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私は総じて、古いモノが好き。美術品とか骨董品などの高価なものではなくて、街角や家にある古いもの。その形状や肌合い、どうしてこれはこうなったか等、つい考えてしまう。
なんにでもそういう考え方はできるけど、丁寧な人の仕事を感じるモノが特に好きだ。
【古武道に学ぶ身体操法 〜甲野善紀】は「古武道」という言葉に興味を持って、何年か前に買った本だ。当時は突然の腰痛や足の多汗症、脚のむくみ他、次々出てくる体の不具合に悩んでいた時期だった。なかなか治らないものだから「身体のバランスってなんだろう?」と考え始めていた。
丁度、心の病が脚光を浴び始め、心理内科という名の医院が出てき始めてきた頃だったと思う。同時にに、ヨガブームを筆頭に、世界中の健康法が続々と日本に取り入れ始められた。書店には、「おしりあるきで歪みを治す」「骨盤体操」「スパイラルテープ健康法」(←全部やってみた。)という本もあったし、町を歩くと「○○整体院」「O脚改善」「足の裏の角質スッキリ」「カイロプラクティック」という看板に目がいった(結構色々なところへ行った)。「この足腰の痛みをどうにかしたい」頭の中はそればかりだった。
私は、この本から「自分が無意識に動いている動きを工夫する方法」を学んだように思う。
自分で自分の日常の動きなんて考えたことがなかったけれど、この本は「歩く、走る」という当たり前の動作から考え、動作の歴史、道具を使うときの動作、動作を道具に見立てたりして、身体の動きを考えさせてくれる。内容のすべてを受け取るのは難しいけれど、それでも、この本を読む価値はあった。
自分の体の動きを、こう考えることもできるんだな。スポーツ選手の身体の動きの考え方を興味深く呼んでいるうちに、身体の考え方に、一縷の可能性を感じた本なのでした。
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