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昔、ぼくの嫁さんが、 ティモール島から船でスラウェシ島に向かう途中、 船上から見た、とある島の姿。 その美しい島影に心奪われ、思いを寄せ続けること7年。 思いは現実となった。 島の西の小さな空港に、プロペラ機は降り立った。 狭い閑散としたロビーの奥の、小さなゲートの向こうには、 浅黒い険しい顔の男たちが、旅客が出てくるのを今か今かと待ち構えていた。 機内に預けた荷物が、カーゴに載せられて直にロビーに運ばれる。 自分の荷物を探し出してゲートを出ると、 待ち構えていた鋭い眼光のローカルたちが群がってくる。 この中のから交渉して、空港から町までのドライバーを選ばないとならない。 一気に気が引き締まる。 こんなとき、「旅に出ているな」と実感して、なんだか気分が高まってくる。 町は西の海に面した港町。 この港町と周辺の田舎を周った後、今度は船で島を東になぞるように進んだ。 船から見る島の風景は美しかった。7年前、嫁さんが見た風景と同じなのだろうか。 丸一日過ぎた早朝、夜が空ける前に、島で一番大きい街に到着した。 ここから車で約4時間。水田が広がる山間の村に着いた。 村でバイクを借りて、山を登った。山頂の火山湖を見るために。 山頂にある3つの湖は、天候や時刻等によって、その色も見え方が異なるらしい。 緑、青緑、黒。死者の霊が宿る神聖な湖。 実に不思議な色彩とスケールで、上から覗き込むと吸い込まれて行くような感じになってしまう。 やがて山頂は霧に包まれ、3つの湖は姿を消した。 島を離れるプロペラ機は、しばらく高度を上げずに航行した。 火山、森、水田、海。 上空から見る島の風景もまた美しかった。 今度この島に来れるのは、何年後になるだろう。。。
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2012年01月16日
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