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法律脳
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり・・・ひとへに風の前の塵に同じ。

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“審判,再審,訴訟について”



 出願された発明については出願審査請求をすることにより実体審査が行われ、特許査定又は拒絶理由通知書の発行が行われる。後者については意見書や手続補正書を作成し反論し、特許査定されるように努力することが通常行われる。しかしながら、拒絶理由に対して反論しても結果としてそれが認められずに拒絶査定されることが次のステップとして行われる。この場合において反論として行われるのが拒絶査定不服審判です。



 この審判のやり方としては一応決められた書式がありますが、少なくとも拒絶査定があってから(謄本の送達日から)30日以内に審判を請求し、更に30日以内に限り明細書等の補正をすることが定められていましたが平成21年1月1日より法改正があり、拒絶査定から3ヶ月以内に審判を請求するようになりました。

 但し、明細書等の補正は審判請求と同時に行うことが必要になりました。この審判は民法における一審に当るものであり、裁判所でなく特許庁において行うことが出来るものであり、専門家の代理によることが通常行われておりますが個人が行うことも勿論可能です。無論、この場合も審査段階と同じく審判官の面接が認められております。

 但し、拒絶査定不服審判については審判官による審判に先立って審査官による審査が行われる場合もあり、審判請求においても拒絶理由通知が送付される場合もあります。この拒絶査定不服審判の結果、特許査定される場合もありますが、不可の場合は審判請求が却下される審決が行われる場合もあります。

 これに対しては特許法では第178条で審決に対する訴えが定められており、民法の規定による訴えが行われます。但し、この訴えは二審であり、東京高等裁判所の専属管轄となります。よって弁護士が必要となります。この訴えの判決に対しては高等裁判所による控訴が行われることは民法の規定の通りです。



 一方、特許査定された後においてもその権利を無効とする審判があり、これが特許無効審判と言われるものです。旧法では特許査定された発明に対しても特許異議申し立ての手段がありましたが現在はこの制度は特許法や実用新案法にはなく、無効審判のみが認められております。この無効審判は何でも出来ますが、その内容によっては利害関係者に限定される場合もあり、法123条を見ることが必要になります。



 無効審判に関連して訂正審判や再審制度が法に定められておりますが、専門的の内容のためここでの説明は省略します。



 一方、特許異議申立が出来なくなることに対して特許付与後においても情報提供(匿名でもよい)が出来るようになっております。この提供を基にして無効審判を請求することが行われると共に、特許権者としては訂正審判の参考資料となることが考えられます。なお、情報提供は公開後において行われることが重要であり、権利化される前における情報提供が効果的のものと思いますので公開公報については目を光らすことが重要です。



 この情報提供についての提出書の方式は様式第20に定められている「刊行物等提出書」により行われ、この書類は勿論オンラインで行うことができます。この刊行物等としては公報が望ましいが一般の刊行物であっても認められております。



 また、情報提供や無効審判の請求についても特許権者に特許庁より一件書類が送付又は送達されると思いますので対応は可能です。前記のように拒絶査定不服審判は個人でも可能ですが、権利化後の各審判や再審や訴訟については専門家に以来することが必要かと思いますが勿論自分でやることも十分に可能であると思います。

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