翼の友〜プロフェッショナル パイロットを目指して〜

プロフェッショナルパイロットを目指す。海外ライセンスをとる。パイロット訓練に興味がある。そんな人のためのブログを目指してます。

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今日は自衛隊パイロットからエアラインを目指す方法について考えてみます。
まずは自衛隊パイロットになるための方法について説明します。

【自衛隊のパイロットになる方法】
①航空・海上自衛隊航空学生になる。(20才11ヶ月まで)
高校を卒業時か、大学の早い学年までなら受験が可能です。航空大学校の試験と比べると難易度は低いです。
若いうちから飛行訓練が開始されますので、25〜6才の時点では、かなりの飛行時間を持つことができます。
ただし、自分が希望するコース(海上:飛行機/ヘリコプター,航空:戦闘機/輸送機/偵察機/ヘリコプター)に進めるかどうかは「運」次第となります。

②一般幹部候補生の飛行幹部候補生(24才11ヶ月まで)
航空・海上の一般幹部候補生(一般大学から自衛隊を受験するコース)の募集では、「航空身体検査」の科目が追加された「飛行幹部候補生」の募集区分があります。
この「飛行幹部候補生」コースに入る事ができれば、途中で体を壊さない限り、パイロットコースに進む事ができます。
やはり、自分が希望するコース(海上:飛行機/ヘリコプター,航空:戦闘機/輸送機/偵察機/ヘリコプター)に進めるかどうかは「運」次第となります。

③防衛大学校に入学する。(20才11ヶ月まで)
防衛大学校の学生を経て、パイロットを目指します。ただし、防衛大学校の学生の場合、「パイロット採用」という概念が無いため、どの要員にまわるかは、蓋を開けてみないと分からない所があります。パイロットを目指していたが、結局、潜水艦に・・・なんて事もあり得ます。

【自衛隊パイロットからエアラインパイロットを目指す方法】
自衛隊パイロットからエアラインに入るには、2つの方法があります。
①自衛隊の割愛制度を使う。
自衛隊と航空会社との間では、「割愛制度」という協定が結ばれており、毎年、ある程度の人数の自衛隊パイロットを民間航空会社に放出しています。これは、民間航空会社の創生期に、多くの自衛隊パイロットが民間航空会社に引き抜かれたため、自衛隊が困ったという経緯から誕生したものです。
年齢的は40歳ぐらいで、階級は1尉〜3佐ぐらいの方、かつ、ほぼ航空学生出身者のみが対象です。エアラインに行けるのは、年間、5〜6名でしょうか。
「割愛」を希望することはできますが、その枠に入れるかどうかは、ほとんどが「運」ということになります。もちろん、ヘリコプターパイロットが「割愛」でエアラインに行くことはできません。割愛でエアラインに行けるのは固定翼パイロットのみです。

②自衛隊を依願退職して、エアラインを目指す。
自衛隊を依願退職してから、必要な資格を取得してエアラインを目指す事も可能です。
自衛隊では固定翼訓練課程において「事業用操縦士・多発限定」を取得することができます。(航空自衛隊では一部が留学課程に入ります。この場合、事業用免許はとれません。
よって、残る「計器飛行証明」を自力取得しなければなりません。この場合、ほとんどの方が、海外留学をせずに国内の訓練校で計器飛行証明を取得しています。
一方、ヘリコプターパイロットの場合、固定翼の免許を全て自力で一から取得しなければなりません。よって、ほとんどの方がアメリカ等での航空留学を経て、国内訓練に移行します。

【自衛隊パイロットからエアラインを目指す障壁】
まずは、国費を使って養成されている事を考えると、始めから「早々に辞める」つもりで入隊する事はモラル的に許されないでしょう。機長としてミッションに従事し、十分に後輩を育ててから、自分の道を考えるのが良いと思います。

①元自衛隊パイロットの採用を自粛する「協定」の存在
さて、自衛隊パイロットがエアラインパイロットを目指すにあたり、障害となるのが防衛省と民間航空会社の間で結ばれている「協定」です。
明文化されたものを見た事が無いのですが、『依願退職した自衛隊パイロットは2年間はエアラインに採用してはならない』という取り決めがあるようです。この関係で免許を取得してから、すぐに入社できないため、受験の時期を調整することが難しい場合があります。
また、この「協定」が「退職後5年間、年齢35才以上」に強化される動きがあると噂できいたことがあります。この辺りにも注意する必要があるでしょう。

②依願退職の難しさ
普通の会社と違って、自衛隊員は「労働法」の適用を受けません。よって、自己都合の退職は基本的に「できない」ことになっています。
「エアラインに行きたいので・・・」という理由で、辞表が受理される可能性は0%です。

今日はここまでにしたいと思います。ご意見・ご感想をお待ちしております。

「パイロットになる道」書庫の記事一覧

閉じる コメント(9)

エアラインに行きたくて自衛隊のパイロットを目指すというのはあまり感心できないですね。以前私も自衛隊でパイロットを目指していました。私は大学を卒業し、エアラインパイロットになりたいと思っていたのですが、自衛隊から飛行要員として内定をもらい、自衛隊な進みました。最初は幹候校で訓練を受けますが、そこでパイロット以前に自衛隊員なんだということを痛感し、自分の意識の低さに改めて気付かされました。要は、自衛隊のパイロットになるんだと言う強い意志がないと厳しい訓練を乗り越えられないということです。また、自衛隊に入り次のようなことにも気付かされました。
?P免の多さ
実際飛行要員で採用されても、パイロットになれるのは、その半分以下でしょう。教官や同期の中にもP免になった経験があるという人はごろごろいます。航空会社の自社養成と同じ感覚で入ったら、後悔することでしょう。
?必要な全てのライセンスが取れるわけではない
自衛隊では計器飛行証明は取れません。民間活用に依らず、エアラインに移るとなると、500万の訓練費が必要になるでしょう。

2011/3/7(月) 午前 8:38 [ 仕事辞めたい ]

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コメントありがとうございます。
パイロットコースから外れてしまう学生も確かにいますが、半分・・・は多すぎるのではないでしょうか。もしかしたら、航空自衛隊のファイターコースはそうかもしれませんね。実際、私と一緒に民間訓練校で訓練していた方も航空自衛隊のパイロットコースから外れてしまった方です。でも、大変な努力家で、今は某航空会社で限定変更の訓練を受けています。
自衛隊では基本的に計器飛行証明はとれませんので、おっしゃるとおり、数百万円の追加訓練費用が必要です。

確かに、はじめから、エアラインに入るつもりで自衛隊で訓練するのは、お勧めできません。自衛隊のパイロットとして完全に出来上がってから、その道について改めて考えてみるといったパターンでないと、途中の訓練でついていけないでしょうね。

2011/3/7(月) 午前 8:51 [ mikiowing ]

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運と言う発言を多用されていらっしゃいますが、
些か不謹慎だと思いませんか?

2011/9/8(木) 午後 8:40 [ 寄り道 ]

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コメントありがとうございます。
自分の望むコースに進める保証はない。という意味で「運」という言葉を使わせて頂きました。
その時々の「マンニング」の傾向に左右されますし、身体的な制約もあります。様々な要素に大きく左右されることから、やはり「運」と表現が適切だと考えております。

2011/9/8(木) 午後 8:57 [ mikiowing ]

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こんばんは。興味深い記事、拝見させていただきました。
私は幹部飛行要員です。
そこでいくつか質問があるので、回答いただけると嬉しいです。
1つ目に、記事で[留学課程に進むと事業用証明が取れない]とのことですが、それは必然なのでしょうか。将来エアラインに就職したいのですが、事業証明をとるなら日本で訓練を受ける必要がありますか。
2つ目に、割愛制度について詳しくお聞きしたいです。幹部パイロットが制度を活用できるか、何歳までパイロットとして幹部が従事できるのかなど教えていただきたいです。
3つ目に幹部パイロットの俸給推移についてお聞きしたいです。何歳でいくら、手当がどのくらいつくなど。
長くなりましたが、貴方のブログが今までで1番詳しく書いてありましたので、心から回答を頂きたく存じます。
よろしくお願いします。
また拝見しに参ります。

2019/3/27(水) 午前 2:03 [ Pilot candidate ]

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> Pilot candidateさん
こんにちは。コメントありがとうございます。
Pilot Candidateさんが、航空自衛隊なのか海上自衛隊なのかで話がちょっと変わってきますが、一般論としてお答えします。
まず1点目の「留学課程だと事業用がとれない」というのは、航空自衛隊の話です。航空自衛隊の固定翼はT4で事業用操縦士の訓練を行いますが、このジェットの訓練課程をアメリカ空軍の練習機で実施するプログラムがあります。
この課程にいくと、当然、アメリカ空軍の訓練ですから、日本の事業用操縦士はとることができません。事業用操縦士を取得するならば、日本で訓練が必要となります。
2つ目の割愛については、今まで一般幹部(防大・一般大卒)の割愛を受けた方の存在を聞いた事がありません。ほぼ航空学生出身の方のみが対象です。
3つ目の幹部パイロットの俸給推移については、最近の俸給システムを把握できておりませんので、総務で俸給表をコピーさせてもらい、実際に計算してみることをお勧めします。航空と海上、ジェットとプロップで計算式も変わってきますので一律には言えません。

2019/3/27(水) 午前 8:01 [ mikiowing ]

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> mikiowingさん
回答いただきありがとうございます。返信が遅くなりました。ちなみに私は空自の幹部候補です。
よくわかりました。また質問があります。

留学課程では[日本の]事業用操縦士がとれないということですが、一方で[アメリカの]事業用操縦士は取得できるということでしょうか。
海外のエアラインで勤務するのなら留学過程に行く方が容易になるという認識でよかったでしょうか。

ブログ新設おめでとうございます。今後はそちらを参考にさせていただきます。これからも応援しています。

2019/5/20(月) 午前 11:12 [ Pilot candidate ]

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> Pilot candidateさん
日本の訓練課程で事業用操縦士を取得する制度は「魅力化」のために行われています。そもそも、自衛隊は航空法の適用除外であり、自衛隊機の操縦に事業用操縦士の技能証明は必要ありません。
アメリカの訓練課程は完全に戦闘機課程だと聞いていますので、米国ライセンスを取得することは出来ないと思います。
また米国のライセンスをとったとしても、アメリカでエアラインパイロットになるにはグリーンカードの取得等、色々と難しい面があります。
いずれにせよ、厳しい訓練が続くと思います。まずは航空自衛隊の訓練課程を一つ一つクリアーし、一人前のパイロットを目指してください。経験を積み上げることで、色々と見えてくるものがあると思います。

2019/5/21(火) 午後 2:07 [ mikiowing ]

入隊したときは飛行要員は約30人ほどおりました。ウィングマーク取得時点で10人ほどに減り、機種転換で数人が減り最終的に部隊で飛んでるのは8人くらいです。
民間に行くには個人で計器飛行証明をとる必要がありますが、転職については自分の努力で勝ち取ったものなので誰も否定できないと思います。そもそも憲法で保障されてますしね。

あと、割愛制度はほぼ機能してません。
40歳以上から選ばれるのですが、そんなに年齢がいってしまうとエアラインとしては不要なのだそうです。また、今まで割愛で出て行った人は比較的能力の低い人が多く、エアラインのシミュレーターで首になるような人もそこそこいたそうです。微妙な人を出すばかりの防衛省に不信感もあり、割愛を受け入れているのは一社だったと思います。
俸給は30歳で800万、40歳で950万くらいです。ただ、防大一般大だと35歳くらいで部隊勤務は終わりになります。
東京などの司令部勤務が多くなると思います。
司令部になると家に帰れないくらい残業あり、本当に床で寝てる人います。勤務環境は劣悪ですね。この勤務でうつ病や心臓を痛めたりして身体検査が通らなくなる人

2019/7/21(日) 午後 2:38 [ tac***** ]


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