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			<title>受験生が頑張ってラノベの感想を書くという間違いを犯す日記</title>
			<description>オタクと言うには本職の方に憚られる。
だが、一般人ではない。
そんな「隠れ」なブログです。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/minaminoiriya</link>
			<language>ja</language>
			<copyright>Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.</copyright>
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			<title>受験生が頑張ってラノベの感想を書くという間違いを犯す日記</title>
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			<description>オタクと言うには本職の方に憚られる。
だが、一般人ではない。
そんな「隠れ」なブログです。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/minaminoiriya</link>
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		<item>
			<title>Ｔｈｅ　Ｌｏｎｇｅｓｔ　Ｄａｙ～共和国の一番長い日～外伝・ひかりへ</title>
			<description>喚声と銃声と鈍い金属の音が奏でる戦場音楽がこの場を支配していた。鼻腔を擽るのは硝煙とそれ以上に存在を主張する血の匂い、濃厚な死臭。俺は今まさに、地獄へと歩を進めていた。手にはAK47。ソ連製の傑作突撃銃、小さな大量破壊兵器の名を欲しいままにするそれを手に、向かってくる奴らに数少ない7,62ミリ弾をぶちこむ。発射された弾の未来予定位置にいた哀れな敵兵が一人倒れる。しかし敵はそれ以上だ。分隊の軽機関銃はすでに破壊されていた。運悪く敵迫撃砲の直撃を受けた。司令部も敵の榴弾と航空支援により機能を喪失。本当にくそったれだ。負け戦であることは明白。しかも今向かってきている敵は元同胞。今は祖国の裏切り者である奴らに裁きの銃弾を見舞い続ける。&lt;br /&gt;
だがその祖国は今も存在しているのかは怪しい。反乱軍は「北」の帝国軍と駐留米軍の支援を受け蜂起したらしい。対するわが祖国はというと、経済は崩壊、軍事優先を掲げながらその軍にすらまともな物資はこなかった。今だって、AK47が作動するのは名銃ゆえなのだ。大半の携帯武器は本体か弾薬の何れかが錆びたりして使い物にならなかった。&lt;br /&gt;
反乱に同調したのがどれほどの数に上るのか、反乱軍の進路と進度はどうなっているのか、首都は党中央は存続しているのか、更に言えば隣の戦区はどうなっているのか。全てが分からなかった。この、情報の入らなさ具合が答えを、戦況を物語っているとも言える。もちろん、一兵卒である俺に全ての情報が入ってくるわけではない。だが、何も分からない中で戦うということほど恐ろしいことはない。それは司令官も幕僚も末端兵も変わらない。与えられた命令を遂行することが俺たちの仕事だが、しかし、ゴールの見えないマラソンに永遠耐えられるわけではない。敵は反乱軍ということはわかっている。投降を促す放送も鳴り響いている。今までの生活は最低で人間のすることとは思えなかったが、投降する気にはなれなかった。&lt;br /&gt;
そんなことを考えているうちにまた敵の突撃が始まった。突撃の寸前まで迫撃砲弾や榴弾が降り注ぐが、突撃の瞬間はそれも止む。なんとか顔を上げ、蛸壺陣地から射撃を再開する。&lt;br /&gt;
いつになれば終わるのか。ふとまわりを見渡せば、味方の陣地からの発射炎がかなり少なくなっていた。この数では今回の突撃は防げないな。&lt;br /&gt;
少年兵と呼ばれる年齢で今日が初陣。だけどこれだけははっきりとわかった。これが勘というものなのだろうか。見る間に敵兵の影が大きくなる。頭はこの上なく冴えていた。&lt;br /&gt;
手元の反動が突如消える。愛機は残弾を撃ち尽くしたらしい。終わった。俺の戦争はこれで終わりだ。当たり前ながら高揚感などなく、不思議なことに恐怖心もなかった。&lt;br /&gt;
思えばいつからだったか。生きることに執着しなくなった。この国に生まれた人間は大まかに二種類にわかれる。木の根を食べても生き抜こうとする人間と無気力に死へと向かう人間。俺は後者だったらしい。今、ようやくわかった。俺はあの時からこの人生の価値を失っていた。価値を奪ったのはわが祖国。客観的に見れば、そんな腐ったもののために俺は死にゆくのだろう。だが違う。これで俺の人生は完遂するのだ。あの時だけ輝いていた、俺の人生は。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/minaminoiriya/15063869.html</link>
			<pubDate>Thu, 09 Aug 2007 10:41:57 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>Ｔｈｅ　Ｌｏｎｇｅｓｔ　Ｄａｙ～共和国の一番長い日～　第一章・終わりの始まり③</title>
			<description>幌の中には兵士以外にも人がいた。兵士と同じようにやつれた農民風の男が三人と、そして吉城と同い年ぐらいの少女であった。吉城はその少女に引き付けられた。それだけ美しい少女であった。整った顔立ち。目は少したれ気味で優しそうな風であるが、しかし、生気はあまり感じられない。他の男たちも、兵士までもがちらちらと目線を向けている。それほどの美少女は、だが、着ているものはみすぼらしく、また、他の農民や兵士たちと同じようにやせ気味であった。&lt;br /&gt;
吉城はその少女の左隣に座らされていた。吉城の左側、幌の出入口側には見張りの兵士が一人。その兵士が突如耳打ちをしてきた。&lt;br /&gt;
「手首、苦しくないか？」&lt;br /&gt;
吉城は戸惑いながらも首を縦に振った。&lt;br /&gt;
「そうか」&lt;br /&gt;
と兵士は呟くと手首を拘束していた紐を緩めてくれた。&lt;br /&gt;
「筆坂同志の息子さんだろ？昔、あの人には恩義があってね。この程度では返せたもんじゃないが、せめてものだ。出来れば逃がしてやりたいんだが……」&lt;br /&gt;
そこまで言って、左隣の兵士は口をつぐむ。目を向けた先には、下士官らしき年配の兵士がいた。おそらくこの分隊の長なのであろうその兵士は、部下の視線に気付いたのかじろりとこちらを見たが、またけだるげに俯いた。&lt;br /&gt;
その隣、農民らしき男が二人、吉城の隣の少女をちらちら見ながら話しているようだった。かすかに話し声が聞こえる。&lt;br /&gt;
「……しかし、あれほ……よろこ……」&lt;br /&gt;
「……可哀相に……収容所で……られるんだろう」&lt;br /&gt;
今、この農民たちはなんと言ったか。小声だったので完全に聞き取ることは出来なかったが、漏れてきた一部の単語から容易に想像はついた。それは「南」の特権階級の公にはされていない特権に関することであり、収容所に関する「常識」であった。結び付けられた事柄を想像することすら拒否したくなる、汚らわしい祖国の一面。特に前者は自分の身体がその揺るぎない証拠ですらある。このことを恥じたことはないが、やはり直視しづらい。「北」では俗に美女軍団と呼ばれるそれであるが、実態はそんな生易しいものではない。人身売買と言ってもおかしくないものである。&lt;br /&gt;
後者にしても、伝え聞いた噂程度の認識ではあるが、これから向かう先がまさにその当事者等の巣窟。隣にいる彼女は被害者になる可能性がきわめて高いのだ。何の被害者か？下劣にして絶対的な権力を有する男どもとうら若き乙女と治外法権の犯行現場の組み合わせからはじき出される犯罪行為はただ一つ。監督官どもが揃いも揃って特殊な趣味を有していないかぎり、その乙女に待ち受ける運命は「それ」のみである。目の前の農民たちもそのことについて話していたのだろう。&lt;br /&gt;
隣の少女に目をやる。相変わらず虚ろな目をただ前に向けているだけ、といった風にしか見えない。何故このようなところに引っ張られてきたのか。この少女はこれからどうなってしまうのか。自分には何かできないのか。&lt;br /&gt;
「ね、ねえ？」&lt;br /&gt;
吉城は少女のほうを向き声をかけた。久しぶりに声をだしたためか、はたまた緊張のためか少し上ずった声に、しかし少女は反応を示さない。少し間を置き、ゆっくりとした動作でこちらを向く。わたし？っといった表情と仕草を見せ、吉城に目線を向ける。&lt;br /&gt;
声のない返答に戸惑った吉城は、目を彷徨わせあうあうと二の句を探す。&lt;br /&gt;
「あの、あ、えっ、えっと。そ、そう。うん……な、名前は？」&lt;br /&gt;
散々しどろもどろになりながら出てきたのは何とも間抜けな誰何の問い。&lt;br /&gt;
こんなことを急に聞かれても困惑するだけか、いや、初対面なんだから名前を聞くのは正しい、いやいや、これはあまりにも軽薄すぎる、などと無意味な後悔をしていると、&lt;br /&gt;
「――皆瀬七海」&lt;br /&gt;
とだけ返ってきた。真直ぐに見つめる七海の目に吉城はただ引き込まれるばかりだった。これが筆坂吉城と皆瀬七海のファーストコンタクト、少年と少女の短くも忘れがたい夏の旅の始まりであった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この間も吉城らを乗せたトラックは舗装されていない田舎道を走り続ける。この国では都市から出れば舗装された道路になどほぼお目にかかれない。サスペンションがいかれかけた軍用トラックは大きく揺れつつ目的地へと邁進していた。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/minaminoiriya/15063586.html</link>
			<pubDate>Thu, 09 Aug 2007 10:34:31 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>助けて秋吉くん！ －関野帆乃佳の場合－</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;&lt;div class=&#039;quote&#039;&gt;「助けてくれないと、私死んじゃう！」 &lt;br /&gt;
助けて秋吉くん！ －関野帆乃佳の場合－&lt;br /&gt;
著者／不破悠&lt;br /&gt;
イラスト／超肉&lt;br /&gt;
定価：630円（税込）&lt;br /&gt;
ISBN：4-89425-475-1&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
秋吉純の部屋に突然現れた幽霊。その姿は、ほとんど面識のないクラスメート・関野帆乃佳のものだった。&lt;br /&gt;
「助けて秋吉くん！」と、キュートな幽霊はせがむ。彼女によると、現実の帆乃佳は近い未来に命を落としてしまうらしい。そこで「大好きな秋吉くん」に助けてもらうため、未来からやってきたというのだ。ならば、現実の帆乃佳もすでに自分のことが好きなはずと考え、策を講じる純だが……。衝撃の新人作家、不破悠デビュー作！&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;div class=&quot;alignCenter&quot;&gt;&lt;img src=&quot;https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-35-42/minaminoiriya/folder/866289/01/14065201/img_0?1184586237&quot; alt=&quot;&amp;#x0030a4;&amp;#x0030e1;&amp;#x0030fc;&amp;#x0030b8; 1&quot; class=&quot;popup_img_150_208&quot;&gt;&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;http://www.hobbyjapan.co.jp/hjbunko/hjbunko/lineup0611.html#novel061101&quot; target=&quot;_blank&quot;&gt;http://www.hobbyjapan.co.jp/hjbunko/hjbunko/lineup0611.html#novel061101&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;

タイトル的には「待ってて！藤森くん」に通ずるところがありますね。いや、パクリとか言いたいんじゃないですよ。ただ、響きが似てるなぁと。特に内容的にも似たようなところはありませんし。&lt;br /&gt;
さてまぁ、ぶっちゃけたところ、妙にＳＦがかった作者がタイムスリップ系の話を書くときに必ず持ち出したがる「タイムパラドックス」の問題をさくっと無視しちゃってる今作ですが、まぁ、ＳＦな話では全くないので気にしません。書かなくてもいいぐらいです。&lt;br /&gt;
前から書いているように、実を言うと感想文とか大の苦手な私ですが、今回はちらっと感想を書いてみようかと思います。&lt;br /&gt;
結論から言いますと、少々消化不良気味です。前半はだいぶ書き込まれている分、中盤からの急展開に戸惑ってしまう人がいるのでは？私はその一人ですが。ページ数の問題とかが多分にあったんだとおもいますが、もう少し中盤以降、物語の書くとなる部分を深く書いて欲しかったですね。ほのか(霊)との交流とか。超肉の絵なんでいくらでも感情移入が出来ますが、そうじゃなかったらどうなってたんだろうなぁ、と。秋吉くんは、「ストーカー疑惑」を吹っかけられた中、ほのか(霊)ときちんと話せたのか疑問といいますか、話せてたら大した精神力だなぁと。&lt;br /&gt;
あと、最後の敵キャラも誰もが読める展開でしたが、お約束ですかね。これ、作者が男だったら相当歪んでるなぁって思いますが(笑)いや、美男へのねたみは共感できますよ。美男でキチガイな敵キャラが一切秋吉君を苦しめません。特段、帆乃佳(実物)との交流も書かれてないぶん、全体的にちょっと物足りなさがある作品ですが、十分楽しめます。ラストとかは私個人的にツボですし。人によってはそれこそ薄っぺらいとか言いたくなりそうですが、私はあんなの全然ありなんで。&lt;br /&gt;
どうも続編も出ているようです。さっそく探してきます。&lt;br /&gt;
ちなみに、超肉つながりで「半月」のТをやっと読む決心がつきました。今日から読んでます。１年越しのラストです。ドラマは見る気が(汗。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/minaminoiriya/14065201.html</link>
			<pubDate>Mon, 16 Jul 2007 20:43:57 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>Ｔｈｅ　Ｌｏｎｇｅｓｔ　Ｄａｙ～共和国の一番長い日～　第一章・終わりの始まり②</title>
			<description>目隠しをされ、後ろ手に縛られたまま吉城は車の助手席に乗せられた。共和国が開発し純国産車として喧伝される乗用車「飛燕」。革命以前、日本の黎明期、悪しき時代である大日本帝国やそれ以前の時代に関わることの大半が危険視される国であるが、大日本帝国陸軍の三式戦闘機の名称と同じであるこの車が問題視されたことはない。よほど将軍さまお気に入りの名なのであろう。尤も、この車が純国産であるかは非常に怪しい。「北」に潜伏している産業スパイ――産業に限らずさまざまなスパイを「南」は「北」をはじめとする帝国主義各国や、同盟国であるはずの朝鮮民主主義人民共和国や中華人民共和国に送り込んでいる。当然のことながらその逆も然り。&lt;br /&gt;
これらのスパイが「北」にある唯一の合法的な「南」に関する組織・「日本共産党」を通じて「北」の自動車産業に関する情報や一部現物を送ったとされている。以前、「北」の、「南」に対し強硬的な姿勢で有名なテレビ局・「帝国富士放送」が「飛燕」を入手し解体した結果、いくつもの似たような、しかも劣化した部品が見つかったと報じたことがある。&lt;br /&gt;
しかしこのようなことを吉城が知るはずもない。「南」では純国産と宣伝され、これに異を唱えれば即収容所送りの憂き目にあう。また、政治委員となれば貧国のおんぼろ車ではなく将軍さまお気に入りのベンツが与えられる。&lt;br /&gt;
初めて乗る、あまり良いとは言えない乗り心地を味わうことなどできるはずもなく、吉城は混乱した頭をなんとか整理しようとしていた。&lt;br /&gt;
まず分かっていることは親父が逮捕されたらしいこと。罪状は反革命・国家反逆罪。最低でも収容所送りは免れない。政治委員ともあろう人間がこのような転落を味わうということは党の中央で大きな政変があったということか。それに親父は破れ、逮捕されたのだろうか。そう見るのが一番筋が通っている。吉城自身幾度か政争に破れた親とともに転落していった級友を見てきた。明日は我が身、などと思ってもみなかった。これから俺はどうなるのか。収容所送りか死刑か。収容所送りは死ぬよりひどいと聞く。人間としての生存を許されない場だと吉城は父から聞いていた。&lt;br /&gt;
父は党内の改革派であった。もしかすればそれが党中央の怒りを買ったのかもしれない。となると助かる望みはさらさらない。特権階級のうちでは常識だが、党中央の頭にあるのはもはや自らの保身のみである。自分に反対するものを臆病なまでに危ぶみ容赦なく消していく。孤独な王さまに成り果てた社会主義国の頂点に君臨する人物の慈悲を期待することは不可能であろう。&lt;br /&gt;
ここまで考えて吉城は絶望的な気分になった。どう転んでも自分には最悪な結果しか与えられない。人生の終わりを見たに等しい。頭のどこかにこの状況を信じず、また、どうにかなると考えていた自分がいた。父親がこの国の権力者であったことを捨てきれない自分がいた。父の不手際で自分はこんな目にあっているというのに。&lt;br /&gt;
「……親父は、父はなにをしたんですか？」&lt;br /&gt;
後部座席に座る吉城の隣にいるであろう、家に乱入し吉城を取り押さえた男に尋ねる。&lt;br /&gt;
「………あんまり話したらならんのだがな。そりゃあ、気になるだろうが……」&lt;br /&gt;
少し言い淀んで、何か伺うような雰囲気が漂う。暫しの間のあと、例の男が口を開く。&lt;br /&gt;
「罪状どおりだ。お前の親父さんは反乱を計画していたんだよ。詳しくはまだわからん。灰色な奴を片っ端から捕まえて誰かの口から証言が出れば万万歳ってとこだ。ただな。うちの奴が失敗りやがってお前の親父さんはうまく自殺できたらしい。運のいいこった」&lt;br /&gt;
自殺のどこがいいのか。しかし、死ねなかった場合に訪れる拷問を考えれば、やはり父は運がよかったのであろう。&lt;br /&gt;
「だが、これで状況証拠的に親父さんは完全に黒だ。こちらとしてはある意味でやりやすい。そりゃあ、うちの国であんな嫌疑をかけられたら白でも黒になっちまうがよ」&lt;br /&gt;
男はえらく冗舌であった。ここまで言ってしまえば首が飛びかねない。よほど運転手の男を信頼しているのか。しかし、その信頼が命取りになることを吉城も知っていた。「南」とはそういう国なのである。&lt;br /&gt;
「そろそろだな」&lt;br /&gt;
隣の男が運転席に座る男に尋ねる。はい、と短く野太い声が返る。それを聞いて、どうやら男はこちらに向き直ったようだ。&lt;br /&gt;
「筆坂吉城くん。そろそろこの辺でお別れだ。午前十時に軍の方に引き渡し、となっているからね。おそらく収容所だろ。親父さんの身代わりに等しいお前さんの身上には同情の言葉しかない。だが、これも「南」に生きるすべての人間に降りかかる可能性のある運命なのだ。国を呪い、人生を呪い、我々を呪い、親父さんを呪い、そしてあの指導者同志を呪えばいい。その感情こそがお前さんを生かす。生きていけばいつかは道が開けるはずだ」&lt;br /&gt;
ではまた会える日を。そう言った瞬間、「飛燕」が止まる。目隠しを外される。&lt;br /&gt;
幾許かぶりの光線が目に痛い。しばらく目を慣らしていると、反対側からおんぼろの軍用トラックが揺られてきた。次はあれに乗せられるらしい。&lt;br /&gt;
「十時、五分過ぎか。まぁ上出来だな」&lt;br /&gt;
軍用トラックがすぐ近くに止まる。運転席に座っていた男がトラックの幌の部分に乗る兵士と言葉を交わしている。別の兵士が一人、こちらに向かってくる。頬がこけ肌の色も悪い。目の周りは窪んでいる。典型的な栄養失調者だ。「北」の標準体型とも言える。栄養が、必要分は行き渡っているように見える吉城を恨めしそうな目で一別し、吉城の腕を掴む。トラックの後部まで連れていき、乗れ、と一言声をかける。しかし、戸惑う吉城を見、後ろ手に縛られているために乗れないとわかったのか、一時的に縄を解いた。乗せられたのちに再び縛られた吉城を、先程まで隣に座っていた乱入者が見ていた。その目には、微かに哀れみがこもっていた。しかし、すぐに踵を返し再び「飛燕」に乗り込むと早々に立ち去った。&lt;br /&gt;
トラックには見張り役であろう兵士が二人乗り込み、奥に座っていたもう二人のうち一人が運転席と荷台を隔てる窓ガラスつきの壁を叩いた。それが合図だったのであろう。トラックは壊れかけの車体を揺らし、走りだした。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/minaminoiriya/14064029.html</link>
			<pubDate>Mon, 16 Jul 2007 20:21:59 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>まぶらほ～さらにメイドの巻～</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;&lt;div class=&#039;quote&#039;&gt;鋼鉄侍女の物語もいよいよ佳境！　大好評シリーズ第四弾！&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[ 著者 ]&lt;br /&gt;
築地俊彦&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
イラスト：駒都えーじ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[ 内容 ]&lt;br /&gt;
和樹拉致を目的に送り込まれた、MMMの特殊部隊「ブランデンブルク部隊」。だが、それは和樹をめぐる闘いの幕開けでしかなかった――。絶好調メイド編第四弾！&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
発売日：2007年 06月 20日&lt;br /&gt;
定価（税込）： 588円&lt;br /&gt;
文庫判&lt;br /&gt;
ISBN 978-4-8291-1912-9-C0193   &lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■さらに詳しく&lt;br /&gt;
リーラ、あなただけは生かしておけません！&lt;br /&gt;
束の間の夢に終わった夕菜とリーラの大同盟。待ち受ける戦いは、さらに苛烈さを増してゆく！ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ブランデンブルク部隊から和樹を守るべく、奇跡的な和解を成し遂げた夕菜とリーラ。しかし敵を退けると、両者はあっさり決裂。リーラは和樹をドイツへと連れ去ってしまう。&lt;br /&gt;
怒りに震える夕菜は、リーラの好敵手シンシア大尉と接触。その支援を得て、和樹奪還のための部隊を整える。それは、呪われた元メイドたちからなる、恐るべき戦闘団だった……。&lt;br /&gt;
たったひとりの少年を巡る、リーラと夕菜の血塗られたメイド・サーガが、いまふたたび幕を開ける！&lt;br /&gt;
大人気仮装戦記小説、番外編２本も収録した奇跡シリーズ第４弾！ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;div class=&quot;alignCenter&quot;&gt;&lt;img src=&quot;https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-35-42/minaminoiriya/folder/866289/97/14023297/img_0?1184593935&quot; alt=&quot;&amp;#x0030a4;&amp;#x0030e1;&amp;#x0030fc;&amp;#x0030b8; 1&quot; class=&quot;popup_img_180_255&quot;&gt;&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=200612000085&quot; target=&quot;_blank&quot;&gt;http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=200612000085&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;

またしても築地作品すみません。好きなんです。はい。&lt;br /&gt;
今作の見所はなんと言っても、夕菜が懲罰部隊を率いてソ連軍な戦いを繰り広げるところですかね。なぜか戦車は英軍の微妙な戦車クルセイダーですが。ぜひ、戦車まで大戦中のソ連軍で揃えてほしかったですね。ＪＳじゃあれなんで、ＢＴ－７ぐらいで。分かる人にはわかる。分からない人には一切分からない話だと思いますが。&lt;br /&gt;
ちなみに私は戦車オタではありません。全く知りませんから。悪しからず&lt;br /&gt;
でも、思うんですが、懲罰部隊をタンクデサントまでやらせて突入させる戦法。あれって、予備部隊あっての戦法だと思うんですよね。もちろん、夕菜側に予備部隊は無く、逆にリーラ側には運よく友軍がおり、背後からの包囲を企図しました。もう少し時間があれば完全に夕菜側は包囲殲滅されていましたから。最後は捕虜を人質にするという作戦ともいえない方法をとって勝ちましたが、あれは戦術としてどうなのかと首をひねるばかりです。まぁ、リーラがあんなことになって次の巻が楽しみで仕方ありませんが。&lt;br /&gt;
素人の戯言ばかりで、しかも一部ネタバレという最悪と言っていい構成となりましたが、後の二つ載録されている番外編をお楽しみください。仮装戦記じゃありませんからこんな話が一切分からない方々でも十二分にお楽しみいただけるはずです。&lt;br /&gt;
それにしても、式森和樹はもてるんですね。そんなお話が載ってます。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/minaminoiriya/14023297.html</link>
			<pubDate>Sun, 15 Jul 2007 21:49:24 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>けんぷファー④</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;&lt;div class=&#039;quote&#039;&gt;著者：築地俊彦　イラスト：せんむ&lt;br /&gt;
文庫判 609円（税込） ISBN978-4-8401-1870-5　&lt;br /&gt;
  &lt;br /&gt;
ついにあの子が変身!?&lt;br /&gt;
  &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
女の子に変身して戦う「ケンプファー」に選ばれてしまった瀬能ナツル。女子クラスに籍を置き、文化祭ではミスコンに出場するなど、着々と女の子としての生活にはまり込んでいた。憧れの沙倉さんにはアプローチをかけられ、ケンプファーの相棒である紅音にはなぜか怒られ、さらに星鐵二大美女の片割れである生徒会長・三郷雫に唇まで奪われてしまう……!!　平凡な男子高校生が女の子になるとなぜかモテモテです!?　学園ラブコメの旗手・築地俊彦が贈る変身ラブコメ、怒濤の第４弾です！ &lt;br /&gt;
  &lt;br /&gt;
せんむ先生ＨＰ：&lt;a href=&quot;http://www.aa.alpha-net.ne.jp/senmu2/&quot; target=&quot;_blank&quot;&gt;http://www.aa.alpha-net.ne.jp/senmu2/&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;div class=&quot;alignCenter&quot;&gt;&lt;img src=&quot;https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-35-42/minaminoiriya/folder/866289/69/14022169/img_0?1184502531&quot; alt=&quot;&amp;#x0030a4;&amp;#x0030e1;&amp;#x0030fc;&amp;#x0030b8; 1&quot; class=&quot;popup_img_180_240&quot;&gt;&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;http://www.mediafactory.co.jp/cgi-bin/bunkoj_detail.cgi?id=8066&quot; target=&quot;_blank&quot;&gt;http://www.mediafactory.co.jp/cgi-bin/bunkoj_detail.cgi?id=8066&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;

例によって例によってな、私の読書趣味です。はい。堅い本も読んでる……。と言いたいです。&lt;br /&gt;
築地俊彦の文章は読みやすいというか、やる気のなさが感じられます(笑。もちろん、私の主観オンリーな話ですが。こんな場末のブログなんで好き勝手書いてもいいのがアレですね。「おいしいのがいい」っていうどっかのコーラの宣伝みたいで。ダイエット系は不味いんで今までもほとんど飲みませんでしたし、これからも飲みません。普通ので十分満足してます。カロリーなんざ気にしません。むしろカロリーとらなきゃならないような体型ですから。カロリーなんか気にしててコーラなんて飲めるか！ってやつですよ。はい。最近はコーヒーばっかりですが。アイスコーヒーのペットボトルがあるとつい。手軽なんで。&lt;br /&gt;
と、けんぷファーごにはここまでの私の私生活は一切関係ありません。伏線とかって意味もないです。コーラとかダイエットとかそんな話は一切関係ありません。かすりもしません。築地俊彦はコーラ飲まないのかな？知りませんが。&lt;br /&gt;
４のラストで万人が想像できた結果がごで待ってます。そう、あの子がけんぷファーに。しかも色はお約束どおり。そんでもってラストは……。てな感じですがばっちりゴにひっぱられました。本人曰く年内にあと∈曚表个垢蕕靴い任后だからゴは初秋くらいでしょうか。楽しみに待ちますよ。&lt;br /&gt;
ちなみに、会長の絡み具合が尋常じゃありません。会長ファンと弩Ｍどもはぜひ。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;なお、今回のコーラの話はさっきまで読んでた週刊東洋経済７月１４日特大号によります。ほら、固い本だ。&lt;br /&gt;
なんだか、発売側もダイエット系は不味いことを承知の上だそうですよ。気になる方はこちらもぜひ。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/minaminoiriya/14022169.html</link>
			<pubDate>Sun, 15 Jul 2007 21:28:51 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>Ｔｈｅ　Ｌｏｎｇｅｓｔ　Ｄａｙ～共和国の一番長い日～　第一章・終わりの始まり</title>
			<description>いつ見ても殺風景な部屋であった。あるものといえば机にがらがらの本棚、簡易ベッドと古ぼけた小さなテレビ。そして音のうるさい空調。これが我が国の特権階級の部屋である。空調がついているだけだいぶマシ、というべきか。中古であろうがたまに止まろうがこれとテレビが特権階級の証である。&lt;br /&gt;
筆坂吉城はいつものように自分の部屋を出てリビングに向かう。父・筆坂秀臣はすでに仕事に出ていた。母は自分が生まれたときに他界。それ以後父は再婚を行なわず、それ故に吉城に兄弟姉妹はいない。一人で朝食を用意し――といってもこの食糧難のもと、特権階級といえど贅沢は出来ない。白米に小さな鮭の塩焼きと卵焼きに味噌汁。尤も、この国においてこれだけの朝食がとれるのはほんの一握りの人間だけであるが。一通り用意したのちにテレビを付ける。この国にチャンネルは一つしかない。「北」や米帝、欧米諸国は数百にも上るチャンネルがあるというが、半ば信じられない。それだけあればいくつも重なる番組が出来ると思うし、またそれほどテレビを必要とする生活が想像できない。&lt;br /&gt;
テレビからはいつものようにスーツを着た年配女性が声を張り上げ特徴的な抑揚&lt;br /&gt;
でニュースを読み上げていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
――昨日、我が偉大なる指導者同志は第八養鶏場を視察なされ、その卓越した指導力を発揮されました。総書記同志は「鶏こそ我が国の生命線であり、革命闘争におけるエネルギー源とならなければならない。鶏もまた革命戦士であるのである」と仰り、養鶏を強く推進していくことを第八養鶏場の指導監督官に……&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
その時、玄関の方から物音がした。無造作に扉が開けられる音。父が帰ってきたのかと思い、おかえり、と声をかける。しかし返事がない。軍靴特有の乾いた音を響かせ足音が近づいてくる。土足で、しかも何の断りもなくあがってくる人間に警戒しないはずがない。吉城は椅子から立ち上がり廊下側の扉の死角にへばりつく。そして、扉が開いた瞬間に飛び掛かった。しかし、吉城の腕は何も掴むことなく空をきり、そのままバランスを崩し床に倒れこむ。倒れこんだ瞬間、背中を踏まれ手を後ろ手に組まされ身動きを封じられる。&lt;br /&gt;
「誰だっ！？」&lt;br /&gt;
推誰の声は吉城のものであったが、しかしその声は震えていた。形勢は誰が見ても吉城ではなく乱入者に大きく傾いていた。&lt;br /&gt;
「伏せ押さえられてもまだその意気や盛んなり、か。けっこうけっこう」&lt;br /&gt;
対する乱入者の声は余裕に満ちていた。&lt;br /&gt;
「俺の名前か。知っても意味はないぞ。というか教えられない」&lt;br /&gt;
乱入者はそう言いながら素早く吉城の目に目隠しをし、手を縛り付ける。&lt;br /&gt;
「誰の許可があってこのようなことを！？」&lt;br /&gt;
吉城は状況を掴めぬままなおも尋ねる。&lt;br /&gt;
「誰の許可、な。まぁ知りたいわな。だがよ。坊主みたいなお偉いさんの息子を捕まえる許可を与える人間なんざ一人しかいないだろ」&lt;br /&gt;
乱入者はいっぱく置く。&lt;br /&gt;
「お前さんも気付いてると思うが、党中央しかいねえよなぁ」&lt;br /&gt;
予期していた、しかし想像したくなかった答えを吉城は聞かされことばを失う。&lt;br /&gt;
「残念ながらお父上、筆坂秀臣同志は反革命・国家反逆罪で死刑台送りだ。今頃俺の同僚があっちに向かっている。坊主も連座ってわけだ。よってだ。」&lt;br /&gt;
乱入者はここで軽薄な口調を改め宣告した。&lt;br /&gt;
「同志筆坂吉城。反革命・国家反逆罪で逮捕する」&lt;br /&gt;
共和国のもう一つの朝はこうして幕を開けた。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/minaminoiriya/14021351.html</link>
			<pubDate>Sun, 15 Jul 2007 21:12:44 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>タイトル未定～プロローグ・共和国の朝　③</title>
			<description>気配がした。&lt;br /&gt;
ため息を吐く。筆坂秀臣。齢40を過ぎたといえど、陰謀渦巻く共和国の権力中枢にしがみ続け、その権力を我が物にしてきた男だ。警戒心は並々ならぬ物ではなく、そしてそれを一切悟らせない技量も有している。それもこれも、この魑魅魍魎がはびこる世界を生き抜くため&lt;br /&gt;
――なにが「人類の楽園」か。&lt;br /&gt;
筆坂は再び嘆息を吐く。扉の向こうにいるのは社会保衛部か国家安全保全部かのどちらかの回し者。思想犯・政治犯を取り締まるための組織の人間。我が国ではお馴染みの光景だ。また一人、権力にしがみきれず上ってきた坂を転がり落ちるだけのこと。&lt;br /&gt;
昔、まだ筆坂が小さかった頃。近所の公園にコンクリートで作られた小山があった。「標高」は三メートルあるかないかのそれの一面は丸々削り取られ、なめらかなコンクリートが流し込まれており滑り台となっていた。半径二メートル程度の平らな登頂部の滑り台側から足を伸ばし、下から上ってくる「鬼」たちに向ける。「鬼」たちは滑り台を駆け登り、その脚を掴み、ときには登頂部に登り、自分も足を伸ばす一員となり、またときには掴んだ足を引きずり落とす。「山おに」と名付けられたその遊びは、きっと私のまわりだけのローカルな遊びだった。だが、大人になってもおなじことを、命を賭けてするとは思わなかった。登った山からの引きずり下ろしあい。上にいるものたち、すなわち上司や同僚たちからも、気を抜けば背中を押され落とされる点までそっくり「山おに」そのものである。&lt;br /&gt;
あの遊びに鍛えられたおかげで俺は生き残れたのかな。&lt;br /&gt;
筆坂はひとりごちた。しかし、これも今日まで。ついに脚を捕まれた筆坂の運命は一つ。引きずり下ろされるのみである。&lt;br /&gt;
ただ、一つ気残りなのが息子のことだ。あいつも連れていかれるだろう。強制収容所なら何日かの苦労であるが、銃殺刑なら……微妙なところである。万が一の際、米軍には息子の保護を頼んではいる。しかし、私の逮捕は早すぎた。動きすぎては逆に尻尾を掴まれる。このタイミングでの逮捕には策を講じていない。万が一の場合は、息子には私と一緒に贄になってもらう。そう決心して動いてきたが、さすがに現実となると後悔がよぎる。無事に生き残ってくれ……&lt;br /&gt;
そこまで願ったとき、ドアが蹴り開けられた。目の前には三十にも満たないであろう青年が緊張を隠しきれない面持ちで立っている。&lt;br /&gt;
――私も舐められたものだ。これも裏切り者への制裁の一つなのであろう。名も通らぬ下っぱに検挙される屈辱を味あわせる。趣味の悪い党中央が好みそうなことだ。&lt;br /&gt;
だが、このような下っぱを派遣してくれたおかげで私は逮捕されずに済む。気取られぬよう、45年式自動拳銃を掴む。執務机の影に隠しタイミングを待つことに専念する。若造なら隙もできる。そこをぬうのだ。&lt;br /&gt;
予定が少し狂ってしまった。この国の最終章の幕開けのブザーは私が鳴らすことになってしまったようだ。もはや私は舞台に上がれない。前座の役目しか与えられなかった。だが、この役目を果たすことが舞台の始まりだ。悟られてはいけない。落ち着きを払い、筆坂は口を開いた。&lt;br /&gt;
「ずいぶんと物騒な客だ。私であったからよかったものを、相手が大見同志でもすればきみは即銃殺刑だぞ？」&lt;br /&gt;
開演予定から二時間半ほど早く、筆坂は人生最後の大芝居を始めた。自分の死を以て開幕のブザーとするために。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/minaminoiriya/13765655.html</link>
			<pubDate>Mon, 09 Jul 2007 17:54:14 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>タイトル未定～プロローグ・共和国の朝　②</title>
			<description>片瀬陽平はタイミングをはかっていた。この仕事につきもう三年目であるが未だに慣れない。しかも今回の相手は大物中の大物、党政治委員だ。いくら俺が(偶然とはいえ)尻尾を掴んだからといって、まだ30歳にもならない若造をこのような大物逮捕に使うのは信じられない。直属の上司である係長ですら出張ってこない。すべてが俺に一任されていた。&lt;br /&gt;
いや、これは俺が試されているのであろう。俺がどれほどの力量をもち、党、ひいては党中央にどれだけの忠誠心を有しているか。それが問われているのだ。失敗は出来ない。もちろん、俺が失敗するのも計算ずくでとり逃さないように網ははられているのであろう。どう転ぼうとドアの向こうにいる壮年の同志、いや、元同志・筆坂秀臣は生き延びられない。自身が関与した計画をすべて吐くまで見るもおぞましい拷問が続けられる。俺はそこへの先導の役割を仰せつかまつったわけだ。拷問……か。くそっ。拷問を行なう奴ら、国家安全保全部第四室の奴らは人間じゃない。あんな奴らを人間として認めたくはない。嬉々として拷問を行ない、つめを剥ぎ肉を裂くだけでは飽き足らない鬼畜ども。あんなやつらと部屋は違えど同じ組織にいることが気に食わない。まして筆坂元同志の言わんとするところも理解できる。俺が氏を疑うようになり、そして氏の有罪を確信させた論文。あれは鳥肌ものだった。我が国の現状を鑑みそれを救わんとした国士の叫びだった。しかしながら同志。我が国ではその願いは叶わない。人民より党。党より党中央。これが我が国の仕組みだ。内側から覆すことは出来ない。俺だって馬鹿ではない。これでも中央政治経済総合大学を出たインテリだ。我が国の行く末が如何なるものか。想像がつかないわけではない。しかしここで折れたら我が祖国は、帝国主義国家アメリカ合衆国とその走狗にして尖兵である「北」に蹂躙される。それだけは防がなくてはならない。&lt;br /&gt;
生まれて初めて、感動による鳥肌を感じさせた同志をなぜ逮捕するか。きっと俺と筆坂氏の志は同じ、まさに同志のはずだ。だが、氏はアメリカとその傀儡である「北」の介入を以てして祖国の改革を企図している。目標は同じくしても手段はまるで違う。そして手段の違いで反発し合う。社会主義と共産主義の違いに等しい。両者は同じ、労働者の楽園を夢見ながら、とる手段の違いから水と油の関係だ。そう。俺と同志もまた水と油……。だから諦めるんだ。さあ踏み込め！&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
荒々しく扉が開く。筆坂秀臣は窓から外を眺めていた。執務机―この寂れた国には不似合いな、しかしまさに我が国の歪さを象徴する黒檀のそれ―のうえには冷めたコーヒーがおかれている。&lt;br /&gt;
「ずいぶんと物騒な客だ。私であったからよかったものを、相手が大見同志でもすればきみは即銃殺刑だぞ？」&lt;br /&gt;
あの同志は気が短いからな―と付け足し筆坂が振りかえる。齢40を過ぎまさに油の乗り盛り。我が国を事実上動かしている一人である筆坂は笑みを讃えて片瀬を出迎えた。&lt;br /&gt;
「同志。せめて名前ぐらい教えてくれないかな」&lt;br /&gt;
自分に死をもたらした人間の名前くらい知っておきたい、か。片瀬はこれまでも幾度となく反逆者を刑場送りにしてきた。逮捕に際して人間がとる行動を左右するものは一つ。覚悟だ。筆坂には覚悟が出来上がっていた。計画にからむ覚悟に比例して発見された際の覚悟も強くなる。&lt;br /&gt;
「――国家安全保全部第八室所属、片瀬陽平一等捜査官」&lt;br /&gt;
片瀬は続ける。「筆坂秀臣同志。反革命・反動国家反逆罪で逮捕する」&lt;br /&gt;
筆坂は笑みを讃えたままであった。&lt;br /&gt;
「党も馬鹿ではないということか。して、片瀬同志。きみたちはどれほど我が計画を知っているのかな？」&lt;br /&gt;
死に行く人間の最後の問答だ。答えるのが人間としての筋なのかも知れない。しかし、国家反逆罪に処せられる人間と話すことは下手をすれば自分にまで火の粉が飛ぶことになる。ましてやその内容は操作の進展状況ときた。俺を厄介に思う人間、憎む人間―たとえば田村勇一というゲス野郎にとってはこれほどの好機はない。すぐに同罪として第四室へ送り込める。残念ながら同志、俺はまだ死の覚悟は出来ておりません。&lt;br /&gt;
「――同志政治委員、こちらへ」&lt;br /&gt;
その答えを、問いに答えないという答えを予期していたのか筆坂はその笑みを絶やさずまっすぐに片瀬を見ていた。その笑みに自分への哀れみが込められていたのに片瀬は気付く。どういうことだ。死にゆくのは俺ではなく筆坂だ。その目と未だ動かない筆坂に焦り、片瀬はもう一度、今度は一歩前に踏み出して言った。&lt;br /&gt;
「同志、こちらへ」&lt;br /&gt;
気をぬいていた。警戒を怠った。悔やんでも悔やみきれない。片瀬の目線の先には共和国製の小型拳銃・45型自動拳銃が握られていた。同志！叫ぶ間もなく銃声がとどろく。片瀬も銃を抜いていたが間に合わない。だが、片瀬の目はまた予期せぬものをとらえていた。自分のこめかみに銃口を向ける筆坂。そして発砲音。最後まで不思議な笑みを湛えたまま、筆坂は自ら頭を吹き飛ばした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
聞き間違いかもしれない。だが、片瀬の脳には確かに残った。筆坂の最期の言葉。本当に聞き取れているか、根拠はないが確信はしていた。&lt;br /&gt;
「因果応報」&lt;br /&gt;
社会主義者にはご法度である、宗教に由来する四字熟語。誰に向けられたものなのか。わからない。だが片瀬は初めて、自分の人生にいい知れぬ不安を抱いた。そしてその直感は正しかった。しかし片瀬にそれを解決する手段は、ない。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/minaminoiriya/13636855.html</link>
			<pubDate>Fri, 06 Jul 2007 16:51:01 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>タイトル未定～プロローグ～・共和国の朝　①</title>
			<description>この街の朝は静かだ。窓から外を見れば、その建物から大きな道路が延びている。片側四車線。一国の首都にふさわしい主要道であり、その名は革命大通り。延びた先にはフランスのパリにある凱旋門を模し、それより二周りほど大きい革命凱旋門がどっしりとその身を構える。その右手には少し離れたところに白亜の塔が立つ。「北」の堕落した民間放送局が好んで使う俗称は「将軍様記念塔」であるが、正式名称は主体記念塔。その精練された白さと形に我が国を訪れる観光客はみな見惚れ、同時に我が国の偉大なる革命の偉業とそれを成し遂げた首領様、引き継がれた指導者同志の偉大さに胸を打たれるのである。&lt;br /&gt;
革命凱旋門の更に向こうには……もう止めよう。どれだけ美辞麗句で飾り付けても現実はかわらない。我が国の現状は変わらないのだ。そう。あの丸々太った「指導者」にいくら大仰な形容詞を付けて呼ぼうと一向に名が体を表さないのと同じように。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この街の朝は静かだと形容したが、それは昼も夜も変わらない。夜など真っ暗になる。大通り沿いの街灯すらつかない。なに？それでは事故が起きる、だと？そんな心配、首都交通局の局長すらしたことがない。何故だかわかるか？想像もつかないだろうな。ヒントは目の前に広がっている。私がこの大通りを紹介したとき一言でも車の存在に言及したかね？一切していない。そんなものとおっていないからだ。もう少しすれば私が今いるこの建物に向かってのみ、リムジンが入ってくるだろう。だがそれだけだ。それ以外通ることはない。昔の戦争にインスパイアされた映画に出てきてもおかしくない、ぼろぼろの軍用幌付トラックを除けば、ではあるが。&lt;br /&gt;
事実、私がここからずっと見ている真正面の信号機には一切明かりがともっていない。もう何年、いや何十年と使われていないそれの塗装は剥げ落ちている。その内土台部分の浸食がさらにすすみ、自ずから倒れるであろうがその日まで誰も見向きなどしない。わざわざ建て替えるような予算もないばかりか、あの信号機を倒すよう人手を集めるのも惜しい。今のところ無害であるあれに貴重な人資源、わが同志を向かわせるぐらいなら近郊の農園に派遣する。それがお国のためだ。今、信号機のしたの交差点で交通整理を行なっている婦人警官すら惜しい。出来ることなら同じく農園に派遣し我が国の当面の目標である食料増産に励ませたい。&lt;br /&gt;
しかし現実として、ときたま事故は起きる。だが首都交通局局長はたいていその責を問われない。他国の、特に「北」やその親玉であるアメリカ「帝国主義」合衆国や欧州諸国には理解不能であろうが、交通事故が起きることはイコール我が国が車社会であることを証明するかのように持て囃される。年に数度のそれで何を馬鹿げたことを、などとは誰も口にしない。すれば最後。明日は自分が交通事故の被害者になっているおそれがある。我が国において交通事故の原因はほぼ飲酒運転である。表向きは。真の理由は、実にその95％が暗殺。たいていは偉大な指導者同志が気に食わないと思った人間を、どんな政府高官であろうが殺してしまう。だんだん話が見えてきた御仁も多かろう。そういった方々は、そんなまどろっこしいことをせずとも銃殺刑にでも処すればいいではないか、と思われるかもしれない。しかしな。帝国主義者どもの報道機関、英語ではマス・コミュニケーションであったか。その名が表すとおり、実に腐敗した、プチ・ブルを気取った愚衆ども満足させるためだけの堕落した機関の目は案外に厳しいのだ。我が国も幾度となくその弊害を被り、愚衆どもの酒の肴にされてきた。そんな愚衆どもに「政府高官が銃殺刑。粛清か？」などという格好の餌を与えるわけにもいくまい。奴らは狂喜乱舞し我が国の偉大な革命性を否定するであろう。&lt;br /&gt;
だから、不自然でない死を与えてやるのだ。尤も、我が国では交通事故死も珍しいため効果は薄いと私は思うのだが。「北」の反動的研究者や好事家たちはそのことに気付いているようだが、まだマス・コミュニケーションの電波にはのっていないようにみえる。乗っていれば、毎日「北」の反動放送局の電波を不法受信し御覧になっている、我らが偉大な指導者同志は血相をかえ怒り狂い、誰か適当なものを処罰し新たな暗殺方法を考え、その哀れなスケープ・ゴートが栄えある被害者第一号、要は実験台となる。幸いなことにまだこれは起こっていない。&lt;br /&gt;
そしてこれからも起こることはないであろう。&lt;br /&gt;
この理由がわかるかね？勘の鋭い方ならわかっているはずだ。&lt;br /&gt;
そう、我が祖国はこの一ヵ月で崩壊・消滅し世界地図からその名を消すことになる。私と私の同志がその手引きをするのだ。「北」とアメリカが我が国を攻撃し60時間以内に首都を占領する手筈を整えている。私はその水先案内人を務め、戦後の暫定政権に於いて首相の地位を約束されている。先程まで罵倒していた国々に屈するのか？だと？確かに、奴らの国も堕落しているが我が国の比ではない。我が国の権力中枢は腐敗では言い表わせないものであり、国自体は疲弊しきっている。まだ彼の二国のほうがマシだ。だから、私たちは奴らを利用し祖国を統一しこの地を発展させるのだ。それ以外に我が国を奴の呪縛から解放する手立てはない。&lt;br /&gt;
状況開始時刻までもう3時間をきった。地方の司令官レベルは半数が我らの側についている。戦略的要所は完全に押さえた。同意していない部隊もその弱点となる部隊を押さえているから制圧は容易だ。「北」とアメリカの連合軍が北から、我が軍が側面から挟撃し、祖国を開放する騎兵隊を一晩で首都まで迎え入れる。だが、真の騎兵隊は彼らではない。私が、白馬の騎士よろしく、危機迫る首都に於いてクーデタを慣行。実権を握り、正装を以てして彼らを向かい入れ混乱を最小限に押さえる。前線ではなく、後方の師団長を多めに押さえたのは戦後の混乱を見越してだ。軍に治安維持にあたらせる。こうして私は我が国の救世主として事後も安泰というわけだ。ハハハ、フハハハハハッ！&lt;br /&gt;
それにしても「あの」部隊を手懐けられたのは僥倖だった。お陰ではじめは渋りがちであった二国をいとも簡単に納得させることが出来た。シナリオは出来上がっている。あとは演じるだけだ。我が偽りの祖国・日本人民共和国崩壊という歴史的事件を。&lt;br /&gt;
開演まであと2時間41分。大音響のブザーとともにこの呪われた国に終止符を打つための幕が上がるのだ！</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/minaminoiriya/13593860.html</link>
			<pubDate>Thu, 05 Jul 2007 16:33:57 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
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