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10月25日の国会議事録を読みました。
民主党の河村議員・枝野議員の質問により、共謀罪がどうしようもない欠陥法案であることが明らかになったと思います。
政府は、公務員の共謀に共謀罪が適用されることはあり得ないと答弁します。すると、民間人の共謀に共謀罪が適用される場合の説明が困難になり、答弁に窮してしまいました。結局、「個別具体的な事案で総合的な判断を行政に委ねて欲しい」「それは5年前に審議する内容だ」と法案審議にあるまじき答弁を繰り返しています。
ところで、この議事録を読まれた猫のあしおとさんは、「この共謀罪という罪は、テロリストを逮捕できない!」と嘆きました。この嘆きに対し反論が寄せられていましたので、次のURLにまとめました。どうやら、共謀罪推進派の方々は、国会議事録を読まれていない様に思えました。
http://www.geocities.jp/min_684/dantai/820.htm
【10月25日国会審議の要約】
特別公務員職権濫用罪及び特別公務員暴行陵虐罪については、その法定刑として長期四年以上の懲役または禁錮の刑が定められておりますので、共謀罪の対象となり得ます。
しかし、警察・検察・刑務所は正当な目的を持って活動している団体ですので、たまたまこれら組織のの幹部等が組織的に行われる具体的な犯罪を共謀したとしても、このような犯罪行為を行うことはその共同の目的と相入れないことは明らかですので、共同の目的を有する団体として意思決定をしたとは言えないため、「団体の活動として」という要件を満たしません。もちろん不正権益の条件にも当たらないということです。すると、特別公務員職権濫用罪の共謀をしても、公務員のみが実行可能である犯罪であるが故に共謀罪は成立しません。
同様に、民間団体においても、団体が有している共同の目的が犯罪行為を行うことと相入れないような正当な団体については、仮にたまたまその団体が犯罪行為を行うことを決定したとしても、共同の目的を有する団体として意思決定したとは言えないため、「団体の活動として」という要件を満たさず、共謀罪は成立しないというふうに考えられます。
この様な説明では、金もうけの目的、それを詐欺的にどの程度行った場合に「共同の目的」になるんだという、その境がはっきりしません。これは、政府提案の条文に、テロ・詐欺等の犯罪行為が「共同の目的」であるか「目的達成の手段」であるか明瞭に区分する条件が付与されてないことに起因します。かかる法律で権限を付託した場合、個別具体的な事案で総合的な判断を行政・司法に委ねることになり、主権者において当該行為が犯罪に当たるのか当たらないのか判断しようがなく、これは罪刑法定主義に反するといえます。
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答弁すればするほど、政府の共謀罪についての説明は矛盾と混乱を極めていますね。 その原因の一つに、共謀罪が労働組合や市民団体に適用されるという事実を隠すために、政府が「団体が有している共同の目的が犯罪行為を行うことと相入れないような正当な団体」などというインチキな概念を振りまいているせいだと思います。暴力団でもマフィアでも、目的は経済的利益を上げることであって、犯罪は目的ではなくそのための手段です。逆に、警察の目的は犯罪の取り締まりですから、そのために違法な盗聴を行おうと(共産党緒方宅盗聴事件)爆弾事件をデッチあげようと(菅生村事件)その目的と相入れないわけではありません。異なるのは違法な活動を主な手段とするか否かで、目的で犯罪組織とそれ以外の団体を区別することなどできません。
2005/11/6(日) 午前 0:17 [ felis_silvestris_catus ]