↓記事を読む前にクリックでの応援をお願いします。m(_ _)m
無資源国日本の崩壊を目指す原発ゼロ論争を斬る
トリウム原子力発電の採用でエネルギー問題の解決を
4 忘れてはならない、日本は無資源国
(1)現状のままでは大震災の復興、国家の再興は進まない
筆者は、以上指摘して来た経緯の中で、日本人の多くが、自国の保有する開発可能資源に輸入資源を加えれば、「使用できる自然エネルギー資源は無尽蔵」であると、考えているのではないかと懸念している。
過去の経済成長の過程で日本は、営々たる努力の結果として「将来のエネルギー資源は、原子力発電に頼らざるを得ない」という結論に達し、実行に移してきた。
その間に紆余曲折はあったが、原子力物理科学技術の進歩を素直に吸収して困難を克服し、東日本大災害時点まで過ごしてきた。そして世界で米国、フランスと共に、3本の指に入る原子力産業技術を発展させつつ、過去54基(東日本大震災で内4基が水素爆発で破壊)の原子力発電炉を建設し、所用電力の約30%を賄ってきていた。
しかし東京電力は、東日本大災害において、福島原子力発電所の原発4基を、超人為的災害である水素爆発で失った。その後大飯原発2基を多くの反対の中で何とか再稼働させている。しかし点検修理を行えば、稼働可能な原発48基をいまだ停止させたままである。
平成24年9月9日の読売新聞で、賢明な識者の葛西敬之氏が、「電力は生活や産業の血液である。停止した原発に代替えさせる化石燃料のために、日本は2011年度3兆円以上の国富を過剰に流出させ、電力コストを約25%引き上げざるを得なかった。2012年度は電力問題がさらに深刻化し、コストは50%近くに達する」と述べているが現実はそれ以上。2013年については後ほど明示したい。
2012年年度は、多くの原発が点検修理を行っていない上に、民主党および左翼系綾等側の繰り出す「原発ゼロ」を叫ぶ風評騒ぎに妨害されて原発の再稼働をさせ得なかった。それを引き継いだ新政権が対処に当たっているが、経費が嵩み電気料金の大幅な値上げをせざるを得ない状況下にある。
この傾向は、自・公政権が引き継いだ今日でも、過去において民主党政権が稼働準備を行わなかったため原発の再稼動を軌道に乗せるまで、今後さらに時間を消費しマイナス経費を膨らませ続けて行くこととならざるを得ない。
原子力エネルギー源を捨てて、格好よく「自然エネルギー源」である太陽光、水力、潮汐、風力などから、将来の電気エネルギーを確保できると考え、今も「原発ゼロ」を訴えているポピュリズム系の人たちの声が大きい。
しかし、その自然エネルギーから確保可能な電力ネルギー量は極めて小さい上に、建設経費が高い。目下主として米国で開発が進む、シェール・ガス、オイルを含めた化石燃料を、日本が今後も確保できる可能性はあるが、稀少化するため価格が極めて高くなる。
多くの正常な日本人は、我が国が地震、津波、台風が襲う「地殻変動の先端的地盤上に位置する無資源国」であることをしっかりと認識しつつ、日々を冷静に過ごしていると信ずる。
残念だが日本の現状では、夏の参議院議員選挙においても、韓国ほどひどくはなかろうがポピュリズムに引きずられて、「原爆ゼロ」という愚かな風評に乗せられ、引き続き「原発ゼロ」を主張する候補者が多くなり、極めて危険な低レベルの庶民人口が増えて来ていた。
しかし、自民・公明の連合が大勝し、「産業立国を目指す日本の将来エネルギー確保のあるべき姿」を全く考え得ない左翼系愚民は完全に後退した。これから日本は、内外政治において復興してくれると期待する。
(2)日本は新政権の下で国民一丸となろう
現在の日本は、東日本大震災によって多大の被害を受けて後2年を経過しているのに、過去の民主党政権および各省庁の利己主義的官僚の発想をベースとし、多くのマスコミが肩入れする左翼系政策を信奉するポピュリズムの主張に動かされ復興を進展させないようにしてきた。
その理由は、国民に自らの努力で廃墟から立ち上がる勇気を発揮することを阻止し、政府、自治体に支援金を要求させて交付を待つことで働く意欲を失わせ、日本人をますます劣化させようとしているためである。この実態は、日本という国家存立継続という将来のために極めて憂慮すべき事態である。
しかし今回、昨年末の衆議院議員総選挙で、自民・公明両党が政権を奪回することができた。このことによって、国民の復興への意識が高まるとともに、日本の政治・経済を将来にとって望ましい戦略的方向に進展させ得ると期待する。これが、左翼系のポピュリストを除いた国民大多数の偽らざる現場認識であると信ずる。
今日の日本は、過去の政権が一貫して無視してきたために、世界に先駆けて「少子・高齢化」が急速に進み、38年間出生率の沈下が続いてきたのが現状にあるのをはじめ、すべての将来政策に齟齬が生じている。
現に、国連が定めた今回の運営資金である「供託金額の拠出額」が、最大時の日本は20%であったが、今回半分の10%になってしまっている。これは国のGDP(国内総生産)額を基本として定められるものである。日本の国力はここまで落ちてしまっている。
これは、無資源国であることを忘れた今日まで国家の指導者の能力劣化と、世界一勤勉であった国民が怠惰になってしまったためである。
しかし、新た発足した安倍政権は、経済界の代表を含む訪問団を組織し、手始めとして東南アジア3カ国訪問に出発した。最初の訪問国ベトナムのハノイでグエン・タン・ズン首相と会談で、「強い経済をアジアの成長の取り込みを狙って、ベトナムと原発路線を続け輸出の継続を取り付けるなど、原子力エネルギー関係の積極外交を1つの柱としている(1月17日)。
そのほか訪問団の行動のうち原発だけに限ると、中東訪問の茂木敏充経済産業相は、原発建設計画のあるサウジアラビア政府と、原発輸出を視野に原発関連の人材育成などで強力得ることに合意するなど、日本本来の無資源国の、あるべき姿に向かった政策努力を遂行しつつある。
5 震災まで使ってきていた原子力発電
以上、述べてきた日本の情けない現状を改革する施策のトップは、復興・進展に要する「原発エネルギー再興の問題」を真剣に復興させ得るか否かに具体的に現れてくる。この困難なエネルギー問題を打開して、日本が将来に向け過去以上の進歩・発展を図る上で、日本国民は何をすべきであろうか。
その第1は、原子力物理科学に牽引された原子力エネルギー開発が、過去からの英知を結集し人為的障害を最小限にし、人類の生活環境を向上・発展させてきた事実と必要性を正しく再認識する。そして日本は、将来にわたって原子力資源に依存して行くべきであるという実態を、この2013年の間にはっきりと認識し、進歩発展させていくことにある。
第2の課題は、良質で安価な「電気エネルギー」を安定的に各家庭、各企業、各官庁等に供給することを、国を挙げて最優先課題として推進することに尽きる。
化石燃料は急速に消耗して来た結果、可採期間が新たなシェール・ガス、オイルの導入を考慮しても世界レベルで200年、日本にとっては高騰する可能性を見積もって80年と言われている。
しかも資源が希少化していくために、取得価格が暴騰するので、将来の電気エネルギー源としては期待できない。そのため、「今回の人為的事故を鋭意克服し、改めて原子力発電を、国家必須の電気エネルギー源に位置づけて、推進して行くのが日本のエネルギー確保の本題」であることを認識してほしい。
自然エネルギーは、例えば太陽光を利用する発電パネルを日本中の家の屋根という屋根に張って発電させても、総量は「現在レベルの原発の数基分」にしか過ぎない。他の自然エネルギーも同様である。
これで日本が、将来必要とする電気エネルギー量を賄えると、多くの政治家を初めポピュリズム系の国民が考えているのかと思うと情けない。
繰り返すが、この事態を改革・改善するには、第1に「現原子力発電システム」を速やかに点検・改修を終わって再稼働させるとともに、計画中の発電システムの建設を継続する以外にない。
これは例え日本だけが避けて通っても、造物主が命ずる人類のエネルギー確保に関する世界的趨勢は、原発に対してプラス側である。自民党内にもいる、原発反対を唱え「原発ゼロ」を主張する人がいるが、それならば「我が家では電気は使いません」と宣言し、ランプに切り替えるべきである。
(1)日本が確保してきた核エネルギー発電
ここで日本のエネルギー確保という本論に立ち返って、我が国の電気エネルギー確保のあるべき姿を検討する。
現在、世界各国が採用している原子力発電炉は、第2次世界大戦中に米国で開発され、日本の中堅都市である広島、長崎に投下されて、2市の全壊と30万人を超える一般市民を犠牲にした核兵器と同列である。
その「核兵器の延長線上の技術」を平和利用目的に転換させているのが現在多用されている原発の実態である。すなわち、現在原子力発電に使われているウラン235(92U235)、(発電に使える方向を模索中のプルトニウム239(94Pu239)は、必要濃度の違いがあるだけで、核兵器の原料でも、原子力発電の燃料でもある。
ウラン金属は、核分裂するウラン235(92U235)を0.7%と、核分裂しないウラン238(92U238)を99,3%含む、自然界で一番大きい放射性同位元素である。核兵器にするにも、原子力発電に使うにも、この0.7%しかないウラン235(U235)を、必要なレベルに濃縮(濃度を上げる)して、核分裂反応させなければ必要とするエネルギーは出てこない。
ウランの核分裂反応を発電に使うには、0.7%しかないウラン235を3〜5%に濃縮する。核兵器にする場合は90%以上に濃縮するという、大変困難な行程を経る必要がある。
一方のウラン238は、それ自身は核分裂反応をしない。そのため、ウラン235のような大きなエネルギーは出さない。しかし、中性子を吸収して94番目の人工放射性元素である「プルトニウム(94Pu)」に変化する。
これは、94番目の人工放射性元素で、ウランと同様に同位元素を2つ持つ。プルトニウムの中のプルトニウム239(94Pu239)が核分裂反応する。しのため、核兵器に使われる。しかし、プルトニウム240(94Pu240)は核分裂反応はしない。
現在一般に使われているウラン235の核分裂反応を利用する核エネルギー発電炉は、冷却作用と発電に使うタービンを回転させて起こす熱エネルギーを普通の水に担わせていることから「軽水炉」といわれ、加圧水型と沸騰水型がある。軽水炉の発電を終わった放射性廃棄物」の中には、核兵器に使い得るプルトニウム(94Pu2349)が残されている。
註:自然界に存在する総ての物質を作っている物質を「元素」という。天然の元素の数は92個である。その中で一番大きい(重い)元素が「ウラン(U)」で、2つの同位元素で構成されている。
その1つであるウラン235(92U235)が核分裂反応(核が2つに分裂する)を行って、極めて強いエネルギーを放出する。そのエネルギーは、例えば身近な物質である水(H2O)は、水素2つと酸素1個が結合して出来る化学反応でエネルギーを放出する。それと比較すると、数百万倍から数千万倍の強力なエネルギーを放出すので、そのエネルギーを発電に使うのである。
このプルトニウムの中の同位元素プルトニウム239(94Pu239)が核分裂することから、ウラン235に混ぜたMOX燃料として有効に利用しようという方法が可能であり、日本でも研究されてきている。さらに理想の核エネルギー発電炉として、プルトニウム239(Pu239)を有効に燃焼させようとする発電システム「高速増殖炉」が研究、開発段階にあった。
しかし日本では、現在発電炉周辺の人々の反対もあって実証は中断されている。日本では、今まで2つの高速増殖炉が設置され実験されてきていた。
その1つは、茨城県東海村にある「常陽」、もう1つは福井県敦賀市にある「もんじゅ」で、すでに約2兆円を研究・開発に投入しているが、故障のため運転停止中である。この原子炉も、開発を終了させることが不可欠であるが、中断のままである。
(2)世界の原子力発電の現況
ここで筆者は、原子力発電に対する日本の考え方がいかに生ぬるいかを提示しておきたい。世界各国が運転中、建設中および計画中の原子力発電所を整理し、原子力発電に大きく依存しようとしている実態を感じ取ってほしい。
日本では、大飯発電所の2基(9月3日から定期点検に入り稼働停止)を除いて稼働停止中であることは論を待たない。今後発電炉の数は、今後各国においてプラス方向に、大きく変化させられていくはずである。
ここで、身近な対象国である中国の実態だけを例として紹介しておくことで十分であろう。
ニューズ・ウイーク日本語版2012年12月12日号によれば、中国原子力産業協会の張華祝理事長の言として、「中国は福島の悲劇から十分な教訓を得ている。中国の原発の性能は優れており、立地条件も正常に選んでいるため、福島と同じ轍を踏むことはない」と述べ、将来の増設を企図していることが認識できる。
中国では、現在6カ所の原発で15基の発電原子炉が稼働させており、発電量は15ギガワット、国内総発電量の1.8%を占め、世界の原発総発電量の3.5%を占めている。張氏は、「15年かその数年後までに、41基の原発を稼働させ、さらに20基も建設する予定だ」と述べている。
例によって中国のことであるから、出されている数字は、2012年10月に出した白書の数値とも、第1表に示した数値とも異なる。中国に関する公表数字は、自らが実態を秘匿しようとするため、論文発表者の予想が入ったりして、時と場所で大きく異なることを念頭に発表される数値であることを認識して対処して頂きたい。
このように、世界では原子力発電に将来エネルギー源を託送としている。かかる実態の中で日本では、中国電力が計画している上泊原子力発電所を住民の反対58%、賛成15%に乗って中止している。
しかし国内で原発対処の方向が定まらない中で、喜ばしい方向も現出されている。
2013年5月の連休を掛けた、安倍総理のロシア、サウジアラビア、アラブUAEを訪問した首脳外交で、震災後初めての原発受注を目指すアラブ首長国連邦(UAE)およびトルコ共和国との間で「排他的交渉権」を確保した。首相自ら国家の進むべき方向を明示された一面は喜ばしい限りである。
日本が原発ゼロを選択した場合
まず原発をゼロ(すべて廃棄する)にすることによる、日本経済に占める驚異的なマイナス投資額の規模を検討してみよう。その前に、今分かっている原発を停止しているための電気エネルギーの実態、特に日本の8電力会社の現況を知っておこう。
2012年度の決算における8電力会社の赤字は、1兆5942億円。これに朝日新聞は、「原発依存が響く」というコメントは載せている。現実に原発の代わりに運転されている火力発電の燃料費が「合計約7兆円」に達している事が赤字を大きくしている原因である。
しかも今後夏にかけて赤字額は鰻登りとなり、電気料金を国民の負担に回さざるを得ない状態となる。この実態が日本経済に及ぼす被害の大きさを念頭に置いて、事後の問題点を検討しなければならない。
筆者はここで予想される被害金額については、概算を述べるにとどめる。日本が「点検を終え部分的修理を終えれば稼働できる原発を含め、原発ゼロ政策を実行に移す」場合に、まず現に存在する54基の運転されていた発電炉がある。
それに、目下新築中、新築計画中の数基に加わる。さらに青森六カ所村にある活用しなければ日本の電気エネルギー安全確実・安価に確保できる「数十兆円と見込まれる核エネルギーサイクル・システム」などの廃棄を含めたら、今後40年以上にわたって国家の、「完全なマイナス投資額は、国家予算の数年分を上回る天文学的数字になる」。
日本は、この暴挙を実施すべきでないことは当然の帰結であろう。
自民党は、夏の総選挙の政策の中に明確に原発の再稼働を明示している。その上にまだ、原子力産業に携わっている学者・技術者の配置転換費用、世界に冠たる存在を続けて来た原子力産業各社、その他会社の原子力部門の廃絶などの経費削減額がいくらになるか、それをどう捻出し実行に移して行くか、気の遠くなるマイナスの国家資産の浪費となる。
しかも2011年まで世界の羨望の的であった日本の原子力産業技術の廃棄、外国に流出せざるを得ない研究成果および技術、さらには外国に流出せざるを得ない優秀な原子力関連の技術者への支払いに要する、マイナス費用を正当に見積って加えたらいくらになるか底知れない。
次に、現在の産業力をベースとする国力について、どう考えるかという問題がある。
原発をゼロにし、稀少化するために高騰する化石燃料費の確保のためにいかにして購入のための所要金額を支払っていくのか。現在極端に肥大してしまっている消費電気量を、自然エネルギーに転換し、研究・開発で生みだすのに、いかなる年月をかけ、金額をいくらプラス投資する必要があるか。
これらの金額は、日本の国家だけで処理し得るのだろうか。日本政府は、かかる処理が達成できるまで、国民に今後中東・アフリカなどの発展途上国の国民が行っている生活程度までレベルを下げて、満足して過ごす勇気があるのかも問題となる。
JBpress.ismedia.jpより引用
↓記事を読み終わりましたら、こちらにもクリックをお願いします。m(_ _)m