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泣きつけば米国は動く、中韓の姑息な手法に要注意
今なお福沢諭吉「亜細亜東方の悪友を謝絶するものなり」
2013.05.29(水)森 清勇:プロフィール (1)からの続き
揺れない日本と揺れる米国 今また、中国および韓国の無法や反日的言行から発生した日本の対処に、米国が揺れようとしている。第1次安倍内閣は「戦後レジームからの脱却」を掲げて登場したが、ポピュリズムに堕した野党やマスコミ、さらには中韓などの反日攻撃に晒され、1年で退陣の已む無きに至った。
しかし、第2次内閣は先の教訓を生かし、右往左往しない安定感がある。
マスコミや中韓は「右傾化」を声高に叫び、またアベノミクスで家計が圧迫され、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)加入で日本の農業が壊滅するなどと喧伝してマイナスイメージを高めようとしている。
しかし、民主党政権下で日本の安全・安心が大きく損なわれ、国民は憲法に問題があることを理解し始めた。
改憲反対を掲げてきた朝日や毎日新聞の世論調査でも、憲法を改正する必要があると思う人が半数以上(5月2日付朝日54%、5月3日付毎日60%)を占めている。ところが、両紙はどこまでも反対を打ち出したいために、改正手続きに関する96条だけの結果を見出しに掲げる姑息な操作を行い、国民を欺こうとした。
領土や靖国神社参拝、従軍慰安婦問題などに絡んで中韓の暴力的な言動もあり、国民の多くが安倍内閣の姿勢を肯定的に受け止めている。従来は日本が譲歩すれば、相手も理解してくれるだろうという思いを日本人は持っていた。
しかし、そうはならないことをここ20〜30年間にしっかり学んだ。
そうしたことが、首相や閣僚たちの発言からも窺うことができる。靖国参拝や村山談話・河野談話などについても、歴史の評価は歴史家に俟つという姿勢を打ち出すと同時に、中韓などの抗議に対しては「どこの国であっても、国のために命を捧げた方々に尊崇の念を表するのは当たり前だ」(菅義偉官房長官)と公言するように変わってきた。
中韓の対日批判に対してばかりでなく、これらに呼応する国内のマスコミをはじめとする批判勢力に対しても、政府がトーンを和らげることはあっても揺らぐ姿勢はない。
識者の中からも「自国の戦死者を祀る墓所に参るのも当然だろう」(「産経新聞」曽野綾子氏)などのような声も上がり、国家には国家のやり方があり、それに外国がクレームをつけるのは如何なものかという論調が多くなってきた。
こうした日本とは対照的に、米国が揺らいでいるように見受けられる。国会審議の場で安倍氏が「侵略の定義は国際的にも定まっていない」と発言したことをとらえて、米国世論を代表するマスコミは安倍批判を始めた。
いわく、「安倍氏は歴史を直視することができない。中国や韓国の怒りは理解できる」(4月26日付ワシントン・ポスト)、「安倍氏の恥ずべき発言によって日本は外国での友人を持てなくなる」(同27日付ウォールストリート・ジャーナル)などである。
世論の国だけあって新聞論調に合わせるように、米国政府の言動にもやや中韓寄りというか、日本に自制を求める声が出始めている。
米国を射程に収める北朝鮮の核・ミサイルや米国人人質問題があり、米国が中韓の協力を必要とすることは分かるが、オバマ大統領が政権初期に夢想したG2論が頭をもたげているのであれば、日本はよほど警戒しなければならない。
宣戦布告遅延の愚を繰り返すな 日本の真意を理解してもらうのは至難である。佐々江駐米日本大使がワシントン・ポスト5月1日版に、上記ワシントン・ポスト紙に反論する論文を掲載した(「産経新聞」5月3日付)。
報道では、日本政府はこれまでも深い自責と心からの謝罪をしていると説明し、安倍政権も同様の見解であることを強調した。さらに、安倍政権は歴史と正面から謙虚に向き合うことが常に重要と信じていると指摘したうえで、歴史の直視は歴史家や知識人が調査し、掘り下げた個別の事実と共に促進されるのが望ましいとの見解を示したとしている。
報道の範囲では何とも物足りない反論である。反論でなく、尖閣諸島や従軍慰安婦、靖国神社参拝問題など、十分理解されていないことについての普段からの啓蒙こそが必要である。
こうした問題に関する在米日本大使館の動きを見ると、大東亜戦争開戦に当って、宣戦布告書を開戦後に渡す失策をやり、「リメンバー パールハーバー」の合言葉で米国民を立ち上がらせた苦い経験を思い出させる(参照:拙著『外務省の大罪―幻の宣戦布告』)。
南京大虐殺を扱った『ザ・レイプ・オブ・南京』は米国でベストセラーになったが、グラビア写真の大部分が捏造であることが判明した。日本の名誉回復は喫緊の要求となり、著者の中国系米国人アイリス・チャンと在米日本大使とのテレビ討論が計画された。
しかし、要領を得ない大使の発言は、反論どころか、チャンの発言を補強する形となってしまったと言われた。
最近も、在外公館の経理や館員の休暇などが問題になっている。天皇の認証を得た全権大使として赴くのは、出先における日本の代弁者、利益代行者という任を帯びているからである。
しかし、湾岸戦争開始時には在イラク日本大使も在クウェート日本大使も任国にいなかったと言われたように、肝心の時に不在していたことが多い。情報収集に基本的な問題があると言わざるを得ない。
韓国では、日本の反対を押しきって、また条例に違反して、ソウルの日本大使館前に慰安婦像を設置した。さらにニューヨーク州やカリフォルニア州などの在米韓国人が多い市にまで慰安婦像を立てている。国家的詐欺で日本を騙したうえに、自国のプライドもかなぐり捨てる国家である。
こうしたことと相まって、中国系および韓国系米国人の増加は、米国世論を反日的姿勢に向かわせやすい。
日本がそうした米国の性向を阻止するためには、普段から人脈を構築し、国務省や大統領府に接触し、真意を伝えることができる環境を育てることが不可欠であり、出先機関の最大の任務でもあろう。「パール・ハーバー」の二の舞いのように、米国を反日に立ち上がらせることだけは、どうしても防がなければならない。
おわりに 中国が北朝鮮との取引銀行(一部)の口座を閉鎖すると発表した。朴大統領がオバマ大統領と会談する直前の発表は、米中(韓)の見事な連携を思わせる。中韓は米国との連携を梃子に、日本への攻勢を強めると思われる。
河野談話や村山談話の改訂と言えば即「右傾化」と批判される現実にはストップをかけなければならない。両談話は日本が発信したものであるから自業自得の誹りを免れないが、背景状況の説明や事実誤認がある点などを外交ルートおよび有力議員に対するロビー活動で理解してもらうよりほかにない。
日米同盟の深化に努め、同時にいろいろチャンネルを駆使して米国に日本理解を高めてもらう努力が強く求められている。安倍政権にとってだけでなく、日本にとっての正念場である。 JBpress.ismedia.jpより引用
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アメリカ
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泣きつけば米国は動く、中韓の姑息な手法に要注意
今なお福沢諭吉「亜細亜東方の悪友を謝絶するものなり」
2013.05.29(水)森 清勇:プロフィール 米国の初代大統領ジョージ・ワシントンは、英国にとっては反乱軍の親玉である。歴史の解釈は立場によって異なるので、中国が対日戦勝利を祝い、韓国が日本の敗戦日に独立記念式典をやっても日本は何らクレームを付けない。
今日の中国や韓国は自国の行状を不問にして、不安定な国内情勢やそれに起因する異常なナショナリズムを日本批判でかわしてきた。尖閣諸島問題も、靖国参拝や従軍慰安婦問題も中韓の内政上から派生した問題である。
福沢諭吉は「支那朝鮮に接するの法も隣国なるが故にとて特別の会釈に及ばず。(中略)我は心に於て亜細亜東方の悪友を謝絶するものなり」(『脱亜論』)と断言した。支那朝鮮の自尊自立を願って支援したが、叶うどころか反旗さえ翻されたからである。今も何ら変わらないのではないだろうか。
中韓の無法・強引は昔も今も同じ 中国は2ケタ台の軍事予算増強を二十余年続け、不透明さは増す一方であるが、決まって「平和目的のため」と主張する。その一方で、日本が10年余にわたって減額し続けた防衛費を1%強増やしただけで「軍事大国化」に突き進んでいると批判する。
また、過去に結ばれた条約には不平等下であったなどの難癖をつけて守らず、強引に自国の主張のみを通そうとする。韓国はいまだに李朝時代の小中華の残影を残しており、中国と類似の行動を取ることが多い。
両国は自国内に問題が発生すると処理に困り、日本に関連付けて解決しようとする。条約締結で決着している、あるいは内政干渉であると日本が反論すると、決まって「歴史を反省していない」と言って、「歴史認識」に問題化する。
こうして未来志向を目指す約束は忘れ去られ、瞬時に元の木阿弥に帰ってしまうのが常である。
大正8(1919)年、遭難した中国福建省の漁民31人が尖閣諸島に漂着した。石垣島の人々が手厚く看護し、中華民国駐長崎領事が「日本帝国沖縄県八重山郡尖閣列島」と明記した感謝状を出している。
日中国交正常化時には尖閣諸島問題には触れたくないという中国に配慮して、日本も触れなかった。それがどうして、今になって尖閣諸島は中国のものという主張に変わるのか理解に苦しむ。
昨年の国連総会では、古来中国のものであった尖閣諸島を「日本が盗み取った」と喧伝して恥じなかった。今ではさらにエスカレートして、沖縄も中国の領土であるとさえ言い募るようになってきた。
一方、韓国が朝鮮人慰安婦を問題にしたとき、日本政府は徹底した資料調査を行った。その結果、朝鮮人が募集した慰安婦に日本軍が人道的観点で関わった資料はあったが、日本軍が募集し強制的に連行した、いわゆる「従軍慰安婦」を証拠立てる資料は見つからなかった。
しかし、「強制連行を認めれば韓国政府の責任で幕引きとするとそそのかされ」(杉原誠四郎著『外務省の罪を問う』)た河野洋平官房長官(当時)は、政治的配慮で日本軍の強制連行を認める「河野談話」を出した。
相手の要望に応えようとして行動したことが、今日では両国関係の棘になっている。自国の行状を棚上げして、責めを他国に転じて恥じることもない。呉善花氏は韓国について「虚言と虚飾の国」と言うが、中華の夢を追い続ける中国はそれに輪をかけている。福沢でなくても「悪友を謝絶」したくなる。
アメリカの外交性向 西欧の帝国主義諸国より遅れて中国に進出してきた米国は、不平等条約下にある中国の状態を道徳的また法律的立場から是正しようと「門戸開放」と「領土保全」を唱え、ワシントン体制を主導した。
ところが、中国はワシントン体制を守るどころか、違反してでも自国の権益を早急に取り戻そうとした。日本は日英同盟の破棄など多大の犠牲を強いられたが、主導した米国は中国の違反を看過し、時には加担さえした。それが日華事変へとつながり、さらに大東亜戦争へと発展していった。
中国に義勇兵を送り込んで支援していた米国は日本と戦うために参戦し、価値観の異なる支那やソ連と連合国を結成した。また戦時国際法を無視して東京・大阪などの大都市無差別爆撃をやり、ポツダム宣言受諾を打診している日本に原爆2発を投下した。
米国の著名な外交史家ジョージ・ケナンは、米西戦争以降の米外交は軍事力行使の理念が欠如していたし、また自己満足的なイメージを増幅させる政策が取られてきたと分析する。
そして、これを「(米)国民の欠陥」(『アメリカ外交50年』)と言って憚らない。ついでながら、この欠陥は最新のイラク戦争にも顕著に見られた。
大東亜戦争に関わる記述に限れば、東アジアにおける「安定と平和を維持する」目的に資する米国の政策で「歴史の進路が変更されるような可能性があった」と思われるが、そのための努力を「ほとんど何もしなかったことを認めなければならない」という。
その根拠として例示するのが、中国に長く勤務し米国における中国問題の最高権威の1人であったジョン・マクマリーの見解である。
ワシントン会議にも参加したマクマリーは「我々が現に取りつつある方向にこのまま進んでいくならば、日本と戦争が起こるであろう」と指摘し、「その戦争において我々の目的を徹底的に貫徹したにしても、それはロシアにうまい汁を吸われるだけであり、山ほどの新しい問題を作るだけである」と、ソ連の台頭とその後の冷戦を警告していたのである。
しかし、米国は耳を傾けなかったとケナンは批判した後、「今日我々は、朝鮮および満州方面で日本が直面しかつ担ってきた問題と責任とを引き継いだ。他国(註:日本のこと)がそれを引き受けていた時には大いに軽蔑した重荷を、今自ら負う羽目になり苦しんでいる」と述べ、日本の立場や共産主義の脅威への理解が足らなかったことを率直に認める。
そのうえで、「米国の極東外交を顧みるとき、我々は、疑いもなく、我々自身の感情的性向に根ざしている奇妙な現象を見いだす」という。その感情的性向とは、「極東の諸国民に対する我々の関係は、中国人に対するある種のセンチメンタリティによって影響されていた」と結論する。
近年の米国では中国系や韓国系米国人が増大し市民の半数以上を占めるところもある。また潤沢な資金とロビー活動で彼らが存在感を増していることもあって、米国を巻き込み動かそうという意思が見受けられる。
今回訪米した朴槿恵韓国大統領のバラク・オバマ大統領との会談や米国議会での演説からもそのことが読み取れる。
米国は20世紀の歴史を動かしてきたし、いまだに強大な力を持っている。日本にとっては唯一の同盟国でもある。その米国が、日本と中韓の歴史認識などに口を出してきた。
しかも、安倍晋三首相の発言や日本(外務省)の説明を十分理解しないで、中国系および韓国系米国人による意識的・扇情的なセンチメンタリティーが作りだす国民世論に基づくものも多い。 (2)へ続く
JBpress.ismedia.jpより引用
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尖閣紛争でアメリカは日本を支援しているのか?
自主防衛努力を怠る国を助けてはくれない
2013.05.16(木)北村 淳:プロフィール 昨今、多くの日本メディアの尖閣諸島防衛に関する論調は、自主防衛能力構築とは対極にある“情けない”論調が目立つ。
多くの日本メディアは、アメリカの政府高官や軍首脳それにシンクタンクなどが尖閣諸島領有権問題でどのような言動をするのかに神経をとがらせ、少しでも“日本の肩を持つ”ように受け取れるコメントに接すると、針小棒大とまではいかないにしても「国務長官が踏み込んだ発言」「国防長官が中国を牽制」「アメリカ軍トップが中国に警告」といった、いかにもアメリカが尖閣問題において日本を支持する態勢で一致しているようなイメージを読者に植え付ける報道を繰り広げている。
伝えられるのは日本にとって好ましい論調ばかり 反対に、アメリカ政府高官やアメリカ軍首脳などの尖閣問題に関する論評に散見される以下のようなコメントが日本メディアによって取り上げられることはない。
「尖閣諸島というとるに足りない無人島を巡る日中の対立」
「日本政府が国有化したために引き起こされた日中の領有権紛争」 「アメリカ軍は、このような岩礁を巡って日中間に軍事衝突が発生しても、軍事介入してはならない」 「アメリカ軍が協力するとしても、偵察情報提供あるいは技術的助言程度で十分である」 この種のコメントの多くは、事実誤認あるいは知識欠落のなせる技ではある。しかし、少なからぬ数のアメリカ政府やアメリカ軍の指導者たちがこのようなレベルの尖閣問題理解であるということは、決してアメリカが尖閣諸島問題に高い感心を持っており、万一の場合には日本を支援し軍事介入まで実施するといったコンセンサスが存在する状況からは相当かけ離れているのが実情であることを物語っている。
そして、多くの日本メディアはこのような“日本にとって好ましからず”とメディア自身が考える論調には極力目をつぶり、“日本にとって好ましい”あるいは“読者たちが歓迎する”とメディア自身が考える論調を紹介していると見なすことができる。
このような報道姿勢は、アメリカに頼りきり、アメリカの威を借りて中国の軍事的脅威を跳ね返そうという他力本願的態度と見なさざるをえない。また、日米安全保障条約が存在する限りアメリカが尖閣諸島を防衛するのは当然であるという誤解を大前提にしているとも考えられる。
そこには、日本の自主防衛努力を推し進めて、ある程度は日本自身で中国と対決し、その足りない能力を日米同盟によって補完しようという、一身独立した気概が見て取れない。
米国防総省が指摘「中国の主張は国際法に抵触」 “アメリカ頼み”あるいは“アメリカの威を借りたい”日本メディアを喜ばせたのが、5月8日に公表されたアメリカ国防総省の中国軍事力に関する報告書『連邦議会に対する年次報告書:中華人民共和国に関する軍事ならびに安全保障の進展状況、2013年版』である。なぜならば、この報告書の中には、いわゆる中国脅威論の根拠となる情報が満載されているからである。
そして、尖閣諸島紛争関係でも「中国政府による尖閣諸島周辺の領海確定のための基線は“不適切”である」といった記述や、「中国の海洋を巡る主張は国際法に反している」といった記述がなされているため、早速日本メディアは、例えば“中国の尖閣主張は「国際法と矛盾」 米国防総省”“中国の領海基線「不適切」 米国防総省報告、尖閣挑発に初言及”“報告書は、より踏み込んだ立場を示している”といった具合に、あたかもアメリカ軍部が尖閣問題では公然と日本側に立つ旨を鮮明にしたかのような取り上げ方をしている。
確かに報告書では、尖閣諸島を巡る領有権紛争が激化している事実を記載し、その簡単な経緯と、中国側の主張の概要を説明している。そして、アメリカ国防総省ならずとも中国側の主張には国際法に抵触する部分があるのは明白な事実であるため、その国際法違反の事実も指摘している。しかし、この報告書は国防総省やアメリカ軍の意志や解釈を伝えたり、これによって連邦議員に軍部の考えを売り込むためのものではなく、中国軍の状況や安全保障情勢を客観的に分析した結果の報告書である。したがって、尖閣を巡る日中対立に対しての軍の見解を述べたものではない。
報告書は尖閣紛争をどのように説明しているのか ちなみに、83ページに及ぶ同報告書の中で、尖閣諸島領有権紛争に関して説明した部分は、以下の2カ所である。
【領土紛争】(報告書本文、3〜4ページ)
〈中国政府高官は、中国の主権と領土保全を守ることは“核心的利益”であると確認するとともに、すべての高官たちはこの核心的利益への挑戦に対しては断固として反対し、行動をもって応えると繰り返し述べている。2012年には、この言明は南シナ海のスカボロー環礁ならびに東シナ海の尖閣諸島においての中国側の行動によって実証された。
〜南シナ海に関する記述〜
中国は東シナ海の尖閣諸島(中国では釣魚諸島と呼称している)に対する領有権を主張しており、台湾と日本もそれに対する領有権を主張している。2012年4月、東京都知事は5つの島嶼のうちの3島をそれらの所有者である個人から購入する計画を発表した。それに応えて、2012年9月、日本政府がそれら3島を購入した。中国はこの動きに抗議をし、それ以来海洋法執行機関の船舶(稀に航空機)を定期的に差し向けて尖閣諸島周辺をパトロール(島嶼から12海里以内の中国による標準的海洋行動を含む)させ中国の主張を守ろうとしている。9月25日、中国は『釣魚島、中国の“固有の領土”』という公式報告書を公刊した。さらに2012年9月からは、中国は尖閣諸島周辺に不適切に描かれた領海確定のための基線を用い始め、国際法と矛盾する一連の海洋に関する中国の主張に加えている。2012年12月、中国は国連大陸棚限界委員会に対して、紛争の諸島を含んだ東シナ海における中国の大陸棚自然延長説に関する情報を提出した。〉
【中国の領域紛争】(囲み記事、21〜22ページ)
〈領域紛争における中国による軍事力行使の態様は歴史的に見て様々である。例えば1962年の中国・インド国境紛争や1979年の中国・ベトナム国境紛争といったように、ある種の領域紛争は戦争へと発展している。1960年代を通して中国・ソ連(当時)間で争われていた国境争議は核戦争勃発の可能性すらもたらした。最近の事例では、中国は隣国への妥協やあるいは譲歩を申し出ることすらいとわなくなった。1998年以来、中国は隣接6カ国との11カ所の国境(いずれも地上国境)紛争を解決した。いくつかの紛争は、排他的経済水域(EEZ)ならびに埋蔵が見込まれている海洋石油・天然ガスの所有権をめぐって継続している。
東シナ海には、およそ7兆立方フィートの天然ガスと最大で1000億バレルにのぼる原油が埋蔵されている。日本は関係諸国から等距離線でそれぞれの国のEEZが分割されるべきであると主張している。それに対して中国は、等距離線をはるかに超えた大陸棚の終点辺である沖縄トレンチ(それはほとんど日本の海岸線沿いまで達する)までを主張している。2009年初頭、日本は2008年に日中両国が合意した石油・天然ガス田への共同調査準備に対する合意に違反していると中国を批判するとともに、中国が一方的に境界線海底を掘削して日本側から埋蔵物を抽出していると主張した。中国、日本そして台湾によって、尖閣諸島周辺の領有権に関する紛争が続いている。
南シナ海は北東アジアならびに東南アジア安全保障にとって極めて重要な役割を果たしている。北東アジア諸国は南シナ海の海上航路帯での、日本・韓国・台湾の原油の80%以上を含む、石油ならびに通商の通航に大きく依存している。
中国はスプラトリー諸島、パーセル諸島ならびにいわゆる「九段線」(その一部または全域の領有権を巡ってブルネイ・フィリピン・マレーシア・インドネシアそしてベトナムと紛争中)に含まれる陸地の領有権を主張している。スプラトリー諸島内のItu Aba(太平島)を占領している台湾は中華人民共和国と同じ主張をしている。
2009年には、マレーシアとベトナムの大陸棚自然延長説に基づく南シナ海に関する主張に対して中国は反駁した。中国は、国連大陸棚限界委員会に対するその抗議に不明瞭な九段線を示すとともに、「南シナ海ならびに近接海域の島々に対する議論の余地すら存在しない領有権とそれらの海域と海底ならびに海底の地中に対しても領有権と支配権を享受する」との主張を繰り返した。
〜インドとの領土紛争に関する記述〜 〉
事実の記載に期待を寄せてはならない 以上のように、国防総省の報告書は、とりたてて日本を支持する立場を表明するものでもないし、まして日本側に立って有事の際には軍事支援をする意志を述べたわけではない。ただ単に、事実関係を記載しただけである。もっとも、中国が国際法を軽視して無理やり自国に有利な主張のみを展開している状況は、明確に上記抜粋部分にも記載されている。
日本有事に備えて日夜訓練に励む海兵隊も
日本の自助努力なしでは参戦できない(写真:USMC)
いくら日本メディアが、日本の味方であるアメリカ政府が日本の肩を持ったと報道しても、それはあくまでメディアがそのように考えているに過ぎない。アメリカ国防総省が、尖閣紛争に関して中国側の問題点を事実として指摘しても、それだけで同盟国日本を軍事的に中国から保護するに十分な理由とは成り得ない。日本自身が自主防衛努力を強化し、万一の場合には、相当程度頑強に中国軍と対決しない限り、絶対にアメリカ軍が直接介入する事態は現実のものとはならない。 JBpress.ismedia.jpより引用
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本日のエクストリーム国家「韓国」ニュースは番外編として、Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2012年 9/5号 特集「暴走する韓国」、Newsweek (ニューズウィーク日本版)2013年 5/28号「韓国の自滅外交」に続いて、Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2013年 6/11号「慰安婦問題という名の泥沼」のアマゾンへ投稿したレビューを掲載します。
では、下にアマゾンに公開したレビューを掲載します。
「慰安婦問題という名の泥沼にはまったアメリカ」
評価 ★★★★★
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オバマ大統領はなぜ尖閣問題に「無言」だったのか
日米同盟の強化とは無縁だった安倍首相の訪米
2013.02.28(木)北村 淳:プロフィール (1)からの続き
中国メディアは「安倍首相は冷遇された」と酷評 アメリカのメディアと違い、中国(政府・メディア)は安倍首相訪問以前から、首脳会談には高い関心を示していた。ワシントン・ポスト紙の安倍首相へのインタビューに対する中国側の反発などは、そのような関心の高さを物語っている。
もちろん中国側の関心の高さは、TPPに関してではなく尖閣諸島問題をはじめとする日本の安全保障に関するアメリカ首脳の対応であったのは当然のことである。
そして、オバマ大統領が上記の談話に示されているように北朝鮮問題には触れたものの中国そして尖閣諸島問題には一切触れなかったことや、ケリー国務長官も尖閣問題に触れるには触れたが、なんら「踏み込んだ」表現はしなかったことから、日本側の「アメリカという虎の威を借る」作戦は失敗に終わったとほくそ笑んでいるのである。
また、「人民網」をはじめとする中国メディア(中国語版・英語版)は、(1)アメリカ側の各種公式歓迎行事が行われなかった、(2)両国首脳の記者会見が定例の記者会見部屋では行われず簡素な「小型記者会見」で済まされた、(3)アメリカメディアの首脳会談や日米同盟関係に関する報道が極めて低調であった、といったような理由を挙げて、「安倍首相は冷遇された」とか「尖閣問題でのアメリカの後押しを得ようとする安倍首相の目論みは失敗に帰した」といった論評を加えている。
中国の酷評を一笑に付すわけにはいかない 中国メディアが「冷遇」の根拠として挙げたような、様々な公式歓迎行事が行われなかったことや仰々しい記者会見を行わなかったことのみをもってして、「冷遇」と決めつけることはできない。
例えば、オバマ大統領2期目の就任式の晩に行われた大統領と大統領夫人による公開ダンスパーティー(伝統的に就任式では行われる公式行事)も、これまでにないほど極めて簡素であり、メディアも驚いていたほどである。すなわち、危機的な財政状況下で、できるだけあらゆる経費を削減しようという第2次オバマ政権の方針によって、各種歓迎行事や儀式的な記者会見があえて避けられたのかもしれない。
しかし、そのように日本側にとって配慮した解釈をしてみたとしても、アメリカのマスコミの首脳会談に対する関心が低かった事実は事実であり、会談後の報道がほとんどなされなかったのもまた事実である。つまり、アメリカのメディアにとっては、何ら新しい動きや方向性が打ち出された日米首脳会談ではなかったため、報道価値は見いだせなかったのであった。
とりわけ安全保障関係に関しての「成果」は日米双方ともにゼロに近かった。アメリカ側にとって15年以上も我慢に我慢を重ねてきた普天間基地移設問題にしても、何ら目新しい、あるいは実現可能性が高い具体的な方針が首相や外相によってもたらされたわけではないし、中国との軍事関係に関しても日本側による主体的な対応方針が示されたわけではなかった。
アメリカ政府首脳に「尖閣諸島は日米安全保障条約の対象範囲内」と言ってもらうのを何よりも期待するこれまでの「ワシントン詣で」(岸田外相はクリントン長官、ケリー長官と2回目になる)と何ら変わることはなかった。もっとも、ケリー長官はこのような決まり台詞を公式会見では言わずに会談の中で口にしたようであるが、オバマ大統領は一切口にしなかった。このような意味においては、中国の安倍首相訪米に対する酷評を一笑に付すわけにもいかないのである。
実のある日米同盟の強化策が必要 尖閣問題が注目されている最中に、しかも前民主党政権が沖縄基地問題を暗礁に乗り上げさせてしまった後に、日米同盟関係の正常化を標榜する安倍首相が自らホワイトハウスに乗り込んだ。だが、それにしては、日本の自主的な国防政策に関する大胆かつ具体的な方針転換は全く示されなかった。アメリカ側が失望したのも無理からぬところである(それほど期待していなかったというのが実際ではあるのだが)。
実際に、アメリカの軍事戦略専門家からは、「にっちもさっちも行かなくなってしまった普天間基地移設問題は、この際、抜本的に仕切り直しした方がよいのではないか?」「中国やアメリカの軍事情勢を勘案すれば、日本はいい加減にアメリカにおんぶにだっこの状態がもはや長くは続かないことを悟り、何らかの自主防衛力強化策を速やかに実施すべきではないのか?」「安倍政権に限らず歴代の日本政権は日米同盟の強化強化と言っているが、何をもってして日米同盟の強化と言っているのか具体的な内容が知りたい」といった声が少なからず聞こえてくる。
軍隊内部の戦略・政策立案部門と民間シンクタンクや各種研究機関、それに政府部内の軍事・安全保障政策策定部門の間の緊密な交流が盛んな米国では、このような専門家たちの声は、多かれ少なかれ大統領をはじめとする政府首脳の耳にも届いている。そして、少なくとも日本の大半の政治家よりは軍事的素養や戦略的思考を身につけているアメリカ政府首脳たちには、たとえ日本や東アジア情勢のエキスパートでなくともある程度は上記のような軍事的疑問は理解可能である。
そのようなホワイトハウスに、軍事的に手ぶらな状態で乗り込んでも、TPPはともかく日本の安全保障にとって、そして同様にアメリカの東アジア軍事政策にとって、何らプラスになる成果が生み出せないのは自明の理である。その結果が、オバマ大統領による「無言」であり、中国による酷評なのである。
遅ればせながら日本政府は、上記のような様々なかつ深刻な疑問に答える形で、具体的かつ実現可能な日本防衛方針の抜本的転換を急遽策定し内外に示す必要がある。
このままでは、ワシントンで「冷遇」とまではいかずとも「さしたる関心を持たれなかった」安倍首相一行のように、日本自体がアメリカそして国際社会から何らの関心も(軍事的にはという意味であるが)持たれなくなってしまうことは必至と言えよう。 JBpress.ismedia.jpより引用
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