LUPOの地球ぶらぶら紀行

地球をこよなく愛する産婦人科女医の多少マニアックな旅行記です

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みなさんこんばんは。世間ではGWってやつみたいですね。が、私のようなフリーターには関係ありません。
ロンドン行きの荷物を詰め始めたところで「豚インフルエンザ」が流行し始めました。私はどうしたらいいんでしょう。冷静に情報を集めて判断しようと思っていますが、正直これ以上この生活はキツい・・

さて、私を含む若手医師企画委員10人が練りに練って議題を考えたシンポジウム。
パネリストのみなさん(学生〜指導的立場の医師、常勤、非常勤、産婦人科辞めた人など15人)に、二つのテーマ^綮婀擬坿愀犬硫善について、∪気靴の彎嫁塾呂良床舛砲弔い討匹ΔいΠ娶を持っているのかアンケートを配布しました。が、その時すでに本番一ヶ月前をとっくに切っていたのです・・
なので思うように回収出来なかったのですが、全国にちらばるパネリストの皆さんと集まる機会は、たった一度本番開始2時間前だけでした。

本番開始の2時間前に会議室でパネリストのみなさんと企画委員たちとで初顔合わせを行いました。私と企画委員のリーダーの男の子は、「5〜10年目の医師」枠のパネリストとしても参加しました。
司会役の委員たちからパネリストのみなさんへ、テーマについて説明をしたのですが、パネリストの方々はカチコチでどの程度テーマについて理解してもらえているか、本番で活発に発言してもらえるか、不安を残した打ち合わせとなりました。

そしてとうとう4月3日15時40分がやってきました。スタッフたちの呼び込みの成果もあって、京都国際会議場RoomDは座席の半分強が埋まっていました。ただ、若手より偉いさんの方が多かったです。仕方ないか、平日だし。(今年から学会の会期が4日間から3日間へ短縮されたこともあり、土日の枠はもらうことが出来なかったのです)

一部記憶が薄れているところもあるのですが・・
★テーマ1「医師患者関係の改善」
まず日常の診療で患者さんとトラブルが起こった時の対処法が話題に。自分だけで抱え込むのではなく、病院のトラブル対処を担う部署などに対応を依頼し、一対一の問題としない方が良いということが確認された。
「結果が悪かった時には謝る」というパネリストもおられ、普段の診療におけるコミュニケーション術について議論が盛り上がりました。
「事前のリスク説明が大事」との意見に、ばみゅーだ先生が「いくらきちんと説明してあっても、結果が悪ければ揉める」と発言され、心の中で頷きまくりました。
私は「診察に訪れた患者さん一人一人に細かくリスクを説明しても、医師患者関係の改善にはつながらないと思う。そうではなくもリスクがあるということを社会の常識にするべきで、医療以外の業界も巻き込むべき」と言って、手前味噌ながら「妊娠の心得11か条」を紹介しました。
パネリストの中には「大野事件の無罪判決以降、医療の不確実性に理解を示す患者が増えた」という意見の人もいましたが、そういう実感は私にはありませんでした。

★テーマ2「臨床能力の正しい評価」
産婦人科では5年間の研修を終えると専門医を取得するのですが、その試験はほとんどの人が簡単に合格できます。その後はサブスペシャリティ(婦人科腫瘍・生殖・内視鏡・周産期など)を目指すことになるのですが、そこで急にハードルが高くなります。
論文が必要になるサブスペシャリティ専門医もあり、議論は論文を書くことにどれだけ意味があるかという話に。そこでフロアから高知大の深谷教授が「モーツァルトが高い音楽性をもっていたと今判断出来るのは、彼が形を残したからだ」と論文を書く意義を述べられました。
学生パネリスト(私の後輩ちゃん)は「産婦人科医になればお産も手術も内分泌も出来ると聞いていたのに、専門医を取った後にもうサブスペシャリティを目指すということに驚いた。また、専門医がそんなに簡単に取れるということも知らなかった」と率直な感想を言ってくれました。そう。産婦人科の魅力ってお産も手術も生殖も内分泌もあることだったはず・・
私は「産婦人科医の中にはお産も手術もするジェネラリストとしてスキルアップし続けたい人も大勢いる。その人たちを評価するシステムを作るべきだ。そして評価の方法は症例数や筆記試験だけでなく常勤で何年勤めたかや下をどれだけ指導したかなど多面的であるべきだ」と述べました。
他にもいろいろ若手から新たな評価方法を作って欲しいとの提案が出たのですが、年配の先生方には理解していただけなかったようで、医局長クラスのパネリストの先生に「私たちの時は自分がやりたいことをやっていれば、評価は後からついてきた。だから既存の制度の中でやりたいことをやればよいのではないか。自分には若者が集まって文句を言っているようにしか聞こえない。ネガティブで残念だ」と嘆かれてしまいました。
私は「既存の制度に文句を言っているのではなく、新たなハードルを設けてほしいというやる気のある非常にポジティブな意見だということを理解して欲しい」と言ったのですが、その中で「ジェネレーションギャップ」という単語を使ってしまい、会場の偉いさん方から失笑を買ってしまいました。汗
フロアからは「現状で学位を取ることに意味があるのか」という質問が出ましたが、学位を持つパネリストたちからはポジティブな回答はありませんでした。
議論は尽きませんでしたが、時間が来てしまい司会者がまとめに入りました。司会者がばみゅ先生に「先生、今日のシンポジウムの内容から、常勤医に復帰されようという気になりましたか?」と聞きました。(ばみゅ先生はほとんどそのために来ていただいたようなもんだったのです)ばみゅ先生は既存の評価制度には満足しておらず、また現時点では常勤医復帰に前向きではないと答えられました。私はばみゅ先生のことを、ご自分の立場を理解した上で気の利いたコメントをされる方で、パネリストに招いて良かったと思いました。
最後に「常勤で働く医師をもっと大事にしてほしい」というパネリストとしてこれだけは言いたいと思っていたことを発言したかったのですが、その前に子育て中の非常勤の女医さんが「お願いです。週1回という働き方を認めてください」と発言したので、その後に常勤こそ大事にとは言えなくなってしまい発言できませんでした。(時間がオーバーしていて司会者がまいているのが分かったので・・)

(※パネリストの発言内容と会場からのアンケートによる意見をまとめて提言を出すことになっています。)

パネリスト席で議論の進行に神経を使いながら過ごしたせいか、2時間のシンポジウムはめちゃめちゃ長く感じられました。
終わった後は全員ほっとしました。パネリストのみなさんに一人一人お礼を言って、来てくださった先生方にご挨拶。2年前のサンディエゴの学会で私たち企画委員を引率してくださった先生方とは感動の再会だったのではしゃいじゃいました。

余談ですが、関東の某大学の教授が「君はおもしろくて良かった。関東でやると同じ内容でも暗ーくなるんだよね」と、私の「面白い」というところを評価してくださったがとても嬉しかったです。というのも、企画委員との会議で最も傷つき落ち込んだのは、関東のメンバーに「先生の口調ってウケてると思って言ってる?」「面白いって何か意味あるの?」と言われ、自分の全存在を否定されたように感じたことだったのです。(その子に悪気が全くなかったもんだから、余計に落ち込みました。関西では非常に価値のあるオモロいということが、関東では全く意味を為さないようなのでした)

その後、企画委員たちで何ヶ月も前から予約していた「祇園 さ々木」に行き、極上の料理とお酒を味わいながらはじけまくりました。


お読みいただいて分かるように、難しいテーマだったためシンポジウムでは議論があちこちに飛びました。
会場に来てくださった偉いさん方はシンポジウムを高く評価してくださいましたが、若手医師の中には議論されていることが見えなかった人もいたようです。

反省点の一つとしてはテーマが決まるのが遅かったので、パネリストの方々に十分にテーマを理解していただき、また共に議論する準備期間を持つことが出来なかったことでした。

しかし、当日手伝いに来てくれていた来年の企画委員たち(2008年に日産婦からACOGに派遣されたメンバー)は、来年もこのテーマを踏襲することに決めたそうです。
難しいけど大事なことですから、是非練り上げてより実りあるシンポジウムにして欲しいです。

来月半ばに報告と引継ぎのための会議が行われます。(そのためにロンドン行きを若干延期しました)
今年は第一回目の若手シンポジウムだったので、非常に慎重になってしまい、あまりシンポジウムについて広報することが許されませんでした。でも、来年のシンポジウムからはもっと宣伝して盛り上げていって良いことになりました。

若手産婦人科医のみなさん、そしてそれ以外のみなさんも、是非これらのテーマについて考える機会作ってご意見をください。
そして、また来年4月の日産婦総会で産婦人科の未来を良くするためのシンポジウムが開かれることを広めてください。
若手医師が日本産科婦人科学会に直接提言できる非常に貴重な機会なのです。

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お疲れ様でした。
企画するのは大変ですよね。まして、議題が議題ですからね。
5年ほど前の最初の海外派遣組にはそのような課題はありませんでした。
学会の認識も変化してきているのでしょうね。期待しても良いのでしょうか。

周産期センターの労働条件、待遇について再検討してもらいたいものです。
継続できる医療を期待したいですね。

2009/4/29(水) 午後 8:27 [ - ] 返信する

私の派遣された年からなんですよ。
学会に対して懐疑的な見方をする人もいますが、若手の視点からアイデアを出してほしいと本気で思ってくれているのを感じますよ。

2009/4/29(水) 午後 9:26 LUPO 返信する

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