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Facebookに関して最近やや下火になってきたような気がするのですが、チューリッヒ保険会社が興味深い取組みを行いました。
Facebookで『いいね!』をすると、自動車保険の保険料を割り引くというものです。 なお、チューリッヒ保険会社には「スーパー自動車保険」と「ネット専用自動車保険」の2種類(バイク保険は無視しています)の自動車保険があり、多少の違いがあります。そのうちの「スーパー自動車保険」の新規契約に対して適用するようです。 「業界初 Facebookの『いいね!』で契約時に500円割引 「スーパー自動車保険」で「いいね割引」を開始」 http://www.zurich.co.jp/aboutus/news/release/pr140306.html (チューリッヒ保険株式会社 ニュースリリース 2014.3.6) 「いいね割引」は、Facebookの『いいね!』機能と商品の割引を連動させた、保険業界初の取組みです。2014年6月1日以降が保険始期日となる「スーパー自動車保険」について、インターネット上での新規契約※を対象に、お見積り額にお客様が納得し当社のFacebookに対する『いいね!』を押すことで、契約時に一律500円の割引が適用されます。
同社はおそらく他社からの契約奪取用に価格競争力のある「ネット専用自動車保険」を作り、その比重が増えているのではないかと思います。その一方で比較的保険料の高い「スーパー自動車保険」の方は漸減しており、収支残に悪影響を及ぼしているのかもしれません。− 略 − ※ 新規契約とは純新規(初めての自動車保険のご契約)または、他社からの移行および複数所有新規契約を指します。 また、同じ保険会社の自動車保険で両方とも個人を対象としたものであるにもかかわらず、ロードサービスの有無や補償内容・保険料等に差異のある自動車保険があることによって、チューリッヒの自動車保険としての宣伝がし難くなっているのではないかと思われます。なんとなくですが、広告の露出も減ったような気がしますし。 そこで、「スーパー自動車保険」の販売をてこ入れするために、広告費分の社費を原資とした付加保険料の割引として、この割引を創設したのではないかと思います。 . ただ、割引適用の運用に関して、いいね!を取り消してから再度押した場合にも適用するかどうかとか、Facebookのアカウントと自動車保険の保険契約者の同一性の確認はどうするのかとかの問題も考えられます。 また、継続契約には適用しない点で既に「スーパー自動車保険」に加入している契約者からの苦情は免れないと思います。 今後どうなるのか、非常に興味深いです。 |
自動車保険
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以前に「自動車保険参考純率(等級制度)改定(2011年9月届出)」(2012.6.3)で書いた等級制度について、各社の導入時期を調べてみました。
やはり多少ばらけています。この導入のタイミングの相違を利用すれば、事故有であっても事故有係数が適用されないケースが生じたことになります。今はもう不可能ですが。 導入をするかどうか私が疑問を持っていた共済もどうやら導入した模様です。 |
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アメリカンホーム保険会社がファミリー自動車総合保険について2014年5月からリスク細分項目に年間走行距離を追加する改定を行う旨のニュースリリースがされていました。
以前に「アメリカンホーム自動車保険の衝突被害軽減ブレーキ装置割引の勇み足(2013.10.13)」で書いた時には、同社は年間走行距離別料率も同時に撤回したのですが、今般改めて年間走行距離別料率のみを導入することにしたようです。 「アメリカンホーム『ファミリー自動車総合保険』で、2014年5月1日より「年間走行距離区分」を導入」 http://www.americanhome.co.jp/news/20140224.html (アメリカンホーム保険会社 ニュースリリース 2014.2.24) 内容は一般的なもので、特に注目すべき事項はなさそうです。 また、2013年7月8日に同社がニュースリリース(7月29日に撤回済み)した内容のうち年間走行距離区分の導入について説明しているものと同一です。 |
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イーデザイン損害保険会社が2013年9月に自動車保険の改定をしました。
「自動車保険改定のお知らせ−2013年(平成25年)9月1日実施−」 http://www.edsp.co.jp/company/company_009/2013/2013_06_23.html (イーデザイン損害保険会社 お知らせ 2013.6.23) 1.保険料の算出方法を改定
おそらく、最大の目的は保険料の増収と損害率の改善ではないかと思われます。イーデザイン損保の自動車保険では、ご契約されるお車や主に運転される方の情報などに基づいて保険料を算出していますが、さらにお客さま1人ひとりのリスク実態に合った保険料となるように、お車の「前年走行距離」「主な使用地」に基づいて保険料を算出するよう改定します。 2.搭乗者傷害保険・医療保険金の支払方法を改定 搭乗者傷害保険・医療保険金(入通院給付金)について、ケガの部位・症状に応じた金額をお支払いする方法から、一律5万円をお支払いする方法に改定します。 3.その他、約款や保険料水準などの改定 ただ、詳しく試算していないし、今となっては改定前の保険料との比較はできないので私の推測ですが。 しかし、イーデザイン損保は開業時は事故ありでも契約できることや若年層でも加入しやすいことを謳っていたのですが、最近はあまりそのことを前面に出していません。 ダイレクト系損保ではどの会社もターゲットとしていないので良い方針かと思ったのですが、ボリュームが小さくて収入保険料の拡大が難しいのか、損害率が高くて収益に問題があるのか、あるいはその両方の問題があったのではないかと思います。 . と、ここでイーデザイン損保の自動車保険改定のことを書いていますが、既に2014年4月にも自動車保険の改定がされているようです。 そちらの方はお知らせに記載されていないので、大した改定はないのではないかと思いますが、今のところ調べていません。 |
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アメリカンホーム保険会社がやろうとした衝突被害軽減ブレーキ装置割引ですが、去年、日経ビジネスでその可能性について既に取り上げられていました。
「自動事故回避技術、普及は「ガイアツ」頼み?」 http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20121113/239378/?P=2 (日経ビジネスONLINE 総合トップ > IT・革新 > 記者の眼 2012.11.15) トヨタで安全技術を担当する吉田守孝常務役員は「安全技術の普及にはアセスメントと保険制度が重要」と指摘し、国内保険会社に安全技術の説明をしているという。だが、現時点で国内自動車保険大手に問い合わせると「衝突回避などの安全技術で保険料を割り引くにはまだ実績が少ない」と口を揃える。
保険が割引になれば、安全技術へのコスト負担は和らぎ普及が加速する可能性は大きい。突破口を開く保険会社はどこなのだろうか。ある国内自動車メーカーの幹部は「海外で実績を積んできた外資が先行するのでは」という見立てを披露する。 先日の記事も併せて読むと、日経ビジネスでは実績がないことと規制が阻んでいることが問題であるように認識していると思われます。 私はそれはちょっと違うのではないかと思っています。 まず第一に実績がないことは、自動車メーカーと保険会社がタッグを組んで実際の多数の事故データを元に衝突回避装置が仮にあったとしたら事故が回避できたか/回避できないとしても損害額が軽減したかをシミュレーションをして、料率を算定することは不可能じゃないと思います。 そして、そのシミュレーションの精度が十分高ければ、金融庁はおそらく割引を認めるのではないかと思います。 つまり、自動車メーカーはその気のようですから、後は保険会社が本気で取り組めばクリアできるのではないかと考えています。 しかし、保険会社は自動車保険の悪い収支を改善したいと考えており、割引を設ける状況ではないような気がします。 勿論、余程の自動車メーカーからの圧力があれば状況は変わるかもしれませんが。 また、自家用普通乗用車・自家用小型乗用車に関しては、型式別料率クラスがあるので、ある型式で衝突回避装置の装着率が高まり、その型式の損害率が低下すれば料率クラスが下がることにより、わざわざ割引を導入しなくても自動的に保険料が下がることになります。 個人的には、装置による割引が増えることは保険料制度が再び複雑化するため、好ましくないと思っています。 前々回の参考純率改定でこの手の割引が減ったのに、逆行する動きとなってしまいます。 また、実際に衝突回避装置の装着有無やどの衝突回避装置であれば割引の対象になるかという確認もあまり簡単なものではなく、また仮に割引が適用できるのに適用していなかったケースが発生した場合に数年前に主に火災保険で問題となった保険料の取り過ぎ問題が再び起こります。 ただ、自動車の衝突回避装置の装着は、今の感じでは大勢となりそうですから、いずれ保険の対応がなされる時が来るかもしれません。 |






