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レコード盤にはどんな音がはいっているのかなぁ〜?

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YAMAHA GT5000の波紋

私はアナログプレーヤーの回転はプラッターを手で回した時の音が究極で、もしも完璧な回転をするプレーヤーがこの世界に存在するとしたら、必ずこの『手回しの音』に近似すると確信していたのです。ですので、『レコードからどの様な音が出なければならないか?』と言う問いの答えが分かっている状態で、その究極の回転に辿り着く為の方程式を解く様なものだったのです。
この『手回しプレーヤーの音』の滑らかさと自然さと、そして優しさを通常のプレーヤーと比較すると、モーターで変調された音が いかに不自然な音を出すかはイヤと言うほど分かっていたので、どの様にすればヤクザ者のモーターの影響から逃れられるか?を延々と考える日々でした。
https://blogs.yahoo.co.jp/milonhit/8823542.html
極端な事を言えば『プレーヤーからモーターを消し去りたい!』とまで思うほどでしたが、その長い旅も今はほぼ終わり、納得のできるまでの領域に辿り着いたと自分では思っています。
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このところの世界的なアナログブームに乗り、過去アナログを手掛けた日本のメーカーから新型のプレーヤーが続々と発売となっていますが、YAMAHAからもフラッグシップと思われるGT5000プレーヤーが来春発売になるとのアナウンスがありました。
外観をみると往年のヒット商品のGT2000のスタイルを踏襲している様にみえます。
メーカーは過去のレガシーに固執するものですので、当然ダイレクトドライブ方式で出してくるものと思っていました。
しかし、驚いたのは駆動方式がDDから一転、ベルトドライブ方式に変更されていたのです。
「YAMAHAはDD用のモーターが手に入らないので、仕方なくベルトドライブに変更した」との噂が実しやかに流れていますが、さて、それはどうでしょうか?

先日GT5000の詳細が発表されたのですが、最近のハイエンドプレーヤーが好んで採用している『糸ドライブの様に外周にベルトを掛ける方式』ではなく、私の改造ベースにしているパイオニアのPL-31EやLINNのLP-12、トーレンスなどと同じ『サブターンテーブルにベルトを掛ける内周駆動型』で、モーターも小さなシンクロナスモーターです。
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ベルトドライブの採用の経緯も説明されていましたが、私が今までブログに書いてきた内容を熟読して頂いている方には全てがそのままだと分かって頂けると思います。
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モーター自体を緩衝なくDDの様に直結で使ってしまうと、モーターの弱点がそのまま伝わってしまいますが、ベルトと言う柔らかいものが介在する事によって細かく速く変動する振動は伝わりづらくなり、ユックリとした変動に代わり人間が聴いた時に不自然さが感じられなくなるのです。これを私が聴いて『手回しプレーヤーの音』に一番近いドライブ方式だと判断したのです。
その後、私のプレーヤーはモーターのDC化と乾電池電源、ベアリング式シャフト、マグネフロートと進化をしてきましたが、基本構造は内周駆動のベルトドライブだったのです。
メーカーが今まで採用してきた過去の方式を覆す事はなかなか勇気のいる事ですが、私はYAMAHAのベルトドライブ方式の採用は、けしてDD用のモーターが入手できなかったからではなく、モーターからの悪影響を受けない最良な方法だと判ったからこそ採用したのであって、このYAMAHAの選択は英断だったと思います。

注目のピュアストレートアームの採用もあって音質には大いに期待したいところです。
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私のPL-31Eに使用しているモーターはいわゆるジャケットサイズの低価格のプレーヤーに使われている小型のDCモーターですが、
https://blogs.yahoo.co.jp/milonhit/26926666.html
https://blogs.yahoo.co.jp/milonhit/26998103.html
ベルトドライブに使われているモーターを色々聴いてみて
小型の物の方が大型の物より音が良い事は分かっていましたが、この理由を考えては
小型の物の方がローターの径が小さくなり磁力が引き合う力がかかる作用点の直径が内になるからだと考えました。ただそれだけの理由で音が良いわけではありませんので、他の理由についても後付けで考えてみました。

それまで使用していたシンクロナスモーターでは電圧を下げてトルクを極端に弱めると滑らかな音になりますが、スタート時は手で補助しなければ定速に達するまで時間がかかるデメリットもありました。
しかし、小型のDCモーターを電池駆動で動かした時の音質は遥かに歪みが少なく滑らかでありながら、スタート時にはサーボが働く事でトルクがかかり、立ち上がりは手で補助をしなくてもスムースにスパッ!と定速に達するのです。そして定速に達してしまえば半年は電池交換をする必要がないくらい電流を使わない事から、極低トルクで回っている事が分かるのです。
低トルクで回せる理由はプレーヤー本体のスピンドルシャフトのベアリング化やマグネフロート化をし、極低抵抗にした事が最も大きな要因となっている事は想像はつくと思いますが、他にもうひとつあるスピンドルシャフトもこの低抵抗に貢献していると思われる事です。

それは小型DCモーターのスピンドルの直径は2mmと模型に使われる物と同じ極細の径で、上部スラスト軸受は普通の滑り軸受ですが、通常のシンクロナスモーターに使われている軸は細くても6mm程度はある事から、これに比べれば今までの経験上このモーター自身の回転抵抗は極端に小さいと思われることです。

そしてこのモーターの下部軸受けはドーナツ状の金属のスラスト軸受が樹脂の穴にはまっていて、そこにこの2mmのシャフトが貫通し、下側のローターの重さを支えるのは構造体の樹脂そのままの簡単な物で、一見するとローターの重さが下部の樹脂にかかり、回転抵抗が増えると考えられますが、ローター自体が小さく軽い為、外周にある固定極のリングマグネットの磁束の中に引張り込まれてローターが浮く様になり、底部軸受けへの負担も少なくなるのではないかと考えたしだいです。(マグネフロートの効果もあるか?)

いずれにしてもこの小さなDCモーターが 私の目標としてきた『手回しプレーヤーの音』を実現する為に大きく影響を及ぼした物である事に違いはありません。

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前の記事でアナログプレーヤーのプラッターを重くするとイナーシャーは増えますが軸受の摩擦によるノイズと歪が増える事を書きました。
http://blogs.yahoo.co.jp/milonhit/27248045.html
イナーシャーはそのままで軸受にかかる負担を少なくする方法としては、プラッターを何らかの方法で浮かせる事が考えられます。

その代表例は空気でプラッターを浮かせるエアーフロート式ですが、昔にマイクロ社のSX-8000を使った経験から問題も多くある事がすでに分かっています。
そしてもう一つの方法が磁気の反発を使ってプラッターを浮かせる方法です。以前の記事でフィデリックス社の中川さんに教えてもらったのがこの方法です。
フィデリックス社でもアナログプレーヤーを発売する事が決まっていましたので、この事についてはこのブログに書く事ができませんでしたが、すでに雑誌の記事に次期発売のプレーヤーがマグネフロートである事が書かれていますので此処に載せます。

昔マイクロ社の♯8000を使用している時にどうも音楽を聴いていて無表情で楽しくない。その事について中川さんに話しをしたところ『エアーフロート方式は空気でターンテーブルがダンプされている為に音楽も抑圧されてしまっているのが理由で、もしも理想的なターンテーブルを作ろうとするならば、方法はマグネフロート方式であろう』と何十年も前から話していた事を思い出しました。
そして、この方法を先日PL-25E改に実行してみたところ、より滑らかになり優しい音に大きく変化したのです。

そしてこの記事に繋がります。
http://blogs.yahoo.co.jp/milonhit/27173237.html

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以前の実験でターンテーブルシャフトの径を太くすると音楽のダイナミックレンジが削がれ、素っ気ない詰まらない音になる事が判りましたが、

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その時にターンテーブルシャフトを指で回してみるとスルスルと抵抗なく回るスピンドルほど音が良く、指先の感触でどの様な音がでてくるかまで予測がついてしまう事が分りました。
その後にスピンドルを指で回してみた感覚でまだ判った事があります。

スピンドルシャフトを実際にプラッターが乗った時の様に指で下方向に強く押しながら回してみるのです。
力を入れずに回した状態は回転方向に如何に抵抗なくスムーズに回るかが分かりますが、しかし、下方向に思いっ切り圧力をかけて回すと また別の事が判ります。

シャフトの軸受はボールベアリング球と金属の平な面が一点で接触して成立っています。
理想としては一点での接触ですので力を入れずに回した時と指の感覚に何の変化も感じないはずですが、しかし、実際には力を入れれば入れるほど指先にジリジリ、ゴリゴリとした感触が伝わってくるのです。
この事から超ミクロ的にみれば重いプラッターを乗せた時には理想の一点接触ではないと推測ができます。

重いプラッターではこのゴリゴリとした軸受のノイズと抵抗の感触が実際の音楽を再生する時には滑らかさを阻害しジリジリとした歪んだノイジーな音になっているのです。普段聴き慣れてしまっている方には当り前の音で気にはならないのかもしれませんが
プラッターをそのままの条件で軽くして軸受に負担がかからなくなった音は
比較すると空間は静かになり、ひずみ感の感じられない滑らかな音になっている事が
誰が聴いてもすぐにわかります。

しかし、モーターの振動は適度な重さのプラッターのイナーシャーで平滑吸収したいので、ここで大きな矛盾が生じてしまいます。

イナーシャーと軽いプラッターを両立させる方法ですが
さて、どうするか?すでに答えは分かっているのですが・・・

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今まで、PIONEERのPL-25Eをベースに私が経験してきた事を駆使して改造の記事を書いてみましたが
如何だったでしょうか?今回の改造で新たに分かった事があります 。

私が求めているものは手回しプレーヤーの滑らかで優しく、しなやかな音ですが
もう一つの目標は甘さや滲みのない「キリッ!」とした鮮明な音を実現する支点の明確化です。

当初プレーヤーはインシュレーターなどを使用しない糸ドライブプレーヤーを地面から立上げた御影石の台に載せ使用する事を想定していましたので、私の考えているプレーヤーにおける支点の明確化は実現できるはずでした。
ところがリンソンデックのLP-12の方が手回しプレーヤーの音に近い優しく滑らかで音楽的な事が判ったために、手回しプレーヤーの音を優先させる為に内周ドライブ型のベルトドライブプレーヤーに変更する事にしたのです。
しかし、フワフワなフローティング型では私の考える支点の明確化とは方向性が違い、長い間 私の中で矛盾を抱える事になったのです。

LINNのLP-12やARを聴くと「何故音が良いのか?」という理由など考えさせないほど説得力のある良い音です。
これらのプレーヤーの共通の特徴はモーターはキャビネットに固定してあり、ターンテーブルとアームはサブシャーシに一体化して、それをバネで浮かしているフローティング機構を採用している事ですが、フローティング機構はどの様な働きをしているのでしょうか?

まず一番の働きは床を伝わってくるスピーカーからの振動を遮断してハウリングを起こさない様にしている事です。と、同時に、もう一つの働きはモーターと切り離す事でモーターとターンテーブルの間で起こる固有の共振から逃れている事です。
試しにLP-12のフローティング機構のバネをはずし完全にリジッドにして試した事がありましたが
音は押さえつけられた不自然な音になりました。
これを考えるとモーターもターンテーブルも固定されてしまった為にモーターの影響がターンテーブルに伝わった事が原因ではないかと推測するのです。
この様に見てみるとLP-12が全て計算された絶妙な設計で出来ている事に感心させられるのです。
しかし、フローティングをしている事で中域から低域に向っていくほど音の輪郭が甘くなる弱点も持っているのです。

今回改造したパイオニアのPL-25Eはキャビネットの鋼板製トッププレートにターンテーブルの軸受けが固定となっているリジッド型で私の考えている支点の明確化に沿うものです。
モーターはゴムブッシュを使ってフローティングされていて、共振がターンテーブルに影響しないようにちゃんと対策がされています。
改造し始めはモーターや進相コンデンサの問題もあり、厳しい音がなかなか取れずにいましたが
記事の様に作り進めて行くうちに高域から超低域まで甘さのない鮮明な音なのに聴き疲れのしない優しく滑らかな私の望む理想の音に変わっていったのです。

結果はやはり「リジッド型のプレーヤーで間違いない」との答えに達しましたので、私の長い間の矛盾は解けましたが、一般の方が使うにはフローティングがされている方がハウリングの心配もなく
ある程度の音のエッジの甘さは歪などの悪さを隠すマージンにもなりますので(言葉は悪いですがソフトフォーカスにすると誤魔化しがきくという事です) 誰が使ってもよい音が出しやすい巧妙な方法なのではと思っています。

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