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「なんだあれ?」
棋院から帰ってきたらうちのあたりに人だかりができている。
なにか事件でもあったんだろうか?
人が集まっているのは俺の家の前だった。
それもスカートの短い女子高生ばかり。
あかりと同じ制服だ。
近づくとそいつらの視線がいっせいに俺を向いた。
「な・・・なんだよ?」
「君・・・ひょっとしてここの家の人?」
「そうだけど。」
今度はそいつらが俺を取り囲んだ。
「ねえ、彼中にいるんでしょ?」
「彼?」
「とぼけないでよ。」
「・・・・。」
「あの超美形の韓国人の男の子よ。」
「あ・・・。」
そっか・・・。こいつらの目的ってあいつだったんだ。
ま・・・確かに美形といえば美形だけど、大騒ぎするほどのもんか?
「ヨンハだったらうちにいると思うけど、おまえらなんか用?」
「別に用ってわけじゃ・・・。」
「じゃあ、帰れ。」
「でも・・・。」
「ちょっと顔ぐらい見せてほしいなって・・・。」
「迷惑なんだよ。ほらどけよ。うちに入れねえじゃん。」
なんとか隙間を見つけて門までたどりつき、家の中に入った。
「なにあれ。」
「感じ悪〜。」
「自分がもてないからって。」
「でも、あの子も可愛いじゃん。」
「そう?どこが。」
背中ごしに聞こえてくる声を無視して家に入った。
「ただいま。」
「おかえり。ヒカル。」
お母さんが困った声で出迎えた。
「お母さん、あいつら、なに?」
「あかりちゃんの学校の子たちなの。ぞろぞろついてきちゃったんだって。もう一時間も家に前にいるわ。」
「警察呼べばいいじゃん。」
「まさか・・・それぐらいのことで・・・。」
リビングに入るとヨンハがソファに座っていた。
「オカエリ。ヒカル。」
「ヒカルって呼ぶな。気持ち悪りい。進藤でいい。」
「アナタモヨンハッテヨビマス。」
「コなんて短すぎて呼びにくいからだろ。」
「アカリモヒカルッテヨビマス。」
「アカリ・・・だと?」
妙に慣れなれしい言い方にムカついた。
「アカリハヒカルノコイビトデスカ?」
「違うって!」
「ソレハヨカッタデス。」
「は?」
「ワタシハアカリガスキデス。コイビトニシマス。」
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