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桃源郷

険しい山道、乾いた大地。


崖のはるか下を流れる激しい濁流。


カラコルム・ハイウェイを北上すること17時間。


荒涼とした風景は、いつの間にか緑に覆われた風景に一変した。


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日本人の間では、


ここが「風の谷」の舞台であると、まことしやかにささやかれていた。


その原作をよく知らない(タイトルだけは知っているが)僕にとっては、


全く実感のわかない話だった。


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路地の水路には雪山からの雪解け水が流れこみ、


村の木々からは杏の実の甘酸っぱい香りが漂う。


雪山を目の前に望む荒涼とした山岳地帯の中で、


緑と水にあふれたこの村は「風の谷」なんかではなく、


ただただ、「桃源郷」にしか映らなかった。


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個性

パキスタンのトラック野郎は個性的。


とにかくド派手に車をドレスアップする。


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本当にこんなトラックが、


これまた個性的なクラクションを鳴らしながら、街道を爆走している。


愛車のカスタマイズに家族愛を表現したりなんかして。


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さて、インドから国境を超えてパキスタンに入り、


バスでカラコルム・ハイウェイを北上します。


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途中で何ヶ所か検問所を通過。


特に緊張した雰囲気でもなく、いたって平穏。


周囲はやがて緑が少なくなり、


険しい崖、濁流、灰色の岩山の風景に変わっていきます。


モノトーンの大地、青い空。

聖地巡礼

「頭にターバンを巻いている。」


多くの人想像するインド人の姿、こんな感じではないでしょうか。


そんな彼ら、シーク教徒の聖地です。


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池の中央の、黄金に輝く寺院からは、不思議な旋律の音楽が一日中流れ、


昼夜問わず信者が巡礼に訪れ、その列が途切れることはありません。


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ここはシーク教徒の奉仕活動によって全てが運営されています。


遠方からの巡礼者のために、


また、異教徒のであり、ただの通りすがりの外国人旅行者に対しても、


区別なく、食事と宿が無料で提供されます。


寺院内も掃除が行き届いています。


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余談ですが、インド人が頭にターバンを巻いているというイメージは、


日本人だけではなく、比較的世界中で定着しているそうです。


というのも、


世界に散らばる、いわゆる「印僑」の人たちは、このシーク教徒の人が多いからだそうです。


商才に長け、飛び出していった彼らもまた、シーク教徒としての誇りと信仰心を忘れず、


頭にターバンを巻いたまま、世界中で活躍しているのでしょう。

定番だけど。。。

埃と誇りに満ちた、アグラの街の路地で迷い、

暑さでふらふらになりながらも、道を尋ね尋ね、たどり着いた。

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ありきたりではあるけれど、

とにかくそのスケールに圧倒された、タージ・マハール。

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街のカフェからの眺め。

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たった1杯のチャイが出てくるのに30分もかかったけど、

そんなことはどうでもよかった。

神秘の湖

昔、ぼくの嫁さんが、

ティモール島から船でスラウェシ島に向かう途中、

船上から見た、とある島の姿。

その美しい島影に心奪われ、思いを寄せ続けること7年。

思いは現実となった。

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島の西の小さな空港に、プロペラ機は降り立った。

狭い閑散としたロビーの奥の、小さなゲートの向こうには、

浅黒い険しい顔の男たちが、旅客が出てくるのを今か今かと待ち構えていた。

機内に預けた荷物が、カーゴに載せられて直にロビーに運ばれる。

自分の荷物を探し出してゲートを出ると、

待ち構えていた鋭い眼光のローカルたちが群がってくる。

この中のから交渉して、空港から町までのドライバーを選ばないとならない。

一気に気が引き締まる。

こんなとき、「旅に出ているな」と実感して、なんだか気分が高まってくる。

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町は西の海に面した港町。

この港町と周辺の田舎を周った後、今度は船で島を東になぞるように進んだ。

船から見る島の風景は美しかった。7年前、嫁さんが見た風景と同じなのだろうか。

丸一日過ぎた早朝、夜が空ける前に、島で一番大きい街に到着した。

ここから車で約4時間。水田が広がる山間の村に着いた。

村でバイクを借りて、山を登った。山頂の火山湖を見るために。

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山頂にある3つの湖は、天候や時刻等によって、その色も見え方が異なるらしい。

緑、青緑、黒。死者の霊が宿る神聖な湖。

実に不思議な色彩とスケールで、上から覗き込むと吸い込まれて行くような感じになってしまう。

やがて山頂は霧に包まれ、3つの湖は姿を消した。

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島を離れるプロペラ機は、しばらく高度を上げずに航行した。

火山、森、水田、海。

上空から見る島の風景もまた美しかった。

今度この島に来れるのは、何年後になるだろう。。。

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