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「すべて真夜中の恋人たち」 川上 未映子著 ; 講談社 2011年刊



出逢いはエッセイでした。

そこに紡がれている文からにじみ出る未映子さんのキャラクターに惹かれ、小説も読むようになりました。


母子の関係を描いた「乳と卵」、中学でのいじめを描いた社会派小説「ヘヴン」、と読ませて頂き、今回は恋愛モノ!!と、美しい装丁とタイトルに、ワクワクしながらページを繰り始めました。



序盤は、本当に冴えないという形容詞以外見当たらない、独身女性の一人暮らし風景。

自宅でフリーの校正をやっている冬子は、趣味もなく、友達もなく、お洒落もせずただ淡々と日々を過ごしている。


彼女と真逆のタイプの、美人でバリバリ仕事も恋愛もする肉食女子、との対比のみが、彼女達の会話文を通じて連ねられる。


・・・のアクの強い独白に、萎え始め、ページをめくるスピードも落ちてきた頃。


三束さん、登場!!



50代・自称高校教師の、こちらも冴えないオジサンなのだけど、なんと冬子と徐々にお近づきに、という展開!


よかったじゃーん、冬子ちゃん♪


と思いながらも、ぬぬ、なんだかこれは、川上弘美さんの「センセイの鞄」をほうふつとさせる感じでは?と思ってしまったのは私だけではないでしょう。


設定が、被ってて。


そして、釈然としないラストで、またもや、消化不良な印象。

全体として、前に読んだ二作と比べると、正直、私の好みではありませんでした。。


真夜中っていう設定も、キラキラしたエピソードも、作中に出てこず残念だったし、
未映子さんには、もっと、エグい感じのお話が合うような気がして。



ただ、小説の中でワンカップのお酒を呑む冬子に、妙な親近感。

テンションを上げるために飲み始めた酒が、だんだん量が増えて行くのだけど、出かける時には水筒に酒入れるって、一体どんな地味女なのでしょう。

ちょっと笑えました。



【いちごみるくの判定】★★☆ 星、二つ半。



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