|
僕は最近、ちょっと人を傷つける発言をしちゃったのですね。優しくなりたいと思っていたのに、ちょい
悪ふざけが過ぎた事があって自己嫌悪なのです。自分が悪いのに「あいつもこんな事言ってたじゃん」
と責任転嫁をしそうになって(言う直前で踏み止まったけどね)、また自己嫌悪。正常と異常の境界線は
実に曖昧で、善意と悪意もふとした事で入れ替わって。正しくありたいと意識しなくては正しくなれない
自分は、意識しなくても真っ直ぐ歩いている人よりも何だか脆弱な存在に思えてきます。謝罪はしたの
ですが、まだすっきりしません。ですが、まー、落ち込んでいてもいられない日常があって、こういのも
そのうち忘れちゃうかもなので、自戒を込めて記載しておこうかなと。駄文ばかりのブログなのですが
たまには真面目な心情吐露も書かないとですね。今回はそんなあれこれを考えてた時に思い出した 三島由紀夫作品についてです。
自意識過剰MAXだったので「三島を読む俺かっけー。女子の皆さん、俺を見てくれ」的な動機もあった
ように思います。ま、動機は実に不純ですが、きっかけはどうでもいいとして、僕はこの作品にめっちゃ
打ちのめされました。それまでの僕は文学ってのは「何となく」の行間を感じとるもんだと思っていたん
ですよね。解釈を人に委ねつつ、著者の意図をいかに理解するかの勝負みたいなイメージでした。が、
これはちょいと違いました。文章に隙がないのです。理路整然としていて、作者が明確に伝えたい事を
文章に乗せているように思えたのです。で、僕は「文章が美しいと言われる所以はこれなのだな。で、
これを感じ取った俺かっけー。女子の皆さん、俺を見てくれ」と思っておりました。だって中学生だもん。
んで、次に読んだのが「金閣寺」です。これは実に深かったです。美醜に対するアンビバレンツな感情、
性的な紆余曲折、認識と行動、若い頃に誰もがどこかで抱く感情も含有しつつ、異常な行動に向かう
主人公の精神状態が隈なく、余すところなく描かれているんですね。「金閣寺を燃やす」なんて行動は
異常以外の何物でもないのに、主人公の心情が「そこに向かう選択肢しかなくなっていく」経緯が理解
出来ちゃうんです。一般人の側から見たら「犯罪に至った嫌悪すべき人物」を主人公に据えておきつつ
読者全員を「あっち側」に牽引するくらいの魅力がある、精緻な計算されつくした文章なんです。
現代のインターネット上での犯罪者へのバッシングが「極論に走りがち」なのは、おそらくは「その方が
単純明快でわかりやすい」のと「別の社会的ストレスのはけ口として標的にしている」のが混在してる
のではないかと思うのですが(ま、僕もよくそういう発言はするのですが…)これって事件の動機や要因
を全くもって追及していない。狭い日本にこれだけの人が住んでいるので、一つ一つの事件を詳細に
審議する時間も必要性もないのかもしれませんけどね。でも、犯罪に至った人にはそれ相応の心情が
あるような気がします。それは僕なんかが思いも及ばない理由かもです。簡単に言っちゃうと「他人に
わかってもらうって大変な事なんだな」って事なのです。ですから、気を配って発言や行動をしなくては
傷付けるつもりもない人が傷ついてしまうかもって事なのですね。
次回から平常ペースでくだらない事書きますので、ま、今回だけ…。
|
書籍
[ リスト | 詳細 ]
|
僕は仕事柄、PCのセキュリティについては一般の方より触れる機会が多いです。PCに害を
なす悪意のあるソフトを総称して「マルウェア」と呼びます。代表的なのは勿論ウイルスです。
他にもトロイ、ワーム、スパイウェア、バックドア等…(区別がつかない方はこちら参照です)
最近やたらと多いのはアドウェアとスパイウェアで「あなたのパソコンはクラッシュ寸前です」
とか「パフォーマンスが低下しています!」とか言って脅しをかけてくるものとかのアドウェア。
別に導入した覚えもないのに勝手に動き出す偽セキュリティや偽メンテナンス系もあります。
実はあれって「自らOKを出して導入している」パターンが多くて、セキュリティソフトで検知が
出来ない事も多いです。また、ウイルスは例えるならテロリストで、派手に暴れるので「あぁ、
どうもやられてるっぽいな…」と気付く人も多いのですが、厄介なのはスパイウェア。スパイ
は文字通り隠密行動をしつつデータを抜いていくので気付かない事も多いです。たまーに
「俺はセキュリティ入れずにノーガードのまんまだけど、一回も感染した事ないもんね」なんて
言っている人がいますが、多分にして「気付いていないだけ」だったりします。
なんで唐突にこんな話を始めたかと言うと、今回紹介する本が「スパイ側から見た世の中」
の本でして、隠密行動をするスパイになるには必携アイテムでございます。小学生が将来
なりたい職業ランキングでは常にBEST3に入っている「スパイ」です。ちなみに不動の1位は
忍者であり(カボチャ総研調べ)、この2つはほぼ同義だなーと思わなくもないです。ある意味
教科書のような書籍なので、お子さんがいらっしゃる方は是非読ませるべきです。あ、僕は
これを読んだのがちょっと遅かったので残念ながらスパイになれなかったです。あぁ、無念。
作者ウォルフガング・ロッツは元々モサド(イスラエルが誇る凄腕諜報機関)の諜報員だった
そうで、内容はなかなかに専門的で、スパイとしてのスキル養成、異性との接し方、退職後
の人生設計なども網羅されています。なるほどなぁ、と思ったのは「賄賂に屈しない官僚や
公務員にはお目にかかった事がない」とか「敵に捕獲されて沈黙を守れる諜報員など存在
しない」ってところです。映画や小説で「仲間や国を売る事は出来ない。さっさと殺せ」などと
いうセリフがありますが、こういうのはやっぱフィクションなんですね。僕がもし諜報員だった
と仮定して、敵国に拉致されたら「あ、何でも言います、はい。何ならサービスで別の情報も
おまけしますよ。今なら半額セール開催中ですので」とか言いかねないなぁと思います。
映画ではジェームズ・ボンドという明確なイメージがあるので、スパイってのはアクションに
優れた肉体派みたいな気もしますが、実際は「目立っちゃダメ」なんですよね。むしろ地味
にこそこそ動いているような気がします。肉体も勿論重要でしょうけど、むしろ心理学とか
技術が必要な頭脳派部隊なんでしょうね。また、情報を聞き出すためにブロンドの美女が
エロティックに迫ってきてうひょー、たまんねぇ的な展開もあんましなさそうです。だったら
別にスパイになる必要もないなぁ。上記の男子小学生がスパイになりたい動機の中でも
大きなウェイトを占めるのは「ブロンド美女に迫られてあひゃひゃひゃ」要素があるからで、
それがないんならこのパーセンテージも大きく変動する事でしょう。「じゃ、黒髪にしとくわ」
てな訳にもいかないでしょうしね、うん。
ま、今回はスパイに安易に憧れないようにという若者への注意勧告と、スパイウェアには
注意しましょうというメッセージを込めて記事を書きました。感染している方は対象法を僕
が教えますので、お気軽にご相談くだされ。お代の方はアレな感じのナニでいいです。
|

- >
- 芸術と人文
- >
- 文学
- >
- ノンフィクション、エッセイ
|
半分はクレクレ攻撃の産物ですが)、ちゃんとお返しを致しましたです。んで、ちょいとそこで
雑談をしておりましたら、何故か「NO!NY!」の話になりまして「シャワーを浴びているのに
NO入浴とはこれいかに」みたいな話になりまして、喧々諤々の議論の結果「浴槽に入らず
シャワーで済ますからではないのか?」という結論が導き出されました。何という有意義な
時間、深い考察、そして明快な解答。ちなみに脳内BGMはグループ魂版「NO!NY!」です。
サダヲかっこいいよなぁ。
さて、前置きはどうでもいいとして、本日はメアリ・シェリーの「フランケンシュタイン」のご紹介
です。トゥトゥトゥマシェリーマシェリー♪とミッシェル・ポルナレフが歌っていましたが、あの曲
のシェリーはメアリ・シェリーへのリスペクトが込められているらしいです。勿論僕の思い付き
ですので、信じない方がいいと思いますが。ご存知の方も多いと思いますが、あの継ぎ接ぎ
怪物の一般的に「フランケンシュタイン」と呼ばれている怪物は実はフランケンシュタインでは
なく、それを創造した生みの親である科学者がフランケンシュタインという名前なのですね。
怪物の方はずっと名前が付けられないままのモンスターですね。浦沢直樹の「MOUNTER」を
思い出すなぁ。一応お断りしておきますが、こっちは本当の話ですからね、うん。
高校の頃、友人と共にゴシックホラーに傾倒していた時期がありまして(つっても数作品しか
読んでいないけど)そこで読んだのがブラム・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」であり、メアリ・
シェリーの「フランケンシュタイン」であり、レ・ファニュの「吸血鬼カーミラ」あたりでした。あ、
勿論ポーは別枠で既にあらかた読んでおりましたです。凶悪な強さのドラキュラや妖艶さの
カーミラと違って、この小説を全編貫いているのは「悲しさ」です。これ、凄く切ないお話なの
ですよ。誰からも愛されない、夢も希望も持てない、自分を生み出した創造主からも疎まれ
悲劇に向かって一直線の怪物のお話です。
物語は「神の意思に背く」マッドサイエンティストのフランケン青年が「命の謎」を解き明かす
べく死体を繋ぎあわせて一つの生命体を生み出した事から始まります。彼は肉体も頭脳も
優秀な生物を完成させますが、それは筆舌に尽くしがたい醜い容貌を持つ生き物でもあり、
絶望したフランケンはその生き物を残して逃亡を図ります。ところがその怪物は人語を解す
ようになり、彼を追います。至る所で迫害される怪物はついにフランケンを見つけ出します。
そして自分の存在の理解して寄り添える生涯の伴侶を作るように彼に命ずのです。
人間社会で生きていく上で、容貌って結構大事で「人は見た目が9割」みたいなのも流行り
ましたよね。全部が全部そうではないし、イケメンでなくても美女でなくてもモテる人はモテ
ます。しかし美形の方が優位性があるのは明白で、僕を含む「並かそれ以下」レベルだと
相手から好感を得るには何かしらの努力が必要です。僕もモテ期がかろうじてあったような
気がするのですが、あの時は「マメに女性とコンタクトを取り、極力面白い事を言う」努力を
していたように思います。今は…めんどくさいなぁと思うようになっちゃいましたが。怪物は
そのコンタクトすら拒絶されるハンディキャップを持っている訳で、これはキツイ。人間って
絶望しても周囲に誰か理解者がいる事で立ち直れたりも救われたりもするじゃないですか。
そこにすら手の届かない場合、絶望しかないように思えます。その絶望が(翻訳ではあるに
しても)文面からきっちり滲み出ているのですね。ホラーと思って(実際、多分にホラー要素
は含まれているにしても)読んでみた僕も、途中で恐怖よりも哀しみを感じていきました。
TOPの画像は角川文庫の新訳ものですが、僕が読んだのは創元推理文庫のものでした。
Webで探したけど同じ表紙のものがないんだよなぁ…。まぁ、20年以上前に読んだもんで
ないのも仕方ないですけどね。とりあえずイケメンではない僕は今年は義理チョコばっか
だったのですが、少しマメになろうかなと思います。…ま、つってもブログの更新すら少々
サボリ勝ちではありますが…まいっかー、テキトーで。(早々と諦めモード)
|
|
「PSYCHO-PASS2」にハマっています。いやぁ、面白い。1期の面白さが半端じゃなかったので、
2期は見劣りするだろうなぁ…と斜に構えて観始めたのですが、なかなかどうして、クレイジーな
未来社会、サイバーパンクな世界観、公安も犯罪者も潜在犯も入り乱れての群像劇、頻出する
文献の引用、癖があるけど物語にマッチした音楽、なんて僕好みの作品なんだ。僕の同僚達も
これを好きな奴が多くって、ちょっと機嫌が悪いと「あ、課長の色相が濁ってる…」なんて言われ
たりします。んで、この作品はおそらく様々な作品に影響されてて、先ほど申し述べましたとおり
「引用」が頻出されまくりなんですが、この元ネタが結構僕が好きだった作品ばかりなのですね。
フィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」、レ・ファニュの「女吸血鬼カーミラ」
シェイクスピアの「タイタス・アンドロニカス」、寺山修司の「さらば、映画よ」、ジョージ・オーウェル
「1984年」、スタンダールの「赤と黒」、ウィリアム・ギブスン「記憶屋ジョニー」等々…。大学の頃に
僕が読んだ本の数々が出てくるとニヤリとしちゃいます。えー、プルーストは…ま、興味はあった
けどなぁ。長いのよね、うん。読もうとはしたよ、うん。別に挫折した訳じゃなくて、ま、ちょっとだけ
寝かせてます。熟成を待つっつーかね。もう20年くらい経つけどさ、うん。
でもって、今回は「PSYCHO-PASS2」で出てくる「地獄の季節」についてでございますです。著者
はアルチュール・ランボオです。スタローンではないです。で、おそらく僕の「書籍」書庫内で初の
詩集記事になります。元々アルチュール・ランボオを知ったのは村上龍の「69」という小説でして、
その中で「見つけたぞ。何を?永遠を、それは太陽に溶ける海だ」という一節が紹介されていた
のですね。「69」の主人公の友人はこの一節に打ちのめされて文学マニアになっていくのですが、
同じ道を僕も少しだけ歩んだのですね。ランボオはおそらく、精神的にどっか「叛逆したい」少年
の心をとらえるのに最も成功した詩人だと思います。文学系不良少年に憧れたヤツの本棚には
アルチュール・ランボオの「地獄の季節」とボードレールの「悪の華」の2冊はきっとあったはず。
例え中身がよくわかっていなくてもw
詩ってのは小説と違って感性で捉える側面が強いので、著者の表現したい事がよくわかってなく
ても、きっと「あぁ、このフレーズに僕の心はシンクロ率100%だ」ってのがあればいいと思います。
解釈は個人に委ねられてて、正解なんてないんじゃないかな。物語を追わずに、ただ言葉に酔う
経験が出来たのは非常に良かったです。ミステリのように「著者が仕組んだ作為/トリックにまんま
と引っかかる」のも気持ちいいけど、自由度は詩の方が高い。世代や心理状態によっても捉え方
が変わるのも面白いです。この「地獄の季節」を僕は学生の頃、時々引っ張り出して読んでたの
ですが、その都度好きな詩も変わるし、すっと入ってこない詩も変わるし、不思議だなぁと感じた
のを思い出しました。
お、なんか久々に真面目に作品を語った気がするな。おっさんになった今、これを読んで僕の
感性がいかに鈍くなってしまったかもわかるかもですね、うん。大学の頃は鋭い感性だったって
訳でもないけどな。当時も今も変わらないのは持て余すアレくらいなもんですよ、ええ。あっちは
未だにリヴァイ兵長なみに攻撃力を保持しているはずです。
|
|
めっきり寒くなってきました。ほんのこないだは夏だったのにね。みんな厚手の服を着用して
寂しい限りです。僕もそろそろこたつを出そうかと考えておりますです。やっぱ日本人ならば
こたつですよね。んで、人間をダメにするクッション(無印良品)を購入予定です。ダメ人間と
して生きていく、そう決めました。決意は固いです。揺るがぬ意志で貫いてみせます、ええ。
母さん、僕は立派にダメ人間を目指すよ、そう決めたよ。
僕が洋書和訳の邦題で最もセンスいいなーと思うのが「ライ麦畑でつかまえて」です。原題は
「キャッチャー・イン・ザ・ライ」ですが邦題の方が好きですね。なんかめちゃめちゃ青春っぽい。
今日紹介する「キャッチャー・イン・ザ・トイレット!」も、おそらくはこのタイトルをもじったのでは
ないかと思います。これ実は結構有名なWeb漫画「オナニーマスター黒沢」の小説文庫版です。
PTAの方々が眉をひそめて「ま、なんてタイトルなの!汚らわしいわ汚らわしいわ!」って叫び
そうなタイトルですけど、これめちゃめちゃいいお話なのですよ。ちょっと感動したもん。
主人公の黒沢はちょっと人に言えない日課を毎日毎日こなしています。女子トイレに忍び込み
溢れるリビドーを放出しているのです。イケメンですがド変態なんですね。そんな素敵な毎日を
過ごす彼もバレる時がやってきます。とあるいじめられっ子の女の子がその事を看破しちゃう
のですね。で、彼の弱みを握った彼女は、いじめっ子に復讐する片棒を彼に担がせようとする
訳です。黙っててあげるから協力しなさいよ、という取引。彼は仕方なく指示に従います。でも、
そんな彼にも恋い焦がれる女性が出来ます。相手は明るく誰にも分け隔てなく接する素敵な
女の子。次第にその距離は近付いていく訳なのですが、ここでまたいじめられっ子の女の子
が取引を持ち掛けてきます。いじめられっ子の女の子が次にターゲットに選んだのは、黒沢
が恋い焦がれるその女の子だったのですね。なんつー鬼のような展開…。
と、ここまで紹介すると陰惨ないじめや復讐、発散できないもやもや、人に言えないリビドー、
逃げ場のない取引てな話ばかりで気持ち悪い展開にしかならないような気がするのですが、
このお話の盛り上がりはここからです。黒沢が「ダメな自分」からの脱却を試みます。かなり
見てて辛い、苦渋の決断をするのですね。周囲の全てが敵になり、学内カースト最下層に
堕ちる主人公。がここからの展開が素敵なのです。勇気あるが辛辣な選択をした彼に手を
差し伸べる…あ、ネタバレしすぎですな…。これ、良かったらWeb漫画で読めるので、是非
読んでみてくださいな。
下ネタを言わない高潔な男になる予定でしたが、なかなか人生はままならないものでして、
この作品を下ネタ抜きに紹介するのはどうも不可能なようです。言いたくないんです、本当
にオナニーマスターとか言いたくないんです。オナニーなんて口にするのも汚らわしいです。
するかしないかで言うとしますけど、言いたくないんです。もっとソフィスティケートした表現
もあるので、そっちを使いたいのです。が、原題が「オナニーマスター黒沢」なので仕方なく
使っているのですよ、ええ。信じて頂けるとありがたいです。
|





