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「愛の夢とか」 川上 未映子著 ; 講談社 2013年刊



第49回谷崎潤一郎賞受賞作品。

日常と非日常の、表裏一体を、川上さん独自の目線とセンスを持って描いた短編集です。


「アイスクリーム熱」

「愛の夢とか」

「いちご畑が永遠につづいてゆくのだから」

「日曜日はどこへ」

「三月の毛糸」

「お花畑自身」

「十三月怪談」

どれも・・リアルにありそうで、けど断然空想上のお話。

きっと、女性なら特に、このお話のうちどれかは、自身と重なるものがあってぐさっと心に突き刺さるんじゃないかな?


私がグっときちゃったのは、

「日曜日はどこへ」

これね、一番、なんということもないお話なんだよね。

けど、あまりにシンクロしちゃったんだよね(苦笑


日曜日になると植物園に行ってた彼と彼女。

自分が好きな作家の本を、勧めてくれた彼。

もしその作家が死んでしまったら、その週の日曜日に、あの植物園で待ち合わせしようって。。


そんなセンチメンタルなことをさ、約束したりしちゃうんだよねー、ハタチそこそこの若者ってね。


けど、ほんとにその作家が死んじゃった。 

どうする自分。行く? そして、彼は来る??



そしてもうひとつ、これはリアル怖いと思ったのは、

「お花畑自身」

ひとつ階段を踏み外したら、あっという間に転がり落ちる、こわーいお話です。

まあ、要は、小金持ちの専業主婦が、旦那さんの事業が失敗した事から、一気に状況が変化してしまうという・・。

細部まで凝りに凝って、自分好みに仕上げたマイホームを売らなくちゃいけないなんて!

そこをサラっと購入したのは、鼻もちのならない、若い独身の女。


あれは、私の家なの。
確かにお金と引き換えに他人のものになったけど、心は繋がっているの!
まるで、親子のように。

そう、毎日手をかけて育てた、自慢のお庭の花たちが、私を待っているのよ!!


そして、彼女は、お花畑そのものになった・・・・・・・



ひゃーっ、怖い。

私は専業主婦に対してどうこう意見するつもりは毛頭ありませんが、ものがたりの中の若い女は、かなりボロクソに言ってます。

まあ、対局の価値観、ですね。



色んな人がいて色んなことが起こる。

避けられることも、避けられないことも。


けど、一日一日から、何かひとつ、キラリと光るものを見つけながら日々を送れたら・・いいですよね。


【いちごみるくの判定】★★★ 星みっつ。



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