シルクロードから嫁が来た!!

キルギス共和国出身のロシア人と結婚した男のムダ話。旧ソ連諸国のお話も

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【Air Bishkekの公式Webサイト。キルギス系航空会社とは思えぬ素晴らしい出来に驚かされます。もっとも広告と現実が違いすぎるのは、ロシア圏商売の常。実際は、そうそう甘い空の旅は楽しめないでしょうが、話のタネとしてぜひ一度乗り込んでみたいものです。】

家内とチビは夏休みや冬休みを利用して定期的にキルギスに里帰りしています。
そんな時、いつも困るのが利用する飛行機。

陸の孤島の様なキルギス。当然日本からの直行便などありません。
少しでも便利な路線がないか探すのが里帰り前の恒例になっています。

おかげ様でそんじょそこいらのツアー企業の社員に負けないぐらい中央アジアやロシア圏の空路には強くなりました(笑)。

さて、キルギス行きに関して現在一番便利な航路は、ウズベキスタン航空でしょう。

成田空港からウズベキスタンの首都タシュケントまで約8時間。
その後乗り換えてキルギスの首都ビシュケクまで1時間。およそ半日弱のフライトです。

“半日弱?何やアメリカとかヨーロッパ旅行より全然ラクやん!”

そう思った方、甘い、甘すぎです!
確かに搭乗時間は短いのですが、問題は乗継時間。

往路は短いものの復路の際の乗継便を待つ時間がメチャメチャ長いのです。

実に約13時間。
搭乗時間以上の乗り継ぎ待ちです。

この長丁場を何にもなく、おもてなし精神皆無のタシュケント空港でボケーッと過ごすのです。
大人の僕や家内はともかく、まだまだ幼いチビはやはり気の毒です。

“うーん何とか直行便ができないものか・・・”
今年は里帰りの年なので悩んでいた矢先。

『ソウル−ビシュケク間で直行便が飛んでるってよ!』

家内のお母さんからビッグニュースが飛び込んできました。
早速インチョン国際空港のサイトを見ると。。。。

ウソぉ!ホンマに飛んどる!!!
週1回の定期便が飛んでいたのです!!!!

そうなると格段に旅は快適になります。

ソウルと日本は多数の便がありますから時間の調整などいくらでもできます。

加えてインチョン空港は綺麗で快適。
仮に多少乗継時間が発生しても退屈しないでしょう。

で、肝心のビシュケク−ソウル間を運航する航空会社は???
そう思いインチョン空港の発着スケジュールを検索します。

『Air Bishkek? エアー・ビシュケク?』

初耳の会社でした。
インチョン空港のスケジュール表には、各航空会社の社名とともに企業ロゴも掲載されています。

エアー・ビシュケクのそれはスカイブルーの丸っこい文字。
妙にかわいくフレンドリーなのも逆に怪しさ全開です。

公式Webサイトがあったんで、恐る恐るWebサイトを開くと。。。。。

意外にもすごく普通!と言うかむしろイイ感じ。

スケジュールもきちんと掲載してるし、ニュースも律儀に更新してる!
おまけに会社のスタッフとチャットできるんで質問には即座に回答が来る!!

他にもイベントの告知なんかもあります。
様々なキャンペーンから福祉系イベントの協賛までバラエティ豊か。

すごいやんか!
ビシュケクなんて名前入れてるけど絶対キルギスの会社とちゃうワ!

とまあ、驚きの連続なのでした。

さて、忽然と現れたエアー・ビシュケク。
前身はキルギス・エアウェイズという会社なんだそうです。

老朽機体の無理やり運用のため安全性は最悪。
そのため、欧州やアジアの多くの空港では出入り禁止。
ロシア圏航空会社によくある札付きの会社でした。

ところが、数年前から経営改革を始めたらしく、機材更新やサービス向上を進めてきました。
安全基準、乗務員レベル、損音対策を追求した結果、以前なら出入り禁止だったエリアへの運航に成功。今では、ロシア、中国など周辺国に加え、イスタンブール、ソウル、ドバイなどの大空港にも就航しています。

装備している機体も世界基準のものが揃っています。

国際線は全て欧州のエアバスA-320を採用。日本でもJALやANAが普通に使用している機体です。
ロシア圏航空会社でおなじみ旧ソビエト時代のツポレフやイリューシンは影も形もありません。

それにしても不思議な会社です。
万年貧乏のキルギスで何故こんな立派な(と言ってもキルギスレベルでの立派ですが)会社が設立されたのか?公式サイトを見てもあまり設立の経緯等について詳しく触れていません。

フリー百貨辞典ウィキペディアを見てみます。

当然ながら日本版は掲載なしだし、英語版もイマイチ詳しくありません。
ただ、英語版では、2011年にロビン・ルイスさんと言う人物がニューヨークからCEO(最高経営責任者)として来たと解説していました。

“ははーん、アメリカの中小航空会社が新規開拓先として設立したんやなあ。”
ウィキペディアの記事を見た僕はこう考えました。

であれば家内も喜んで利用するでしょう。

何しろ家内のキルギス系航空会社に対する評価は最悪なのです。

僕と結婚前に何度か搭乗したものの、整備のルーズさや操縦の稚拙さに肝を冷やしたとのこと。
この記憶がトラウマとなり、キルギス系航空会社と聞くだけで強い拒否反応を示すのです。

これは未曾有の災害に遭った際も同じでした。

東日本大震災の時のこと。
在日キルギス大使館が在日の自国民に避難を呼びかけ、母国に帰る飛行機を用意したことがあります。

しかし、家内は、頑として避難勧告を拒否。

『地震よりキルギスが用意する飛行機なんかに乗るほうが、よほど危ないわよ!』

こう大使館員に言い放ち、テコでも日本を離れない根性を見せたのでした(笑)。

さて、話が脱線しました。

ウィキペディアの記載を見た翌日、アメリカ系企業であるか否かの確認のため、僕はエアー・ビシュケクのオフィスに電話をしました。

“まあ、はっきりCEOの名前も明記しとったし、恐らくアメリカ系企業なのは間違いないやろ。心配性の家内のために念のための確認しよか。”

そんな軽い気持で会社のプロフィールを聞いたのです。

ところが、、、、、、

『ニューヨークからCEOなんて来たこともない。』
『ウチはキルギスの民間企業でアメリカとか全然関係ない。』
『そもそもロビン・ルイスって誰よ?』

と衝撃コメントが連発。
ウィキペディアの情報は全てではないものの、多くが間違いと判明したのです。

という訳でソウル−ビシュケクの夢航路プランは、もろくも崩れたのですが。。。。

それにしても不思議な出来事でした。

ウィキペディアは、一般人による作成や編集が行われる百科事典。
当然、間違いや誤引用はあるとは思います。

しかし、細部の内容はともかく、会社の顔であるCEOに関する記述が間違いなのは驚きでした。
ましてや肩書きやスペル間違いでなく『そんな人いません』レベルは、初めてでした。

家内に話をすると大笑いした後、『絶対アメリカ系の会社と勘違いさせようとエアー・ビシュケク関係者が嘘を書いたのよ。』とコメント。

さらに『直接電話するあなたみたいな人はそういないから、驚いてボロを出したんでしょう。』
とも付け加えました。

(ちなみに電話をした翌日に再度ウィキペディアでエアー・ビシュケクを調べたところロビン・ルイスさんのお話はすっかり削除されてました(笑)。)

『外国企業風を語って客集め戦法』はあくまで家内の推測。

しかし、ロシア圏には、時折このような『トラの威借りるキツネ』ならぬ『外国の威を借る会社』に出会います。
皆様ロシア圏所在の航空会社をご利用の際はどうぞご注意を。。。。。

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【『S.T.A.L.K.E.R. SHADOW OF CHERNOBYL』のヒトコマ。どんよりとした空、吹き抜ける風の音、老朽化した町並み。。。ゲームそのものもスリリングですが、ロシア圏を知る人であれば旅の記憶とともに二重に楽しめるのではないでしょうか?】

2007年はゲーム業界において様々な名作が生まれた年だと言われています。
そんな豊作の年に極めて異彩を放つ怪作がリリースされ話題を呼びました。

『S.T.A.L.K.E.R. SHADOW OF CHERNOBYL』。

ウクライナのGSC Game Worldと言う会社が開発したゲームです。

僕も日本で発売された直後にこのゲームを購入した一人。
ロシア圏のゲームと言えばテトリスしか知らなかった僕は衝撃を受けました。

ゲームジャンルは、アクションロールプレイングとでも言えばいいのでしょうか?
最近のゲームでは、割にポピュラーなスタイルでさほど珍しくないものです。
しかし、いざゲームを始めると経験したことのない斬新な内容に興奮の連続でした。

ストーリーを簡単に要約すると、、、、、

主人公(プレーヤー)は事故に遭い、生き残ったものの、記憶を失った正体不明の人物。
気がつくとそこは、かつてのチェルノブイリ原子力発電所。

未曾有の大事故を起こしたこの施設は2006年に再度謎の大爆発を起こしていた。
この事故で発電所30キロ圏内は高濃度放射能汚染地域となり、モンスターが徘徊する地獄と化していた。

主人公はこの過酷な地でモンスター、さらにこの地に住む様々な人間と戦い、あるいは協力して
大爆発の原因、そして自分の正体を解き明かしていく。。。

と言うのがおおよそのあらまし。
字数の関係上、さらりとご説明しましたが、中身はこんな説明の何倍も濃いです。

何と言えばいいのか????
単なるゲームでなく、地獄と化したチェルノブイリでの人生を疑似体験する様なリアルさがあるんです。

練り込まれた無数の仕掛けと莫大な情報量。
止められない止まらない中毒性があります。

例えば主人公が旅をするチェルノブイリの風景。
忠実にCGで再現された街を移動しているうち本当に彼の地を旅する錯覚を起こしそうになります。

それもそのはずで開発者は気の遠くなるような長時間チェルノブイリの写真やビデオを見ただけでなく、当時の関係者や居住者にまでインタビューをしたそうです。

建築物に関しては、建物を構成する建材の材質まで調べ上げ、それに合わせてCGを作るこだわりぶりだったとのこと。

何から何まで僕が良く知るロシア圏的大雑把ぶりとは段違い。
緻密かつ膨大かつ地道な作業の積み重ねです。

“ホンマにコレはウクライナ人が作ったゲームなんかいな?”
これらのエピソードを聞いた時、そんな疑いのマナコをむけた程です。(ウクライナ人ゴメン!)

ゲーム全体に流れる雰囲気も独特です。
何かと派手な欧米系ゲームとは違うロシア圏独特の雰囲気を感じることができます。

この感覚を文字で説明するのは、ちょっと難しいです。
でも、ロシア圏を旅した人なら“ハハーン”と思う場面が絶対にあります。

寂れた団地の風景や荒野を吹きぬける風の音、年季の入った小物類やちょっとした会話の言葉遣いなど。。。
ゲームを進めるうちにロシア圏の旅の思い出を追体験できると思います。

また、いかにもウクライナのクリエイターらしい哲学的メッセージが根底に流れているのも魅力的。
チェルノブイリのお話ですからゲームの舞台は当然ウクライナですが、多数のロシア人も登場します。

全てにおいてではないですがウクライナとロシアは歴史背景の影響でひどく仲が悪い側面があります。
ゲームは、その部分も反映していて序盤に出てくるロシア人は敵としての登場が多いです。

これだけだと単なる“ロシア大嫌いのウクライナ人が作ったゲーム”ですよね。
ところが、そう単純でないのがS.T.A.L.K.E.R.のスゴイところ。

ゲーム中盤になるとロシア人と戦う一方、互いに協力せざるえない場面が出てきます。

そして、主人公は、彼らとの協力や対立を経てロシア人社会でも体制側の人間や祖国に牙を向いた反逆者等
様々な人間模様が交錯していることを知るのです。

大嫌いだけど同じ地獄に生きる人間。
強い憎しみをぶつける一方で助けあわないと生きていけない局面もある。
そこには、ウクライナとロシアに向けた開発者のメッセージが含まれていると僕は見ます。

この様なメッセージは、ウクライナと言う国に住む人だからこそできたものかもしれません。

ソビエト時代、親分ロシアに仕え、時に恩恵を受け、時に厳しい仕打ちを受けたウクライナ。
そんな歴史を経てきた国の人の視点だからこそ“憎しみと愛情の間で揺れる心理”を巧みに描けた。
そう感じるのは、僕だけでしょうか?

もちろんゲームに欠点がない訳ではありません。
全体的に難易度は高いですし、操作性も良好ではないです。

致命的なのは、プレイステーションやXBOX等では未発売であること。
『S.T.A.L.K.E.R. SHADOW OF CHERNOBYL』は、パソコン専用なのです。

ですから、どうしても購入ユーザーはコアなゲーマーなど対象が限定されます。
これはセールスにおいても知名度においても大きな失点でしょう。

それでもそんな短所を補って余りある魅力を持つ作品であることは間違いありません。

S.T.A.L.K.E.R.はシリーズ化され、全て日本でも発売されましたが、いずれも高い評価を受けました。
その後開発元のGSC Game World は解散し、ヴォストーク・ゲームと名前を変え、様々なプロジェクトを進めているようです。

また、GSC Game World解散以前に独立した多数のロシア圏クリエイターも様々な作品をリリースしています。

その中のひとつ核戦争後の荒廃した世界を描いた『Metro 2033』は日本でも発売され、スマッシュヒット。
続編『Metro last light』が発売間近でファンの期待を集めています。

技術の発達で経験を積めば誰でもそれなりのCGやアニメーションを作れる時代になった今、
ヒットするゲームを生み出す秘訣は、発想の大胆さやユニークさが決め手となりつつあります。

その意味では僕たちが慣れ親しんだ旧西側社会と異なる価値観や生活を送ってきたロシア圏の人々の発想は、斬新なゲーム作りに大いに貢献しているのでしょう。

従来名作ゲームはアメリカや日本発が主流でした。
しかし、近い将来ウクライナをはじめとするロシア圏発の作品が市場を席捲する日が来るのかもしれません。

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【アルマティでのミニストップ オープンセレモニー。同社の阿部社長も出席する等、経済絶好調のカザフへの期待が見えます。(画像上)お次は、同じくアルマティにある昔なじみの小型店舗マガジーン。(画像下)見た目からして劣勢は免れないですが、あの昔ながらの駄菓子屋的雰囲気は独特のよさがあるので、頑張って欲しいです。(ミニストップの画像は現地パートナー企業РТС社のサイトより転載)】

中央アジア カザフスタン。
原油、鉄鉱石、石炭、ウランなど豊富な地下資源を有する国。
ソビエト崩壊後、経済的に苦しむことが多いロシア圏諸国の中では珍しく高い経済成長を誇ります。

21世紀に入り、資源ブームが始まって以降は特に好調。
リーマンショック時の2008年、2009年以外は10%前後の実質経済成長をしました。

2012年は5.47%とやや落ち込んだものの、それでもロシア(3.7%)、インド(4.86%)、ブラジル(1.47%)と中国(7.83%)を除いたBRICs勢をしのぐ勢いです。

そんな成長の波に乗り、ソビエト時代とは比べ物にならないほどの成功を収める人もいます。

旧首都アルマティで外国人向けビジネスを営む家内の従姉も“カザフドリーム”をつかんだ一人。

もともと彼女は、キルギスで仕入れた安い衣服をドバイに売りにいく行商をしていました。
この小商いで貯めた利益を元手にアルマティに小さなオフィスを開設。
外国人観光客相手のガイド商売を始めます。

細々始めたこのビジネスが大成功。
資源ブームで外国人ビジネスマンが多数来訪したためです。

売上げはウナギ上りで従姉は、かなりの大金持ちに。
今やドデカイ家にボディガードつけて住むゴージャスぶり。

『日本も最近は景気悪いみたいねえ。何ならカザフに来る?その気ならウチで雇うわよ。』
なーんて感じで一丁前に上から目線の台詞をのたまうまでになりました。

そんな国ですから、当然ビジネスチャンスは色々あります。
資源ビジネスだけでなく、カザフスタンが経験したことのない分野のビジネスも始まっています。

さて、今回はそんな飛ぶ鳥落とす勢いのカザフスタンに来た“黒船”のお話です。

もっとも、黒船と言ってもアメリカのそれではありません。
日本のコンビニエンスストアと言う名の黒船です。

2013年1月18日。
アルマティに一軒のお店がオープンしました。
日本でもおなじみのコンビニエンスストア『ミニストップ』です。

報道によると、ミニストップは、現在海外展開を積極的に行っています。
中でも有望な地域へは重点的に出店を進めていくとのこと。

その中のひとつにカザフスタンが選ばれたのです。
ミニストップは、2013年中に10店舗のオープンをこの国で目指しているそうです。

店舗は日本で見るそれとほとんど同じ。
購入した商品の飲み食いができるイート・インコーナーも備えています。

僕のことを知るずっと以前から日本びいきだった従姉は早速ミニストップへ急行。
金にあかせて目いっぱいの商品を買い込んだとのこと。

『今まで見たお店の中で一番きれい。まるで映画の世界ねえ。』

電話向こうで興奮してレポートしてくれました。

従姉の感激は日本人の僕へのリップサービスだけでないことは確かです。

日本(あるいは欧米型)コンビニエンスストアの出現。
この出来事は多くのカザフスタンの人々にとって未知との遭遇だからです。

もちろん、カザフスタンにもコンビニエンスストア的お店はあります。。
キオスクやマガジーンと呼ばれる小型店舗です。

地域に長年根差してきた強みを持つ一方、サービスに疑問があるお店も多いです。
加えて個人経営が多いため、商品の品質や価格にバラつきがあるのも難点。

チェーン店の均一なサービスに慣れた日本人ならウンザリすることも多いです。

かく言う僕もこの手の小型店舗に悩まされた一人。
すごーく親切なお店がある一方、とんでもない扱いを受けたことも数知れず。

消費期限がとうに切れたアイスに文句を言うと『凍っているから問題ない!』と逆ギレされたり。
『お前は外国人だから』と意味不明の理由で割高料金をふっかけられたり。
店主が朝から泥酔してまるきり会話にならなかったりとムチャクチャです。

こんな調子ですから、ミニストップの進出は脅威でしょう。
実際現地新聞の中には、『日本ストアがカザフスタンに侵攻!』と報じる等戦々恐々のようです。

とまあ、ビジネス面では向かうところ敵なしと言った感じのミニストップ。
彼らの敵は同業よりむしろ役所やカザフスタン政府かもしれません。

何せカザフスタンは汚職大国。
各国の汚職度を調査する国際団体TRANSPARENCY INTERNATIONALの世界汚職度ランキングでは、174位中133位。下から数えるほうがはるかに早い有様で汚職やワイロが深刻な社会問題になっているロシアと同レベルです。

こんな国ですから、少しでも他人の儲け話を聞くと、おこぼれを狙ってきます。

家内の親戚も何かと役所や警官に因縁をつけられ、利益の上前をはねられたそうです。
当然派手なオープンをしたミニストップにワイロ塗れの官僚は舌なめずりをしているでしょう。

また、カザフスタンは独立以来ナザルバエフ大統領が長期にわたり君臨しているほとんど独裁国家。
白いものでもナザルバエフさんが黒と言えば真っ黒けになる国でもあります。

ナザルバエフさんの言うことを聞けば色々便宜を図ってくれるでしょうが、突っぱねれば日干しや露骨な妨害に遭うのは明白です。

つまり、儲かれば儲かるほどミニストップは、政府や官僚との関係を深めていかざるを得ないでしょう。
そして、下手をするとその関係は、ミニストップの企業イメージを損なう危険さえ秘めています。

様々な文化や民族が交差する中央アジアは、一筋縄ではいかない複雑な性格を持つ地域。
単に資源がある、単に儲かるなんて安易に飛びつくと大やけどをするでしょう。

未知のシルクロードへ挑むミニストップ。
その挑戦は、日本企業の中央アジアへの理解度を測る試金石になるのかもしれません。

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【キルギス産フェルト製品の製作工程。一品一品が丁寧な手作りです。(画像上) そして、汗と涙の結晶の製品!携帯電話ケースとカードケース。値段も1,000円、800円とお手ごろです。読者の皆さん、ぜひお買い求め下さい!(画像は良品計画社のWebサイトより転載)】

遊牧民の文化を持つキルギスでは、羊の放牧が今も盛ん。
羊毛から作られるフェルト生地は主要な特産品のひとつです。

品質がよく価格も安いため、様々な製品に使用されています。
衣服や絨毯などの日用品から外国人向けのお土産まで多彩です。

我が家にもそんなキルギス製品が数多くあります。
特にスリッパは暖かく、冬の朝は、これなしでは起きられないほどの存在です。

とまあ、なかなか優秀なキルギスフェルト製品なんですが、、、
悲しいかな知名度がないんですよね。

“これだけいい品質やねんから、ちゃんと宣伝すりゃ売れるのになあ。”

こんな感じで残念に思っていた矢先。

何と無印良品でおなじみ良品計画がキルギス製フェルト製品を販売していることを知りました。
製品は、携帯電話ケースとカードケースの小物類でWebからでも購入可能!!!

ウエーン、良品計画様ありがとう!!
もうこれからはあらゆるモノを無印良品優先で買いますYO!

値段も1000円、800円とリーズナブル!

読者の皆さん、ぜひお買い上げ下さい!
と言うか買いなさい!
と言うか買わんかい!
と言うかお願いだから買ってあげてください!!!

とまあ、年甲斐なく興奮しっぱなしの中年オヤジですが、、、
それにしても何故突然キルギス製品が扱われだしたのでしょうか?

そこには日本発の“一村一品運動”が関連していました。

“一村一品運動”は、1980年代に大分県で始まりました。
ごく簡単に書くと特産品を育てることで地域の産業振興や活性化につなげる手法です。

この運動を発展途上国に活かせると考えた団体があります。
途上国の支援を行うJICA(国際協力機構)です。

単なる金銭援助でなく特産品をビジネスとして成長させることで途上国に貢献できると考えたのです。

JICAの取り組み自体は、僕も何年か前に新聞で読んでいて知っていました。
『いい着想やなー』と思う一方で、どこか冷めた目で見ていたことも事実です。

独立行政法人と言うお役所的組織がシビアなビジネス社会と渡り合えると思えなかったからです。

確かにJICAは技術指導のノウハウを豊富に持ってはいるでしょう。
しかし、ビジネスに必須の販路確保や宣伝活動は不得手だと考えていたからです。

実際、運動開始後の状況を見ると、従来のJICAの活動となんら変わらない印象を持ちました。
技術研修や要員派遣は熱心に実施する一方、培った技術をビジネスに応用する仕掛けが少ないのです。

『うーん、やはり親方日の丸チックな組織ではアカンか。。。』
進捗を記した外務省のWebサイトを見ながら、ため息をついたものです。

そこに手を差し伸べたのが良品計画でした。
クリスマスシーズン企画で協力できないかとJICAに打診したのです。

JICAが世界中にある拠点に相談した結果、80を超えるアイデアが出てきました。

これらのアイデアを審査した結果、プロジェクト対象に採用されたのが、アフリカのケニア、
そして、キルギスのイシク・クル州でした。

イシク・クル州は、キルギスの東部にある街で、貧困層の多い地域とされています。
地場産業が貧弱なため、若者の流出が続き、地域コミュニティの崩壊が懸念されています。

救いがないわけではありません。

この州には世界第二位の透明度を誇るイシク・クル湖があります。
さらに、湖周辺にはキルギス古来の文化的遺産があったりと観光資源が目白押しです。

発展する材料は、数多くあるのです。
しかし、悲しいかなお金がないため、インフラやビジネスが育たないのです。

裏を返せば、やり方ひとつで成功する可能性が高い地域。
“一村一品運動”による街の再興にはおあつらえむきの街と言えます。

プロジェクトは、この街でフェルト製品の製造をすることでした。

最大の難関であった販路開拓ですが、これは良品計画が引き受けることになりました。
キルギスで生産された製品を全て良品計画が買取り、販売することになったのです。

とまあ書くのは簡単なのですが、実際はなかなか大変だったようです。

良品計画のオーダー数は、1万点。
大量生産、大量消費を知る日本人ならありふれた数字ですね。

しかし、作り手はキルギス。
製造するのは、オートメーション化された工場ではありません。
州内に点在している個人生産者の手作りです。

加えて普段ほとんど意識したことがない納期や品質の追求等、様々なハードルがあります。

日本と違い、良くも悪くも全てにおいてノンビリしているキルギス人には大変だったはずです。
それ以上に技術指導を担当したJICAのスタッフは、さぞかし苦労されたことでしょう。

とまあ、すったもんだの末に無事製品は完成。
2011年のクリスマスシーズンに日本のみならず世界各地の良品計画店舗で発売されました。

幸いなかなか好評だったようで、2012年のクリスマスシーズンにも良品計画はキルギスに2種類の製品
(携帯電話ケース、財布ケース)を依頼、現在販売中です。

慣れない第一回目の生産に比べて製品レベルも上がったようです。
苦労して作った製品を手にしたキルギスの人々の笑顔を良品計画のWebサイトで見て何だかこちらまで嬉しくなりました。

もちろん、たかが1,000円程度の製品が1万個程度完売したとしても入るお金は知れています。
学生ビジネスに毛が生えた様なもので、この程度で街が劇的に変わることはありえません。

小さな国の小さな街の小さな成功。
それでも僕には、大きな一歩に思えます。

この小さな成功を糧に少しづつ成功体験を積んでいって欲しい。
働くこと、儲けること、故郷が発展する楽しみや嬉しさを感じて欲しい。
そして、いつの日かキルギス屈指の街として大きな花を咲かせて欲しい。

イシク・クルを訪れ、人々の優しさと素朴さに触れた人間、あるいはキルギスファンとして彼らの成功を祈らずにはいられないのです。

※今回の記事はJICAおよび良品計画社のWebサイトから多大な情報をいただきました。
キルギスへのサポートも含めキルギス国籍の妻を持つ身として深くお礼申し上げます。

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【アメリカに渡った国際養子縁組数の国別割合。ロシアと中国二国で半数を占めています。人口増加に余力のある中国に対し、出生率が依然低調のロシアの場合、国際養子縁組のストップは緊急課題です。ところで国際養子縁組数の4位が韓国なのは少し驚きでした。韓国独自の養子に関する考えやルールでもあるのでしょうか?(画像は、アメリカのWebサイト『Pregnancy stages, Details&problems』より】

2013年1月4日。
ロシア政府が承認した『ジーマ・ヤコブレフ法』が物議をかもしています。

ジーマ・ヤコブレフは人名。
アメリカに養子として引き取られたものの、炎天下に放置され亡くなった子供の名前だそうです。

この法案成立は、昨年12月にアメリカで成立した『セルゲイ・マグニツキー法』への対抗措置とマスコミは報じています。

セルゲイ・マグニツキーも同じく人名。
欧米系企業に所属していた弁護士で、アメリカがロシア政府が不当逮捕し、獄中で殺害されたとしている人物です。

この法案は、人権侵害にかかわった経歴や疑いがあるロシア人へのアメリカビザ発給停止などを盛り込んだ内容。ロシア側は、自国への敵対行動であると激しく反発してきた経緯があります。

ところが、ロシアでは、アメリカにでなく、プーチン政権に対し、抗議の声が上がりました。
理由は、ジーマ・ヤコブレフ法がロシア国籍の子供がアメリカへ養子として送られる国際養子縁組の禁止をうたっているからです。

つまり、批判者は『ロシアの子供を政治の道具に使うな!』と主張している訳です。
事実だけ捉えると、なるほど批判者の言い分は正しい様に思えます。

アメリカがロシア人のビザ発給制限をするならロシアも同趣旨の法案を作って意趣返しするのが普通の流れ。ビザ発給制限に対し、国際養子を認めないと言うのは対抗措置として奇妙に思えます。

実のところ、この出来事は、マスコミが報じるアメリカへの対抗措置でないと僕は考えています。
むしろ現代ロシアの問題が意外な形で露呈した現象であると感じます。

そもそもアメリカとの養子縁組をストップして困るのは、ロシア自身です。
何故ならアメリカはロシアの養子縁組先として最大の引き受け手だからです。

ロシアでは、多数の子供が施設で育っています。
親のドラッグ、飲酒、虐待、親権放棄の問題が絶えないのです。

状況は、ソビエト崩壊後の混乱期を脱した今も変わっていません。

ロシアのNGO組織『子供の人権』の調査によると毎年10万人が孤児になるとのこと。
2009年度の統計では、既に施設にいる子供だけでも20万人を越えているそうです。

そのため、他国との養子縁組が盛んに行われています。

過去20年に4万人以上のロシア国籍の子供がアメリカに養子として引き取られました。
ここ数年は経済の復興で数はやや減ったものの、依然年間1000人以上がアメリカに渡っています。

ですので、養子縁組を促進する法案であればまだしも、敢えて禁止するロシアの動きは妙です。
実は、ここに現代ロシアが抱える問題があります。

『人口減少』です。

以前も記事にしましたが、ロシアでの少子化は深刻です。

世界銀行の統計では、ソビエト崩壊後の1991年から出生率は激減。
人口維持の目安とされる2.0をずっと下回ったままでした。

幸い2012年はやや出生率は向上しましたが、依然低水準であることは変わりません。

一方、深刻な少子化に加え、ロシアでは男性の寿命の極端な低さが危機に拍車をかけています。
ロシア名物(?)のアルコール問題だけでなく、自殺、犯罪、事故等も原因となっています。

WHO(世界保健機構)調査によると2011年のロシア男性の平均寿命は、62歳。
パプワ・ニューギニアやミャンマーと同レベル。発展途上国なみの短命国家です。

『ロシアの出生率は先進国。死亡率は発展途上国』
以前知り合いのロシア人からこんなジョークを聞きましたが、まさにその通り。

低い出生率と高い死亡率のコンビは、当然深刻な人口減少につながります。

アメリカ国勢調査局の調査では、2050年頃には、ロシアの人口は1億人程度になるとのこと。
ソビエト崩壊時の人口が1億5000万人でしたから、半世紀で3割以上ダウンする計算になります。

これは、広大な国土、長い国境線の維持が不可欠なロシアには致命的な問題です。

コワモテのイメージが先行してあまり日本では報道されていませんが、プーチンさんは、第一期大統領時代から人口減少問題には、非常に熱心に取り組んでいます。

2人以上の子供を持つ家庭へ25万ルーブル(約70万円)を支給するロシア版子供手当『母親資本』。
その他、育児手当増額や医療保険制度改革などを次々に実行してきました。

第二期大統領時代になっても同様です。

『国家社会政策の実施』(大統領令597号)
『保健分野における国家政策実施』(大統領令598号)

上記の大統領令が就任直後の2012年5月に他の項目と共に最優先事項として署名されました。
2つの大統領令はどちらも医療体制の整備や拡充をうたっていますが、特に598号は明確に平均寿命の改善に触れています。

『強いロシアの復活』。

プーチンさんのこのスローガンは多分に軍事的観点から論じられることが多いです。

これは、正しい捉え方ではありません。
むしろ最近のロシアの動静を見ると軍備に関して言えば、優先順位がやや低めな印象すら受けます。

ロシアは、豊富な資源により経済が持ち直し、それにより得た資金で軍備を立て直す目処もつきました。
『ヒト・モノ・カネ』の“モノ”と“カネ”が一息ついた今、残る課題は“ヒト”です。

人口の増加によるロシア強化をプーチンさんが今後の課題と考えていることは間違いありません。
そして、この課題は経済や軍備と違い、長期にわたる施策が必要であることも認識しているはずです。

中でも国際養子は、将来のロシアにおける人的損害のシンボルとも言えるもの。
ならば、どこかのタイミングで国際養子の悪しき風習を断たなければならない。

法案を二つ返事に近い形で承認したプーチンさんの脳裏にはそんな思惑があったと考えられます。


ジーマ・ヤコブレフ法案は、誰に向けたものなのか?

アメリカと言う『外敵』に向けた刀ではないのは明らか。
むしろ人口減少と言う『内敵』に向けたものなのです。

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