるのである。
 
 この問題は、まず自衛隊の位置付けを明確にする必要があり、また、今の自衛官が靖国への合祀を望むとは限らないという声も聞かれる。様々な考え方があるだろう。
 
 しかし、これは個人の意志とは全く次元の異なる問題と捉え、国として国のために殉じた人をどう慰霊・顕彰し、それを将来にわたり継続させるのかを整理する必要がありそうだ。
 
 現在の掃海部隊もペルシャ湾での国際共同訓練に参加するなど、シーレーンの安全のため即応体制を取っているとも言える。予測できない国際情勢の中、自衛隊への期待は膨らむばかりだ。
 

 国のために尽くす人々に対し最期まで責任を持つことは、独立国として最低限の作法である。


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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汚職を糾弾する「正義」が国防を弱体化させる
次期多用途ヘリ「UH-X」発注を巡るおかしな価値基準
近、私は非常に憂えている。オスプレイ、尖閣問題・・・国防を巡る案件はいろいろあり、考え始めるときりがないが、極めつけは陸上自衛隊の次期多用途ヘリコプター「UH-X」をめぐる一件だ。
 
 新聞各紙によれば、9月4日に東京地検特捜部は防衛省や川崎重工などを家宅捜索し、官製談合防止法違反などの疑いで捜査が進められているという。
 
 日本人は、自分たちの生まれた国が直面している危機よりも、むしろこの「税金が無駄遣いされているのではないか」という類の報道に大きく反応しているように見えるのは気のせいだろうか。
 

遅れている「UH-X」の配備がさらに遅くなる?

 来日したパネッタ米国防長官は尖閣諸島を巡る問題について暴力や衝突が起こる懸念を示し、9月18日の柳条湖事件の発生日に合わせて中国漁船1000隻が大挙して同海域に向かうなど、日本は今まさに一触即発の場面に置かれている。
 
 普通の国は、防衛力強化のために必死になるはずだが、日本はお世辞にもそうは言えない。尖閣諸島の国有化がなされたが、それは抑止力とは別のものである。
 
 平成25年度予算概算要求は南西防衛を意識したものとなり、そのための新しい装備購入に向けた予算も組み込まれたが、全体として抑制傾向にあることは変わらない。
 
 現政権はここで「こんな防衛費でいいのか!」と、縮小に歯止めをかけるべく防衛省に促したらどうだろうか。
 
 とにかく、こうした状況の中で、自衛隊の装備に関して配備がなされないなどの状況は許されないだろう。もちろん、米海兵隊のオスプレイ然りである。
 
 そんな中、陸自の次期多用途ヘリ「UH-X事件」は浮上した。
 
 これにより、ただでさえ3年遅れとなっていたUH-Xの配備がさらに遅れ、その間にも現有の「UH-1J」は退役することを考えれば、その空白をどう補填するのか、極めて深刻な問題だ。
 
 UH-XはUH-1Jと比べ航続距離も延び、洋上飛行も可能である。こうした島嶼防衛にも有用なヘリが使えない・・・、これでは「動的防衛力」の実現には程遠い。
 
 それだけでなく今後、同社が手がける他の装備品も契約ができなくなるようなことになれば、わが国の安全保障環境に甚大な影響をきたすことになる。これが本当に正義だというのか?
 

陸自の観測ヘリ「OH-1」を改造母機としてコスト低減

 この事案のこれまでの経緯をまとめてみる。まず、2012年3月末、UH-Xの開発を川崎重工が受注することが決まった。
 
 同社が製造している陸自の観測ヘリ「OH-1」を改造母機とし、OH-1の技術・製造基盤を活用することで、ライフサイクルコストの低減を図るということであった。OH-1は日本初の国産ヘリとして開発されたもので、UH-Xも三菱重工のエンジン含め国産ということになった。
 
 一方、現有のUH-1Jのプライム企業は富士重工であったが、こちらはライセンス国産で同社には独自開発ヘリはない。
 
 また、同社は「AH64D」戦闘ヘリの調達をめぐり、63機の調達計画が13機(その後、3機を追加購入)で打ち切られたことから、350億円の支払いを求め東京地裁に訴訟を起こしていたことなどもあり、国産能力を持つ川重側に優位な情勢だったというのが大方の報道だ。
 
 そもそもヘリの国産開発はとても高度な技術を要し、固定翼は自国で作れる国も多いが回転翼を完全に国産できる技術を持つ国はそう多くないと言われている。
 
 OH-1はそれを達成した上、将来的に戦闘ヘリへの転用も考慮されていたとも報じられており、そうなればファミリー化による効率化が図れる読みもあっただろう。
 

競争入札制度は必ずしも防衛装備品にはそぐわない

 問題は、このような構想なども全てが「良くないこと」と世の中に受け止められることだ。34人の自衛隊幹部が同社に再就職していたことも批判の対象になっている。
 
 9月12日の産経新聞では曽野綾子さんが「国防に必要な『天下り』もある」として、「兵器を知悉した人が、兵器の生産に携わる企業に再就職して知識と経験を生かすのが、どこが悪いのか私にはわからない」と論じ、こうした人々を締め出したら「それこそ防衛予算の無駄遣いになる」と断じている。
 
 さらに、防衛省が「便宜を図った」とされることについても日本の企業が、下請け孫請け会社を路頭に迷わせないように無言のうちにする気配りだとして、「それこそ企業の持つ技術も育てられるのだ。それを一概に癒着だ汚職だ、と決めつけるのは全く常識的ではない」とも述べている。
 
 今の日本にはこのような当たり前のようなことを、なかなか公に口にできない空気があり、曽野さんのように堂々と発言ができない。そんな、おかしな価値基準で物事を図っている傾向がありはしないだろうか。
 
 同じ産経でも9月18日の社会面では「競争を排する談合によって無駄な税金が支出されるという意識すらうかがえない」と書かれていて、かなり否定的な見解だ。
 
 しかし、そもそも防衛装備品には必ずしも競争入札制度がそぐわず、むしろそれによって無駄が発生していることからも見直すべき点が多い。このことは、先の「防衛生産・技術基盤研究会」の最終報告書でも明記された。
 
 今回のことで、私が思ったのは、アパッチそしてUH-Xと度重なるヘリを巡る受難で前途多難となった富士重工に対し、しかるべき配慮がなされていたのかということだ。同社が防衛部門からいなくなるようなことになれば、それこそ国の損失と言える。
 
 しかし、そういうことが「談合」や「癒着」だというわけで、昨今は温情の関係は望めなそうだ。
 

 つまり、国産の防衛生産・技術基盤を維持するという試みは、この認識の大改革が必要ということになる。道は険しい。


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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ようやく着手か?
防衛に不可欠な「水陸両用戦能力」の構築
 
(1)からの続き
 

災害大国日本の災害救援活動にも有用

 上記のような離島部への外敵侵攻と違い、東日本大震災をはじめとして、毎年のように現実に発生しているのが大規模自然災害である。日本はまさに自然災害大国であることは紛れもない事実であり、近い将来にも大震災・巨大津波に襲われる可能性があることは周知のところである。また、地球温暖化の影響によりますます集中豪雨が頻発するようになり、それに伴い大規模土砂災害も発生しやすくなっている。
 
 海から最も遠い“内陸”といっても海岸線からたかだか130〜140キロメートル程度離れている場所しかない縦深が極めて狭小な日本での大規模自然災害による被災地は、たとえそれがどこであっても、水陸両用戦能力を持った救援部隊が海上を発進基地としてアクセスが可能である。反対に、国土の7割以上が山地である陸地は災害の影響を受けやすく、陸上での救援部隊の移動は概して緩慢にならざるを得ない。
 
 関東大震災の時も、陸上交通路が寸断したため移動に困難を極めた陸軍部隊よりもいち早く東京に駆けつけたのは海からアクセスしてきた海軍部隊であった。阪神・淡路大震災の際も、やはり陸上での移動は困難を極め、いち早く神戸沖から救援活動が可能な状態をとったのは水陸両用戦能力を持つアメリカ海軍・海兵隊緊急救援部隊であった。ただし、アメリカ軍の救援活動は日本政府によって拒絶されたため実現しなかった。
 
 東日本大震災に際しても、長大な海岸線沿岸域の陸上交通網は壊滅し、沿岸部から内陸部にかけての陸上交通網も壊滅し、内陸部の交通網も寸断されてしまった。そのため、陸上を移動して内陸から沿岸域に到達しようとした陸上自衛隊などの救援部隊の移動は難渋を極めることになった。
 
 さらに、海岸線に点在する港湾施設は船舶もろとも壊滅し、沿岸域の航空施設も壊滅してしまった。そのため、海上自衛隊や航空自衛隊、それに海上保安庁などの航空機や艦艇船舶を利用した救援活動も、航空施設や港湾施設なしでは限定的活動しかできなかった。
 
 このような状況下で威力を発揮するのが、水陸両用戦能力である。日本にはこの能力が存在していないことを重々承知の在日アメリカ軍は、直ちに海軍・海兵隊・空軍の航空機・艦艇そして将兵を救援活動に投入し「トモダチ作戦」が開始された。さすがに今回は日本政府も受け入れた。
 
 北海道から青森県に海を渡って移動することができなかった陸上自衛隊救援部隊は、アメリカ海軍水陸両用戦隊によって被災地に渡ることができた。同様に、自衛隊などの本格的救援部隊が海を越えて(といっても目と鼻の先なのであるが)渡ることができなかった気仙沼大島には、アメリカ海軍水陸両用戦隊によって東南アジアから急送されてきたアメリカ海兵隊救援部隊が上陸して救援活動を展開した。
 
 東日本大震災に限らず、やはり災害多発地域である東南アジア諸国で毎年のように発生する大規模自然災害の救援活動にも、アメリカ海兵隊と海軍水陸両用戦隊で形成される人道支援・災害救援部隊が“定期的”に出動している。それらの実績は、海から海と空を経由して陸にアクセスする水陸両用戦能力が、島嶼国家や沿岸地域での災害救援活動に大活躍することを実証している。
 
イメージ 1
太平洋海兵隊の人道支援・災害救援活動(出所:太平洋海兵隊司令部・CNS)
 

水陸両用戦能力を自ら構築するか、米軍に依存し続けるか

 水陸両用戦能力という軍事力は、日本のような島嶼国家の防衛だけでなく災害救援活動にとってもなくてはならない能力であるにもかかわらず、日本防衛当局の水陸両用戦能力の現状はゼロに近い状況である。
 
 そこで、以前より筆者ならびに筆者と考えを同じくするアメリカ海兵隊将校たちは日本が独自に水陸両用戦能力を保持することの必要性を機会あるごとに論じてきた(今後も論じ続けるであろう)。
 
 しかしながら、水陸両用戦能力は自衛隊創建以来構築されることがなかったため、現代日本社会では水陸両用戦というものに対する認知度・理解は極めて低調であると言わざるをえない。
 
 このような“逆境”の中で、ようやくAAV-7を購入し研究しようという気運が表面化したことは称賛に値する。もちろん、たった4輌のAAV-7を調達しただけで、ただちに水陸両用戦能力が得られるわけではない。しかし、無知なマスコミは「尖閣をはじめとする南西諸島防衛のための予算調達」といった具合に、すでに誤解をしてしまっている。
 
(注:ちなみに、AAV-7あるいはそのバリエーションの運用数は、アメリカ海兵隊1311輌、韓国海兵隊162輌、台湾海軍陸戦隊54輌、ブラジル海兵隊52輌、タイ海兵隊36輌、イタリア海軍35輌、スペイン海軍陸戦隊19輌、インドネシア海兵隊10輌、などといった状況である)
 
アメリカ海兵隊AAV-7部隊の基地(筆者撮影) 
イメージ 2 海と空と陸を股にかけて活動する水陸両用戦能力を構築するためには、高度に専門的なノウハウと独特な装備(強襲揚陸艦・輸送揚陸艦・水陸両用強襲車・汎用揚陸艇・上陸用ホバークラフト・水陸両用戦用輸送ヘリコプター・水陸両用戦用攻撃ヘリコプター・水陸両用戦用攻撃機等々)が必要である。そして何よりも、水陸両用戦のエキスパートとしての陸上戦闘部隊(「海兵隊」「海軍陸戦隊」「海軍歩兵」などと呼ばれる)と、その部隊を目的地沖合に急送し支援する海軍水陸両用戦隊が必要になる。
 
 ようやく4輌の水陸両用強襲車を調達する気になった日本防衛当局の“やる気”に水を差すわけではないが、装備の調達はともかく、現在の日本国防当局による水陸両用戦能力のノウハウの吸収状況(具体的には水陸両用戦能力を身につけた将校の育成)や、統合作戦能力(とりわけ海上自衛隊と陸上自衛隊の統合運用能力)から判断すると、「このテンポでは、100年かかっても自前の水陸両用戦能力を構築することはできない」と危惧するアメリカ海兵隊幹部の意見に同意せざるを得ない。
 
 民主主義国家における国防組織にとって最も肝要な条件は国民の理解と支持である。防衛省・自衛隊が、国防に関して無知な政治家やマスコミはもとより広く国民一般に水陸両用戦能力の必要性を説明し理解を得る努力をしないと、“防衛装備買い物リスト”に水陸両用戦関係兵器類が付け足されるだけになりかねない。そして、多額の税金を投入しても結局は真に国防に有用な水陸両用戦能力構築に立ち至らないかもしれない。
 
 本稿で垣間見たように、水陸両用戦能力は国土全体が島嶼である日本の防衛にとっては不可欠な軍事力である。それと同時に、強襲揚陸艦・汎用揚陸艇・水陸両用強襲車・オスプレイ・各種ヘリコプターなどを駆使する水陸両用戦能力は、日本で頻発する大規模自然災害の際には獅子奮迅の働きをする。
 

 このような日本国民共通の公共財としての水陸両用戦能力を速やかに構築するか、未来永劫アメリカ軍の水陸両用戦能力に依存し続けるか、今こそ日本は選択しなければならない。


JBpress.ismedia.jpより引用
 
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ようやく着手か?
防衛に不可欠な「水陸両用戦能力」の構築
 
アメリカ海兵隊の「AAV-7」(筆者撮影)
イメージ 1衛省は2013(平成25)年度概算要求に4輌の水陸両用強襲車「AAV-7」調達関係費用およそ30億円を計上する模様である。ちなみにAAV-7とは、アメリカ海兵隊をはじめとして世界各国(主として西側諸国)の海兵隊で用いられている水陸両用戦には欠かせない装甲車両である。
 
 また、現在、陸上自衛隊の40名の隊員がアメリカ海兵隊第31海兵遠征隊に加わって、テニアン島で実施されている水陸両用戦(併用戦)の演習に参加している。さらに2011年秋には、海上自衛隊とアメリカ海軍は共同でアメリカ海軍水陸両用戦隊出動護衛訓練を実施した。
 
 このように、ようやく防衛省・自衛隊にも水陸両用戦能力獲得の具体的動きが見られるようになった。
 

“空飛ぶワニ”になった水陸両用戦(併用戦)

 「水陸両用戦(amphibious warfare)」というのは、次のようなステップで実施される軍事作戦を意味する。
 
(1)陸上戦闘部隊が海(大河・湖を含む)を海軍艦艇で作戦目的地沖合に進出する。
 
(2)海軍艦艇を前進基地とした陸上戦闘部隊が、海と空を経由して陸上の目的地に到達する。
 
(3)陸上戦闘部隊が作戦を展開する間、前進基地である海軍艦艇から作戦支援活動や各種補給活動を実施する。
 
 このような軍事作戦は古代から行われていたが、航空機が軍事行動に用いられるようになるまでは、作戦実施部隊が海から陸に到達する手段は海を経由するしかなかった。つまりワニのように水を伝って岸に接近・上陸して陸の獲物を襲撃するというイメージから、このような作戦に「両生類(amphibian)」の名称を借用して「amphibious warfare」と名付けたのである。
 
 航空機の発達により、海から接近する部隊を空から支援したり、海から海を経由して陸へ接近するだけでなく空をも経由するようになった。最近では海から敵の待ち受ける陸に殺到するタイプの水陸両用戦はほとんど実施されなくなった。
 
 さらに、現代においては水陸両用戦を実施する能力(水陸両用戦能力:amphibious capability)が頻繁に利用されている作戦の多くが人道支援・災害救援活動である(したがって戦闘に限定される「水陸両用戦」よりも幅広く「水陸両用作戦」とも称される)ため、スピーディーな接近が可能な航空機により陸に接近する方法が主役の座を占めるに至っている。もちろん、大量の部隊や大型兵器・資機材(戦車・トラック・ブルドーザーなど)は海を経由して送り込まれることになる。
 
 このように、現代の水陸両用作戦はワニというよりは“空飛ぶワニ”のような喩えの方がしっくりするようになった。したがって、厳密には水陸両用作戦ではなく「水空陸併用作戦」あるいは「併用作戦」と呼称すべきである。ただし「併用作戦」は一般的用語ではないため、筆者も「水陸両用作戦」を用いるが、現代の水陸両用作戦は海・空・陸の全てを股にかけての軍事活動であることを強調しておく。
 

島嶼国家日本の防衛になくてはならない水陸両用戦能力

 日本の国土は、四方を海に囲まれ、最も“内陸”の地点でも海岸線から140キロメートルとは離れていない狭小な島々から構成されている典型的な島嶼国家である。このような島嶼国家の防衛にとって水陸両用戦能力が不可欠であることは、古今東西の戦史が数多くの教訓を与えている。
 
 島嶼国家や島に対して外敵が侵攻するには、必ず侵攻部隊は海洋を経由しなければならない。したがって、侵攻部隊が海岸線に到達する以前に海洋上において撃退してしまえば、島嶼内は安泰ということになる。したがって、島嶼国家防衛の要は海洋(海上・海中・上空)での防衛力、すなわち海洋戦力ということになる。
 
(注:もっとも、このような考えではなく、敵を島嶼内部に引き込んでから撃滅してしまう、といった考え方もある。第2次大戦終盤の日本軍による本土決戦思想などは代表的な事例であるが、もともと本土決戦思想はロシアや中国のような大陸国家が外敵を広大な内陸奥地に引き入れて撃破するための戦略思想であり、狭小な島嶼国家には不適である。ちなみに、米国は広大な内陸を有していると同時に太平洋と大西洋に面しているため、外敵の軍事的脅威は海洋上で撃破する方針を堅持していて、全く本土決戦という考えは持ち合わせてはいない)
 
 しかし、いくら海洋戦力が強力であっても、日本列島のような多数の島嶼と長大な海岸線を完璧に防御することはなかなか困難である。例えば宮古島のような離島部をはじめとする防御が手薄な地域に、外敵の機動力に富んだ少数精鋭部隊が侵攻して撹乱陽動作戦を実施することは十二分に想定できる。このような場合には、ただちに海洋戦力を繰り出して、敵侵攻部隊に対する増援・補給ルート(海上・海中・上空)を遮断するとともに、被占領地沖に緊急展開した水陸両用戦部隊によって敵が上陸している島嶼に上陸して、住民を保護しつつ敵を制圧しなければならない。
 
 現在の日本防衛当局のように水陸両用戦能力を持ち合わせていない場合には、いくら陸上での優れた戦闘能力を保持していても、そもそも被占領地点に到達すらできない。
 

 要するに、日本列島内に立てこもって、日本列島内部に侵攻してきた外敵と“本土決戦”を行うことを前提にしている現在の陸上自衛隊では、敵が侵攻している地点に海から接近し、海と空を経由して上陸して住民を保護したり敵を撃破したりすることはできないのである。


(2)へ続く
 
JBpress.ismedia.jpより引用
 
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