シルクロードから嫁が来た!!

キルギス共和国出身のロシア人と結婚した男のムダ話。旧ソ連諸国のお話も

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【キルギスと中国の国境地帯。向かって左側がキルギスです。中央アジアは国境線が入り組むため『こんなとこが国境!?』なんて場所が多数あります。下手をすると拘束されるので細心の注意が必要です。国際交流しようとして国際拘留なんて悪いシャレになるのはまだマシ。問答無用で射殺されても文句は言えません。それがイヤなら日本でおとなしくしているのが一番です。】

“間寛平さん、キルギス軍が拘束”

火曜日の早朝。
仕事前のオフィスで何気なく開いたニュース速報欄を見た僕。
驚きのあまり飲みかけのコーヒーをこぼす羽目になりました。

関西出身の僕は寛平さんには子供の頃から親しんできました。

『モーレツしごき教室』、『吉本コメディ』、『あっちこっち丁稚』
(関西以外の人はワカランやろうなあ。。。)

いつ観ても大笑いできる体当たりの演技(?)が印象に残るだけに間寛平とキルギス軍の組み合わせがどうにも脳内でつながらなかったのです。

報道によると現在マラソン&ヨットでの世界一周に挑戦中の寛平さんは、中央アジアを移動中。

そして、カザフスタンーキルギス国境付近の道路を走っていた際、わずかにコースを外れてキルギス領内に“入国”、監視していたキルギス国境警備隊により不法入国容疑で拘束されたとのこと。

幸い何とか事情を理解してもらい、事なきを得たものの、銃を突きつけられ強い恐怖を感じたことが公式ブログで述べられています。

このニュースを読んで僕は、寛平さんも含めたスタッフのあまりの思慮のなさに呆れてしまいました。
また、同時に、改めて日本人の国境線に対する認識の甘さを感じました。

今回の件は笑い話では済まされません。
ヘタをすれば外交問題になりかねない出来事だったのです。

島国日本では国境線は“異国へつながる夢の扉”と映りがちです。
仲間と仲良く手をつないで国境線をピョンと飛び越え、無邪気にはしゃぐ光景なんかはバラエティ番組等でよく観られます。

一方、外国人の国境線への視点はそんなメルヘンなものではありません。
国境線は、“外敵の侵入を防ぐ水際”として重い意味を持つのです。

トラブルの舞台となった中央アジアの国境線は場所により複雑に入り組んでいます。
カザフスタンーキルギスの国境線も同様です。

知らぬままカザフーキルギスーカザフなんて国境線を行き来していたなんてことをしばしば聞きます。

カザフーキルギスは相互にビザ免除制度がありますので現地の人には問題ありません。
家内もキルギスにいた時は気軽にアルマティ(カザフスタンの旧首都)に遊びに行ったりしていました。

しかし、外国人の場合、当然このルールは適用されません。注意して当然です。

例えば万が一に備えダブルエントリービザを準備するなどの用心深さが必要なのです。
(※キルギス滞在の場合、日本人はビザ免除ですが、カザフスタン滞在の際はビザが必要です。)

さらに呆れたのは、寛平さんがパスポートを所持せずコーディネーターに預けていたことです。

警官や軍人から頻繁にパスポート提示を求められるロシア圏ではパスポート携帯は常識です。
コピーは不可。原本をすぐに出せる様にしておかなくてはいけません。

ものぐさな僕ですら、ロシア圏を旅する際は、ちょっとした外出でも必ずパスポートを持って出ます。

こんな内容は、一般の旅行ガイドにものっている初歩中の初歩です。
そんなことすら認識していないのは論外であり、お話になりません。

ついでに書くと、キルギスーカザフスタンは国境封鎖状態が今も断続的に続いていると聞きます。

寛平さんの公式ブログでも触れていますが、今年に起きたバキーエフ政権崩壊とそれに連なる一連の騒動に伴い、カザフスタンは、混乱の波及を恐れ、キルギスとの国境封鎖を行なってきました。

その後、一部封鎖は解除されたものの、全面開放には至っていないようです。
(2010年8月11日現在)

国境封鎖は、キルギスには大きなダメージになりました。経済的に豊かなカザフスタンとの断絶はただでさえ苦境のキルギス経済をさらに締め上げることになるからです。

“窮鼠猫を咬む”とばかりにキルギス側は反撃を開始。
カザフスタンに供給している生活用水を停止する実力行使に出たのです。

結局、封鎖は解除されましたが、一部のみなのだそうです。
その他の国境線は、今なお厳しい監視状態にあるのです。

要するに寛平さんの場合、関係悪化で緊張状態にある国境線を不用意に越え、ビザ不携帯で入国したことになるのです。場合によっては重罪であり、問答無用で射殺されても文句は言えないのです。

ちなみに家内のお兄さんもソビエト時代、キルギスの国境警備隊に所属していました。
お兄さんは中国との国境に配属され、2年間国境監視の任務についていました。

当時の上官は、任務に関し、こう指示していたそうです。

『越境者を見つけたら即座に威嚇射撃せよ。少しでも怪しい動きをすれば容赦なく射殺せよ。』と。

寛平さんの公式ブログでは、キルギス軍に拘束された際の印象をこう記しています。

『今までだったら、つたない英語でアースマラソンを説明するだけで、直ぐに警察や軍人と打ち
解け、立ち去らせてくれたのですが、今回は寛平さんの腕を掴み、なかなか立ち去らせてくれな
かったそうです。』

この文面からは、実は、今までのケースこそラッキーであり、今回のキルギス軍の対応こそ国境警備の本来の姿であることへの認識が今なお薄いことを示しています。

世界中を自分の足で走り、様々な国の人々と親交を深めることは、それはそれで意義深いものでしょう。

しかし、そのためにはまず世界の実情やルールを知る必要があるはずです。
島国の宿命か日本人はそのルールにあまりに疎い場合が多いです。

今回の事件は、まさにその典型例と言えるかもしれません。

『ルールを守って国際化』
日本の入国管理局が唱えるキャッチフレーズです。

このフレーズは日本に来る外国人向けのメッセージですが、同様に日本人自身も肝に銘じるべきフレーズだと思えてなりません。

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マラソン。。何かやらかしてくれるのではと思ってましたが、
こう来ましたか。
Migさんの仰る通りですよ。
間平さんはともかく、スタッフの常識のなさに呆れますね。
下調べしなかったのかしら?
しかし釈放されて良かったですよ。

2010/8/13(金) 午前 0:25 Mimosa Mama

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「まず世界の実情やルールを知る必要があるはずです。
島国の宿命か日本人はそのルールにあまりに疎い場合が多いです。」
たしかに日本人の多くが世界の実情に疎い、疎すぎると思います。
あまりにも無邪気に過ぎるのです。
その裏には、経済と国際情報への無知と無関心があり、貧困化への感情的な不満だけがうっ積し、それをマスコミがすくい取って世論誘導のテコとしています。
「知は力なり」を思い出して欲しいですね。

2010/8/13(金) 午前 5:25 [ doroboukamome ]

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国境警備からみで一話。
10月3日小樽沖で第1海保とロシア国境警備局との合同訓練公開展示が行われます。
ネットの説明文「ロシア連邦保安庁サハリン沿岸国境警備局国境警備艇2隻参加で、本年度は、毎年一回、海上保安庁とロシア連邦保安庁国境警備局が実施している合同訓練を併せて実施し・・・」
てなことで、私、応募しました、行ってきま〜す(笑)。

2010/8/13(金) 午前 6:56 [ doroboukamome ]

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「国境の重み」といえば、mig様はアレでしょうが「自分なりに考察」した記事がございますので、よろしければ・・

お気に召さなければ即時削除していただければ幸いでございます・・

2010/8/16(月) 午前 7:10 [ tero19632001 ]

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MIMOSAMAMAさん 僕も何かやらかすとは思いましたがまさかキルギスとは思いませんでした(笑)。キルギスは今も一触即発状態ですから、そんなとこをノコノコ走る無神経さには正直呆れました。

典型的な平和ボケなんですが、この手の芸能人企画がいつか大事になりやしないかと個人的に凄く心配です。

2010/8/25(水) 午後 10:13 mig21

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doroboukamomeさん 僕は21世紀のグローバル時代はもはや日本的美徳だけでは食べていけないと思います。『美しい国日本』なんて空虚なスローガンを唱えるより、中国人のあの逞しさを少しは見習うべきだと思います。

真剣に国の行く末を考えるべき時なんですが、ネットでは今もウヨクだサヨクだとくだらない論争が多いですよね。何か最近食傷気味です。

2010/8/25(水) 午後 10:20 mig21

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doroboukamomeさん 合同訓練展示!!おおっ!そんなイベントがあるんですか!やはりいいなあ北海道!北の大地ならではでしょうね。まあ、色々と軋轢が生じやすい日露関係ですが、官民の草の根レベルの協力を通して是非よい関係を築いて欲しいもんです。

犯罪対策、資源の共同開発、ビジネス、、、日露協力でできることは実に多いはず。北海道は是非とも『日本から一番近いヨーロッパ』ロシアをキーワードに発展して欲しいもんです。

2010/8/25(水) 午後 10:30 mig21

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TEROさん TBありがとうございます。削除なんてとんでもない!単なる低脳丸出しの差別コメント以外は削除しませんのでご安心を。折を見て拝読させていただきます。

2010/8/25(水) 午後 11:09 mig21

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まあ今回は間平さんを含むスタッフ全員のミスと言わざるおえないですね。
火元が近いせいもあってピリピリされるのも解るのですが流通にとっては痛い問題ですね。 トルコ、ブルガリア間の検問が厳しいせいで国境の手前で待たされて日付が変わるなんてのを経験すると特にそう思います。
国境の敷居が低いのにこした事はないのですが。 ドイツ人みたく国内旅行感覚で隣国に行き犯罪にあったり、フランスみたくロマに居座られてもなんですが。 生活防衛のため近所のスーパー感覚で国境を越えて買出しに出かけられるぐらいがベターかと。

2010/8/29(日) 午後 10:38 [ ムー民谷の住人 ]

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ムー民谷の住人さん お返事が大変遅れてしまいました。すみません。確かに国境線の厳戒態勢は流通のみならずビジネスには打撃ですね。

それでも中央アジアはよりビジネス地域として成長したい気持ちはありますから、そのうち雪解けがあるはずだと個人的にはやや楽観的です。ユーラシアハイウェイ構想なんて是非実現させてほしいと個人的にも期待しています。

2010/11/28(日) 午前 7:25 mig21

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