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THE WIND FROM TERRANORA
オーストラリアのTweed Coastからの便り

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早朝、伊勢を後にしたケンタロウと私は一路、長野の駒ヶ根へ向かった。名古屋駅までは近鉄特急で一時間半、そして名古屋の名鉄バスセンターからは高速バスで二時間半の道のり、朝7時半に五十鈴川駅を出て、駒ヶ根インターへは12時少し前に到着する。高速バスは、伊勢の友人宅からインターネットを通じて予約をしておいたので、問題なくチケット購入ができたし、最前列に座れたので眺めも良く、また、バスの運転手はとても親切で、安全運転に徹していたので、安心してバスの旅を楽しめた。

駒ヶ根には学生時代、共にラグビーをプレーした友人が養鱒場を営んでいる。数年前に道路をはさんで池の向かい側に山荘(息吹館)を開き、自分のところで作った鱒を山荘のお客さんにも食してもらっているそうだ。面倒見の良いご夫妻で、それは彼の子達にも遺伝しているようだ。ケンタロウがまだ幼かった頃訪れた際には、ご夫妻の子達に良く懐いていたのを思い出す。「人柄」とは、その人に備わっている性質や品格を表す言葉だが、駒ケ根の友人ご夫妻もまさしく「人柄が良い方」、私が尊敬する人たちである。

さて、正午少し前、駒ヶ根インターのバス停を降りると、友人はすでに車で迎えに来てくださっており、早速、近場のラーメン屋さんに連れて行ってくださった。それにしても寒い...伊勢を出る前に、「駒ヶ根は寒いでぇ〜」と忠告されていたので、ある程度覚悟はしていたが、それにしても寒い...それでもこの日は日が照り、まだ暖かいそうだ。最低気温はマイナス13°Cとかマイナス14°Cになるそうで、養鱒場の池も水が流れているのにもかかわらず凍るというのだから驚きだ。

美味しいラーメンを頂いた後、早速、山荘へお邪魔したが、そこは白銀の世界、すっかりと雪に覆われていた。ケンタロウは大喜びで、濡れるからやめろという忠告も聞かずに、ずかずかと雪の中に入ってゆく。もう少し賢いやつかと思ったら、相変わらずのバカタレであった。幸い、ナオミさんに長靴を貸して頂いたが、長靴に履き替えた後、ナオミさんと一緒にどこかへ行ってしまった。どうやら、近くの吊り橋まで行ったらしく、小一時間帰ってこなかった。一方、私はというと...私は爬虫類みたいなもので、寒くなると極端に行動が鈍り、動けなくなってしまう。動けなくなるだけではなく、考えることもできなくなってしまうのだ。それで部屋の中でじっとしていた。

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ケンタロウは極度の汗っかきで、普段の生活では常に汗まみだ。15歳という多感な青年にとって、この汗っかきというのは、非常に不都合のようで、私の車の中でも、凍えるからやめろというのも聞かずにエアコン最大ボリュームである。しかし、駒ケ根に到着してからずうっと「父さん、僕はこのような所に住みたいんだよ、汗かかずにすむからね!」と言い続けていた。実際、雪を見てははしゃぎ、つららを見てははしゃぎ、活力の低下が著しい私とは相反して活気付いている。犬みたいな奴だな...雪の中ではしゃいでいるケンタロウをみて、凍える頭でそんなことを思ったのである。

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Songlark
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