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「中国の正体」に気がつかない日本
米国の専門家が分析する中国軍拡の最終目標とは
2012.02.08(水) 古森 義久:プロフィール 米国の国政の場では、2012年となっても中国の軍事力増強が依然、重大な課題となったままである。いや、中国の軍拡が米国の安全保障や防衛に投射する重みは、これまで以上となった。今や熱気を増す大統領選挙の予備選でも、対中政策、特に中国の軍拡への対応策は各候補の間で主要な論争点ともなってきた。
中国の軍拡は、わが日本にとっては多様な意味で米国にとってよりも、さらに切迫した課題である。日本の安全保障や領土保全に深刻な影を投げる懸念の対象だと言える。
だが、日本では中国の軍拡が国政上の論題となることがない。一体なぜなのか。そんな現状のままでよいのか。
中国はこの20年間、前年比で2桁増額の軍拡を続行 私はこのほど『「中国の正体」を暴く』(小学館101新書)という書を世に出した。自著の単なる宣伝とも思われるリスクをあえて覚悟の上で、今回は、この書が問う諸点を提起したい。中国の史上前例のない大規模な軍事力の増強と膨張が、日本にとって明らかな脅威として拡大しているからである。今そこにある危機に対し、日本国内の注意を喚起したいからでもある。
この書の副題は、「アメリカが威信をかける『赤い脅威研究』の現場から」。本書に付けられたキャッチコピーの一部から、概要が分かっていただけると思う。
「450発の核弾頭、空母、ステルス戦闘機、衛星破壊兵器、宇宙基地、サイバー攻撃・・・」
「増大するその脅威はかつてのソ連を凌ぐ!」 「今、アメリカが最も恐れる国」 「ワシントン発! 中国研究の先鋭たちを徹底取材」 「サイバー攻撃に関する限り米中戦争はもう始まりました」 この書の主体は米国側の政府や議会、さらには官民の専門家たちが中国の軍拡をどう見るのかの報告である。
中国が公式に発表する国防予算だけでも、ここ20年ほど一貫して前年比で2桁増の大幅な増額を果たしてきたことは周知の事実である。その上に公表されない領域での核兵器や弾道ミサイル、空母、潜水艦、駆逐艦、戦闘機などのハードウエアの増強がさらに顕著なのだ。
中国の軍拡は米国や日本への明らかな挑戦 中国の軍事の秘密の動向は米国でしか実態をつかめない部分が大きい。なにしろ唯一のスーパーパワーたる米国の情報収集力は全世界でも抜群なのである。日本が足元にも及ばないほどの諜報の能力をも有している。人工衛星や偵察機による偵察、ハイテク手段による軍事通信の傍受、あるいはサイバー手段による軍事情報の取得などの能力は米国ならでは、である。
私は『「中国の正体」を暴く』で、米国の中国軍事研究の専門家たち少なくとも12人に詳細なインタビューをして、彼らの見解をまとめて発表した。
その結果、浮かび上がった全体像としては、第1に、中国の大軍拡が疾走していく方向には、どう見ても米国が標的として位置づけられているという特徴が明白なのだ。
第2には、中国の軍拡は日本や台湾に重大な影響を及ぼし、その背後に存在する米国のアジア政策とぶつかるだけでなく、米国主導の現行の国際秩序へのチャレンジとなってきたという特徴がさらに屹立する。
つまり、中国の軍拡は米国や日本への明らかな挑戦なのである。米国の専門家たちの大多数は少なくともそう見ているのだ。
こうした特徴は私が本書で最初に紹介した米国防総省相対評価(ネットアセスメント)局の現職顧問、マイケル・ピルズベリー氏の次のような言葉にまず総括されていた。
「中国がなぜ軍事力を増強するのか。いくつかの事実を見ると答えが自然に浮かび上がります」
「まず現在、中国人民解放軍が開発を急ぐ対艦弾道ミサイル(ASBM)は明らかに米軍の原子力空母を標的にしています。この特定のミサイルが長距離で狙う艦艇というのは、米国しか保有していないのです」
「中国は2007年1月に人工衛星を破壊するミサイルを発射し、見事に標的の破壊に成功しました。この種の標的も米軍以外にはありません。米軍が実際の軍事作戦で人工衛星の通信や偵察の機能に全面依存することを熟知しての動きでした」
中国の軍拡の目標は台湾制圧の先にある 中国の軍拡の最終目標については、従来、米国の専門家たちの間で意見が2つに分かれていた。
第1はその究極目標が台湾有事にあるとする意見だった。中国は台湾を自国領土と完全に見なしており、その独立宣言などに対しては軍事力を使ってでも、阻止や抑止をすることを宣言している。中国はそうした有事のために台湾を侵攻し、占領できる軍事能力を保持しているという見方である。台湾有事以上には軍事的な野望はないという示唆がその背後にはあった。
第2は、中国が台湾有事への準備を超えて、軍事能力を強化し、東アジア全体や西太平洋全域で米国の軍事プレゼンスを抑え、後退させるところまでに戦略目標を置いているのだ、という見解である。
しかし私が2011年全体を費やして実行した一連のインタビューでは、米国の専門家たちの間では、すでに第2の見解が圧倒的となったことが明白だった。
つまり中国は米国や米軍を主目標に位置づけて、台湾制圧を超えての遠大な目標に向けて軍事能力を強めている、という認識が米国でのほぼコンセンサスとなってきたのだ。
日本に対する歴史的に特別な敵対意識 では、中国の軍拡は日本にとって何を意味するのか。米国側の専門家たちが日本がらみで語ったことは注視に値する。
ヘリテージ財団の首席中国研究員、ディーン・チェン氏は以下のような考察を述べた。
「中国はもちろん日本を米国の同盟国として一体に位置づけ、警戒をしています。しかしそれだけではない点を認識しておく必要があります。私が会見した人民解放軍のある将軍は『私たちは米国とは和解や協調を達成できるかもしれないが、日本とはそうはいかない。日本は中国にとって、なお軍事的な脅威として残っていくだろう』ともらしました。日本に対しては歴史的に特別な敵対意識が存在するというのです」
アメリカン・エンタープライズ・インスティテュート(AEI)の中国研究員で元国防総省中国部長のダン・ブルーメンソール氏も次のように語った。
「中国には、日本に対して歴史上の記憶や怒り、そして修正主義の激しい意識が存在します。その意識は中国共産党のプロパガンダで強められ、煽られ、今や中国が軍事力でも日本より優位に立ち、日本を威嚇する能力を持つことによって是正されるべきだというのです」
要するに、中国共産党には軍事面でも日本を圧倒しておくことが歴史的な目標だとするような伝統がある、というのである。
だからこそ、現在の中国の軍拡は日本で真剣に認識され、論議されるべきだろう。だが現実には国政の主要課題には決して上がることがない。私はこの点での日本の危機に対しても、この書で警鐘を鳴らしたいのである。 ↓記事を読み終わりましたら、こちらにもクリックをお願いします。m(_ _)m
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中国人民解放軍海軍
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もはや真剣に対抗しないと危険!
米国の中国海軍専門研究機関の代表が警告 2011.06.16(木) 古森 義久:プロフィール 中国人民解放軍の海洋での動きが各国を揺るがすようになった。
6月上旬にシンガポールで開かれたアジア安全保障の国際会議でも、中国の艦艇が南シナ海でベトナム側の艦艇のケーブルを切断したという動きが波紋を広げた。中国の海軍がフィリピンとの領有権を争う海域で新たな基地を建設し始めたという動きも、この会議で提起された。いずれも中国への批判が込められた議論だった。
米国でも、新任のレオン・パネタ次期国防長官と前任のロバート・ゲーツ長官が、議会の証言や記者会見で相次いで中国の南シナ海や東シナ海での新たな攻勢的軍事動向に警告を発した。日本でも沖縄至近の海域を中国海軍の艦隊が往来するという新たな動きがあったばかりである。
米国が海軍大学校内に「中国海洋研究所」を設立 さて、中国の海上でのこうした軍事動向を米国側はどう見るのか。米国では今、中国の軍事全般の動きの研究がかつてなく幅を広げ、奥を深くしている。
かつての東西冷戦時代に、米国の国際問題研究分野でのベスト・アンド・ブライテストの人材がソ連の軍事研究に結集したように、今や中国の軍事研究は実に数多くの研究者や専門家を集めるようになってきた。米国全体にとって、中国の大軍拡が深刻な懸念の対象になったということだろう。
その中国の軍事動向でも、特に今米国が気にかけるのは海洋での動きである。
米海軍では2006年に「中国海洋研究所」という専門機関を設置した。目的は文字どおり中国の海洋戦略を調査し、研究することである。
この研究所はロードアイランド州ニューポートにある海軍大学校の一部として設けられた。海軍大学校というのは、海軍軍人のうち少佐以上の幹部たちを特別に訓練する施設だ。その主目的に沿って、海軍力や戦略、安全保障一般にまでわたる広範な研究をも実施している。そのための研究者たちが海軍大学校での教授職をも兼ねて常勤している。「中国海洋研究所」もそうした研究活動のための主要機関である。
その開設の時期は、ちょうど中国が海軍力を大幅に増強し、日本をも含む近隣諸国を動揺させ、米国が真剣に注意を向け始めたころだった。
その中国海洋研究所のピーター・ダットン所長に、中国の最近の海洋戦略についての見解を聞いた。なぜ、中国がここに来て海上で攻勢に出ているのか、その背景の戦略についてのインタビューである。
海軍大学校の教授をも兼ねるダットン氏は、中国の海洋戦略研究では全米でも有数の権威である。以下、ダットン所長との一問一答の要旨である。
中国は非公式の地域統合を目指している?――中国は一体、なんのために海洋での軍事活動を活発にしているのか。
ダットン 中国が今、活発化させているのは、中国自身が「近海」と呼ぶ黄海、東シナ海、南シナ海などでの海軍活動だ。その背景には中国の長期の海洋戦略が存在する。
その近海での長期の海洋戦略の第1の目的は、まず自国にとっての海洋の防衛線を沿岸からより遠方へと動かすために安全保障の緩衝水域を広げることだ。
第2の目的は、海洋資源のコントロールを強めることだと言える。海洋資源とは単に石油やガスだけでなく、魚類などの海産物資源をも含む。
そして第3は地域統合とも呼べる近隣諸国への影響力の強化だ。
――「地域統合」というのは、不吉にさえ響く野心的な意図に思えるが。
ダットン 中国はこの意図を特に東南アジアの諸国に向けている。「統合」というのは、近隣諸国が政治、経済、商業などの次元で中国の主導や主張を受け入れ、その方向への結束性のある集まりにまとめるという非公式の地域統合という意味だ。
控えめに言えば、中国の影響力の拡大とも表現できる。だが、その拡大の対象には日本や韓国も含まれている。
――中国はこの長期的な海洋戦略の目的を、どのような手段で達成しようとしているのか。
ダットン まず最大の手段は軍事能力の増強だと言える。この場合の軍事能力とは、単なる海軍力だけに留まらず、広い海域での人工衛星での情報収集能力の強化、通信能力の強化、他国へのサイバー攻撃能力の強化などを含む。軍事手段で制海権を広め、他国との紛争を中国の望む形で解決できる能力を高めることだ。
第2には法的手段が挙げられる。自国の海洋での主権や領有権の野心的な拡張に法的根拠らしき主張を加えるということだ。そのためにはまず中国の国内法で海洋での特定の島々や水域の自国の領有権を拡張して規定し、その国内法を根拠にして、対外的、国際的に自国の主張の「合法性」を訴えていくという手段である。
第3は、軍事面での能力を誇示し、ある場合には実際に使い、物理的に自国の領有権の主張などを推進して、既成事実のように提示していくという手段だ。
国際合意に反する中国の主張――中国海軍が拡大し、誇示しようとしている軍事能力は具体的にどのような内容か。
ダットン 中国海軍は当面、制海権を広め、強めるために、ミサイルシステムの強化に最大の努力を傾けている。ミサイルは通常、地上から発射するという形が基本だが、それを海上で発射できるようにすれば、射程距離が大幅に長くなり、威力が高まる。そのためにミサイル発射拠点としての水上艦と潜水艦の能力を高めようとするわけだ。
水上艦艇では駆逐艦やフリゲート艦の搭載ミサイル強化が進められているが、私が今、最も注視しているのは、中国海軍の「002型」高速ミサイル艦である。高スピードで航行し、ミサイルを自由に発射できるこの軍艦は小型とはいえ、米海軍にとっても大きな脅威だ。
さらに間もなく配備される空母「ワリヤーグ」の効用も注目すべきだろう。中国はこの空母を旧ソ連のウクライナから購入し、大改修を終えて、いよいよ実戦配備に就けようとしている。航空母艦というのは近隣諸国への示威効果が大きい。中国の海洋に関する主張にも威力を加えることとなろう。
――中国の海洋に関する権利の主張は国際合意に反するとされているが。
ダットン EEZ(排他的経済水域)の主張で中国が国連海洋法の合意に背を向けていることは、すでに周知の事実だ。国連海洋法では、沿岸国が200海里までのEEZで海洋経済資源を独占的に利用できる権利を認めているが、それ以外の他国の艦船の航行の自由は禁じていない。
だが、中国は自国のEEZ海域でも、その上空でも、外国の軍事行動は自国の許可がない限り、認めないという立場を一方的に打ち出している。
そのうえ、中国は海洋での領有権主張をする際に、大昔の帝国や王朝時代の自国の版図という歴史的な要素を根拠として導入している。
この姿勢は現在の国際秩序への挑戦であり、否定であり、他国には受け入れ難い。中国は海洋領有権の紛争に関しては、国際機関の裁定や多国間交渉を拒んでいるのだ。
――中国のそうした硬直した態度の結果、領有権紛争の解決は不可能に近いという展望が生まれてくるが。
ダットン 確かに中国は自国の主張をまったく崩さず、その主張が全面的に受け入れられるまでは不満を表明するという状態が続く。他方、紛争相手の諸国も、中国の要求どおりの結果になって紛争が落着すると、なお不満が続く。だから中国の今の姿勢では、海洋紛争に関しては「永遠の摩擦」が続くということになる。
中国の姿勢は危険極まりない ダットン所長の見解を総括すれば、やはり中国の海洋戦略は「一方的」で「強引」ということになる。しかも、その一方的な主張を軍事力で関係諸国に受け入れさせようとしている。危険極まりない姿勢だと言えよう。
尖閣諸島の領有権、ガス田資源の利用権限を巡って中国のそんな海洋戦略と対峙する立場にある日本にとっても、ダットン所長のこの考察は貴重な指針であろう。
なおピーター・ダットン氏は長年、米海軍の軍人としてパイロットや法務官、戦略研究員などを務めた。2006年に退役してすぐに海軍大学校の中国海洋研究所に入り、2011年春、所長となる。現在は海軍大学教授のポストにもある。 JBpress.ismedia.jpより引用
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2012.01.11 07:00
中国初の航空母艦として注目を浴びている「ワリヤーグ」だが、実は空母の本来の役目である戦闘機を艦載できず、「たんなるポンコツ」とか「無用の長物」「くず鉄の集まり」との侮蔑的な評価をする軍事専門家もいる。NEWSポストセブンより引用 中国海軍の空母である旧ワリヤーグの速力19ノットとは、どのぐらいの速力なのか?ブログ「ネトウヨにゅーす。」さんの記事「中国最新鋭空母の驚くべきスペック」を読むと意外に知らない人や誤った数値が多いので、改めて解り易く説明するために、下に解りやすい事例を写真と最大速力をまとめましたので、ご覧下さい。
戦艦三笠 最大速力18ノット
戦艦金剛(写真は、第一次改装)
27.5 ノット 26ノット(第一次改装) 30.3ノット(第二次改装)
アイオワ級戦艦 約33.0ノット
最後のトリを務めるのが、最後にして最速の戦艦である米海軍のアイオワ級戦艦です。この速力は、ダブルスケグの共振現象で運用速力が落ちているので、あくまで参考数値です。w
商船の速力は、「タイタニックの系譜と客船の発達」に詳細がありますので、ご参照ください。ちなみに19ノットの商船は19世紀末の速力に匹敵します!w
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マカオ(澳門)の「民間系会社」を通じて1998年にウクライナから購入した航空母艦で、中国が「難題」に直面している。同艦は航空母艦として不可欠な着艦装置など多くの装備をとりはずした形で売られたが、ロシア側が中国に対する着艦装置の売却を拒否する意向を明らかにした。中国側がロシアの一部航空機を「コピー」したことが原因とする見方が出ている。環球網などが報じた。 航空母艦は滑走路が短いため、航空機に速度をつけて離陸するための火薬や油圧を用いたカタパルト(射出機)や、着陸した機を速やかに停止させるためのフックなどが備え付けられるのが一般的だ。離着艦のための装置が不十分であれば、航空母艦としては機能しないことになる。 ロシア(含、旧ソ連)で製造された航空母艦の着艦関連装置はすべてロシアの企業が製造している。中国側は着艦装置を少なくとも4セット購入したいと申し入れたが、メーカー側は「かなり大きな困難が出た」と説明。ロシアの軍需工業責任者が、中国には売らない方針を固めたとの情報もある。 これまでロシア政府は「戦略的武器は中国に輸出しない。航空母艦、原子力潜水艦、核兵器の生産技術などはすべて戦略的武器に含まれる」と説明してきた。しかし、航空母艦に付随する装備を中国に売らない真の理由は、中国が、ロシア製の戦闘機「スホイ33」をコピーして艦載機「殲15(J−15)」を製造していることへの不満があるの見方が強まっている。 ロシアは2005年、インドに重航空巡洋艦アドミラル・ゴルシコフをインドに売却した。インドは同艦を空母「ヴィクラマーディティヤ」として改装を進めているが、ロシアは着艦装置2セットをインドに売却したとされている。 空母搭載機はまず陸上の基地で訓練を行う。そのため、陸上でもカタパルトや着艦装置を使った訓練を行うことが普通で、着艦装置なしでは陸上でも十分な訓練ができないことになる。 中国側は着艦装置をすでに開発したとの情報もあるが、ロシアでは「着艦装置は非常に複雑であり、現在のところ製造能力があるのは米国とロシアの2カ国だけだ」との見方を示す専門家もいる。 中国が自主開発した着艦装置の実験に成功していたとしても、「実用に耐えるレベル」までに信頼性を高めるには相当な時間がかかるとの見方がある。(編集担当:如月隼人) http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=1125&f=politics_1125_012.shtml 「ウクライナから購入した航空母艦って、ウクライナ製「ワリャク」の船体を基礎に自主開発を加えたという中国初の空母の事ですよね?でも中国のあの空母もパクリだらけで、高速鉄道の開発と同じ「各国技術の寄せ集め」との指摘されていましたね。」 「中国が自主開発したとしても、「実用に耐えるレベル」までに信頼性を高めるのに相当な時間が掛かる、というよりも「実用に耐えるレベル」までになるかどうか?高速鉄道を作った技術者も「恐くて乗れない」って言うくらいだからね。」
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中国の「真珠の首飾り」戦略は機能するのか(下)
ASEANへの恫喝〜中国株式会社の研究(136)
2011.11.11(金) 宮家 邦彦:プロフィール 先週末の11月4〜5日、ベトナムのハノイで興味深いワークショップに出席してきた。「南シナ海:地域安全保障と発展のための協力」と題されたこの国際会議は今年で3回目となる。
ベトナムの民族衣装をまとったAPECの首脳たち(ハノイで)〔AFPBB News〕
2年前からいつかは参加したいと考えていた。今回各方面からのご支援でベトナム行きが実現し、出席が叶ったことはまことに幸運だった。
ハノイ訪問は2006年11月の安倍晋三首相(当時)外遊に同行して以来だ。5年前は街中を歩いてハノイ民衆の生活を肌で感じたり、国際セミナーに参加することなど不可能だった。
今回はベトナムで開かれた会合での議論を通じて、東南アジアにおける中国の存在感(威圧感)の強さについて考えたい。
孤立する中国 今回のワークショップを主催したのはベトナム外交学院とベトナム弁護士協会だが、実質的主催者はベトナム政府に違いない。
中国を含む世界23カ国から62人の学者、専門家が参加し、ベトナムからも政府関係者を含む100人以上が出席したのだが、この会合の影の主役(悪役?)はもちろん中国だった。
プログラムを見る限り、南シナ海における島嶼領有権問題の最新状況とその法的側面に関する議論が中心だったが、驚いたのは出席者の発言内容だ。
中国人を除くほとんどの発言者が、南シナ海における最近の中国の行動を陰に陽に批判しつつ、南沙諸島などの領有権に関する中国の主張を論破していた。
外務省を退職して6年間、内外で様々なセミナーや会議に出席する機会があったが、これほど厳しく中国が公の場で批判され、孤立した国際会議など見たことがない。
議論が始まって最初の2時間で確信した。このワークショップはベトナムが仕かけた中国批判のための一大「ショータイム」だったのだ。
ワークショップ開催は今年で3回目。これがベトナム政府による攻勢であることぐらい、中国側だってお見通しだろう。
されば、この針の筵のようなワークショップに8人もの学者・専門家を派遣し、誰も同意しない摩訶不思議な主張をしゃーしゃーとまくし立てて憚らない中国はやはり大国なのだ、と妙に納得した。
中国側の主張 今回のワークショップで繰り返された南シナ海に関する中国側主張をここで再現してみよう。今回は5人の中国人学者らが様々な発言を行ったが、内容は基本的に同一だった。
以前は中国人同士で意見の相違があってそれなりに面白かったそうだが、今回中国側の発言は不気味なほど統一されていた。
●中国は南シナ海に対して歴史的な権利を有している。南シナ海とその島嶼を最初に発見し、名づけたのは中国であり、この地域は後漢時代から知られていた。中国は古来南シナ海とその島嶼を統治してきており、同地域で天然資源を最初に開発したのも中国である。
●アヘン戦争以来、中国を含む同地域の国々は西側列強による侵略を受けてきた。東アジアの海洋秩序は西側諸国が自らの価値を押し付けて作られた不正義の産物である。南シナ海に対する中国の歴史的権利は近代国際法が成立する前から既に完成していたものだ。
●一部の専門家は1982年の国連海洋法条約(UNCLOS)を根拠に中国の主張する領有権に「疑義」を唱えているが、これらはいずれも国際法上根拠のないものだ。UNCLOSはあくまで伝統的国際法を補完するものであって、その延長上にあるものにすぎない。
以上が中国側発言の概要だ。要するに、キリストが生まれた頃、中国は既に南シナ海を発見しており、島嶼の命名も済んでいるのだから「中国には歴史的権利がある」というとんでもない主張である。
これを聞いていたら、ふとイスラエルの超正統派ユダヤ教徒などが主張する「強硬派シオニズム」を思い出した。
古代イスラエルは現在のパレスチナを神から与えられ、ユダヤ人が各地を命名した。だからイスラエルはシオンに戻る「歴史的権利」があるとシオニストは主張する。
されば、中国は1967年のイスラエルによる「西岸・ガザ占領」を最初に承認すべきだったのではないか。中国の主張はおよそ浮世離れしている。
主催国ベトナムを怒らせた中国 さらに驚いたのは元軍人らしき中国人学者による以下の発言である。
さすがは元人民解放軍(PLA)将校だ。明らかに、ベトナム、フィリピンなどを念頭に、規模の小さい東南アジア諸国連合(ASEAN)を事実上恫喝しているようにすら聞こえたのだが、読者の皆さんはいかがだろうか。
●現在の歴史的条件の下で、万一、中小諸国が2つの大国同士の対立や矛盾を利用しようなどという時代遅れの考えを持つとすれば、それはこれらの大国だけでなく、それら中小国家自身をも傷つけることになるだろう。
●中米関係も時折、第三国により操作されることがある。一部のASEAN諸国は中米間の摩擦や対立を利用し、中国と争うために米国の支援を得ようとしている。米国はアジア諸国の対中恐怖を利用して、アジアにおけるプレゼンスを維持し、中国の発展を封じ込めようと「中国脅威論」を煽っている。
この種の発言に対してはベトナム人出席者から反論が相次いだ。顔を真っ赤にして何やら叫んでいるのだが、ベトナム語なので英語の翻訳を聞くしかない。
通訳は概要しか訳さないので発言者の微妙なニュアンスまでは伝わってこないが、ベトナム人たちが怒り狂っていることだけは容易に想像できた。
世界の海洋社会に挑戦する中国 中国側発言者以外の主張は様々だったが、南シナ海の島嶼領有権問題はUNCLOSに従って解決すべきこと、中国とASEAN諸国が武力ではなく、話し合いによって問題を解決すべきことなどについては、一定のコンセンサスがあった。もちろん、中国側はこうした主張を受け入れていないが・・・。
今回ワークショップの議論を聞いて、改めて実感したことがある。それは、南シナ海における領有権問題が単なるUNCLOSを含む国際法上の問題にとどまらず、中国に関するより重要かつ深刻な問題を内包していることだ。
中国は伊達や酔狂で南シナ海に対する「歴史的権利」を主張しているのではない。中国は「本気」で国際社会が19世紀から発展させてきた「海洋に関する国際法の法体系」そのものに挑戦しようとしているのだ。
そうでなければ、中国側の発言の真意は正確に理解できないだろう。(この点についてはとてもよくまとまった論文がある)
言い換えれば、我々にとって真の命題は、中国という新興海洋勢力が「国際海洋法社会」の中で責任ある役割を果たす用意があるのか、それとも、中国はこの既存の海洋法コミュニティに対し中国独自の(大陸的)価値を押し付けようとするのか、の判断ではなかろうか。
前者であるならば何ら問題はない。しかし、万一後者であれば、中国の挑戦が続く限り、南シナ海だけでなく、尖閣諸島のある東シナ海、中国北部の黄海においても「中国」対「国際海洋法社会」の対立が長く続くことを意味するだろう。
会議場でこれは大変なことになるぞ、と直感した。
今回は暗澹たる気分でハノイのワークショップを終えた。会議の翌日はハノイから北上し、中国と国境を接する北部ランソン省を経由して、短時間ながら中国領内にも入ってみた。
次回はこうした経験を踏まえ、ベトナムと中国の微妙なる歴史的関係について書いてみたい。
JBpress.ismedia.jpより引用 |



