LUPOの地球ぶらぶら紀行

地球をこよなく愛する産婦人科女医の多少マニアックな旅行記です

2008ヨーロッパ留学編

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★クレタ島
飛行機でクレタ島に着くと、バスに乗ってクノッソス宮殿に直行した。
クノッソス宮殿はギリシャ神話でミノス王が、妻と牡牛との間に出来たミノタウロスという半牛半人を閉じ込めるために造った迷宮だという。私はギリシャ神話には特に造詣が深いわけではないが、ミノタウロスには興味があった。
かのピカソの超大作「ゲルニカ」に嘆き悲しむミノタウロスが描かれている。大学2年生の時に京都の近代美術館に「ゲルニカへの道」展を見に行った。ピカソがゲルニカを描くに当たっての、おびただしい下絵や習作が展示してあったのだが、その中で特に印象に残ったのが悲しい表情をしたミノタウロスの絵の数々だった。何の罪も無いのに、自分が牡牛との不義の子であるために半牛半人として生まれ、迷宮に閉じ込められ、最終的に退治される宿命的な悲しさを持つ存在である。(と思う)
訪れたクノッソス宮殿は、冬の厚い雲の隙間から差すやさしい光に、清々しい顔を見せていた。ポンペイやフォロロマーノといったある程度保存状態の良い遺跡に比べると、ほとんど瓦礫に近かったが、歩き回ると紀元前1500年という昔にしてはとても規模の大きなものだということが実感でき、当時のクレタの力が偲ばれた。



空港で知り合ったギリシャ人のおじさんによると、クレタ島最大の街イラクリオンは大阪のように大きな街だということだったが、小さくてごみごみしていて、私から見ると岡山にも満たない街に思われた。16世紀にスペインで活躍した画家エル・グレコはここイラクリオンの出身であるため(エル・グレコというのも本名ではなく、ギリシャ人という意味だ)、彼を記念した公園があるのだが、驚くほど小さく小汚かった。エル・グレコ、そしてゲルニカのミノタウロスに近いうちに再会を誓った。
幸い、オールドハーバーを見渡せる小ぎれいなカフェを発見し、クレタ料理を味わうことが出来た。
エーゲ海最大の島であるクレタ島は、兵庫県と同じくらいの広さがある。イラクリオンから島の西の端のハニアという第2の都市までふらりと行ってみたが、バスで片道2時間40分もかかった。これは東京-大阪間に相当する時間ではないか。しかし、日本でも似たような日帰りは良くやるので違和感はなかったが。
ハニアにはベネチア時代のハーバーが残っているというふれこみで、確かに港の辺りは美しかった。こぢんまりとしたきれいな街で、イラクリオンよりは居心地が良いと感じた。



しかし、ロードス島といいクレタ島といい、街にはカフェは溢れかえっているが、美味しく食事が出来る店が明らかに欠乏している。ギリシャの人たちはあまり多種類の料理を味わわないのだろうか。すでに日本が恋しくなってきた。そのせいだろうか、ローマ帝国と違ってアレキサンダー大王以降ギリシャの歴史がぱっとしないのは、美味しいものを食べる習慣が無かったためではないかと短絡的な考えしか湧いてこなかった。


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