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大学の同級生たちと半年振りに会った。
大体年に2回くらい集まる大学の同級生のメンバーは、私を除いて全員男子だ。
私は中学・高校と花の女子校ライフを送ったため、ジェンダーの確立されるべき思春期に男という人種からほとんど切り離されて育ってしまった。他の女子校がどんな雰囲気かは残念ながら知らないのだが、そういう環境で育った同窓生たちは、総じて自主性とリーダーシップを備えているように思う。(時に、備えすぎているように思う。社会に出て、男性に任せれば丸く収まるところをいそいそとやってしまったりする。)
高校を卒業すると、ほとんどの同級生は持ち上がりで女子大に行くか、共学の大学を受験するかのどちらかを選ぶ。女子大に行けば花嫁候補一番人気の女子大生としてそれなりに男性にちやほやさえるだろうし、共学へ行けば男女の距離感や女性としての性の役割を学ぶことになる。(と思う)
ところが私の場合はというと、大学に入った時1学年100人中女子が11人しかいなかった。
それだけでなく、私以外の10人は共学出身者だったのだ。
記憶は定かではないが、それなりに女の子たちと仲良くしようと努力もしたのだと思う。しかし、女の子でずっと友達だったのは1人だけで、気付けば男の子の友達ばっかりが出来ていた。
共学出身の女の子たちは、男性の前で「女」として振舞うことを成長過程で自然に身に付けていたのだ。でも私は、性差などないただの同級生として接する以外に方法を知らなかったので、現在のキャラがもうちょっと落ち着いていない感じで同級生たちに接していた。(マジで)だからなんとなく、女の子たちとは肌合いが違ったのだと思う。
そんな私と仲良くしてくれたグループの男の子たちも、これまたほとんどみんな男子校出身だった。(ちなみに、つきあったことのある男性もみな男子校出身。これは偶然ではないと思う。)
男同士の友達づきあいは女同士とは全然違う。全然マメじゃないし、傷つくようなことも平気で言う。初めはびっくりして半泣きになるようなことも多かったけど、いざというときにはみんないい奴で、居心地は悪くなかった。
面白かったのは、男同士の本音の恋愛事情が聞けたこと。まあ、照れ隠しも多少あるかとは思うけれど、ほんま女の子たち、だまされたらあかんよ。
そして、このキャラがゆえに医者になってからもいろんな男の医者たちの本音の恋愛事情を聞いているけれど、みんなまとめて地獄に行ってねって感じ。そして自分だけそういう相手から免れる方法はないか考えているが、今でも答えは出ていない。
連中は私のことを、男でもない女でもない「LUPO」という性別だと言い放っていて、たまに誰かが私を女扱いすると「蓼食う虫」として迫害していた。彼らに混じって旅行もよくしたが、危ない目に会ったことは当然ない。
ものすごく濃い男子たちもいて、何と言っても、ことあるごとに全裸になるあの2人には私の神経を鍛えてくれたと感謝しなくてはなるまい。(一人はマイミク。ねー☆)ここにそのまま書いたら大半の人はドン引きするようなことが沢山あったなあ。さすがに具体的に書く勇気はない。たまに対等に渡り合ったこともあったことも書いておく。
ほとんど男子校に放り込まれた状態の私は、結局このキャラのまま今に至る。
産婦人科に入局したらそれなりの男女比だったのだが、産婦人科男性医師と女医との関係は一般の職場の男女の関係とは全く違う。こう言ってはなんだが、男で産婦人科医になるのは、親が産婦人科医か奇特な人かのどちらかで、女医の方は、男に生まれていればメジャー外科にでも行ったようなパワー溢れる人が多いからだ。
結果的に男を立てるとかかわいく振舞うなどは全く出来ないまま三十路に突入。男でも女でもないLUPOロードを突き進んでいるところである。
半年振りに会った同級生たちはみんな一様にオッサンになっていたが、otoには毎回「老けたなあ」と言われている。今回はみんなに「太った」と言われ、ぐうの音も出なかった。
父親になった奴、ようやく結婚する奴、まだ遊んでる奴、といろいろいるが、みんな「お前ももうトシなんだから、はよ子供生まんでええの?」と歯に衣着せない。ひたすら臨床をやってる奴、研究のせいでややデプッてる奴、金儲けに走り金の亡者であることになんの恥じらいもないある意味潔い奴、イレギュラーな道を進んでいる奴。いつもながらにおもしろい。(行った店ではデザートが女性だけ一品多いのだが、わざわざ店員に「こいつ女ちゃいますよ」と言ってくれた。)
余談になるが、「蓼食う虫」こと多忙な元彼が久しぶりに出席していた。別れて以来だったが、みんな今さら気を遣う様子もない。(多分)
当時は非常に苦い思いをしたはずだが、今となってはそいつを踏み台に飛躍したような錯覚を覚えるから不思議。これと言うのも今は仕事もプライベートも適度に充実しているからだと思う。
と言うわけで、今の私のキャラは一朝一夕に出来たものではなく、今後変わる見込みはないのだった。女子校→男子校という特殊な環境によって作られてしまったもの。悲しいことに全然モテないし(たまにじじこまし的なことはあるが)、まれに女扱いされるとこっちがびっくりするほどだ。変わりに普通では出来ない経験も沢山してきたけれど。
今後の人生が我ながら楽しみでしょうがない。
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